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クインティ - (2013/09/27 (金) 01:08:08) の編集履歴(バックアップ)
クインティ
【くいんてぃ】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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発売元
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ナムコ
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開発元
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ゲームフリーク、キッド
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発売日
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1989年6月27日
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定価
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5145円(税込)
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分類
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良作
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概要
後に『ポケットモンスター』を制作することとなる、ゲームフリークの初回作。
ゲームフリークがゲーム制作集団としてアマチュア時代に開発機材が無いところから開発を始め、ほとんど完成品の状態でナムコに持ち込み、ナムコの要請でキッドとゲームフリークで手直しを行い市販されたらしい。(Wikipediaより)
ストーリー
ここは不思議な人形の国。ボクの名前はカートン。ボクは3人の兄ちゃんと、かわいい妹の5人で楽しく暮らしていたんだ。
ところが!ある日、ボクのガールフレンドのジェニーが、妹のクインティと3人の兄ちゃんたちに、さらわれていってしまったんだ。
ボクがジェニーとばかり仲良くしているのが、くやしかったらしい。よーし、ジェニー、いま助けに行くぞ。待ってろよ!
特徴
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パネルを「めくる」という斬新なシステム。
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「新しいアクションゲームとは、新たな動詞を考えること」という田尻智氏の思想を元に考えられたアクションである。
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パズルをめくって敵を滑らせ、壁にぶつければ面クリア。
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ステージは画面上に配置された横7縦5マスある画面固定型のゲーム。
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めくると効果があるアイテムパネル。
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スターパネルを100枚取ると1UP、さらに主人公のスピードが1段階上昇する。
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クロスパネルをめくるとそのパネルを中心に上下左右のパネルがめくられる。
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アタックパネルをめくると主人公の向いている方向に飛ばされ敵にぶつかると、敵を倒すことが出来る。
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ルーレットパネルは短い周期で次々と絵柄が変化し、中心を通過した時の絵柄の効果が表れる。
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ステージは自由に選ぶ事ができ、自分の好きなように攻略できる。
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アクションゲームではあるが、パズル要素が強めである。
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コミカルな世界観とは裏腹に昼ドラのようなストーリーも印象的。
評価点
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シンプルだが奥深いシステム
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簡単だけど頭を使わないといけない場面が多い。
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パネルをめくる時に爽快感がある。
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難易度は面が進むにつれ絶妙に上がる。しかしランダム要素はそれほど多くないため、パターンを練りこんでいけば安定してくるようになっている。
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ステージ数は全100面ありなかなかのボリュームがある。
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クリアしたプレイヤー向けには、隠しコマンドを入力することで難易度の高いEXTRAが用意されている。こちらも全100面だが、ステージセレクトが無い。
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単純に面クリアするだけではなく、高得点パネル探しや高得点を得られるクリア方法を目指すやり込み要素もある。
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敵を全滅させるのが一般的なクリア方法だが、全部のパネルがめくれなくなった場合にもステージクリアとなりボーナス点までもらえる。
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パネルアイテムを無視すれば、10秒以内にカタをつけられるほど速攻できる面もあり、展開のメリハリは効いている。
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敵も味方もとても可愛らしくキャラクターの動きや表情が細かい。敵キャラにはそれぞれ味のある個性があり、プレイヤーへの印象づけに成功している。
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2人同時プレイをして協力したり邪魔したりできる。ちなみにプレイヤーキャラの2Pは「パートン」。
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パートンがいる状態でクインティを倒すと少しだけエンディングの演出が違ったりと、細かい点にも気が配られている。
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BGMも聴き応えのある良曲揃い。時間切れになるとスーパーマリオシリーズのようにテンポが速くなるのも特徴。
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レストランステージ&タワーステージのような高揚感あるBGMが特に人気がある。他にもシアターステージやクラブステージといった専門分野にぴったりなBGMも存在する。
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マッシュルームステージではマネをする間だけBGMが流れ、コテージステージのBGMでは時間切れになると「コォン!」とゴングと共に繋ぎがあるという遊び心あるBGMも存在する。制限時間制があるのと敵の挙動もあって最後までゆっくり聞けないものがあるのが残念な点。
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作曲はポケットモンスターシリーズの音楽を手がけている増田順一氏。
問題点
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エンディングまで行くにはかなり時間がかかる。
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パスワードやバッテリーバックアップが無いため、一度にぶっ続けで攻略する必要があるのが難点か。
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プレイヤーのスピードが遅い。スターパネルを100枚集めることにより解消はされるが、このスピードの上がり方に癖があり、段階によってはスピードが一時的に遅くなることもある。
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どことなくアーケードを意識した作りになっており、クリアのためにはある程度の稼ぎが必須。特に後半は敵のスピードが速いため、それなりにスピードアップしていないとノーミスでいくのはまず無理。
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パネルで敵を倒しまくる爽快感やリアルタイムパズル的な思考ゲームを目指したのだろうが、どちらとしても中途半端。どちらかを期待してプレイすると裏切られる。
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エネミーマスがうずまきになっている。これだらけのステージもあるので目が疲れやすい。
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スイマーが現れるステージではすぐに時間切れを起こしやすい場面が多々ある。今まで海パン一丁で泳いでいた彼らが立ち上がってプレイヤーを追い掛け回す様は
キモさ最高潮のトラウマもの。
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どういうわけか後年ゲームフリークが手がけるポケットモンスターにもスイマーに似たような容姿の「かいパンやろう」が存在する。おそらく元ネタはクインティからきているのだろうが、グラフィックや言動からしてやはり
キモい個性的。
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ミュージアムステージはアーティストがプレイヤーを追い掛け回し、かつパネル封じの絵を描くので厄介。総じて後半からボス戦に渡って難易度が高い。ボス戦ではアーティストは自分の絵を描いて自身を複製させ、複製されたアーティストもまた自身の絵を描くので手間取っているとどんどん増殖されていくのでクリアするのに少々苦労がいる。
総評
「めくる」という斬新な発想やシンプルだが奥深い操作性等、ゲームフリークの処女作として相応しいゲームである。
その後の田尻智やゲームフリーク活躍にもかかわらず、続編、リメイク、バーチャルコンソール配信はされていない。
その他
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ユーゲー(ユーズドゲームズ)2005年3月号にこのゲームのサウンドトラックが付録として付いてきた。
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海外では『MENDEL PALACE』という名称でハドソンから発売された。