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ゼノサーガI・II」を以下のとおり復元します。
*ゼノサーガI・II
【ぜのさーが わんつー】
|ジャンル|コンピュータRPG|&amazon(B000EGH65M)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|ナムコ|~|
|開発元|モノリスソフト&br()トムクリエイト|~|
|発売日|2006年3月30日|~|
|定価|5,229円(税込)|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ゼノシリーズリンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1096.html]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
タイトル通り、PS2で発売されたゼノサーガシリーズの「エピソードI」と「エピソードII」の2本を1本の物語に纏めた作品。全20章で構成されている。~
本作品は旧ナムコが販売した最後のコンシューマーゲームソフトである。

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**変更点・追加システム
基本システムはエピソードIを基準にし、様々な点が追加、修正されている。

-シナリオは完全に再構築され、両エピソードはエピソードIでの主人公「シオン」の視点に一本化されている。PS2版でその他のキャラの視点でプレイした物語は「サイドストーリー」として別枠扱いとなっている((サイドストーリーは好きな時に読み返すことができるビジュアルノベル形式。ちなみに最後まで読むと初回限定でアイテムを貰える。))。
--特に批判の多かった『II』の物語は大幅な改良が加えられており、実質的に別作品といえるほどの内容になっている。
-ミニゲームの追加。一度体験すれば好きな時に再プレイできる他、高得点を取れば景品も貰える。尚、これらのミニゲームは全てタッチペンを用いる。
-DSというハードのため、PS2版のように3DCG画面ではなく、クオータービューの2Dドット画面で移動する。そのためマップはPS2版に比べて全体的に規模が小さくなっている。
-戦闘への突入方法がPS2版ではシンボルエンカウント方式だが、今作はランダムエンカウント方式になった
-陣形システムの追加。戦闘時に各キャラを特定の位置に配置することにより、なんらかの効果を得ることができる。中には特定のキャラがいなければ発動しない陣形も。ゲームを進めるに連れて新たなフォーメーションを教えてもらえる。ちなみにES戦(ロボ戦)時も有効。
-『II』のシナリオ突入後もKOS-MOS以外は『I』のデザインのまま((KOS-MOSは戦闘躯体にチェンジする為。但し、その過程はPS2版よりも詳細に描かれており、イベントも追加する事で説得力も持たせてある。))。海外を意識した中途半端なリアル路線に走っているなどと言う事も勿論無い。
-色々な意味でプレイヤーを騒がせたM.O.M.O.の変身は無くなっている。

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**評価点
-突っ込みどころの多かった『II』の大幅な改良。
--今作にて初めて明かされる重要な情報も多く、見事な補完がなされている。これは原案者である高橋哲哉氏とゼノサーガのアニメ版の脚本を担当した竹田裕一郎氏との綿密なやりとりによってなされた改善であろう。
--またエピソードIの部分も「特徴の薄かったキャラクターの描写の追加」「エピソードIIに登場するキャラの一部先行登場」などの変更が行われている。
--テキスト内で本作の造語や専門用語の意味をその場で検索、閲覧できるようになった。
---専門用語が多いストーリーのため、その場で調べられるのは大きい。このため話しが理解しやすくなっている。
--PS2版ではラストダンジョン~エンディングの流れがほぼイベントのみで、ラスボスもイベントバトルのようなものだったが、本作ではラストダンジョン、ラスボス共にその役割に恥じないものに改められている。
---ラストダンジョンはPS2版と違って全員で参加し、エンカウントもするし中ボスもいる。そしてラスボスは最終決戦に相応しい強敵となっている。
--尚、本作のシナリオは高橋氏の原案を尊重したものである。高橋氏本人がシナリオを書いていた『I』に比べ、『II』はPS2版がどれほど弄繰り回されていたのか、本作と照らし合わせるとよく判る。
---主人公シオンも『II』以降の不快な性格ではなくなり、最後まで技術士官として真っ当な人間のままでいる。ヒステリックな行動を取る場合でも、それに関する心理描写はしっかり描かれている。
---『II』で問題視されていた、「大量の伏線を惑星ごと爆破して無かったことにする」ような事も無い。
--高橋、竹田のコンビの手腕は後に『[[ゼノブレイド]]』にて一層発揮される事となる。
-戦闘も『I』や『[[ゼノギアス]]』と同じボタンの組み合わせで必殺技を繰り出すシステムでとっつきやすい。
--更に必殺技演出が非常にスピーディーで『I』の問題点だったテンポの悪さも解消されている。戦闘テンポはシリーズ中でもEPIIIと並ぶ快適さ。
--また陣形の効果は数多く戦闘自体はなかなか光る要素も多い。
--尚、『II』からの仲間キャラであるジンの必殺技をコマンド入力で出せるのは本作のみである。
-音楽はアニメ版の作曲担当であった山下康介氏が作曲。
--DS音源のためややチープに感じるかもしれないが、完成度自体は高い。雰囲気にもマッチしている。
--無論、BGMやSEがいきなり大音量になることはない。
-携帯機のためほとんどどこでもセーブすることが可能。
-グラフィックの鑑賞など本編の寄り道以外のオマケは充実している。

//-つまるところ、
//--シナリオは高橋節のもと連続しており、大量の伏線を爆破オチでなかったことにはしていない。
//--主人公は技術士官としても普通の性格になっており、不快な性格ではなくなっている。
//--グラフィックデザインも、世界市場に執着した中途半端なデザインではない。
//--戦闘バランスも、雑魚戦でも長ったらしい戦闘を強要するバランスではなくなっている。
//--BGMやSEも、一般人の感性にあわせてセッティングしておりいきなり大音量になることはない。
//--ラスボスもちゃんと強敵である。
//--もちろん開発スタッフも正常である。
//---と普通の状態に戻っている。いかに前作のアレっぷりがひどいかよく分かるだろう。
//↑これでは適当過ぎるので、書くべきことを本文に組み込んどきました。

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**難点
-スペックの問題で、ボイスは掛け声くらいしか収録されていない。エンディングにも主題歌は無し。
-難易度はあまり高くない。
--レベルも比較的サクサクあがり、必殺技のショートカットコマンドも強化が容易なのですぐできるようになる。無料回復ポイントも多い。そのためあまり苦戦することがなく、硬派なプレイヤーは物足りない部分もあり、せっかくの戦闘システムを歯ごたえのある形で楽しめない。
--ただ逆にストーリーをサクサク進められるという利点にもなっており、必殺技強化を縛るなどすれば少し解消できる。
-ES戦時の攻撃モーションが、誰を乗せていてもあまり変化を感じない。
-変更点でも触れられているが、マップはスケール感が無くなり箱庭チックで閉鎖的。そのせいかビジュアル的には壮大さが感じられない。
-ミニゲームは(据え置きと比べるのは酷だが)PS2と比べあまり良い出来ではない。あくまでもオマケ的な扱いと考えるのがいいだろう。
-サイドストーリーの最後のエピソードがあまりにしょうもない。((ラストにある脇役の視点で進むのだが、擬音が乱舞し「最後なのにこんなんでいいのか?」というメタ発言で締めくくられる。一種のコメディシナリオなのだが、これが読めるようになるタイミングが「最終決戦手前」というシリアスなときなのでよけいにに批判が強い。))
-上記の通りPS2版でシオン以外を操作していたシーンはサイドストーリーにまとめられた。その為、小惑星プレロマ、U-TIC戦艦、エルザ内での戦闘と言った『I』の物語前半のダンジョンやイベントの多くが削除され、新たに追加された要素を加味しても(『I』部分に関して言えば)ボリュームダウンしている。
--また、エピソード1終盤の二つのダンジョンが合体して登場する為、これもまたPS2版に比べると物足りない印象と言える((元々その二つのダンジョンは一つであったが、PS2版では演出やゲーム性を重視して敢えて分けていた))。
-『I』の搭乗ロボットであるA.G.W.Sに乗れなくなった。従って、ロボットバトルを楽しめるのはE.Sが登場する『II』のシナリオに入ってからである。
--尤も、PS2版の『I』でもA.G.W.Sの重要性は低く、乗らずともクリアは十分可能だったが。

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**総評
あまりのお粗末さ(ストーリー含め)からクソゲーの称号まで獲得してしまったエピソードII部分が丸々作り直されたため、ストーリーの出来は非常によくなった。~
PS2のエピソードIIIは(マシになったとはいえ)残念ながらお世辞にも出来が良いとは言えず、シリーズ全体のストーリー補完もキッチリできていないため「これ(DS版I・II)の続編のIIIを作ってほしい」とするファンの声も多い。~
据え置き機から携帯機になりグラフィックなどのハード的制約が増えたが、内容は劣化するどころか不満点や遊びやすさなどが大幅に改善された作品である。

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