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【でもんげいず】
ジャンル | RPG | |
対応機種 | プレイステーション・ヴィータ | |
発売元 | 角川ゲームス | |
開発元 | エクスペリエンス(Team Muramasa) | |
発売日 | 2013年1月24日 | |
定価 |
パッケージ版:6,090円 DL版:5,040円 |
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廉価版ほか |
PlayStation Vita the Best:2013年11月14日 パッケージ版:3,990円/DL版:3,490円 グローバルエディション:2014年7月3日 パッケージ版:4,300円/DL版:3,685円 |
PCで『Generation XTH』や『円卓の生徒』などのDRPGを専門的に発売している会社「エクスペリエンス」と角川ゲームスが共同で発売した3DダンジョンRPG。 Wizardry?に代表されるハック&スラッシュ型のゲーム(*1)で、原作付きや続編物ではなくVitaオリジナルのタイトルである。
冥王オル・オーマが円卓の騎士エクス・ランドライトによって打倒され、世界に光が戻ってから数百年後。 竜王ペイデが治めるアルダの地から遥か西方、ミスリッドにて物語は始まる。 ミスリッドには数多くの迷宮が点在し、その深くに残された財宝を求めて多くの賞金稼ぎが足を運んでいたが、ある時を境に「デモン」と呼ばれる機械人形が出現し、各々が各迷宮を根城として暴れるようになっていた。 ミスリッドの都心と迷宮との中継点に居を構える宿屋「竜姫亭」。 竜姫亭もまた数多くの賞金稼ぎによって賑わっていたが、ある日ここに一人の青年が担ぎ込まれた。 その青年は記憶を失っていたが、携えた魔眼「デモンゲイズ」の力を管理人のフラン・ペンドールに見込まれ、デモンを狩るハンターとなることを決意する。 いつか己の謎が解き明かされるその日を信じて…。
オーソドックスな3DダンジョンRPG。いわゆる「Wizライクゲー」にあたる。
内容的には、敵を倒してレベルを上げたり強い装備品を集めることが主目的の「ハックアンドスラッシュ」タイプに属する。
拠点となる宿屋であり、武器屋に道具屋、浴場、地下倉庫等が同居している複合施設。
+ | 竜姫亭のゆかいな仲間達 |
主人公は種族とクラスは固定だが、共に冒険の旅に出る仲間はキャラクターメイキングが可能。
設定できる項目は「種族(全5種)」「クラス」「外観」「戦闘時に発する声」の4項目。このうち後者2つは浴場でいつでも変更可能。
クラス(職業は)全8種。ただし「デモンゲイザー」は主人公専用クラスなので、仲間が選択できるのは残り7つとなる。
本作には「神器」と呼ばれる「身に付けることで各クラスのスキルやスペルを覚えられる」アイテムが存在しており、1人のキャラに最大5個までの神器を付けられる。
神器は着脱が自由に行えるので、状況に応じてパーティに足りないところを補ったり、長所をさらに伸ばしたりできるようになっている。
円卓の生徒に存在した「トラップエンカウント」をブラッシュアップさせたシステム。
各ダンジョンには「ジェムサークル」と呼ばれるポイントが存在しており、ここに「ジェム」と呼ばれるアイテムを捧げると敵が出現、
それを倒すことでジェムに対応したカテゴリのアイテムを必ず落とす。例えば「剣のジェム」を捧げればドロップアイテムに必ず剣が出現する。
各ダンジョンを統治しているボス敵のような存在。
ダンジョンのジェムサークルを制圧していくと一度顔見せで出現、この時は本気を出していないが、全てのジェムサークルを制圧すると
出現する「デモンサークル」では、追い詰められたデモンが本気を出した「暴走状態」となって襲いかかってくる。
暴走状態のデモン達はどれも非常に強力だが、彼らに勝利することで今度は味方として使役することができるようになる。
+ | デモン一覧 |
ユニークアイテムとは、「『強力な代わりに、1周につき1個しか手に入らない』という制限のある」アイテムのこと。
前述した神器はすべてユニークアイテムであり、装備品にも多数のユニークアイテムが用意されている。
ダンジョンで手に入れた武器防具。それらは売って家賃対策にするのが定石だが、地下室の「エーテル抽出機」にかけることで
「エーテル」と呼ばれる資源を取り出し、それを消費して性能を強化することができる。
今作ではダンジョンに潜る際、PlayStationNetworkに接続する事で他のユーザーが残したメモを共有することができる。
これが「ゲイザーメモ」システムである。他のゲームで例を挙げるなら、『デモンズソウル』の血文字システムが最も近いと思われる。
単語や定義文の組み合わせでメモを残す形式となっており、ゲイザーメモを参照することで攻略サイト等を見なくてもある程度の情報収集が可能。
シナリオ本編をクリア後に出現する隠しボスを倒すと2周目に突入することができる。
シナリオ上の変化はないが、出現する敵のレベルがさらに上昇し、ユニークアイテムの入手フラグがリセットされてもう一度入手可能となる。
周回を重ねることで、「レベルカンストを目指す」「強力なユニークアイテムを複数所持」「限界まで強化されたアイテムを狙う」など、
気の済むまでキャラの育成が楽しめるようになっている。
スタッフも「ここだけはいつもこだわっている」と自信気に語るだけはあり、プレイは非常に快適。
後述するいくつかの問題点はあるが、それを差し引いても1周目のバランスは非常に良い。
作曲担当者はチームラのゲームといえばこの人、の神保直明氏。
ところが、ディレクターの「マンネリを避けて新しいことに挑戦しましょう」という鶴の一声で、VOCALOIDを使うことが決定した。
これには神保氏も面食らったらしく、打ち合わせの帰りにボカロソフトをいくつか買っての研究が始まり、結果『IA(イア)-ARIA ON THE PLANETES-』(*6)が選ばれた。このIAの歌声が一部のBGM(戦闘曲や竜姫亭でのBGM等)で流れる。
各曲のクオリティ自体はいつも通り高いため、「これはこれでアリ」「聞いているうちに慣れた」という人も多く、どちらかといえばプラスの評価をされている。とは言え合わない人には合わないので、どうしても賛否が分かれてしまうのは仕方のないところかもしれない。
+ | 参考動画 |
イラスト担当が外部のイラストレーターになったこともあり、エロ・萌え要素はこれまでのチームラ作品に比べて格段に上がっている。
しかも発売前の宣伝ではシステム面・ゲーム性よりもあからさまに萌え要素押しであったため、初見の人には「なんだ、また馬鹿の一つ覚えの萌えゲーか」とスルーされがちであった。
もっとも、チームラは処女作の『WizXTH1』時代からして過激なネタ満載だったので、古参のファンにとっては「何をいまさら」という状態でもあった。
+ | シナリオのネタバレが含まれるため隠してあります |
バトルバランスは1周目本編の内は総じて良いのだが、クリア以降もやり込むとなると細かいアラが目につくようになる。
男性キャラの立ち絵を代表に全体的にデッサンが狂ったデザインが多い。
発売前の萌え一辺倒の宣伝から出来が心配されたが、結局出てきたのは「いい意味でも悪い意味でもいつも通りのチームラ製ダンジョンRPG」であった。
細かい問題点は多々あるが全体的によくまとまっており、「胸を張って他人にオススメできるか?と言われればNoだが、合う人にはとことん合う良作」としてプレイ済みの人からは高い評価を得たことが多い作品。