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バトルサーキット - (2021/01/15 (金) 06:57:50) の編集履歴(バックアップ)
バトルサーキット
【ばとるさーきっと】
ジャンル
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ベルトアクション
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対応機種
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アーケード(CPシステムII)
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発売・開発元
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カプコン
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稼動開始日
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1997年
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判定
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良作
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ポイント
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カプコン製ベルトスクロールアクション最終作 他作品の象徴的アクションを上手く統合 稼いだ賞金で自機をアップグレード 程良い難易度とコミカルで明るい作風
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概要
近未来を舞台に賞金稼ぎのサイボーグとしてお尋ね者を追うベルトスクロールアクション。
それまでのベルトスクロールアクションに付きものであった、暴力表現を売りとした作風から一転、コミカルなアニメ風の明るい世界観とキャッチーな演出を押し出した一風変わった作品である。
筐体設定により最大4人協力プレイ可能。
現時点でのカプコン製ベルトアクション最終作である。
基本システム
基本操作
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「攻撃」と「ジャンプ」の2ボタン式で、8方向に対しレバー2回入れの「ダッシュ」も使用可能。他にも長射程の「タメ攻撃」、一定時間パワーアップする「バトルダウンロード」、各キャラ固有のコマンド技が用意されている。
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さらに協力プレイで2人密着して同時にメガクラッシュを発動すると、画面全体攻撃「シンクロバースト」に変化する。
アップグレードシステム
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各ステージの終了時、稼いだ賞金で自機のアップグレード(パワーアップ)が可能。
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アップグレードの内訳は技の追加・強化、バイタルゲインユニットによる体力ゲージの増加、バトルダウンロードに必要なダウンロードユニットの購入、エクステンド(1UP)と多種多様。
プレイヤーキャラクター
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プレイヤーキャラ5名
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サイバー・ブルー(バランスタイプ)
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本作の主人公に相当する、青い服を着た正統派サイボーグ。CVはリュウやダンテ等、カプコン主人公を演じることも多い森川智之氏。
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「青いキャラがチーム随一の実力者で、敵を燃やしたり痺れさせる技を持つ」という点は『キャプテンコマンドー』を彷彿とさせる。ただし、こちらは金と女のために戦うプレイボーイである。
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バトルダウンロードは打撃技の攻撃力がアップする「ブルーストライク」。
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いわゆるスタンダードキャラだが、通常攻撃のリーチが短い、技の攻撃力に対して稼げるコインが少ないなど、実は中~上級者向け。
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「ハイパートルネード」などで上手くコインを稼ぎ、強力無比な最大タメ攻撃「サイバーキャノン」を習得すれば、遠距離から一方的に攻撃できる強キャラと化す。
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キャプテン・シルバー(テクニカルタイプ)
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冷静沈着なチームリーダー。CVはブルースや、MVCでキャプテンコマンドーを担当した長嶝高士氏。
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『ターミネーター』シリーズに登場するT-1000のような超軟体質で、腕に刃物を生やす、体が杭や大砲に変形する、決めポーズで椅子を用意するなど変幻自在。気を抜くと体が軟体化し、収拾がつかなくなるらしい。
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バトルダウンロードは防御力アップ&スーパーアーマー付与の「シルバーアーマー」。
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体力が低い、技のクセが強い、他の4人と違い「通常攻撃×3→キャンセル反転投げ」ができないなど、上級者向けのキャラ。ブルー同様にタメ攻撃が強力なので、早めに強化したいところ。
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イエロー・ビースト(スピードタイプ)
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黄色い獣毛と赤い髪を持つキャットウーマン型サイボーグ。CVは山本美由紀女史。
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この世界では獣人型サイボーグも一般的なのか、副業でファッションモデルをしている設定。そのためかバトルダウンロード発動時、他のキャラがポーズを取るだけなのに対し、彼女だけはドレス姿に変身すると言うネタも(あくまでも発動時の一瞬のみ)。
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ちなみに、同じ女性獣人キャラである同社『ヴァンパイア』シリーズのフェリシアと異なり、全身が獣毛で覆われており緑色のレオタードを着ている。
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バトルダウンロードは一部の技のヒット数が増える「イエローフラッシュ」。ただし、対応技の1ヒット当たりの攻撃力は下がる。
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スピードに優れるため位置取りがしやすく、コイン稼ぎ用の技や設置型の飛び道具も持つ。単発火力が低いという欠点はあるが、慣れればスコア・コインの稼ぎやすさに変わる。ほかにもメガクラッシュからコンボを狙えるなど、実質的なスタンダードキャラと言える。
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ピンク・オーストリッチ(飛行タイプ)
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世界で唯一空を飛べる、隻眼のダチョウ。
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鳥のくせに貴金属が大好き。背中に相棒の女の子・ポーラちゃん(CV:芳野美樹女史)を乗せているが、彼女はサイボーグではない。
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バトルダウンロードは一定確率でクリティカルが発生する「ピンクミラクル」。
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二段ジャンプ、空中浮遊からのストンピングや掴み技、動作中に移動できるメガクラッシュなど独自の挙動が多い。体力は低いが「ひとまず空中に逃げる」という安全策を取りやすく、初心者にも扱いやすい。
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エイリアン・グリーン(パワータイプ)
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地球語を喋れない(翻訳機を使用している)植物型宇宙人。敵っぽいデザインだが仕草自体は愛嬌がある。
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翻訳機の性能が悪いという設定か、台詞が非常に個性的。しょっちゅう意味不明な記号の羅列(おそらくノイズの再現)や英単語が混ざり、口調はメチャクチャで、語尾に「おま」が付く。ある種「カプコン製シュマちゃん」ともいえる。
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バトルダウンロードは体力を回復する「グリーンヒーリング」。他の4人と違い、発動と同時に効果が終了する。
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見た目とは裏腹に、ハガー市長やフーバーの流れを汲むパワーキャラ。最低限のスピードと強判定のダッシュ攻撃、広い掴み範囲と強力な投げ技「エイリアンハンマー」などを持ち、体力も多いので扱いやすい。
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評価点
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万人向けな難易度
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本作は稼いだ賞金によるアップグレードシステムがあったり、敵の攻撃の予備動作が基本的に大げさで見てから対処しやすいなど、同社ベルトスクロールアクションの中でも難易度が低い部類に入る。
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ただし、従来通り難所も存在するので決して簡単すぎる訳ではない。
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所々にプレイヤー有利な仕様が存在するのも、難易度を低めに保つのに役立っている。弾数制限なしの飛び道具、高性能のメガクラッシュ、残機0のときの根性補正、簡単なイベントをこなせば無料で必ず手に入るバイタルゲインユニット(体力ゲージの増加)など。
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さらに…(ネタバレ注意)
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7面クリア時、すでに起動してしまった天帝プログラムをどうするか迫られるが、条件と選択によっては真のラスボスと戦うことになる。すると賞金稼ぎ達の依頼主であるハリーが無料で攻撃用データをフルアップグレードしてくれる(ショップの技とバイタルゲインユニットが全て入手できる)。
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大ピンチに何の援助もしてくれない依頼主はいろんなゲームにごまんといるが、本作ではとても太っ腹である。必ず最強状態でラストバトルに臨めるだけでなく、プレイヤーを熱くさせてくれる名演出となっている。
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過去作のネタの多さ
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本作は過去作の良点・特徴的攻撃の塊のようなトリビュート作品となっており、元ネタ探しが熱い。
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例えばプレイヤーキャラの「エイリアン・グリーン」が同社ベルトアクションのパワーキャラの位置づけとなっており、名前もハガーやフーバーのパーソナルカラーである「緑」から取られていると思われる。
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そもそも基本仕様の大半が『パニッシャー』準拠、タメ攻撃が『エイリアンVSプレデター (AC)』のリン・クロサワのBタメ技「双頸波」からの引用、ブルーのダッシュキックが『キャプテンコマンドー』のそれと同じ、グリーンの投げ技「エイリアンハンマー」が『パワード ギア』のフォースクローに近似、ピンクの基本思想が同じく『パワード ギア』のパワーバグに近似、単体最高ランクの回復アイテムが『キャプテンコマンドー』同様天丼である、などなど。
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その他、「天帝」という単語が『ロストワールド』からの引用である。他にも細かい点を探せば、様々な過去作オマージュが隠れている。
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コミカルで派手な展開
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本作ではコミカルな世界観での「賞金稼ぎVSお尋ね者VS悪の天才科学者」という古き良きアニメのような図式がテーマのため、『ファイナルファイト』などに比べてノリが明るい。また、出血等の暴力表現もほとんど無い。
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悪役の「Dr.サターン」とその部下「ぴのぷ」のコンビは、行く先々で邪魔をしては返り討ちに遭うという憎めない存在。Dr.サターンのオーバーな各アクションも含め、さながらカートゥーンアニメやタイムボカンのようなノリである。
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敵を殴るとコインが飛び散るなど、画面効果も適度に派手で見た目にも楽しい。またステージボスを撃破するとド派手な爆発エフェクトが発生し、プレイヤーを驚かせる。
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更に1エリアの長さが短くテンポが良い上、中ボスの数も多い。
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エフェクトなどは使い回しが多いが、使い回しが異常に上手いのも密かな見所。
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相変わらずのコンボの楽しさ
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本作では過去の同社ベルトアクション同様、コマンド技による「格ゲーのようなコンボ」や「空中コンボ」の概念がわかりやすく導入されており、実行も比較的しやすい。他のベルトゲームアクションにはない爽快感をお手軽に味わえる。
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簡単操作で爽快なコンボが決められるだけでなく、工夫次第では1人プレイの時点でも自由度や華麗さは『エイリアンVSプレデター (AC)』や『D&D シャドーオーバーミスタラ』などにも匹敵する。
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にぎやかな多人数プレイ
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本作では多人数プレイ時、各々のバトルダウンロードが全員に及ぶため、多人数であるほど有利になるという楽しい調整となっている。
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本作での多人数プレイ時の自由度は圧巻。4人がかわるがわるデスリフトハメ、1人1発ずつ殴ってパンチハメなどのテクニックを駆使し、息が合ったチームでプレイすればボスキャラは遊び道具と化す。
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もともと難度が控えめな作品であるため、気軽に楽しめるのは大きなプラス。経験者の先導があれば、残り3名が初心者でもスムーズに遊べるレベル。
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緻密なスコアチャレンジ
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全キャラ、攻撃技ごとに獲得できるコインが設定されている。ハイスコアを狙うなら残機を一切購入せず低威力でコインが手に入る技を全局面で狙い、ボーナスターゲットで大量コイン入手を安定させるなど非常に緻密なプレイが要求され、その秘奥は遥か深く、稼働から20年以上経った現在でも底は見えない。
賛否両論点
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良くも悪くもライトなノリ
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上記通りカートゥーン風な世界観。本作ではナイフや銃などの拾って使う武器が登場せず、コミカルで暴力表現が(ほぼ)無い作品でもある。この点は従来作のような暴力表現による爽快さを求めていたプレイヤーには不評だったようだ。
問題点
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前半面の難度が高めで出鼻を挫かれやすい
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本作の1面はベルトアクション未経験の人でも非常に簡単にクリアできる難度だが、続く2面ボスのジョニーは体力が一定値になるとスピードアップして格段に強くなる初見殺し、3面ボスのバーバラはカプコン伝統の2面殺し(本作では3面だが)、と前半に難所が集中している。おまけに1面のクリア後には理論上バイタルゲインユニットを購入できない。
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だが、同じカプコン製のベルトアクションで、クリアが楽だが操作方法が非常に複雑な『D&D SOM』とは異なり、レバー+2ボタンのシンプルな操作方法でハードルも低く、中~後半面にかけてキャラが強化されて強くなっているという実感が現れやすい為、同社のベルトアクションの中では初心者に勧めやすい部類の作品ではある。
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前半面を乗り切っても、「ジパング」や「プルート」などかなり手ごわいボスが後半面にいるため、決してヌルゲーすぎるというわけではない。
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プレイヤーキャラ性能に結構差がある
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同キャラは使えないため、4人同時プレイだと誰が何のキャラを担当するかで少し揉める可能性あり。コインを稼ぎやすいかどうかもだいぶ違う。
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プレイヤーの中で強キャラと言われているのは、通常投げが非常に強力でバトルダウンロードの体力回復も便利なグリーン、コイン・スコア共に稼ぎやすい上にメガクラッシュの性能が一際高くハメ技も多いイエロー、浮遊時に出せる攻撃が強力かつ攻撃を受けにくいピンクの3名。
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3キャラのうち、ピンクとグリーンはイロモノに分類されるキャラ。一方でスタンダードなヒーロースタイルのブルー(とシルバー)はややテクニカルな立ち位置。
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グリーンのバトルダウンロードは初期性能でも強力だが、アップグレードの「ヒーリングプラス」で回復量を増やせる。また「残機0での根性補正」「復活時にバトルダウンロードが2回分まで補給される仕様」との相性も良く、ただでさえ死ににくい本作において更に死ににくいキャラになっており、初プレイにも多人数プレイにも強い。
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イエローのバトルダウンロードで「攻撃力が下がる」副作用は、その分点数やコイン稼ぎをし易いと言う利点にもなっている。逆に言うとブルーの「攻撃力アップ」は稼ぐ前に敵を倒してしまうので微妙と言える(点数はまだしもコインを稼ぎ辛い=アップグレードをし辛いため)。
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ブルーは「ギガクラッシュ」を習得すると、他のキャラならできる「メガクラッシュを敵本体に当てないように連打し、攻撃を避けてから反撃する」戦法が取れなくなる(全画面攻撃のギガクラッシュだと出すだけで体力消費が確定してしまう)。
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買うだけ損な強化項目なのだが、彼が真のラスボスと戦う際には強制的に習得するため、大きな攻撃範囲を持つ相手の攻撃をきちんと避けなければならず、最後まで難易度が高くなる。
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グラフィック面での迫力
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恐らくは多人数プレイの都合上と思われるが、敵味方共にキャラクターのサイズが小さめに描かれているため画面全体がチマチマしている印象が否めず、ベルトスクロールアクション特有の「大サイズのキャラ同士が殴り合う迫力」は旧作と比べて薄めである。
総評
『ファイナルファイト』のヒットにより金字塔を打ち立てたカプコン製ベルトスクロールアクションゲームの集大成にして終着点となった一作。
コミカルなキャラクターや軽快なストーリー、簡単に繰り出せるアクション群といったにぎやかなビジュアルが特徴的。ゲーム自体の難易度もベルスク入門者から上級者まで幅広く対応している。
稼働から長らく家庭用移植が行われなかった関係で幻の作品とも扱われていたが、紆余曲折を経て現在は家庭用ハードに移植。値段もリーズナブルなので是非プレーしてみて欲しい。
余談
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元々ベルトアクションですらなかった。
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当初は「8人同時プレイ可能なレースゲーム」の企画であり、開発もかなりの進捗まで進んでいた事がシークレットファイルで語られている。
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「チキチキマシン猛レース」っぽい雰囲気のコミカルな世界観はこの時の名残であるとも語られている。
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「バトルサーキット」といういかにもレースゲームっぽいタイトルや、Dr.サターンを含め何かに乗っている敵が多かったり、道中のボーナスステージがレースっぽいのもそのため。
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紆余曲折を経て、カプコン製ベルトアクションの有終の美を飾る作品となったわけである。
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ただし本作の制作プロデューサーにとっては相当苦い経験になったようで、先述のシークレットファイル内の開発秘話で「各方面に多大な迷惑をかけてしまった」「申し訳ない」などの言葉が散見されている。こうした経緯もあり、かなりヒットした作品にもかかわらず商用的には惨敗だった(開発期間や費用をかけすぎたため、大して儲からなかった)らしい。
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ちなみにレースゲームバージョンもほぼ完成に近い処まで作られていたらしく、当時の開発スタッフの一人はそのROMを今でも所有しているとか。
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海外版との差異
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イエロービーストの名前
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海外版では「Yerrow Iris」(イエローアイリス)。英語圏で女性に「ビースト」は良くなかったのだろう。
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ちなみに国内版でもハリーから名前を呼ばれる際、ブルー・グリーン・ピンクは色で呼ばれるのに対し、リーダーであるシルバーが「キャプテン」と呼ばれるのはともかく、イエローも「ビースト」と呼ばれている。統一されていない理由は不明。
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エイリアングリーンの口調
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なんと普通に喋る(日本語版字幕では意味不明な文字が並べられた後に日本語訳が付く)。
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ボイス
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国内版の声優が英語のセリフを併せて演じている。国内版にも音声データはあり、サウンドテストやサントラで海外用のボイスが確認可能(他のカプコン作品でも言える事だが)。
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敵の強さ性能
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体力が全体的に国内版よりも多め。
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また、爆撃を行ってくる敵の爆弾連射力が格段に上がっている。
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オールクリア時「スペシャルボーナス」のオーバーフロー
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真のラスボス撃破後、全ボス撃破合計時間(最高100万点)・コイン(1枚につき5000点)・残機(1機につき200万点)でそれぞれ莫大なボーナス得点が得られるのだが…。
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スペシャルボーナス合計点が6710万8863点(2の26乗-1)を越えると、スペシャルボーナスがオーバーフローを起こす。その結果、0点からループしたわずかな得点しか得られないバグがある。
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何度も何度もコンティニューし、コンティニュー時に得られるわずかなコインをしつこく入手して13000枚ほどあるとまず間違いなく遭遇する。
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しかしハイスコア集計等では基本的にノーコンティニュープレイが前提となるため、この基準だと現在の全国一位でも6200万点ほど(イエロー)であり、幸いにもスコアラーを泣かせる事態には至っていない。
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サントラの収録ミス
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真のラスボスの出現条件を満たせないまま7面をクリアしてしまった際の「ノーマルエンド確定時BGM」が収録漏れしてしまっている。曲名も不明。
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ちなみに、過去にも『パニッシャー』や『キャディラックス 恐竜新世紀』のサントラでも収録漏れをやらかした前科がある。
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他の作品へのゲスト出演
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『CAPCOM FIGHTING Jam』でフェリシアのエンディングにて、イエロービーストがゲスト出演している。
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内容は「フェリシアのミュージカルショーの様子がコマ割り漫画風の1枚絵で流れる」というものだが、多くのカプコン女性キャラがバックダンサーという扱いの中で、イエロービーストは
マイナーキャラなのにフェリシアと共に中央で踊ると言う優遇を受けている。おそらくカプコン作品では極めて貴重な女性獣人キャラ、職業も同じショービジネスと言う共通点からだろう。
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また『ULTIMATE MAVEL VS. CAPCOM 3』のフェリシアのDLCのコスチュームパックでイエロービーストそのものの姿になれるコスチュームも登場している。
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この他、彼女以外のキャラはサイバーブルーが『カードファイターズDS』のアクションカードと『PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD』のキャプテンコマンドーの超必殺技にてアシストキャラとしてそれぞれゲスト参戦している。
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移植
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本作は稼働から長らく家庭用ハードへの移植が行われなかったが、2018年発売の『カプコン ベルトアクション コレクション』に待望の家庭用移植が実現した。