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THE KING OF FIGHTERS '98 DREAM MATCH NEVER ENDS - (2020/08/09 (日) 19:50:08) の編集履歴(バックアップ)


THE KING OF FIGHTERS '98 DREAM MATCH NEVER ENDS

【ざ きんぐ おぶ ふぁいたーず ないんてぃえいと どりーむ まっち ねばー えんず】

ジャンル 対戦格闘アクション
高解像度で見る
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対応機種 アーケード(MVS)
ネオジオ・ネオジオCD
発売・開発元 SNK
稼働開始日 1998年7月23日
発売日 【NG】1998年9月28日
【NGCD】1998年12月23日
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
配信 アーケードアーカイブス
【Switch】2017年3月3日/823円(税8%込)
【PS4】2018年1月11日/842円(税8%込)
【One】2018年1月11日/823円(税8%込)
判定 良作
ポイント 歴代最高数のキャラとバランス
THE KING OF FIGHTERSシリーズ


概要

  • SNKを代表する対戦格闘ゲームの第5弾。通称98(きゅうはち)。また本作でシリーズで初めてサブタイトルが冠された。
  • 「オロチ編」と呼ばれるストーリーが『'97』で完結したことを受け、
    本作は特別編として初代『'94』の「格闘の祭典」「オールスターゲーム」としての方向性をさらに推し進めた作風となった。それに伴い、ストーリー性は皆無となっている。

特徴

  • KOFの代名詞、3人1組のチームバトル
    • 3人のキャラクターを選んでチームを組み、勝ち抜き式の対戦を行う。
    • ラウンドが終了するごとに勝者側には残りタイムに比例する体力回復、敗者側にはパワーゲージ面のアドバンテージが与えられる。
    • 勝敗に影響することは少ないが、背景に待機している控えメンバーが「援護攻撃」を行える場合もある。
+ キャラ一覧
  • デフォルト12チーム+エディット専用2人+裏キャラ12人+ラスボス1人
    • 主人公チーム:草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
    • 餓狼伝説チーム:テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
    • 龍虎の拳チーム:リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア ユリ・サカザキ
    • 怒チーム:レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
    • サイコソルジャーチーム:麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
    • 女性格闘家チーム:神楽ちづる 不知火舞 キング
    • キムチーム:キム・カッファン チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
    • オロチチーム:七枷社 シェルミー クリス
    • '97スペシャルチーム:ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
    • 八神チーム:八神庵 マチュア バイス
    • おやじチーム:ハイデルン タクマ・サカザキ 草薙柴舟
    • アメリカンスポーツチーム:ヘビィ・D! ラッキー・グローバー ブライアン・バトラー
    • エディット専用:ルガール・バーンシュタイン
    • 乱入キャラ(エディット専用):矢吹真吾
    • 裏キャラ*1:乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス '95草薙京 裏テリー 裏アンディ 裏ジョー 裏リョウ 裏ロバート 裏ユリ 裏舞 裏ビリー
    • ラスボス(家庭用のみ使用可):オメガ・ルガール

システムが異なる2つのモード

  • ADVANCEDモード(ADV)
    • ストックが可能なパワーゲージを持つ。メインの溜め方は攻撃を相手に当てること。
    • ゲージストック数は1人目は最大3本だが、1人敗北するごとに1ストック拡張され、3人目は最大5本までストック可能。この形式は多くの続編にも引き継がれることになった。
    • ゲージ1本消費で超必殺技、ガードキャンセル、パワーMAX発動の使用が可能。
      • MAX発動中はゲージが溜まらないが攻撃力が上昇し、超必殺技がMAX超必殺技になる。ただし'97と違い、超必殺技を使った時点でMAX状態は終了する。
    • 前方ダッシュは「ラン」タイプ、回避動作は前方or後方に短距離移動する「緊急回避」。全体的に小回りの利いた立ち回りが可能で、安定感がある。
  • EXTRAモード(EX)
    • 「パワー溜め動作」か相手の攻撃を受けることでしかゲージが溜まらないが、ゲージが満タンになると自動的にパワーMAX状態に移行する。
    • 本作では自チームの1人が敗北するごとに、ゲージの長さが短くなるアドバンテージを得られる。3人目はかなり短くなり、作中で最もMAXになりやすい。
    • EX同士の対戦限定で、挑発によって相手のパワーゲージを減らす仕様が復活。
      • 残り体力が1/4以下になると超必殺技が使い放題になり、このときはパワーMAX中の間にMAX超必殺技が使える。
    • 前方ダッシュは「ステップ」タイプ、回避動作はその場で避ける「攻撃避け」。
      • ステップ中に空中特殊技を出せる、攻撃避けから専用の「カウンター攻撃」に派生できるなど、トリッキーな立ち回りが可能だが、投げ外しができないなど安定感に欠ける。
  • ふっとばし攻撃
    • CD同時押しで出る強力な攻撃。出が遅い代わりに判定が強く、当たるとダウンを奪える。
  • 大ジャンプ、中ジャンプ、小ジャンプ
    • 細かいレバー操作により多彩なジャンプを使い分けることができ、スピーディーな攻防が行われる。
  • 空中ガード
    • 一部の垂直ジャンプや後方ジャンプ中のみ可能。ただし空中ガードできる技は限られ、ジャンプ離陸直後はガード不能状態。
  • CPU戦について
    • 前作までのCPU戦はゲーム開始時にデフォルトチーム中心かエディットチーム中心のどちらかのルートにランダムに決定されていたが、本作ではデフォルトチームルートに固定されている。
      • CPU戦の仕様変更によりエディット専用キャラクターは通常の対戦カードでは出現しなくなったものの、ゲーム内で条件を満たすことによってエディット専用キャラクターが乱入してくる様になった。*2
    • 6ステージ+ボス(オメガ・ルガール)という構成だが、5ステージまでは前作に登場した9チームから、6ステージ目は本作からの追加キャラである八神チーム・おやじチーム・アメスポチームのいずれかから選ばれる。これらのチームには専用のステージも用意されている。
    • CPU戦でのコンティニュー時、1ステージの間プレイヤーが有利になる「コンティニューサービス」を導入。

評価点

  • 整ったシステム面
    • 『'97』や他のSNK作品で培われたシステムに調整が行き届き、攻守にバランスの取れたシステム体系が完成した。
      • 強過ぎたコマンド投げにはきちんと調整が入り、ほとんどの技に「投げスカりポーズ」がついた他、ジャンプ攻撃から直接間合い内の相手を投げる連続技は成立しなくなった。それでも充分に有用たりえる技が多く、良調整であると言える。
      • ADVモード、EXモードは『CAPCOM VS. SNK 2』でもそれぞれ「Nグルーヴ」「Sグルーヴ」として採用されている。
  • 優れた対戦バランス
    • 登場キャラクターの多さ、制作期間の短さによる大味な作りから、一貫してバランス面に問題があるとされていたKOFシリーズにあって極めてバランスが良い。
    • 本シリーズは前作までは永久連続技や即死連続技が多く見られたが、本作にはごく一部に高難易度でなら永久が存在するのみである。
    • もちろん格闘ゲームに完璧なバランスというのはあり得ず、本作にも大門五郎や神楽ちづるといった強キャラ、ブライアンやラッキーやジョー東(裏)といった弱キャラは存在するのだが、キャラの多さを考慮すれば奇跡的な出来と言える。
      • 主人公・草薙京(表)とライバルキャラ・八神庵というシリーズを象徴する人気キャラ二人が揃って強キャラに収まった点も嬉しい。
      • 各キャラに性能に応じたポイントを割り振り、総合的に均一な戦力で対戦する「レシオ制」を大会などで採用する動きもある。
  • 多彩なキャラクター
    • 『'97』の登場キャラに加えて、旧作からの復活キャラも多数登場し、合計51名。それぞれの性能も多岐に渡り、祭典に相応しい豪華な顔ぶれとなった。
    • キャラが多いと言われる一般的な作品でも20~30名が普通で、KOFはそれをやや上回る程度だが、本作のキャラ数は驚異的な数字である。
      • ストーリー上で死亡扱いになっているルガール・バーンシュタインやマチュア、バイスといったキャラも、ストーリー性の無い祭典ということで再登場を果たした。
    • 『餓狼伝説』『龍虎の拳』からの客演キャラの一部には元のシリーズに準拠した性能の裏キャラが用意されており、ファンにも納得の出来。
  • 熟成された演出
    • BGMや背景演出もシリーズの集大成と言える出来となっており、「祭典」感を盛り上げてくれる。
    • 本作にはストーリーの展開が無いが、代わりに収録された特殊エンディングの遊び要素やキャラへのインタビューも見所のひとつ。
  • コンティニューサービスが導入されたことにより、CPU戦に救済措置ができた。
    • 当時の格闘ゲームはCPU戦が難しいゲームが多く*3、とりあえずクリアしたいというライト層への大きな助けとなった。サービスなしでコンティニューすることもできるため、善意の押し付けと感じる事も少ないシステムとなっている。

問題点

  • フィーリングバリエーションシステム
    • ADVモードにのみ影響する隠しシステム。日替わりで各キャラの「機嫌」が変化し、これに応じてキャラクター交代時に引き継がせるパワーゲージのストックが、負けたキャラ本人の機嫌が良いと+1本、逆に機嫌が悪いと-1本、普通だとそのままとなる。その日のキャラの機嫌はチームのオーダー選択画面でスタートボタンを押すと確認できる。
      • 『'97』のキャラ相性と似たシステムだが、本作では個人毎でランダムに変化するため、援護攻撃の相性とは切り離された。また、キャラ相性と違い次のキャラの機嫌は無関係で、負けたキャラ本人の機嫌のみに左右される点に注意。このため、機嫌の悪いキャラを3人目に置くことでデメリットを避けられる。
      • 対戦にランダム要素を持たせるため(機嫌が良いキャラを先鋒or中堅にして機嫌が悪いキャラを大将にするといい)のシステムだが、せっかく溜めたゲージが減ったり、逆に極端に有利になることがあるため不評が多い。特に「強キャラの機嫌がいいとき」「弱キャラの機嫌が悪いとき」は選択の偏りを免れない。持ちキャラ3人全員の機嫌が悪い日なども起こり得る。
  • モード間の格差
    • 特殊動作が使いやすく、守りが安定しているADVモードがEXモードよりも強いというのが定説。
      • ただしEXモードでも、ブライアン等キャラ次第では十分に特長を生かすことができ、また使用者が少ないため対策が立てられにくいというのも利点になる。
      • 草薙京と不知火舞にはEX限定の高難度永久コンボがある。京の方は熟練プレイヤーならなんとか使いこなせるレベル。舞はほぼ無理だろう。
  • ガードキャンセルによる状況の膠着
    • 本作のガードキャンセルふっとばし攻撃には少量ながらダメージがあり、これでKOすることも可能。極めて出が早く、ガードキャンセルを予測していても回避するのは至難の業であるため、ゲージさえあれば割合簡単に切り替えしができる。このため、残り体力の少ない状況からの逆転が非常に困難になっている。
      • そのためか、次回作『'99』ではガードキャンセルふっとばしがダメージゼロに変更されている。
  • キャラクター選出
    • 『'96』のボスチームや、過去作ラスボスでキャラ的な人気も高かったゲーニッツやオロチなど、一部の人気キャラクターが登場しないことに対する不満も見られる。
    • 餓狼伝説チームの裏キャラは当時の最新作だった『RB2』に近い性能だが、ジョーの裏キャラだけは何故か『餓狼SP』仕様であり、満場一致の最弱候補とされてしまう*4
    • 本作で復活したチームは『'94』のみ登場のアメスポチーム。かませ役として背景へと退かされたことを鑑みるに、人気がさほど高いキャラ達とは言い難かったのだが…
      • 後の『'98UM』では、オロチ編のキャラが如月影二や藤堂香澄も含めて全員登場を果たした。

総評

総勢50名を超える圧倒的なキャラクター数にしてシリーズ中最高の対戦バランスを誇り、今でも本作をKOF最高傑作に挙げる声が多い。
それだけに、KOFオロチ編のカーテンコールというには若干欠けのあるラインナップであることが惜しまれる。この点の補完は後のリメイク『UNLIMITED MATCH』で果たされることになる。


移植・続編

  • アーケード完全移植のネオジオ版の他、ネオジオCD版、プレイステーション版、ドリームキャスト版『THE KING OF FIGHTERS DREAM MATCH 1999』が発売されている。移植版限定でオメガ・ルガールが使用可能になっている。
    • 2007年にはPS3・PSP向けのゲームアーカイブスでPS版が配信された。更に2012年10月にWii向けにVCでNEOGEO版が配信された。
    • ネオジオCD版とPS版は劣化が目立つが、アレンジBGMなどの特典がある。
      ドリームキャスト版はOPがアニメに変更、背景が3D化されるなど本体性能を活かした移植がされているが移植度は非常に高く、ネオジオポケットと連動するなどオマケ要素も充実している。UIが新規にデザインされ、半透明のエフェクトが使われており、ネオジオ版よりも豪華な仕上がりとなっている。ただしBGMがネオジオCD版の流用のためかほぼ読み込みがないにもかかわらず1ラウンド毎に途切れる。また、他機種の移植に収録されているギャラリーモードは未収録。
      • なお、本作のCD媒体への移植版ではキムチームのBGMのみがネオジオ/MVS版で使用されていたリアルバウト餓狼伝説の物からKOF'96の物に差し替えられている。
      • フィーリングバリエーションシステムは日替わりではなく、プレイ毎に変化するようになっている。
    • この他にもネオジオポケットにて本作を元にした『キング・オブ・ファイターズR-2』が発売された。キャラがデフォルメされメンバーも減少しているが、本作では原作に未登場だった藤堂香澄が追加された他、エンディングでチーム毎の会話が追加され、キャラを育てることが出来るメイキングモードも収録されている等、独自路線のアレンジがなされている。
    • PS4・XboxOne・Nintendo Switchの「アケアカNEOGEO」にて今作のMVS版が移植されている。アケアカシリーズのシステムの仕様上ネット対戦は不可能で、ルガールも使用不可。

リメイク

  • 2008年3月18日に『'98』のリメイク版である『THE KING OF FIGHTERS '98 ULTIMATE MATCH』(略称UM)がアーケードで稼働開始。
    • 『'97』までに登場していながら『'98』に登場しなかったキャラが復活、一部キャラには裏キャラも追加。
+ UM追加キャラ
  • デフォルト12 +1 チーム + エディット専用2 +2 人 + 裏キャラ12 +4 人 + ボス1 +4
    • 無印のキャラはチーム編成もそのままで全員参加(真吾とルガールもエディット専用のまま)
  • '96ボスチーム:ギース・ハワード ヴォルフガング・クラウザー Mr.ビッグ
  • 追加乱入キャラ(エディット専用):如月影二 藤堂香澄
  • 追加裏キャラ:裏キング 裏山崎 裏マリー 裏ギース
  • 追加乱入ボス(家庭用のみ裏キャラ):ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ ヤミノナカオロチノチニメザメルレオナ
  • 追加ラスボス(家庭用のみ使用可):ゲーニッツ オロチ
  • また、乱入キャラとボスが条件分岐で変化するようになった。
    • 乱入キャラ:真吾 < 影二/香澄 < ルガール/暴走庵/覚醒レオナ (右の方が条件が厳しい)
    • ボス:以下の3ルートに変化(下のほうが条件が厳しい)
      • ルガールルート:八神チーム/アメスポチーム/おやじチームのどれか→オメガルガール
      • ゲーニッツルート:ボスチーム→ゲーニッツ
      • オロチルート:裏オロチチーム→オロチ
  • 新システムとして、ADVモードとEXモードのゲージ・回避・前ダッシュの3要素を任意で組み変えるULTIMATEモード(ULT)が登場。
    • ADVモード、EXモードそのものについても若干の変更が加えられている等、『'98』のゲームバランス調整版と言える。
    • 特にEXモードは大幅に見直されて強化されており、ADVより移動速度が早い、最初からパワーゲージが短め、次ラウンド以降へのゲージの引き継ぎ、クイックMAX発動に対応、負けるとパワーゲージが短くなるのではなく体力の点滅する範囲が広くなる(その代わりに数秒のクールタイムが付いて連発は不可)など、旧作と違いどちらかと言うと上級者向けのテクニカルなモードとなっている。
  • 不評だったフィーリングバリエーションシステムは完全に廃止され、ゲージの引き継ぎに運の要素がなくなった。
  • 反面、追加キャラのクラウザーや裏キングが強すぎたり、CPU戦は1チーム目が非常に強い等、ゲームバランスの悪化も見られる。
    • 特にクラウザーは闘劇'12でも全員が使用しており、ガードしても五分~有利のつく上に発生・判定・威力すべてが優秀なカイザーデュエルソバットからの上段弱ブリッツボールによる固めを筆頭に、高い対空性能と威力を持つ立ちふっとばし攻撃や優秀な発生の立ち近C、遠Dなど『'2001』のフォクシーを彷彿とさせる凶悪な性能を誇る。
  • PS2版はネオジオオンラインコレクションVol.10として2008年6月26日発売。
    • ネットワーク対戦に対応していた他、家庭用特典としてチャレンジモード、ギャラリーモード、カラーエディット、アレンジBGMと3D背景、無印『'98』をネオジオモードとして同時収録など、充実した移植になっている。
    • ネット対戦はボス使用不可、ボスも使用可能、そして無印『'98』それぞれのチーム・シングルが用意されていた。なお、マルチマッチングBBは2010年にサービス終了しているため現在は不可。
  • 2009年7月1日にはXbox360にてXbox Live Arcade版が配信。
    • こちらはチャレンジモードとプラクティスモード、無印『'98』は同時収録されているものの、PS2版に存在した3D背景、アレンジBGM、カラーエディット、ギャラリーモードなどの追加要素の多くが削られている。ネット対戦も『'98UM』側のみ対応。
      • ……にもかかわらず公式サイトにはPS2版のコピペでこれらの要素についても記載されているため、嘘になってしまっている。
    • PS2版に存在したバグは修正されている。
  • その後、2011年1月24日にNESiCAxLiveの対応タイトルとして『THE KING OF FIGHTERS'98 ULTIMATE MATCH FINAL EDITION for NESiCAxLive』が配信。ゲームバランスの再調整が行われている。
    • 基本的に性能の上方修正がなされていることが多い中、前述のクラウザーは当然のように大幅な弱体化を食らっている。
      • しかし、元々が12年以上にわたってやり込まれたタイトルである上、調整内容の殆どがパラメータ関係で新鮮味が皆無である事から、60人以上のキャラクターを一々把握し直す手間を掛けてまで移行する意味を見出されず、殆どのプレイヤーが旧来の『'98』または『'98UM』に留まる事になってしまった。
    • なお、2014年12月にPCのみ(SteamでのDL配信)ではあるが、『'98UMFE』版としての家庭用移植版が発売された。
      • Steam版ではゲームバランスの修正以外の要素はXBLA版を元にしている。そのため追加要素は少ないが、こちらはPC版なのでユーザーの手でMODが作られたりしている。

余談

  • 特定条件を満たすと、当時SNKがスポンサーを務めたラジオ番組「ねおちゅぴ」のオリジナルキャラ「タケシ&ミカ」が背景にゲストキャラとして登場する。ただし、条件がやたらややこしく、狙って出すのはなかなか難しい。
  • 麻宮アテナの声優は『'97』まで毎年変更されてきたが、本作以降から池澤春菜女史に固定された。
  • 矢吹真吾の必殺技に「ひじ落とし(仮)」というものがあるが、これはボイス収録時に仮名だったものを子安武人氏がアドリブで「名前募集中!」と言って、それが受けてしまって正式名称となった逸話がある。
    • 更に子安氏がパーソナリティを務めたラジオ番組「子安・氷上のゲムドラナイト」で実際に名前を募集してしまい、その結果「真吾謹製・オレ式 月肘」という名前に決定し、ネオジオCD版で実際にその技名のボイスが収録された。
    • また真吾のKO時のボイス「俺って進歩ねェ~!」も彼のアドリブで、彼曰く「心の叫び」とのこと。アドリブだった上に出版社への修正連絡が間に合っておらず、一部の攻略本ではKO時ボイスが『'97』と同じまま(「草薙さんごめんなさぁぁぁい!」)になっている。
  • 本作ではレオナが試合前の掛け合いで上官のラルフに「あなたでは勝てない」と言い、逆に韓国チームのチャン・コーハンに敬礼するという妙な挙動がある。
    • このことが当時ユーザーの間で話題となり、後にチャンについては「彼の純粋なパワーに敬意を示している」という理由が語られ、以降のシリーズでも正式設定としてレオナからチャンへの敬礼が伝統として受け継がれることになり、勝利メッセージ等で言及している作品もある。『XIV』ではチャンからも敬礼が返されている。
      • 一方でラルフへの暴言については全くフォローがなく次作以降きちんと敬礼するように修正されており、こちらは無かったことになったようだ。
    • 二人の掛け合いデータを入れ違えたバグなのではないかと言われていたが、後にスタッフが語ったところによるとチャンについては当時バグ報告したらわざとと言われたとのことで、意図的に残されたものらしい。しかしこの発言でもラルフについては一切語られておらず、そちらは見落としだった可能性が高い。
    • 『'98UM』でもチャンへの敬礼はしっかりと残され、一方でラルフについてはレオナとラルフが両方一番手の場合のみ無印『'98』を再現した暴言、片方が遅れて出た場合はきちんと敬礼するという、当時のテイストを残した演出になっている。
  • 家庭用以降裏キャラの顔アイコンが変化するようになった。
  • 従来のキャラクターイラストが前年に比べて塗りなど明らかに変化してるが、これは公式絵師の森気楼がパソコンを買い替えた際、扱い慣れていないソフトを使っていたからとのこと。
    • なお、前述の『'98UM』の新規キャラである如月影二・藤堂香澄といったイラストは別の絵師が当時の公式イラストを真似て描いた物である。
  • 本作のOP曲のバックに流れるラップ(と効果音)がMVS版(初期出荷版)、ネオジオ版(及びMVS版の後期出荷ロット)、アケアカ版で異なっている。まず、ネオジオ版(とMVS版後期出荷ロット)は曲の始まリの後にTVの砂嵐の様なノイズ音にかぶさる形で流れるラップだけが削除されており*5、アケアカ版に至っては前述の砂嵐の様なノイズ音はおろかラップパートまでもが全部削除されている。
    • その後、アケアカ版は2020年8月末のアップデートでAES/MVS後期版準拠でOPの英語ラップボイスが復帰している。