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マテリアルブレイブ」を以下のとおり復元します。
*マテリアルブレイブ
【まてりあるぶれいぶ】
|ジャンル|ビジュアルノベル|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/71E47734b1L._SL1043_.jpg,height=160)|&image(http://ecx.images-amazon.com/images/I/51SBhBBQDWL.jpg,height=160)|
|対応機種|Windows XP/Vista/7|~|
|発売・開発元|戯画|~|
|発売日|2012年3月23日|~|
|定価|初回版:9,800円&br;通常版:8,800円|~|
|レーティング|ソフ倫:&color(crimson){''18歳未満禁止''}|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|アクション、アドベンチャーパートの退屈さ&br;伏線放置の短い1本道シナリオ&br;ジュース1本で心も股も開くヒロインたち|~|
#contents(fromhere)
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#center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br;&size(20){''本作は18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}}
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**概要
戯画より発売された作品。作品の完成度に非常に定評があるTEAM BALDRHEADによる作品。~
鉱石の力によって異能力を手に入れた主人公たちが、悪に立ち向かっていくというストーリーである。

これまでの『[[BALDR SKY]]』系列というよりはデュエルセイバーに近いゲームコンセプトではあったが、前評判は非常に高い作品であった。

**あらすじ
日本近海の火山活動で出来た新たな島――神尾城島で採れるレアアースエニグマタイトが世界を一変させた。~
技術を向上させたが人間や動植物と融合する特性を持っていた。それは新たな進化と災害を意味していたのだった。~
鏑木遙歩は母親の遺言に従ってアンリーシュトとして神尾城島にあるアンリーシュト・ナーセリーに向かっていた。~
到着早々、幼なじみと名乗る倉木絵奈から歓迎を受ける。そこへ動物と融合したネオプラズムを撃退する。~
ナーセリーの責任者から自分の能力が1つではないことを告げられる。~
それは体液の接触により異性の特殊能力を遥かに向上させるエンゲージだった。~
そこで王城叶とチームを組むことになるが、キスによりエンゲージを発動させネオプラズムを撃退する。~
しかし、それはまだ始まりに過ぎなかった。新たな仲間と共に暗躍する敵組織の抗争へと巻き込まれていく。

**キャラクター
-鏑木遙歩
--定期的に行われる検査で能力が発現。母親の遺言に従い東京から引っ越すことになった。~
もうひとつの能力が原因で様々な事件に巻き込まれる事となる。

-王城叶
--性格は粗暴でワガママ、かつ純情。とある理由からチームを組みたがらないが、能力は優秀。~
面倒見がよく転校したての遙歩の面倒をみる。独占欲が強く遙歩は自分のものだと公言している。

-エーリカ・フォン・アウフシュナイター
--没落貴族の末裔で世界有数の資産家の娘。お嬢様育ちで、上から目線で話す事が多く、遙歩を敵視している。~
叶とはウマが合わないらしく言い争いなどが絶えない。

-上音真白
--氷を作り出すことができる能力者で特待生。授業に滅多に顔を出さないクラスメイト。~
能力が強力である事を知られており畏怖の対象とされている。~
いわゆる、キワモノが好きな変わった味覚の持ち主。

-御堂金光
--剣術を嗜み、古風な言動が特徴。~
義理堅い性格で冷静な判断をするも、アンリーシュトの犯罪集団・イリーガル・アンリシュトが絡むと頭に血が上り手がつけられなくなる。

-白藤・アンジェリーヌ・つぼみ
--うさぎパーカーを羽織っているフランス人とのハーフ。情報通で何でも知っている。~
頭も良く、発明品を作っては遙歩で実験している。失敗すると爆発する。成功率は半々。

''アドベンチャーパートについて''~
このゲームでは毎回行動制限があり、その回数を超えて探索することは出来ない。~
この制限が煩わしいという意見がチラホラ見られる。~
だが、いきなり広く探索することはゲームとして困難であるし、ゲーム後半に入るといずれ全範囲を探索出来るので大きな問題ではないように思える。~
ただし、値段相応か、と言われると肯定するのは難しいのも事実か。

**問題点
''アクションパートについて''~
今作はバトルについてはバルド系列ではなくデュエルセイバー系列である。~
戦い方に関して、単調なコンボを繰り返すだけ、あるいはカウンターを狙うだけ、などで面白くないという声はある。~
また、キャラクターのレベル進化要素がほぼ無い(マテリアルアクトを使えるようになることのみ)であることから、やりこみ要素は大きく欠ける。

''伏線放置かつ短すぎるシナリオ''~
バトル物はアクションパート等の存在もあり、単純に読ませるというだけであるなら多少の短さも妥協の範囲だろう。~
だが、今作ではものの数時間で読了出来る、申し訳程度のシナリオの長さ。~
それに加えて、ゲーム内で大量に示された伏線や世界背景、黒幕の存在などは明かされることがなくゲームが終わってしまう。~
それだけでなく、このゲームには攻略ヒロインが5人いるのであるが、最後の選択肢とその先のごく僅かな展開が変わるのみで、実質的な1本道となっている。

なお、ヒロインたちと海へ行く展開において、どのヒロインと一緒に遊ぶかを選ぶ選択肢が出てくるが、これはフラグとは全く無関係である。
-元々は各ヒロインのルートをある程度は作るつもりだったが、資金不足等の理由で作るのを断念した残骸ではないだろうか?

-ちなみに、ライターは『あかとき』『恋騎士』などを手がけた藤原休樹氏であることから、元々不安視はされていた。
-この作品の直後に発売となった『英雄戦姫』においても、観光ネタと食事ネタで親交パートが殆ど終わるなど、ライターとしての引き出しの無さが伺える。

''缶ジュースで心も股も開いていくヒロイン''~
今作はシナリオの短さが大きな問題となっているだけでなく、ヒロインと親交を深める場面の多くで『缶ジュース』絡みの展開が続く。~
缶ジュースをおごったり奢られたりするだけでヒロインたちは主人公に夢中になっていくのである。
 1章
  遙歩 → エーリカ(ジュース)
  浩一郎 → 遙歩(コーヒー)
 2章
  遙歩 → 叶(ジュース)
  光 → 遙歩(ジュース)※叶により阻止
 3章
  叶 ※自販機で当たりとメール
  遙歩 → 真白(コーンポタージュinぜんざい)
  遙歩 → 絵奈(コーヒー)
 4章
  真白 → 遙歩(特濃ゲル風ウーロン茶)
  遙歩 → エーリカ(カフェオレ)
 6章
  絵奈 → 遙歩(無糖のコーヒー)
  遙歩(コーヒー)
  遙歩 → 全員 ※競争で負けた罰
 7章
  遙歩 → 絵奈(オレンジジュース)
  つぼみ → 遙歩(ジュース)
 8章
  遙歩(コーヒー)
  遙歩 → 叶・エーリカ(水)
 9章
  遙歩(ジュース)
 10章
  遙歩 → 絵奈(ココア)
  真白(こくまろゲルジュース)※学園で話しかける
 12章
  浩一郎(グレープジュース)
 13章
  叶→全員 ※競争で負けた罰

-『君とジュースを飲むADV』とまで揶揄されることになったのは自然の摂理だろう。

そもそも『エンゲージ』に関わる設定があまり明かされていないため、なぜエンゲージを1回行うだけで主人公への好感度が跳ね上がるのか、などの疑問点はある。

**賛否両論点
''分かりやすいお約束展開''~
このシナリオはおおまかに言うと勧善懲悪ものなのであるが、分かりやすい王道シナリオである反面、物語に深さがない原因とも言われている。~
過去のバルド系列を知っている人間では、尚更不満が強くなるのは確かだろう。~
これがバルド系列でない、と考えれば、それなりに納得が行く展開だと思われる。

**評価点
''音楽や(一部を除く)グラフィック面''~
バトルや日常パートにおけるBGMの出来は良いと言える。~
また、王城叶関係のCGを除けば、美麗で良い出来のCGであるといえる。
-王城叶はFカップの巨乳なのであるが、立ち絵は貧乳であるように描かれていて、可変おっぱい、等と揶揄されている。

''初回特典の主題歌CD集''~
GIGA OPENING SOUNDTRACKS 2009-2012が今作の初回版特典として同梱されている。~
今作の主題歌はショートコーラス版ではあるが、過去の名曲のフルコーラスを聞けるというのは大きい。
なお主題歌を歌っているのは、エロゲやってる人なら知らない人はいないと言っても過言では無い「片桐烈火」氏である。

**総評
KOTYeでもジュースネタで話題を攫っていった問題作であるが、バトル云々よりもシナリオの酷さというものが際立っている作品と言える。~
シナリオのひどさに加えバトル・探索パートの完成度も、9,800円という値段設定を考えると、戯画マインとしても上位に君臨する作品と言えよう。~
また、TEAM BALDRHEADの作品である、という肩書きを信頼した多くのユーザーを失望させた作品でもあった。

それ以外でも、今作に向けて、おまけ武装が同梱された『ホチキス』等の戯画の作品を抱き合わせて買わされたユーザーも多かった。~
『ホチキス』もまた、お世辞にも褒めることが出来ない作品であり、これもまたユーザーの失望につながっている印象はある。

**その後
2013年1月25日に、続編となる『マテリアルブレイブイグニッション』が発売。その中で、今作で放棄された伏線の回収が行われた。
そのゲーム紹介において、今作における伏線放置の事実を肯定している表現がある。~
シナリオの不味さを把握した上でゲームを出しているのなら、それはユーザーに対する冒涜であることは間違いない。

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