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F-ZERO - (2015/04/01 (水) 19:49:07) の編集履歴(バックアップ)
F-ZERO
【えふぜろ】
ジャンル
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レース
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高解像度で見る 裏を見る
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対応機種
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スーパーファミコン
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メディア
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4MbitROMカートリッジ
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発売・開発元
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任天堂
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発売日
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1990年11月21日
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価格
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6,800円 (税別)
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プレイ人数
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1人
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配信
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バーチャルコンソール 【Wii】2006年12月2日/800Wiiポイント 【WiiU】2013年4月27日/800円
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分類
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良作
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F-ZEROシリーズリンク
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概要
『スーパーマリオワールド』などと共にSFCローンチタイトルの一つ。
圧倒的なスピード感が特徴のレーシングゲーム。
ストーリー
人類が宇宙に広がり、さまざまな異星人とのコンタクトをくり返していた西暦2560年代。
最先端の超磁力技術を駆使したマシンを用い、宇宙規模のレースが開催される。
かつて地球上で開催されていた「F-1レース」になぞらえ、人々はこのレースのことを「F-ZERO」と呼んだ……
(VCサイトより転載)
特徴・評価点
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なんといっても特筆すべきはそのスピード感である。SFCの持つ背景面の回転・拡大縮小機能をフルに使い、時速400kmオーバーのスピード感がリアルに表現されていて、SFCの性能を衝撃的に見せ付けた。
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これにより、従来の表現方法では表現が困難なヘアピンカーブ、果ては画面写真のような”逆走”も表現できるようになった。
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それまでの家庭用ゲーム機のレースゲームは、ラスタスクロールと呼ばれる、背景面を横方向に歪ませる方法を多く採っていた。
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コーナーのライン取りやロケットスタートなど、タイム短縮のためのテクニックが熱い。レースゲームにおいてタイムアタックが本格的に行われるようになったのがこのゲームからだと言われている。
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ミュートシティ1で1分59秒切りに挑戦した少年は多いと思われる。
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多彩なトラップや一時的にスピードを上げる「S-JET」など、世界観を生かした仕掛けが多く、一発逆転も可能。
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BGMも疾走感を感じさせるものが多く、評価が高い。
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特にミュートシティとビッグブルーのBGMは屈指の名曲とされ、後のシリーズやアニメなどでもアレンジされて使用されている。
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選べる車体は全部で4種類。
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ブルーファルコン
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主人公的な位置づけにある機体で、加速度・最高速度など平均した力を持つバランスタイプ。
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グリップが若干弱く、意外に耐久力が高くない点が難。また敵の体当たりにはゴールデンフォックス並みに弱いため、総合的にテクニカルなドライビングセンスを身に付ける事がそのままレース結果に繋がりやすい、まさに主人公機と言える。
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ファイヤースティングレイ
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ライバルのサムライゴローの駆る機体。加速度は最低だが素晴らしい最高速度を誇る。重量があるためコーナリングで横滑りしにくく、S-JETなどの加速ギミックが多い本作において最もその恩恵を強く受けられるため非常に強い。
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特に安定性の高さは初心者でも使いやすい。耐久度もそこそこ持っているため、ある程度までは他マシンの妨害にも耐え得る。
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ワイルドグース
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車体が滑りやすく、加速度は3位、最高速度も僅差で2位とクセの強い機体で、「硬いだけ」のレッテルを貼られやすい不遇のマシン。
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一見すると初心者向けの機体と思われがち(そしてあまりの中途半端な性能に心を折られる)だが、高難易度ほど異常に増える「周回遅れのお邪魔マシン」を跳ね除けるメリットは一度味をしめると手放せない。慣れればレース順位をコントロールする事も容易で、意外に職人向けのマシンである。
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ゴールデンフォックス
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機体が軽いため衝撃に弱く、最高速度も最低。しかし加速度は他機種を突き放すものを持っており、プレイヤーの腕が問われる非常にピーキーな性能となっている。
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グランプリでのライバルマシンは、スタート時以外加速度や最高速度がほぼ全機種同じで、尚且つ常に自機の一定距離以上離れない仕様であるため、高難易度になるほど使い勝手が逆行する難点がある。ステージギミックやS-JETとの相性の悪さもあって、まさにドライバーのようにコースや特性を完全に熟知した真の上級者向けのマシンと言える。
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グランプリにはナイト、クイーン、キングの3つのリーグとビギナー、スタンダード、エキスパートの3つの難易度があり、3つのリーグのどれかをエキスパートでクリアするとそのリーグでのみ最難関のマスターがプレイ出来る。
問題点
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選べる車体のバランス調整にやや偏りがある。
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加速こそ最低なものの他を寄せ付けない最高速度を誇るファイヤースティングレイが非常に強力。カーブでの安定度が高い上速度も落ち難く、一周毎に手に入るS-JETの仕様との相性が抜群に良い。タイムアタックの仕様上どうしても本機一択の傾向が強くなる。
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グランプリの難易度調整が大雑把。
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上記の通り各コース難易度は4つあるが、CPUの最高速による調整のみである。また、CPUの機体の挙動はプレイヤーのものとかなり差異があるため、その辺りの兼ね合いでバランスの悪さを生じてしまっている。
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一番顕著なのは後続のCPUを一定距離突き放すと自機近くまでワープする点。S-JETやショートカットで大きく突き放すと逆にすぐ手前まで近寄られた状態になり、独走だったはずがワンミスであっという間に抜かれるということも。
逆に、前方のCPU車が減速してくれたりということはなく、自力で追いつけなければ差が詰まることはない。
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その他、慣性を無視したコース取りや、衝突してもさほど減速することなく走行し続けるといった優遇点がCPU側にあり、難易度と状況によってはまともにクリアするのは極端に難しいことがある。
特に難易度マスターでのゴールデンフォックス使用時のデスウインドIコースでは、最高速の関係で雑魚車にすら簡単に抜かされる上に一度抜かれると追いつくのが非常に困難なため、1位フィニッシュはほぼ不可能、3位以内でクリアすることすら達人の域とすら言える超高難易度になってしまっている。
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とはいえ、他のレースゲームでも似たような問題点をあげられることが多く、ある程度仕方ない部分もあるか。
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2Pとの対戦モードがない。
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本作のレースゲームとしての革新性故に、対戦機能がないことを惜しむファンも多い。
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プラクティスでのコースがデフォルトの7つしか選べない。
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タイムアタックが熱いゲームなだけに全コースで競えないのは残念。
総評
障害物が飛ぶような速さで後方へ過ぎ去ってゆく演出によって表現された今までにないスピード感と、シンプルながら様々なギミックが盛り込まれた魅力的なレーシングスタイルで、多くのユーザーに衝撃を与えた革新的な作品。SFCの性能を存分に見せ付けた本作はローンチタイトルとしての役割を十分に果たした名作と言えるだろう。
その後の展開
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N64やGCなどで続編が出されている。詳細はF-ZEROシリーズリンクを参照。
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この後、SFCでの任天堂製レースゲームは、多人数プレイの楽しさを追求し大ヒットとなった『スーパーマリオカート』、拡張チップ搭載でポリゴンを駆使した『ワイルドトラックス』と続いていくこととなる。