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サイバー大戦略 出撃!はるか隊 - (2015/11/26 (木) 00:03:16) の編集履歴(バックアップ)
サイバー大戦略 出撃!はるか隊
【さいばーだいせんりゃく しゅつげきはるかたい】
ジャンル
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シミュレーション
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対応機種
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プレイステーション
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発売・開発元
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システムソフト
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発売日
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1999年2月4日
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定価
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6,800円
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判定
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なし
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ポイント
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ノベル+SLG
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大戦略シリーズリンク
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概要
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過去にも大戦略シリーズは他メーカーにより家庭用にも移植されていたが、サイバー大戦略は初めてシステムソフト自身が家庭用ゲーム機に開発したゲーム。
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SFアニメ風の世界観、キャラクターが存在し、サウンドノベル的なストーリーに重点が置かれている。
はるか隊なSTORY(小説版から引用)
「高校生の未来時生は、ネット犯罪に対処するハッカー「スライダー」の電子戦に偶然関わってしまう。電子戦でハッカーの才能を発揮する時生。その日を境にスライダーとなった時生はハッキングプログラム「DAISENRYAKU」を武器に犯罪者に挑む。鮮やかに犯罪を解決していく時生だが、彼を取り巻く事件の裏には冷ややかに自分を見つめる黒幕が存在していた。時生の封印された記憶、そして自分と一連の事件との関わり。自身の過去を取り戻すさめ、時生の戦いが今、始まる!!」
サイバーな世界観
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舞台は2010年の日本。ネットワーク上の仮想空間において、デジフォースと呼ばれるハッキングツールを使ったハッカー同士の戦いが、このゲームでの戦闘となる。
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主人公が所持するデジフォースが「DAISENRYAKU」であり、大戦略をプレイするのと同じ感覚でデジフォース戦ができる。
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デジフォースを使ってネットワーク犯罪を解決するハッカーを「スライダー」と言い、主人公たちは「はるか隊」というスライダーチームを組んでいる。
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「はるか隊」は春日はるか、主人公の未来時生(名前変更可)、レオナルド・バークレイ(レオン)の3人。
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サブキャラにはジャンク屋の店主「ビル・ケインズ」、レオンがナンパするはかなげな雰囲気を漂わす美少女「ライラ」、主人公を兄扱いする等不自然なほど幼い振る舞いをする少女「ミラ」、ライラを監視する謎に包まれた女性「アイフェイ」等がいる。
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ユニットはF-22ラプター、M-1エイブラムスなどおなじみの近代兵器そのものである。
特徴・評価点
ゲームデザイン
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ゲームはサウンドノベルパートとシミュレーションパートが交互に進む。
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『サクラ大戦』のように両者が影響するようなことはない。シミュレーションパートでもキャラ同士の会話イベントなどがある。
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桝田省治が監修として参加している。そのためか、本作のシナリオは読み応えがある。
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「よく分からないうちに戦いに参加することになった主人公が、徐々に謎が明かされて自分の秘密に触れていく」という王道パターン。
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謎がある→解決した後に新たな謎、小出しに明かしていく謎や演出、伏線のはり方等、週刊連載の漫画のような展開を見せるので、先が気になるシナリオになっている。
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R2ボタン押しっぱなしでメッセージが瞬間表示される。また、R2+×ボタン押しっぱなしでメッセージ高速スキップができる。
大戦略の部分
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仮想空間での戦いということで、マップも電子回路風の見た目になっている。首都に相当する「CPUユニット」を撃破すれば勝ちとなる。
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敵ユニットを撃破して経験値を貯めることでユニットが進化する。個々のユニットではなく戦闘機、戦車など兵種のカテゴリごと進化する。
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アイテムを使ってユニットの耐久度を回復したり、行動終了したユニットを再行動させることができる。
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マップごとのボリュームが少なく、ユニットが生産できず最初から配置されているのを使うだけという、詰将棋のような感覚。
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サポートプログラムがある。
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これは、ステージクリアごとにネットスライダーレベル(プレイの上手さ。具体的には経過ターン数と破壊されたユニット数の少なさ)に応じてアイテムがもらえるというもの。
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1ユニットにダメージまたは回復、再行動をさせたり、全ユニットの耐久力を半分にすることができる。
その他の評価点
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操作レスポンスも良好。コマンドキャンセルも使いやすく、UIは当時としては良い。
問題点
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終盤のゲームバランス。
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終盤で登場する敵ユニット「B-2」が明らかに強力。
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「B-2」は他のユニットの3倍近くあるうえに対空対地攻撃能力も高い。更に航空機であるため、足も長く自由に動き回るうえ、耐久力の高さにより数ユニットで攻撃をかけないと倒せず、反撃ダメージも痛い。
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「バイプレイ」と呼ばれるサブストーリーシステム。
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シナリオパートの任意の地点でL1またはR1ボタンを押すことによって、サイドストーリーを見ることができるというものが、これは見ないと物足りない程のボリュームがあり、読まないと損するレベル。
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発生のマークが小さくて見にくく、うっかり飛ばしてしまうこともある。かなり進めた後だと見ないままという状況になってしまうことも。
総評
設定こそ異色であるが、大戦略としてのゲーム性は極めてオーソドックスである。
ストーリーを重視しているが、プレイヤーの戦いによってストーリーが変わるわけでもない。ただページをめくるだけである。
結果としてストーリーを読みたい人には大戦略が、大戦略をやりたい人にはストーリーが邪魔になってしまっているかもしれない。
余談
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BESTゲームSERIESでノベライズもされた。
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元々サウンドノベルのようなゲームなので小説化する意味があるのか疑問である。ストーリーもほぼ同じ。
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人間がネットワーク上のデータと化した「電子妖精」など、同年5月に出た『エースコンバット3』と類似点があるがこちらが先である。