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ウルトラマン Fighting Evolution 0」を以下のとおり復元します。
*ウルトラマン Fighting Evolution 0
【うるとらまん ふぁいてぃんぐえぼりゅーしょんぜろ】
|ジャンル|対戦格闘|&amazon(B000FGR93U)|
|対応機種|プレイステーション・ポータブル|~|
|発売元|バンプレスト|~|
|開発元|メトロ|~|
|発売日|2006年7月20日|~|
|定価|4,800円|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|判定|なし|~|
|>|>|CENTER:''[[ウルトラマンシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
特撮番組『ウルトラマン』シリーズのキャラクターが登場する3D格闘ゲームシリーズの第5作。~
唯一の携帯機向け作品で、現時点で最終作となっている。

システム的には『[[3>ウルトラマン Fighting Evolution 3]]』を踏襲しており、新たな映像表現に挑戦した『[[Rebirth>ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth]]』の路線から回帰している。

ウルトラ兄弟が総出演する、『ウルトラマンメビウス』の劇場版に合わせての発売であり、容量の都合上キャラ数などは大幅に減っているものの、『メビウス』の物語を補完する役割を果たしている。

**登場キャラクター
-ウルトラヒーロー
--初代マン、ゾフィー、セブン、ジャック(新マン)、エース、タロウ、レオ、&bold(){ウルトラの父}、&bold(){ウルトラマンメビウス}
-怪獣キャラ
--バルタン星人、エレキング、ゼットン、バキシム、&bold(){ヒッポリト星人}、&bold(){ババルウ星人}、&bold(){テンペラー星人}、&bold(){ブラックキング}

太字部分は、操作キャラクターとしてシリーズ初登場。このほか、ストーリー部分にはウルトラの母、ヤプールも登場する。

**システム
大まかなシステムや雰囲気は『3』に近いが、必殺技が固定されていたり、技の発動がゲージ制になっているなど『Rebirth』から引き継いでいる要素もある。

-操作
--□ボタンで打撃、△ボタンで強打撃、○ボタンで打撃または必殺技、×ボタンで投げができる。

-クロックリンクバトルシステム
--PSP本体の時計機能に合わせて、ゲーム内の時間が変化する。
--対戦モード・フリーモードのステージの時間帯にも影響し、同じステージでも昼間・夕方・夜間と3種類の顔を見せるものがある。この時間帯によって、必殺技ゲージの貯まる速度や耐久性などが大きく変化するキャラがいる。
---ストーリーモードには影響がない。
--その他、タイトル画面なども微妙に変化する。

-ポイント
--ストーリーモード、バトルモードをクリアするとポイントが手に入る。難易度を変えることにより入手できるポイントが増減する。

-ウルトラ超辞典
--上記で手に入れたポイントを使用して、ウルトラマンや怪獣のデータを閲覧することができる。
--スピリッツはここで手に入る。

-スピリッツの導入
--ゲームを進めていくうちに、ウルトラヒーロー・怪獣の「スピリッツ」を手に入れられる。キャラ毎の特徴を踏まえた特殊効果が付与される。
---例として「技ゲージが減らなくなる」「コンボを繋ぐとパワーアップ」「相手の姿と技をコピーする」と言った強力で真っ当な効果のものもあれば、~
「''節分の日だけ''パワーアップ」「''体が金色になる''」((読んで字のごとく体が金ピカになる。本当にそれだけ。))等のネタ的なスピリッツまで様々。
--ストーリーモードではストーリー中で入手する特定のもののみ使用可能。
--ウルトラヒーローはヒーローのスピリッツのみ、怪獣は怪獣のスピリッツのみ装備可能。また、一部を除き使用キャラと同じキャラのスピリッツは装備できない。

-通信対戦
--PSPのアドホックを利用して無線で対戦できる。

-ふらふらゲージの廃止/必殺技ゲージの導入
--『2』と『3』では、打撃で相手の「ふらふらゲージ」を上昇させた後、ふっ飛ばし攻撃を当てることで必殺技を発動していたが、今作では自キャラ側のゲージを攻撃などで貯め、それを消費することで自由に技が発動可能になった。感覚としては『Rebirth』と『3』の中間、と言った感じ。~
さらに必殺技で、強攻撃をキャンセル可能になっている。
---相手の体力が0になると、こちらの技ゲージは常にMAXになる。この点も『Rebirth』と同じ。

-必殺技の固定・簡略化
--『2』と『3』ではキャラ毎にいくつか用意されていた必殺技であるが、今作ではほぼすべてのキャラクターが、1人3つの必殺技のみ割り当てられており、発動に使用するボタンも固定されている。
---また、レベル1と2の技は''通常技と同じように回避可能''。過去作よりも、一般的な格闘ゲームに近い感覚で使えるようになった。~
レベル3のみ、相手の技発動に合わせてボタンを押して回避する(「バリア」の表示に合わせて押す)、『3』とほぼ同等の仕様。

-ゲームテンポの上昇
--キャラの動きが『3』と比べて早くなっており、以前と比べてコンボの爽快感が上がった。
--開発上の関連はないが、PS2で発売された異色のコンボゲー『[[ウルトラマンネクサス]]』の影響かもしれない。

-チュートリアル
--『3』でゾフィーが教官役・操作キャラはタロウであったが、本作ではタロウが教官役でメビウスが操作キャラとなっている。前作からタロウが成長したことを実感させると共に、『メビウス』での基本設定も踏襲した形式となっている。
--小ネタとして、タロウの指導を無視して操作しているとタロウに怒られる。そして指導無視を繰り返して攻撃ばかりしているとやがてタロウに反撃され、最終的に怒ったタロウに腕を捻り上げられるムービーが入って訓練が強制終了してしまう((言うまでもないが、本編のメビウスはこういった行動を取る性格ではない。))。もっと訓練は真面目にやれ、メビウス。

**評価点
-''良質なグラフィック・カメラワーク''
--シリーズ初の携帯機向け作品であったが、グラフィックは『3』に肉薄する出来で、巨大ヒーローと怪獣との戦いの迫力は十分。FEシリーズの良さが十分に維持されている。
--PSPの画面いっぱいに操作キャラが表示されており、建物などのオブジェクトの描写も細かく、据え置き機の作品に劣らぬ臨場感がある。
--フレームレートも60fpsに近い数字を維持しており、技によってはカメラワークの変化などもあるにもかかわらず、処理落ちを起こすことがない。
---通信対戦もズレがなく、快適に遊べる。

-''シンプルな操作性''
--PSPのボタン数に合わせて操作が簡略化されているが、もともとそこまで複雑な操作を必要とするゲームではないため、違和感が少ない。

-''原作に忠実な描写''
--ゲームならではの大迫力の映像表現を目指した『Rebirth』からは一転して、『3』までの路線を継続しており、必殺技の表現・キャラの動きなどは、原典に忠実に再現されている。
--必殺技数は確実に減っているのだが、「エメリウム光線」をAタイプ・Bタイプで交互に撃つセブン、相手の向きによって「スライスハンド」と「ウルトラ投げ」を使い分けできるジャック、通常攻撃として「フラッシュハンド」→「エースファイヤー」を使えるエースや空中攻撃で「ハンドスライサー」を繰り出せるレオなど、削減した分を様々な形で補おうとする努力は感じられる。~
また、ゾフィーの必殺技に「ウルトラフロスト」が、セブンの「アイスラッガー」にパンドン戦での「アイスラッガー返し」の要素が取り入れられているなど、過去作になかった技が再現された例もある。
--新キャラのウルトラの父やメビウスは、本編での活躍の少なさや開発時期の都合からか本作オリジナルの挙動が多め。しかしそれぞれタロウと親子・師弟関係という原作設定から、タロウのモーションを一部流用してアクションを組み立てており、設定面での違和感を感じさせない工夫も見られる。

-''個性豊かな新キャラ''
--後述するようにキャラ数自体は大きく減っているものの、上記で示したシリーズ初登場の怪獣・宇宙人は、いずれも原作ファンには印象深く個性的な面子が揃っており、各演出やその能力もこだわり抜いている。
--本作のメビウスの必殺技には、番組序盤から活用していた光剣「メビュームブレード」が存在していない。これは番組の製作当初に同必殺技の設定が無かったが故と思われる。~
代わりに「ライトニングカウンター」が採用されており、ゼットン戦で使用された派生技「ライトニングカウンター・ゼロ」は、相手に密着しながら発動すれば派生する仕様として再現されている。
--ヒッポリト星人のレベル3の必殺技は、「発動地点に罠を張り、触れた相手をヒッポリトカプセルでブロンズ像にする」というもので、決まれば当然即死する。本作のヒッポリト星人は投げや必殺技で位置関係を操作しやすく、相手をこの罠に嵌めやすいように調整されている。
---ウルトラ兄弟に決まれば劇中同様のポーズでブロンズ像化するが、劇中でブロンズ像化していないレオや怪獣・宇宙人にも本作オリジナルのブロンズ像がそれぞれ用意されている。さらにブロンズ像化させる際には、本編音声から切り抜いた「''だんだん死んでいくのだ!!''」というボイス演出も入るこだわり様。
--テンペラー星人のレベル3必殺技は劇中で使用していた「ウルトラ兄弟必殺光線」であるが、発動時にはやはり本編音声からの切り抜きで「''ウルトラ兄弟、必殺光線!!''」とボイス演出が入る。
--ババルウ星人といえば変身能力が印象的だが、本作ではレベル3の必殺技を発動すると対戦相手に化けられる。きちんと必殺技も発動可能。
--ブラックキングのレベル3の必殺技は主人であるナックル星人を呼び出しての集中攻撃。ナックル星人自体はここでしか登場しないが、モデル自体は操作キャラに劣らぬ質感で作り込まれている。
---前述のようにジャックの必殺技に「スライスハンド」が続投しているため、この技でブラックキングにトドメを刺して原作再現することも可能である。

-''爽快感のあるコンボ''
--通常攻撃によるコンボがテンポよくつなげられるようになり、必殺技も自由に打てるようになったため、コンボをつなげて相手をダウンさせ、倒れ込むところを狙って光線でとどめを刺す、というスピード感のある戦闘が可能に。キャンセル可能となったため、コンボの締めに必殺技を使う事もできる。
--こなれてくれば非常に爽快な戦闘が可能である。

**問題点
-''キャラ削減''
--さすがに携帯機で『3』並みのキャラクターを実装するのには無理があったのか、キャラクター数は&bold(){全17体}と『[[2>ウルトラマン Fighting Evolution 2]]』並みの少なさ。
---平成ウルトラマン達は軒並みオミットされてしまっている。その代わり、『メビウス』の物語とかかわりの深い、光の国の戦士はきちんと揃えられている。
--怪獣達の顔ぶれは、バルタンやエレキングなどの有名どころを除いてシリーズ初登場のキャラクターで占められている。
---新登場のブラックキング、ヒッポリト星人、テンペラー星人、ババルウ星人は、いずれもウルトラ兄弟の客演エピソードに登場する強敵であり、ウルトラ兄弟が勢揃いする本作に合わせた人選といえる。
---ストーリーモードのラスボスはなぜかババルウ星人である。ウルトラ兄弟を一斉に相手にしたことのあるテンペラー星人やヒッポリト星人の方がふさわしかったのではないかと指摘されることも。

-''ストーリーモードのボリュームが薄い''。
--各キャラクターの個別エピソードを再現するのではなく、『メビウス』に合わせたオリジナルストーリーを体感するストーリーモードが収録されているのだが、このボリュームが薄い。
--操作キャラクターは各ウルトラヒーローだが、実際には、メビウスと、それ以外のヒーローの2通りのストーリーしか用意されていない。ウルトラ兄弟のストーリーは、自キャラが変わるだけで、敵のセリフや動きがほとんど同じなのである。
---格闘パートの合間に、会話パートが挟み込まれるのみで、ムービー演出は一切ない。
--そしてどちらもクリアに要する時間が短い。ウルトラ兄弟編は、慣れたプレイヤーなら1時間のうちに2周できるかもしれない。『[[ストリートファイター>ストリートファイターシリーズ]]』などの格闘ゲームのキャンペーンモードに近い短さである。メビウス編はこれに輪をかけて短く、はっきりいってただのショートストーリー。
--メビウス編は、メビウスが地球へ派遣される直前の物語、ウルトラ兄弟編は、劇場版『メビウス』のプロローグ的物語であり、どれも本編のストーリーを補完するものなのだが、大した展開があるわけでもない。
---これを各キャラ毎にクリアしないと隠しキャラが使えず、面倒くさい。

-''キャラ・スピリッツの出現が面倒''
--ストーリーモードをクリアしていかないと、キャラが出現しない。最初はウルトラヒーローしか使えない。
--スピリッツは、ストーリーモードなどを遊ぶことで手に入れられるポイントを消費して購入するのだが、これも、ストーリーモードだけならば何周かしないと、すべてを購入できるだけのポイントを貯められない。
---隠しキャラであるウルトラの父を出現させるために頑張っていれば自ずとその分のポイントは貯まるので、あまり気にならないかもしれない。

-''クロックリンクから生じる、バランスの異常な悪さ''
--ステージの時間帯によるキャラ性能の変化が、バランスを著しく破壊してしまっている。元々格闘ゲームとしてのバランスはあまりよくないシリーズであったが、今作ではそれがさらに悪化しているといってよい。
--特に鬼畜なのは、夜の時間帯のバルタン星人。元来コンボを組みやすいため強いキャラクターなのだが、夜のステージでは耐久力が上がって異様に硬くなっている上に、ゲージがすぐに貯まるため、怒涛の勢いのコンボを繰り出してくる。
---ストーリーモードはクロックリンクとは関係なしにステージの時間帯が固定されているのだが、ここでも夜のステージでバルタン星人と戦うことになる。この強さはかなりのもので、プレイヤーによっては、ストーリーモードを進めるのにかなりのストレスを感じる原因に。
---その他、夕方にはウルトラマンジャックとブラックキングが強化される。
--クロックリンクをオフにすることもできるが、ステージの時間帯によってキャラ性能が変化するのはどうしようもないため、性能差の拡大を防ぐことを考えると、使用するキャラクター・ステージに若干ながら制限がかかってしまうといえる。

-''必殺技の削減''
--必殺技はレベル毎に固定となり、総数が減った上に好きなボタンに割り当てられなくなったため、この点で不満を持つプレイヤーもいる。
--レベル1~2の必殺技は普通にガードでき((つかみが始動になっている必殺技もあり、こちらは当然ながらガードできない。))、レベル3の必殺技も「相手の発動に合わせてボタンを押すことで防御する」というシステムは維持されているため、状況によっては相手の使う技を読んで容易に防御できる。

**総評
各要素の削減、携帯機であるにしても著しい対戦バランスの悪化と、残念な点も多いが、スペックの低い携帯機への進出にあたって、十分シリーズの魅力は維持できているといえよう。~
本作以降、本家ウルトラシリーズは円谷プロダクションの経営難によって制作が滞っており、関連があったかは不明ながら本シリーズの制作も途絶えてしまっているのは残念な限りである。~
ただし、現在は円谷プロも立て直しに成功しており、新たなウルトラヒーローも続々と活躍しているため、シリーズ再始動に期待を寄せるファンは決して少なくない。

**余談
-シリーズを開発していたスタジオ「メトロ」は、2013年にシミュレーションゲームとして発売された『[[ウルトラマン オールスタークロニクル]]』の開発を担当している。

-本作のスピリッツの中には、講談社の「マガジンZ」に連載されていた漫画作品『ウルトラマン STORY 0』のイラストも存在している。
--なお、そちらでは実質的なラスボスがババルウ星人であったため、本作のラスボスがババルウ星人なのは同作に合わせた配役の可能性がある。

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