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ミラクルロピット 2100年の大冒険」を以下のとおり復元します。
*ミラクルロピット 2100年の大冒険
【みらくるろぴっと にせんひゃくねんのだいぼうけん】
|ジャンル|アクションゲーム|CENTER:&image(https://www.suruga-ya.jp/database/pics_light/game/174000634.jpg,height=160)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|1Mbit+64kRAMROMカートリッジ|~|
|発売元|キングレコード|~|
|開発元|マイクロニクス|~|
|発売日|1987年8月7日|~|
|定価|4,900円|~|
|プレイ人数|1人|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|扉の開け方がノーヒント&br;無理やり2周目|~|
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#contents(fromhere)
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**ストーリー
時は近未来。~
地球に襲来したUFOにより、幼い兄弟の兄は誘拐され離れ離れになってしまう。~
そこに現れた不思議なロボット「ロピット」と共に、妹は兄を探す旅に出る。

**概要
オーソドックスな横スクロールアクションゲーム。~
女の子が乗り込んだロボット「ロピット」を操作し、全13ステージを攻略していく。

**ゲーム内容
-女の子と共に冒険をすると言う設定の通り、ロピットはダメージを受けると壊れてしまうのだが、壊れると女の子が中から出てきてそれ以降は女の子を操作する事になる。
--女の子は動き回ることこそロピットと同じようにできるがショットを撃つ事ができず(この関係で敵を倒せないだけでなく一部ステージではゴールに辿り着けない)、敵への接触、もしくは30秒の制限時間超過でミスになってしまうため、速やかにロピットを復活させなければならない。
---後述のロピットがパワーアップに使うアイテムを何かしら1つ以上取得してロピットに触れれば一瞬で直る。

-コンテニューは可能だが隠し要素扱いで、隠しアイテム「ライアン」を取得した上で、GAMEOVER画面で特定コマンド入力を行う必要がある。
//問題点にコンテニュー不可とあるが、正しくは「条件付きで可能」です。

**評価点
-全13ステージのボリューム
--グラフィックの使いまわしはある(ファミコンというハードを考えれば仕方の無い事ではある)が、構成の使いまわしは殆ど無く、全て異なる特徴を持った13のステージが楽しめる。
---13面はエンディングシーンとなっているため実質的には全12面。
//正しくは13面。説明書にも記載有り。

-様々な要素が詰め込まれた飽きないゲーム性。
--仕掛けの謎解き、ジャンプアクション、ワイヤーアクションなど、複数の要素が絡み合ったゲーム。~
スクロールの方向一つとっても右に向かうオーソドックスな横スクロールだけではなく、場所によっては上や下に向かって進んでいくステージまであるのは珍しい。

-細かく作りこまれたアクション。
--敵にもサイズの大きいもの小さいものが存在し、立ったまま撃つショットでは位置が高すぎて当たらない敵も当然存在しているが、~
これまた当時のFCゲーにしては珍しく''ロピットもしゃがんで撃つ事ができる''ので、背の低い敵にもしっかり対応できる。~
また、あまり高すぎる所から飛び降りると足が引っ込んでしまい一時的に機動力が落ちてしまうが、特定の操作によって元に戻るまでの時間を短縮可能。~
理不尽にならない範囲で、無茶な大ジャンプにリスクを持たせる事ができている。

-適度な強さのパワーアップアイテム。
--1つ目は赤アイテムのパワーアップで、随所に現れる赤いボールのような敵キャラを踏んづけて素早く降りるとアイテムに変化する。~
アイテムを1つだけ取得している状態だとショットが連射可能になる。この時代のゲームには珍しく''画面内に何発でも出せる''ので、ストレス無く無制限に連射可能(ただしやりすぎると処理落ちはする)。~
赤アイテムを2つ取得するとショットは3WAYになる。連射はできない状態に戻るが上下にも対応可能になる。~
赤アイテムを3つ取得するとショットのパワーアップは2個の時と同じ3WAYのままだが、アイテム取得直後から一定時間飛行可能になる。~
アイテムを2個取得していると以降は1個取得するたびに飛行能力が発動するようになる。アイテム1個の連射モードには1度ミスしない限り戻れない。
--2つ目は緑アイテムのパワーアップで、転がってくる緑の三角に触れると一定時間無敵になり、無敵終了後に自動でアイテムに変化する。~
こちらは段階は無く、1個以上取得していると空中で上または横+Aでワイヤーを出せる。
--どれも使いでのあるパワーアップだがこれだけであり、終盤のステージでも無くてもテクニック次第で十分カバー可能な範疇。というかパワーアップアイテムは赤ボールや緑三角1個につき3つ発生するので、ミスって初期状態に戻ってしまったとしてもパワーアップ段階を取り戻すのも容易。
--先述のロピット復活はどちらのアイテムでも可能で、アイテム1個で良いので2つ余る。復活後戻ってきてパワーアップを取る事もできる。~
女の子状態ではショットもワイヤーも出せないのでパワーアップには基本的に意味は無いが、赤3つ取得時に飛行能力だけは女の子でも使用可能。

**問題点
-''ステージ1の時点で理不尽さを感じるほどに難しい''
--ステージ1には入ると別の扉までワープする扉の仕掛けが随所に存在するのだが、出口で強制的に吹き飛ばされる→穴に落下のコンボを食らう、''入った時点で1ミス確定''の扉がある。~
外見で判別する手段は無く、実際に入って死んで覚えるしかない。何度やり直してもさして問題が無い第1ステージだからこそ、だろうか。~
なお、このワープ扉の仕掛けは1つも利用しなくても問題なくゴールまで辿り着ける。

-ゴール前の扉の開け方がノーヒント
--ゴール前には3枚の扉があり、それぞれ解除しないとゴールに辿り着けないのだが、
---1枚目:ロピットの通常ジャンプの頂点くらいの高さにショットを数発打ち込む。
---2・3枚目:''扉に対応した岩の上で小刻みに数回ジャンプする''
--……と、こんな解除方法の扉をノーヒントで開けなければならない。(ただし、ゲーム中ではノーヒントだが、説明書には1面の全マップと攻略ポイント、「(岩の上)でジャンプしたり射ったりしてごらん」というヒントが載っている。)~
1枚目の扉については偶然でもショットが当たればショットが当たった音がするので気が付けなくも無いが、2・3枚目の扉については扉を開ける事に成功するまで今自分がやった行動が正解に繋がるものかどうか分からない。~
このせいで、ステージ1以外のステージを見る事が出来ないままにゲームを投げた小学生が少なくないと言われている。
--なおステージ2以降にはこの手の扉はあまり登場せず、辿り着ければそのままゴールできるステージの方が多い。


-ワープゴールの設定が雑。
--特定のステージには入ると別のステージにワープする特殊ゴールが存在する。この特殊ゴールはワープ先がランダムで決定し、運が悪いと前のステージに戻されてしまうことがあるが、時に''ワープ直後に唐突にエンディング((兄が囚われている最終ステージ12面目クリア後に始まるUFOに乗り込むシーン))が始まることがある。
---これはエンディングシーン自体が内部的にステージ13と設定されているためで、この場合もクリア扱いとなり次の周回が始まってしまう。

-1周目のエンディングが無理やり感がある。
#region(close,ネタバレにつきクリックで展開)
--最終ステージでついに兄を発見し、UFO群の猛攻を潜り抜けて脱出用のUFOを見つけて脱出を図るのだが、~
''WHAT A TERRIBLE AFFAIR!''~
''THE UFO WAS ENEMY'S.''~
''YOU ARE BROUGHT BACK''~
''TO ENEMY'S WORLD AGAIN.''~
(なんということだ!UFOは敵のものだった。あなたは敵の世界へ再び連れ戻されてしまった。)~
というメッセージが表示されただけで2周目が始まる。~
つまり''乗るUFOを間違えたので今までの冒険は全て無駄になった''ということ。~
2周目をクリアして初めて脱出に成功する(正しいエンディングを見られる)。
---2周目はいくらか敵の攻撃が激しくなっているが、ステージの構成や仕掛けなどは全く変わっていないので、作業感も強い。
--ちなみにロピットはステージ12の終盤、兄を発見するところで入れ替わりで''消滅''し、その後エンディングには登場しない。~
一体何のロボットだったのか…。
---ちなみにステージ12の終盤の先にはUFOらしき乗り物がある。それに乗り込めば敵を踏みつける事ができるが、ジャンプしかできない。
#endregion

-コンテニューが隠し要素扱い
--この件についてはきちんと説明書にも入力コマンドの詳細込みで記載されているが、条件となるアイテムの隠し場所についてはノーヒント。~
「GAME OVER」の表示中しかコマンド入力が受け付けられない上、「ABの順で押して離さずコントロール・ボタンの上、下押してからABの順で離す」という、とっさに出しづらい押させ方になっている。

//-コンティニュー機能が無い。
//--ゲームが12ステージ×2周と結構な長丁場であり、しかも死にゲー覚えゲーであるかのような構成があちこちに登場するのだが、コンティニューの類は一切不可能。~
ゲームオーバーしたら必ず1周目のステージ1からになる。
//--ワープによるショートカットはあるが、前述の通りランダムワープであり先に進めるとは限らない。
//--やり直してもたいした手間にならない前半をやり込んで、ノーミスで走破できるまでになれば後半に差し掛かるまでに結構な残機のストックができるので、それで何とかするしかない。


**総評
//上でも書いたけどコンテニューはちゃんとあります。
初見の1面の理不尽さと無理やりな2周目がやる気を奪うものの、ゲーム自体は大きく破綻している部分も無ければ、やり込めばその分だけクリアが近づく、「面白い難しさ」のあるゲーム。~
FC前半期の作品且つ、こと移植に関しては最悪の下請けと評されてきたマイクロニクスの開発作品にしては、ボリュームの多さや独特な世界観の近未来を走り抜ける爽快感など光る点もある。~
…それだけに、初見の1面が理不尽であった事が悔やまれる。適度な難易度の範疇で「面白い難しさ」を味わう場合、1面の攻略情報だけは事前に仕入れておく事が半ば前提になってしまっている。~
この難点のせいで、今でも本ゲームに対して「クソゲー」の烙印を押している人は少なく無い。ある意味、惜しい作品である。

**リメイク・続編
-『ラブルセイバー』(1991年 ゲームボーイ)
--FC版の5年後に発売されたリメイク作。ストーリー自体は同じながら、外観面が子供向けSFアニメ調からごく普通のSFアニメ風に様変わりし、ロビットの外観やステージデザインも武骨なSFっぽくなっている。
--FC版から難易度を下げる方向で調整が行われており、理不尽だった箇所が減って非常に遊び易くなっている。
//---ただし、ノーコン前提なのは相変わらず。
//指摘の通りFC版はノーコン前提ではない。ただ、㎇版でコンテニュー自体が搭載されているのか否かについては未確認なのでチェック頼みます。
-『ラブルセイバーII』(1991年 ゲームボーイ)
--GB版の続編。前作で救出された兄が主人公。ワイヤーアクションがメインになっている。
---それ以外にも、ボス戦の導入、ミスの演出が主人公昇天(FC版とラブルセイバーでは主人公が倒れるだけ)に変更されたなどという変更点がある。

**余談
-本作のBGMの作曲は藤澤道雄氏がメインで、『エストポリス伝記II』を担当した塩生康範氏がサブで担当している。
--塩生氏が編曲を手掛けたアレンジサントラもLP版とカセット版が出ている。

-ロピット破損時に女の子で赤アイテムを3つ取得し、女の子で飛行飛行している状態でロピットに触れて復活させると飛行中の姿勢でロピットが復活するが、この時Aボタンを押したままでいると引き続きロピットで飛行でき、しかも次に着地するまで時間無制限で飛べるというバグ技がある。
--バグの発動条件からして通常のプレイでも起こって気づきやすいもので、これによりどうしても苦手なステージをズルしてやり過ごす事ができるというある種の救済措置になっている。
---ただしステージをクリアすると当然次のステージ開始時に着地してしまうので持ち越すことはできず、そもそもちょうどいい所で復活飛行できるポイントが無いステージもあるので、これだけで全部やり過ごす事はできない。

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