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プリルラ」を以下のとおり復元します。
現在この記事は、[[判定変更議論スレ避難所(4)>https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1545863820/l50]]で「バカゲー」から「怪作」への判定変更が提案されています。~
議論開始日:2019/02/05、初回〆日:2019/02/12

//「[[修正依頼]]」が出ています。対応できる方はご協力をお願いします。~
//問題点を追記してください。
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*プリルラ
【ぷりるら】
|ジャンル|ベルトスクロールアクションゲーム|&amazon(B000069SOL)|
|対応機種|アーケード|~|
|発売・開発元|タイトー|~|
|稼動開始日|1991年|~|
|判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
|ポイント|パステルカラーのファンシーなゲームと思いきや…&br()病的、狂気的な演出だらけの中盤以降&br()メルたん萌え&br()''メルヘン''というよりむしろ''メンヘル''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
時間の流れを守っていた時計のネジが悪いやつに奪われた!?~
「ザック」と「メル」がおじいさんから託された魔法の杖を使い、全6面の攻略を目指すベルトスクロールアクションゲーム。

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**ゲーム内容
-ベルトアクションにありがちなバイオレンスやリアルとは相反する、ファンシーさやメルヘンを題材にし、このジャンルでは珍しい空気を持つ。
--敵キャラは、悪いやつに魔物に変えられた動物や人間であり、彼らを魔法の杖で元の姿に戻しながら先に進んでいく。

-システムはオーソドックス。アタックとジャンプのシンプル操作に、使用回数制限があるマジック(いわゆるメガクラッシュ)がある。

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**評価点
-難易度は高くなく、初心者にも安心して楽しめるバランスになっている。

-グラフィックは一部を除けば美麗で、序盤ステージはパステルカラーで描かれている。

-キャラパターンがとても多く、キャラクターは生き生きと動きまわる。BGMもノリのいい曲が多い。

ここまでみると良い所ばかりの良作に見えるが、''本作は「3面」の存在でそのバカゲーとしてのインパクトを絶対なものにしている。''

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**妄想は爆発だ!?
序盤は見た目の通りのファンシーでメルヘンな流れで展開するが、2面ボスが「なにかいやな予感」を感じさせるイカれたデザインでバカゲーの片鱗を見せ始める。~
そして、その2面ボスを撃破した後、本作最大の問題にして見どころである3面「''誇大妄想家''の町」に突入する。
内容は以下の通りである。
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-このステージ、なぜか''実写画像(当時の社員によるもの)''が使われている。
--まずステージが始まると、棒に横につかまっている女(実写)が登場、なぜかくるくる回っている。そこに青髪のデカイ男の顔(もちろん実写、なぜか髪だけCG?)が現れるも、回ってる棒女に蹴り飛ばされ?画面手前にすっ飛ばされて退場する。
---この文だけでは恐らくよく伝わらないと思われるので、下記のプレイ動画を''呼吸を整えてから''見て欲しい。
//--一連のデモ?が終わると、このステージは「誇大妄想家の夢に支配された町」だと棒女から説明が入る。その前に''お前らが誰なのか小一時間問い詰めたいのだが''。
//説明をしているのは棒女ではなく、元に戻った動物だと思われる。
--次は、門の中から飛び出してM字開脚状態の赤タイツを履いた女性の両脚。その脚の間に意味深なドアがあり、開けるとボーナスキャラの「ゾウさん」が出てくる。''あまり深く考えないようにしたい''。
---そのドアの後ろには地球が写っている。上記同様にあまり深く考えないようにしたい。ちなみに海外版では見事に検閲に引っかかり脚がカットされている。
--その次は、背景にマリア様?の顔が張り付いていて、近づくと「長い舌で舐められる」。また、この辺りでトンボの様な敵の編隊が「とびます、とびます」と声付きでやってくる。''プレイヤーの頭の方がとびそうである''。
--少しザコ敵と遊んだ後、いよいよボス戦となるが、ここで出てくるのはステージの狂いっぷりからすると意外すぎる「ただの歌舞伎野郎」(目張入之助)である。世界観的には十分おかしいのだが、ここまでの展開で頭が慣れていると、''それすら「ネタ切れか」と思えてしまう不思議''。
--そして激闘の末”目張入之助”を倒すと、町は元に戻り、誇大妄想家も目を覚ます。
---それに対しての主人公の発言は「''もう変な夢は見ないでね''」。全くである。
//"目張入之助"の名前は当時のベーマガでのプリルラ(日本版)特集に出てました。

#region(実際の動画:自己責任でご覧下さい)
&youtube(http://www.youtube.com/watch?v=kvsuLn7tjU8)
#endregion

-次の砂漠ステージは案外普通な為、これで変なステージは終わり…と思いきや、その後に騙し絵っぽい奇妙な背景やぺ○スケースを着けたシャーマン等、イカれたステージやキャラクターが続々登場する。

-マジックも一癖ふた癖あり、「ラップマンを召喚し、画面上の雑魚をラップにくるんで電子レンジでチンして動物に変える」「動物を一斉に呼び出し、大行進させて敵にダメージ」「タイトーのとある没ゲーキャラのミカタ氏を召喚」などというものも。さらに2人同時プレイ時に双方のプレイヤーが同時にマジックボタンを押すと((実は裏技を使用すれば1人プレイ時でも使える。やり方は2Pキャラの「メル」を選択後、魔法をあらかじめ使っておき、同一ステージ内にて1P・2Pのマジックボタンを同時に押せばよい。))「ショックのパーの助」を呼び出し、「しょっくのパー」の掛け声とともにマップ上に広がる大爆発を起こしてしまう。
--ショックのパーの助の大爆発は後半ボスにすら大ダメージを与え、序盤ボスなら一発で簡単に倒すことができる。

-こうした電波展開やハチャメチャさも「不思議の国のアリス」の様なシュール路線を目指したとすれば、ある意味メルヘンしていると言えるのかもしれない。~
''メルヘンを目指すのに実写や下ネタが必要だったかは謎だが。''

***2Pキャラ「メル」
-このゲームもう一つの見どころが、とにかく動くキャラクター、中でも2Pキャラ「メル」である。
--仕草の一つ一つが当時のゲームとしては驚異的に作りこまれており、とにかく動かすだけで可愛らしく楽しくなってくる。
--それだけでなく実は性能面でもメルのほうが恵まれている。攻撃のリーチ・隙・当たり判定など、ザックよりも僅かながら優遇されている部分が多いのだ。これは小さいようでいて、攻略上で実に響いてくる。
//-一度2P側でプレイしたら、誰もが「ザック? 1P…? 何それ、食えるの?」になるだろう。

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**問題点
-攻撃アクションの種類が非常に少ない
--本作のメイン攻撃となるロッドアクションはニュートラル、レバー下入れ、ジャンプ攻撃と3種類。これに加えてマジックを含めると、本作の攻撃アクションは基本的に4種類しか存在しない。
--とはいうものの、これら攻撃アクションの少なさが本作の特有の「取っつきやすさ」に貢献しているといえるだろう。

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**総評
アクションゲームとしては比較的オーソドックスで良作。軽快な操作、よく動くキャラクター達と魅力的な箇所は多い。が…電波あり下ネタありの中盤以降は本当に人によっては受け付けないので、とても万人にはお勧めできない、もどかしいゲームである。~
シュールかつサイケデリックな作風のバカゲー好きならば、触ってみて損はない。……かも知れない。

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**余談
-こんな内容なのでゲーセンでの出回りは悪く、現在では基版も非常に入手困難らしい。のちのタイメモ収録時も作品解説に「''幻''の名作」との文字がある始末であった。

-元々、海外向けに作ったらしく、国内での展開は予定外だったらしい。
--当時のタイトーは海外展開に関してどのようなリサーチをしていたのだろうか?実際、その海外版で上記の「脚」が検閲に引っかかっている訳で…
--ちなみに、この時期のタイトーのアーケード作品は、ファンシーなキャラクターが主役のアクションゲームから、海外市場を意識した筋肉ムキムキのマッチョキャラクターが闊歩するハードなテイストのアクションゲームへと作品の主流が移り変わっていた時期でもあった。
--奇々怪界の制作・デザイナーである藪崎久也氏によれば、本作はそうした時勢の中で登場した、タイトーのファンシー路線ゲームの系譜に連なる最後の作品であったという。

-本作と同じく、ファンタジーやメルヘンを目指したがシュールや電波に行きついたゲームとして『[[キテレツ大百科]]』があげられる。但し、あちらは某ネギ坊主達にイラつく等の''ゲームバランス面での悪夢''があるのでタチが悪い。

-後に発売した『バブルシンフォニー』では本作モチーフのステージが存在する。
--そちらではザコが本作のモノになり、ステージボスとして本作のラスボスが登場する。もっとも、上記の演出の数々まではさすがに再現されてない。

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**移植
-FM TOWNSにはビング、SSとPSにはエクシングより『アーケードギアーズ』シリーズの一作、PS2には『タイトーメモリーズ上巻』に収録という形で移植。ただ元のアーケード版が恐ろしく出回りが少なかったので''移植度が良いか悪いかの判断が極めて困難''、という逸話が有る。
//某レビューサイトによれば、FMT版は細部に気になる所がある、SS/PS版は劣化移植、PS2版は文句無しとの事。詳細は検索するなどして。

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