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Crimzon Clover」を以下のとおり復元します。
*Crimzon Clover for NESiCAxLive / Crimzon Clover WORLD IGNITION
【くりむぞん くろーばー ふぉー ねしかくろすらいぶ / くりむぞん くろーばー わーるど いぐにっしょん】
|ジャンル|シューティング|&image(http://cdn.akamai.steamstatic.com/steam/apps/285440/header.jpg,height=160)|
|対応機種|アーケード(NESiCAxLive)&br;Windows XP~8(Steam)|~|
|発売元|冒険企画局|~|
|販売元【Win】|デジカ|~|
|開発元|四ツ羽根|~|
|発売日|【AC】2013年4月25日&br()【Win】2014年6月7日|~|
|定価|【Win】980円|~|
|プレイ人数|1~2人|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
同人サークル「四ツ羽根」が2010年に製作したWindows向け作品で、~
ケイブなどに範を取ったと思われるド派手で突き抜けた爽快感が特徴的な縦スクロール弾幕シューティング。

その高いクオリティを買われてか、NESiCAxLive配信によりアーケード商業化が実現。~
さらに2014年にはAC版に追加要素を加える『WORLD IGNITION』としてWindows(Steam)に逆移植された。
なお、AC版(及びWORLD IGNITION)は同人版とは異なっている部分も存在する。

**特徴
''基本操作''
-操作はレバー+3ボタン。Aでオートショット、Bでロックオンシュート+低速移動、Cでボム/ブレイクモード発動(後述)。
--同人版からパワーアップアイテムが削除され、常に全力全開の攻撃が可能となっている。
--Bを押している間は低速移動しショットが収束する。さらに自機を中心にレーダーが展開し、敵をロックオンした状態でボタンを離すと追尾ショットで攻撃(アイテムをロックオンするとそれらを吸い寄せる)。
--一例として、「Aでロックオン(低速)、Bでボム、Cでオート」といった弾幕シューお馴染みの配置も可能。

-敵を撃破するとスコア倍率を示すブレイクレートが上昇していく。
--ロックオンシュートでとどめを刺すと、そのロック数に応じてさらなる倍率ボーナスが一定時間かかる。

-自機は3つ+隠し1つの機体から選択可能。同人版では出来なかった2人同時プレイにも対応している。
-ACSTGとしては珍しくボタンコンフィグの機能がある。

''ボムとブレイクモード''
-本作の全モード共通の特徴的な緊急回避システム。ショット打ち込みなどで増加する画面右上のブレイクゲージを消費し、全画面弾消しを伴う攻撃を発動することが出来る。
-ボム使用可能ラインを越えている場合、ゲージを消費して全画面攻撃のボムを発動できる。
--このため本作のボムはストック数という軛を気にせずに撃てるが、代償として使用毎にゲージ消費量が徐々に上昇していく。~
ミスするか特殊アイテム取得でボムの消費量は戻る。(スコアアイテム取得でもゲージは戻るが微々たる量)
-ゲージが最大の時にボタンを押すと、それを全消費してブレイクモードが発動し、一時的に攻撃力とブレイクレートが上昇。
--ブレイクモードは時間経過、ミス、ボム発動で終了。時間経過で終了した際は再び弾消しが起こると同時にゲージが半減するのでブレイク発動→終了→即ブレイク再使用といったことは出来ない。
--ブレイクゲージ下部の小さいゲージは最大値を突破した際にのみ少しずつ増え、ブレイクモードの発動でのみ還元される。その他の要因で減少することはない。~
これを利用し、ブレイクモード中に再度ブレイクモードを発動すると''ダブルブレイク''となりさらに攻撃力が上昇。制限時間も延長される。
--ブレイクモード中は空中敵の動作が加速される。ダブルブレイク中はその加速効果が上昇し、ボムを撃てなくなる。多分に怒首領蜂シリーズのハイパーシステムを意識した要素。

''4つのゲームモード''
-「オリジナル」「ブースト」「アンミリテッド」「タイムアタック」の4つのゲームモードが存在する。
--「オリジナル」はその名の通り本作の基本的なモードでこれといった特徴はない。ゲームに慣れるには最適のモード。
--「ブースト」モードではプレイスタイルによって難易度や弾密度、弾速が変化する。その基準を担うのが「ブーストブレイク」システムである。
---ブレイクモードがゲージMAXで自動発動し、ミスかボム使用まで無期限に続く。ダブルブレイクは使えないが、継続させた時間に応じてボーナススコアや難易度が加算され、敵の攻撃速度や打ち返しが激しくなっていく。
--「アンリミテッド」は上級者向けの超高難易度モード。当然弾幕はさらに厚く速くなるが、対抗手段として「ロックオンシュートフラッシュ」が追加。~
ロックオンシュートで敵を破壊するとその周りの敵弾を消すことが出来る。ロック数が多いほど弾消し範囲も拡大。
--「タイムアタック」は[[3分以内・早回し有りの制限でスコアアタックを行う>弾銃フィーバロン]]特殊なやり込み用ゲーム。~
このモードのみ残機は無制限だが被弾してもボム使用ラインが戻らない。またブレイク倍率はロックオンシュートで撃破した場合のみ適用され、ブレイクモードの発動時間も短くなる。

-自機は3種+隠し機体1種のメカニカルな戦闘機から選択。
--TYPE-I
---1つ首の赤いメカ。移動速度は普通で、ショット範囲はやや広角。
---ロックオンショットはホーミングレーザー。着弾時間が最も速い。ショットの火力が低いためロックレーザーを積極的に連射していくのが基本。故にそれによる恩恵も受けやすい。
---このゲームの基本となる機体。他の機体と比較すると移動速度はやや遅いものの、遅すぎて困るということは無い。
---赤カラーにホーミングレーザーなど、[[R-GRAY1>レイフォース]]を髣髴とさせるデザイン。
--TYPE-II
---2つ首の青いメカ。移動速度はTYPE-Iより少し速く、ショットは直線+トレースタイプのオプション。(ロックオン長押しで固定可能)
---ロックオンショットはホーミングミサイル、着弾時間は中程度。
---トレース型オプションの扱いに癖があるが、性質さえ掴めばあらゆる状況に対応できるためポテンシャルは高い。オプションをめり込ませてパーツ破壊も狙いやすい。
---デザインやカラーのみならず、トレースオプションに実弾サブウェポンと[[ビックバイパー>グラディウス]]を思い出させるデザインとなっている。
--TYPE-III
---AC版で新登場した、3つ首の金色メカ。移動速度は爆速、ショットは火力が高く範囲が狭い前方集中型。
---ロックオンショットはファンネルによる狙撃レーザー。着弾時間と回転率は4機体中最も遅いが、''見た目が超スタイリッシュ''。
---若干固めの敵が多い本作だが、ブレイクモード抜きのショットだけでも敵を素早く潰せるのは魅力。ただし速く狭いということで相応の修練も必要な上級者向けの機体。
---デザインや性能などに、いわゆる[[ケイブSTG>ケイブ弾幕系STGシリーズ]]のAタイプ自機を意識したタイプ。
--TYPE-Z
---ある累計記録が一定値を突破すると出現できる隠し機体。移動速度はTYPE-IIより少し速く、攻撃範囲はほぼ全画面をカバーする程度に広い上に威力も非常に高い。
---ロックオンショットはTYPE-I互換で、着弾・回転率は速い。
---[[怒首領蜂大復活>怒首領蜂大復活(Ver1.5)]]のストロングやアレンジ・スマートフォンモードも真っ青のストロング機体。初心者救済とも取れる、%%ぶっちゃけTYPE-Iの完全上位互換。%%
---更にとある条件を満たすことで''真の姿を解放することができる''。(但し性能は固定。)

-残機制。全5面の1周エンド。ただしラスボスは特定の条件を満たす必要がある。
--1UPアイテムを取るか、得点アイテムの取得数が一定値を超えると残機が増加。アイテム量でのエクステンドノルマは画面右上に表示される。
-ボスや中ボスを撃破した際に複数の特殊アイテムが出現する。このボーナスアイテムは時計まわりに回転しており、どれか1つを取ると残りも消滅する。
-AC版ではNESiCAカードを使用することで個人毎のプレイデータを記録出来る。隠し機体を開放するのに必須。

**評価点
-ド派手で爽快感の高いゲーム性。
--AC版でのキャッチコピーは「''小細工無しのド直球シューティング''」。そのコピーに相応しく、弾幕系縦STG特有の爽快感と歯ごたえをひたすら追求した内容となっている。
--とにかく全体的な演出が派手で華やか。デモ画面や、無料で見れる一面リプレイを見るだけで一目瞭然。~
大量の水しぶきと共に海面に浮き上がる母艦からの出撃シーン、[[ボムを撃てば画面下から爆撃が通る>ガンフロンティア]]、[[画面を覆い尽くすほどの自機の攻撃に大量の弾・得点アイテム>怒首領蜂]]と枚挙に暇がない。
--もちろんゲームプレイにおいても、ブレイクモードでの超攻撃力で立ちはだかる敵を薙ぎ払っていく破壊の爽快感を得ることが出来る。スコアも簡単に億を超える超インフレ仕様なのでその意味でも爽快。~
慣れれば連続でブレイクモードを発動できるため、腕前が上がるほど攻撃力を維持できるのも魅力。圧巻の一言である。
--こういった内容ながらストーリー性はほとんど排除されている。エンディングの文言も合わせると作者の姿勢は「ゲーム自体を楽しんでほしい」という事に集約されている。
---一応、世界観についてはSteamトレーディングカード((Steamの機能のひとつで、一定時間プレイするとトレーディングカードが手に入るシステム。入手したカードをユーザー間で売買・交換して、すべてを揃えることで特典の壁紙・チャット用アイコンと交換できる。))の説明文にて英文での解説が載せられている。

-難易度は「オリジナル」でも少々高めだが、残機がない状態で中ボスを倒すと1UPアイテムが出現したり、アイテム獲得数でのエクステンドも機会が多いなど救済も少なくはない。
--隠し機体のTYPE-Zはあらゆる面で高性能。解放条件も腕前依存ではない((全プレイ通してのアイテム獲得量が一定量を超えると解禁される。))ので、これも初心者救済に近い。
--AC版で追加された2人プレイではゲージが共有されるため、ゲージの上昇量も実質2倍に。エクステンドも両者同時に適用されるため実質2機アップという太っ腹仕様。
--Win版ではさらに難易度を低下させたノービスゲームが収録され、初心者でもプレイしやすくなった。
---「アンリミテッド」と「タイムアタック」が遊べないが弾数と敵の耐久値が減っているモード。エクステンド条件もそれなりに緩和されるうえ1面~4面のボスを倒した時のアイテムに無条件で1UPが追加されるため非常に遊びやすい。
---さらにトレーニングゲームも用意されているので、気軽に練習が可能。

-上記の通りストーリー要素は排除されているものの、ステージの展開は非常に多彩かつアツい。
--各ステージごとに全体的なモチーフもボス曲もすべて異なるというバリエーションの作りこみ様。
---特に他ステージとは異彩を放つ[[虫系メカと自然のデザインで統一された3面>虫姫さま]]や、雷雲を抜けて敵の本拠地に乗り込む4面以降の構成はとかく印象に残りやすい。~
5面後半は今まで倒したボスのマイナーチェンジ版が大型雑魚~中ボスとして配置され、それまでのステージの雑魚敵も勢揃いして大量に出てくるという[[EVAC社の竪穴>ケツイ~絆地獄たち~]]の如し怒涛の展開が待っている。
--道中が個性満点ならボスも印象的。
---2面のボスは6本の脚を持つクモのような多脚メカが弾幕を展開し、さらに脚で殴ってくるなどギミックを活かした攻撃をしてくる。~
3面ボスは蕾→花のように変形・展開から中央部分のコアのみが浮上して上空での戦闘になる等、どのボスもラスボス級でもおかしくないほどに印象深い。
---ボスのデザインやギミックなどは全体的に「[[ケツイ~絆地獄たち~]]」の影響を受けている所が大きい(パーツ換装を連発する4ボス、巨大メカの中から小型メカが飛び出てくる5ボス→真ボス等)と思われるが、それらのボスとは似ても似つかない個性を発揮している。
--「アンリミテッド」ともなれば全ての曲と背景が差し替えられるため、他モードとは全体的な雰囲気が大幅に異なる。
---BGMは音源を意識させぬ程の良曲揃い。全面2種ずつあるそれぞれの曲に印象的なフレーズがあり、さらに「タイムアタック」専用曲などもあるため、楽曲総数は20曲以上と縦STGとしては非常に豊富な部類。
--Win版ではサントラがDLCとして安価で配信されている(ゲーム盤のOST:500\と、ゲーム内でも使用可能なアレンジ盤:600\)。気に入ったら購入してみるのもいいだろう。

**問題点
-ド派手な演出自体は爽快感が高いのだが、そのせいで慣れないと敵弾が見づらい場面がある。
--また、ボスの特殊攻撃のサインを見逃す場合もあったりと視認性を犠牲にしている部分が少なからずある。

-AC版のタイムアタックのコストパフォーマンスはあまり良くない。
--察しのいい人ならわかるがやはり1クレジットで3分間以内((実際、早回しでクリアするとタイムボーナスが付くので普通にやり込むと3分よりも早く終わる))しか遊べない。~
開始から1分までなら1回だけリスタート出来る機能があるし、どんなにミスしても3分は遊べるということでもあるが、内容は相応に濃いので…。

**総評
弾幕STGの定番を踏襲しつつ「破壊の爽快感」を突き詰め、高難易度ながら理不尽さを感じさせないプレイ感覚が魅力的なタイトルである。~
ブレイクモードのハイパー火力で敵を蹴散らす気持ちよさはまさにその筆頭格と言っても過言ではない。~
Win版もノービスモード(低難易度モード)が搭載されてさらに遊びやすくなっているので、AC版を気に入ったけど難しいという人や興味はあるけど難しそうと思ってる人も購入してみるといいだろう。~

**余談
-タイトルについて
--「クリムゾンクローバー」は実在の植物である。ストロベリーキャンドルとも呼ばれ、文字通りイチゴのような赤い花を咲かせる。
--本作のラスボスやTYPE-Zが似た形をしていることから、タイトル及びモチーフの由来といわれる。
---しかしてSTGファンには花の方はあまり浸透していないらしく、ラスボスやTYPE-Zはもっぱら「''松ぼっくり''」と通称されている。

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