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BLAZINGSTAR - (2016/02/27 (土) 13:50:53) の編集履歴(バックアップ)


BLAZINGSTAR

【ぶれいじんぐすたー】

ジャンル シューティング

対応機種 アーケード(MVS)
販売元 SNK
開発元 夢工房
稼働開始日 1998年1月19日
分類 良作


ストーリー

惑星レムリアと惑星ムトラスの長い長い戦争は、人間を有機兵器へと改造する技術を開発するにまで至った。そうして生み出された悪魔によって、人間が姿を消すのに大した時間はかからなかった。数年後、4人の悪魔が自我を取り戻す。ある者は野望に満ち、ある者は己の罪を償う為、悪魔と人との戦いが始まる。

概要

  • 『パルスター』の続編。オーソドックスな即死制横スクロールSTG。4+隠し2の合計6機から自機を選択する。
    • 自機は移動速度・攻撃性能・パワーアップ体形以外に前方に弾消し効果のある巨大な丸い子機を搭載と様々。
      • ヘルハウンド(主人公機):サブショットの連射ホーミングミサイルが地味に強力かつその他の部分も一切隙が無く、かつ手連射でのラピッドショットの負担が全機体で最も小さい事も手伝い非常に扱いやすい。若干攻撃力が不足しているのが痛いが、慣れるには最高の機体。
      • ウィンディナ:猛烈な勢いで滝のように5WAYショットを連射出来る上全機体最強の溜め撃ちを持つ。高性能・爽快感抜群な本作を体現する機体。ただし機動力が最低なのがネック。
      • アリュステイルム:超接近攻撃・バリア展開と非常にユニークな性能のチャージショット・チャージブレイクを持つテクニカルな機体。メインショットにクセがありすぎるのが難。非貫通高威力の通常ショットと、低威力だが何もかも貫通するラピッドショットの使い分けが必要な唯一の機体。
      • ペプロス:全機体最速の機動力を誇り、武装は実質完全マニュアル連射の貧相な3WAY弾のみ(ただし"連射すれば"超高威力)、という前時代的な漢機体。連射装置があると…。一応チャージショット・チャージブレイクもあるが使いどころが…。また、この機体のみ一切パワーアップしない。
      • DINO-135:前作「パルスター」のエンディングに登場した機体。DINO-246に似ているが、より攻撃に特化しているため本作寄りの性能ではある。同社が社名を「夢工房」に改名する前に開発した「ビューポイント」の自機をやや意識している?
      • DINO-246:前作「パルスター」の自機。性能はパルスターの時そのままに参戦するというKYな防御性能を誇り、文字通り別のゲームをプレイしているような気分になれること請け合い。
  • 独特のシステムとしてショットボタンに割り当てられた4種類の攻撃方法が挙げられる。
    • 単発押しによる通常ショット。一定以上の速度で連射する事により性能が上昇したラピッドショットが撃つ事が可能。
    • ボタン溜め押しによるチャージショット、チャージショット発射中にボタンを押す事で使用できるより性能の高いチャージブレイク。
      • チャージブレイクは強力だが、倍率固定(ただし逆用できる)な上に1度使用するとアイテムを取るか一定時間(機体により異なる)経過するまでチャージショットが使えなくなるデメリットがある。
  • 本作を語る上で最も欠かせない要素は豊富な稼ぎ。
    • チャージショットで一度に多くの敵・破壊可能物を破壊すれば最大128の倍率がかかる。
    • 特典アイテムであるジュエル。連続でとり続ける事で最大81560(エイコム(8156)の語呂合わせ)点まで上昇していく。
    • 入手する事で一定時間敵を倒した時に倍率がかかるレートアップ天使、装着してから敵を倒さずに居る事で出現し、装着中敵がパワーアップアイテムを必ず出すようになる夢天使が登場。
    • 更に割と敵が大量に出てくるシューティングなので、ハイスコア関連の要素は完成していると言っていいだろう。

長所

  • 概要で記載した通りスコア関連の完成度が高く、稼ぎに挑むと非常に熱い。
  • スコア一切抜きに考えても敵出まくりショット撃ちまくりで爽快感に溢れている。
  • キャラクター性能はどれも一長一短であり、自機選択型STGにありがちな「一つの機体が飛びぬけて強い」と言った事がなく、どの機体でも進められるようバランスが取れている。
    • 勿論初心者向け・上級者向け、稼ぎやすさの違い、と言った差はある。
  • 疾走感溢れるBGMに、プリレンダーを基調とした手の込んだグラフィック。自機カラーリングが1P・2P・シークレットと3色用意されているのも評価点。
  • 複雑なシステムを取り入れず、レバーとショットとチャージブレイク用のみと言う簡易的な操作パネルもとっつきやすい。
    • パワーアップもショットパワーアップのみと非常にシンプルな分、やたらとアイテムの種類が多かった前作パルスターと違ってとっつき易い上に復活もシビアではないのが嬉しい。
    • 自機隠しカラーを選ぶ際にもう一つボタンを必要とするが。
  • 前半面の難易度はかなり控えめであり、初プレイでもそれなりに遊ばせてくれる。5面までは頑張れば誰でも到達できる難易度である。

短所

  • ショット連打で連射できる強力なショット「ラピッドショット」を維持するのに、肉体的な負担がかなり大きい。
    • 特にペプロスのラピッドショットは他の機体以上の連射を要求する上にノーマルショットが悲しいくらい弱いので、肉体的負担は他の機体とは比べものにならない。
    • 近年の筐体には殆ど連射機能がついているので問題ではないが、アリュステイルム以外の機体のラピッドショット性能は通常ショットの完全上位互換であるため、今度は通常ショットの存在に疑問を抱くだろう。
  • 後半の難易度が、前半からは想像不能なほど難しい。
    • 特に実質的な最終面である6面は、全方位から非常に激しい敵の攻撃が常に降り注ぐ。そして、とてつもなく画面が窮屈かつとんでもなく戦闘時間が長い巨大戦艦型ボス。6面ボスは残念ながら、本作の汚点として語り継がれている存在である。
      • しかも、表示上の限界から敵弾が見えなくなってしまうことがあり、この「見えない敵弾」に当たって死ぬ事があるため厄介極まりないものとなっている。
    • 本作はアイテムをとることで難易度が上昇していくランクゲーである。そのため、アイテムを極力取らないように心がければある程度抑える事ができる。
      • が、ウリである「稼ぎまくり・アイテム取りまくり」が潰れてしまうので、気がついたらアイテムを取っている事に。
      • しかもボーナスアイテム取得時の「ボーナス!」のボイスがプレイヤーを大いに煽ってくれる。
    • スコア関連が充実している本作だがエクステンドが無いので1ミスが命取りとなる。これも難易度の上昇に拍車をかけている。
  • ぺプロスのみだが、永久パターンが存在するためスコアラーには嫌われている。
    • ラスボス戦にて。タイムオーバー後もラスボスは自爆する事なくいつまでも超高速のホーミングザコ(破壊すると点が入る)を無限に召喚するが、その最高速度がぺプロスの移動速度と同じ性能であるため集中力と根性が続けば永遠に得点が稼げる。

総評

後半の敵の猛攻が鼻につくが、それ以外の点は全てが平均以上高クオリティ。猛烈な稼ぎ要素等から、「クリアを目指す」人にはお奨めできる物では無いが、より高みを目指すシューターやシンプルに「遊びたい」と言う人にはお奨めできる良作である。

移植

  • ネオジオにてロムカセット移植がなされている。
    • 例によって例の如く定価が高く(29,800)数も少ない希少品だが、8月にWiiバーチャルコンソールにてロム版が配信された。
    • またiPod、Android版アプリとしても登場。オリジナルには無かった16:9画面モードを搭載するなど若干の変更はあるが基本的に内容は同じものとなっている。ただし画面内にコントローラのボタンを配置してタッチする仕様かつ連射が未搭載のため、プレイアビリティにかけてしまっている残念な移植となってしまっている。
      • 現在はバージョンアップによりソフト連射に対応し、非公式であるがBluetoothコントローラ対応しているため、上記の問題は解決された。

余談

  • 当初はステージ開始とクリア後、ED等で各機体パイロット毎のストーリーが流れる予定であったが都合により断念したとの事。
    • とあるゲーム雑誌にその没になった全キャラ分のストーリーが掲載された。