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グラディウスV - (2016/08/24 (水) 13:04:40) の編集履歴(バックアップ)


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グラディウスV

【ぐらでぃうすふぁいぶ】

ジャンル 横スクロールシューティング
対応機種 プレイステーション2
発売元 コナミ
開発元 トレジャー、コナミコンピュータエンタテインメント東京
発売日 2004年7月22日
定価 6,980円
配信 ゲームアーカイブス:2015年4月15日/1,234円(税込)
分類 良作
グラディウスシリーズ関連作品リンク


概要

  • 横スクロールSTGの金字塔である『グラディウス』シリーズの一つ。ナンバリングタイトルだがアーケードからの移植ではなく、家庭用オリジナルとなっている。
  • キャッチコピーは「未知なる領域へ」。新システムと従来のテイストを上手く融合させ、『グラディウス』の新たなスタイルを構築した。
  • 米国の大手ゲームサイトGameSpyで「PS2ベストシューティング賞」及び GameOfTheYear第6位 を受賞している。

従来からの主な変更点

  • 【敵の攻撃の激化、雑魚敵の増大】
    • 弾幕系シューティングの要素がある程度取り入れられており、特に高次周では従来のシリーズとは比較にならないほど敵が弾を撃ってくるようになっている。雑魚敵の数そのものも多く、時にはテレビ画面を埋め尽くすほど大量の雑魚が出現する。
    • ボスの攻撃が激しく、攻撃パターンも従来に比べてかなり増えている。
  • 【敵の攻撃の激化によるバランス調整】
    • 従来よりも自機の当たり判定が大幅に縮小している他、敵弾の弾速がやや遅めに設定されており、敵の攻撃をアドリブで回避しやすくなっている。また敵弾の低速化に伴い、高速ステージの速度と自機の移動速度も見直された。
    • 雑魚敵の増加に伴い自機の攻撃力も見直されている。弾速は低下しているものの、これまで2連射だったノーマルショットが本作では4連射が可能になり、これにより大量の敵に押しつぶされるという事が少なくなった。自機の攻撃力の上昇に伴い、ボスの体力も調整されている。
    • ミスした際にはその場で自機が復活する(所謂「曼蛇復活」)ようになった。少し前まで戻される「グラディウスタイプ」への変更も可能。
    • ミスした際に『沙羅曼蛇』同様オプションが周辺に散らばり、それに触れる事でオプションを回収できるようになり、更に「沙羅曼蛇」に比べてオプションが画面外に出るスピードも落ちた。かつ初期速度(いわゆる0速)でもそれなりに動けるようになり、ミスした後の復活が困難で詰む、といった事が少なくなった。
      • 曼蛇復活方式では初心者でも苦手な部分を無敵時間を利用して強引に突破できるが、復活パターンを組みづらい等きちんと一長一短が設定されている。勿論、それで全てが容易に突破できるようにはなっておらず、高速面など一度のミスが残機への猛烈な打撃に繋がるようなステージもある。
  • 【その他】
    • ナンバリングタイトルでは初の2人同時プレイが可能となった。
    • 2面、7面、8面にて、シリーズ初となる「ステージ中のデモムービー」が挿入される。このムービーは非常に評価が高く、本作を名作たらしめている理由の一つでもある。ちなみに、ゲーム中にストーリーデモを組み込んだ試みを最初に行ったのは『グラディウス2』が初。
    • 従来のものとは打って変わって、BGMがオーケストラとトランスやテクノが融合したものとなった。作曲は崎元仁氏が担当しており、どの曲も概ね評価が高い。
    • 時間経過によるボスの退場が、「自爆」から「コアを閉じて戦線離脱」に変更された。特にサークルコアの戦線離脱は必見。
    • ウェポンエディットが復活。1周クリアすると解禁される。
      • エディット限定のパワーアップは多く、通常装備では使えない定番装備「スプレッドボム」「リップルレーザー」をはじめ、『III』の「エナジーレーザー」、『IV』の「フライングトーピード」、『グラディウス2』の「ファイアブラスター」といった変わり種装備も用意されている。
    • ビッグコアなどが硬めの大型雑魚に格下げとなった。しかも特定ステージでは大量発生する。
      • それ以外でも、本作では過去のボスが大量に登場する場面が幾つかある。
    • これまで後半に位置していたボスラッシュが本作では2面から早々に登場。リメイクされたビッグコアmkII、mkIIIはファン必見。
    • 本作ではオプションを自分に重ねて攻撃を合わせると、単なるグラフィックの重ね合わせではない専用のエフェクトがかかる。例えば4オプション+Eレーザーなどは自機のショットとは思えない巨大な余波が発生し、凄まじい迫力。

【オプションコントロールシステム】

  • 本作の最も魅力的かつ特徴的なシステム。オプション操作ボタン(デフォルトではR1)を押す事により、各オプションタイプに応じて特殊な操作を行う事ができる。これにより地形の向こうの敵を攻撃する等、オプションを使った戦略が大きく拡大した。また、ステージギミックもオプションコントロールを活かした本作ならではのものが多い。
  • FC版『グラディウスII』やSFC版『グラディウスIII』では一定条件により特定のオプションの特殊操作が可能で、本作のオプションコントロールシステムはこの要素を発展させたもの。
+ 各オプションタイプとその特殊操作

『グラディウス』シリーズのオプションは自機に追従する(一歩遅れで後をついてくる)ものが基本である。特に記述が無い限り、本作でも通常時は追従型である。

  • フリーズ(FREEZE)
    • オプションの相対位置を固定させたまま移動できるようになる。必要な時だけフォーメーションを組むプレイスタイルを補強する最も基本的なタイプなので、扱いやすさと対応力を兼ね揃えている。
      壁の向こうも攻撃しやすく万能なタイプだが、必ず「自機を動かしてオプションの位置を操作→固定」という工程を踏まねばならないため地形が狭いステージでは不利。
  • ディレクション(DIRECTION)
    • 操作ボタンを押している間、移動キーでオプションの攻撃方向を自由に変える事ができる。
      狭い地形で八方からの攻撃を食い止めることができるが、壁越しは完全に考慮されていないうえ、方向操作中は自機は全く移動できないという最大の欠点があるために使いこなすのは難しい。
  • スペーシング(SPACING)
    • 常時自機の上下にオプションが配置され、操作ボタンを押す事でオプションの間隔を変更できる。
    • サンダークロス』のオプションや、SFC版グラディウスIIIにおける「フォーメーションオプション」の発展型。
    • 『グラディウス』オプション独特の追従挙動に慣れない初心者向けで、広範囲攻撃と一点集中攻撃を簡単に使い分けられる最も単純な形式。
      しかしオプションを前方に差し伸ばす事が不可能となり、壁の横反対側を攻撃できないという欠点がある。
  • ローテート(ROTATE)
    • 操作ボタンを押している間はオプションが自機周囲を旋回する。自機がオプションに守られるようなフォーメーションを瞬時かつ確実に組めるのが利点だが、汎用性はスペーシングと同程度。
      レーザー装備時の見た目も非常に格好いい。FC版グラディウスIIのようなプレイをしたい人向け。
  • このシステムは特に大好評であり、各オプションでのステージ攻略パターンを構築する楽しさは、多くのシューターを虜にした。

ステージ構成

+ 各ステージ内容

全8ステージ。その内5ステージが実質的な要塞型ステージという独特の構成。

  • ステージ1「惑星グラディウス衛星軌道上空」
    • オープニング・ムービーの舞台となる惑星グラディウスを背景に戦うステージ。
      • まずは基地からの発進シーン。BGMとシンクロして空中戦が展開される。
      • 後半は惑星を背景に宇宙空間での戦いへと移行。『グラディウスII』の1面を彷彿とさせる上下無限スクロールのステージだが、出てくるのは人工太陽ではなくなんと「ゼロスフォース*1」の大群
    • ステージボスはその形状から視力検査コアの異名を持つ「ビッグコアMk-IRev」。機体を回転させ全方位からイオンリング攻撃を仕掛けてくるため、オプションコントロールに慣れるための練習台的存在とも言える。
  • ステージ2「惑星グラディウス都市上空」
    • 空中戦の後、デモムービーを挟んでバクテリアン戦艦内部へ進入する。
    • 突如もう一体のビックバイパー(オート操作)が出現し、ルートに分かれて共闘するという流れだが、これは最終ステージへの伏線となっている。
    • 上下ルートが同画面に入るシーンでは、オプションタイプがフリーズかスペーシングの場合、オプションを伸ばして予め上ルートの敵も倒しておくと、後の攻略を楽にすることが出来る。ただしそのシーンでミスしないことが条件。
    • 脳髄ボスのコアを破壊し戦艦脱出後、1度目のボスラッシュへ。登場ボスは『沙羅曼蛇』から「デス」「テトラン」、『II』から「ビッグコアMk-II」で、どれも攻撃バリエーションが豊富となり大幅なパワーアップを遂げている。
      • ステージボスは4つのコアを持ち、上下のコアが分離攻撃を仕掛ける「ビッグコアMk-IV」。スタッフ曰く前作『IV』には「Mk-IV」が登場しなかったため今回登場させる事になったとの事。
  • ステージ3「惑星グラディウス都市地下階層」
    • 市街地戦を経て、地形の入り組んだ地下マップを進む。
    • 序盤の山場と言える要塞ステージ。ハッチや砲台が縦横無尽に設置されており、道中には強制縦スクロール地帯もあるため素早いオプション操作が要求される。
    • 後半は狭い通路を後ろから前から進んでくる大量のビッグコアが厄介。装備が乏しく破壊しきれない際は、ビッグコアの隙間を潜ってやり過ごさねばならない。
    • ステージボスは「クラブ」を思わせる四脚デザインの「グランドスパイダー」。縦スクロールする竪穴の中で戦う事となる。
      • 竪穴は砲台付きの地形ブロックがあり、ボスの脚が触れると画面下に落下するなどプレイヤーの攻撃を阻むが、ボスが周期的に放つ大型レーザー攻撃を避ける際には逆にこのブロックが必須となる。
  • ステージ4「バクテリアン細胞中枢」
    • 唯一の生物系モチーフステージ。機械系ステージが殆どを占める本作で一際異彩を放っている。多数の「ガウ*2」と戦う空中戦の後、巨大細胞の内部へ侵入。
    • 細胞ステージらしく、中盤は起伏を持った地形が左右前後に揺れ動く独特のギミックを持つ。倒すと胞子を撒き散らす触手細胞や全方位から出現するアメーバや、無限に湧く小型芋虫など物量で押し潰そうとしてくるので、オプションでしっかり弾幕を張って対処していく事が重要。
    • 後半は通路を占拠する程の巨大芋虫雑魚地帯を経て、恒例の再生壁地帯へ。従来作と異なり壁の中をこっそり突き進む敵が出るため、進入ルートを考えておかないと思わぬミスとなる事も。
    • ステージボスは「ヒュージハート」、ズバリ巨大な心臓そのもの。上下に設置された穴が多彩なパターンの攻撃を仕掛けてくる。
  • ステージ5「アステロイド前線基地」
    • 画面を埋め尽くすほど大量の隕石(通称・芋)を破壊して敵の前線基地を進んでいく、火山モチーフ・ストーンヘンジの地形・クリスタルのギミックを融合させたようなステージ。ボスの攻撃の苛烈さも含め中盤の難関である。
    • ステージボスは回避不可レベルの弾幕とレーザー一斉射撃モードが特徴の「ブラスターキャノンコア」。隕石を盾にして弾幕を耐え切ろう。
  • ステージ6「バクテリアン増殖工場」
    • 空中戦を経て敵要塞内部へ。前半は緑色のゲル状物体の中を撃ち進む通称「バスクリン地帯」。地形が頻繁に傾き緑ゲルが雪崩のように押し寄せ画面の殆どを埋め尽くすが、退避地帯はきちんと存在している。
    • 後半はシリーズ初の逆スクロール地帯を経て、2度めのボスラッシュへ。登場ボスは『IV』から「ローリングコア」、本作オリジナルの「サークルコア」、『III』から「ビッグコアMk-III」。
      • ローリングコアは本家よりも攻撃パターンが減っており、本作の再登場ボスの中では唯一弱体化が施されたボスとなった。
    • ステージボスは「カバードコアMk-II」。高次周になるとコアの数が増える。
  • ステージ7「バクテリアン要塞中枢」
    • 空中戦、高速地帯を経て要塞深部へという構成。
    • 空中戦はビッグコアや雑魚が処理落ちを起こすほど大挙してくる。大量の弾幕を張る高速雑魚は『沙羅曼蛇』の「ベルベルム高速隊」のオマージュ。高速地帯はどんどん狭くなる高速エレベーターが難所。
      • 高速地帯の中ボスとしてSFC版『III』のオリジナルボス「ビーコン」がまさかの再登場。攻撃バリエーションが劇的に増え、本家とは比べ物にならない強敵となっている。
    • 要塞深部は入り組んだ地形の至る所に敵が配置されているのでオプション操作のフル活用が必要。ギミックもお馴染みの競り上がる壁に加え、車輪ブロックで防ぐ炎ビーム地帯や、自機ににじり寄る機雷地帯など、トレジャーらしいトリッキーなギミックがてんこ盛り。
      • 中ボスは史上最強の壁ボスと誉れ高い「キーパーズコア」。第1段階では上下から発生する重力場(EASY以下では使用されない)、第2段階では驚異の上下左右全方位からの集中砲火でプレイヤーを苦しめる。
    • 最後に控えているのはクラブ系ボスである「エレファントギア」。終盤のクラブ系では珍しく破壊する事が可能だが、脚に設置された計12個のコアを破壊する必要がある。ここを越えると2度目のデモムービーが発生し、そして…。
  • ステージ8(バクテリアン要塞戦艦・惑星グラディウス都市上空)
    • 最終ステージ。ステージ2とほぼ同じ構造、同ステージのデモで張られた伏線がここで明かされる。
    • ステージ2とは逆に上側ルートを進むが、相応に配置は手強くなっている。ステージ2における上下ルートが同画面に入るシーンでミスしていなかった場合、その時のリプレイがそのまま再現される。
    • ステージ2と同様に脳髄ボスのコアを破壊して脱出。撃破時のデモにてボスが意外な正体を明かす。

問題点・賛否両論点

  • 1周クリアに要する時間はなんと約70分
    • それだけの時間、退屈させない仕掛けをステージ中にふんだんに盛り込んでいる点は流石と言えるのだが、それでも物には限度がある。多くのプレイヤーは集中力を維持できず、本作最大の欠点として批判された。
      • 確かにグラディウスシリーズの他作品も長丁場の傾向があるのだが・・・。
    • ステージセレクトで一度クリアした周回・ステージを遊ぶことはできるが、選択ステージをクリアすると選択画面に戻ってしまう。先へ進めたいなら通しでプレイしなければならない*3。中断機能などは無い。10周目(難易度上昇打ち止め)をクリアするまでには10時間以上必要。
  • 過去作からのゲーム性の変化は必ずしも万人に受けた訳ではない。
    • 前述の通り、本作は自機の当たり判定が異様に小さく、その分だけ敵弾の数や地形などの密度が高く設定されており、いわゆる弾幕ゲーに寄ったゲーム性になってしまっている。弾速が遅めなのが救いだが、初心者には厳しい難易度である事に変わりはない。
      • 弾幕ゲーとしては珍しく耐久力のあるバリア(フォースフィールド、以下FF)があるのが救い、かと思いきや、FFの当たり判定は歴代と同じく見たままの大きさである。ステージやボスによってはFFがはがれること前提の攻撃(生身の判定では抜けられるがFFの判定には当たる)をしてくるため、どうやっても生身で長時間の弾避けを強いられる場面がある。しかも低難易度から。
    • 正面以外へのスクロールや狭い通路が目立つのも賛否の分かれ所。本作の特殊な強制スクロールや狭い通路はステージ2&3から早々に登場し、難易度設定に関係なく難しい。勿論ステージ6など特殊なスクロールを活用した道中の演出など評価点でもあるが、それ以外でバックスクロールなどについては芳しい評価はない。
    • メインショットが正面以外に飛ばない性質上、パワーアップのタイプによってステージだけでなくボス戦でも有利不利の差が激しい。
      • ステージ1のボスであるビッグコアMk-I Rev.2は初回の攻撃チャンスを逃すと180度反転してしまい、テイルガンやオプションを活用しない限りダメージを与えられない無駄な時間が発生する。このボス自体はほんの少し慣れれば1ステージらしい弱さだが、特に初心者が火力集中できずに一度反転されると元に戻るまで一定時間弾避けを強制される。
      • ステージ3ボスのグランドスパイダーはボス戦が直下スクロールとなり、機敏な操作や上方への攻撃方法を覚えるまでは苦痛に近い理不尽な難易度になる。オプションを失った際などで正面から攻略するにはボスが持ち上げた足の隙間を潜るしかないが、やたらと狭い上、周期的に照射される大型レーザーを回避するには画面下方から出現するブロックを盾にする必要があり長居もできない。前半ステージの割にかなりの難易度となってしまっている。
    • 自機であるビックバイパーが常に前方しか向けない為、わざわざバックで進行する事に違和感を覚える場合も。
      • 逆スクロールはステージのバクテリアン要塞がビックバイパーの巡航速度より速く移動しているとも考えられなくはないが…。
  • グラフィックは全体的に美麗だが、機械的・人工的なグラフィックのステージが大半を占め、各ステージの外観の変化に乏しい。
    • 従来の作品ではステージごとに見た目がガラっと変わるのが特徴だった。ただし『IV』がそうだったように昔からの物に拘り過ぎるのも賛否はある。
    • 生体ステージだけは何とか続投したが、シリーズの伝統だった火山やモアイも一切登場しない。ただし、火山噴火のような弾を吐き出す敵やモアイの攻撃であるイオンリングを出す敵など、それらをイメージしたようなパターンの敵は用意されている。
    • 一方、どのステージもそれぞれに攻略上の特色やゲーム展開的な個性があり、その点では飽きにくい作りになっている。
  • 攻撃エフェクトは美麗だが、ボス特有の代表的パターン以外は通常弾や短レーザーなどザコ敵のエフェクトが多用されており、従来のグラディウスシリーズと比較すると若干寂しく感じられる*4。ゲーム性に影響はないが、品質が高いだけに拘って欲しかった所ではある。
    • 横シューティングであるにもかかわらず、破壊されたステージボスは画面奥へ落ちていく等、エフェクト・演出が全体的に同トレジャーの縦シューティング作品『斑鳩』と酷似している事もその要因か。
  • エディット専用武器に限らず、ストーリーや設定にもMSX版グラディウスシリーズの影響を色濃く受けている
    • MSX版は独自設定によるオリジナルストーリーを強く打ち出していた為、これまでのナンバリングタイトルでそれが省みられることは基本的になかった。

総評

  • 開発がコナミ(一部作品はKCE系)ではなくトレジャー(元コナミのスタッフが立ち上げた会社)である事、久々のナンバリングタイトルがアーケードではなく家庭用との事で、出来を不安視する声もあった。しかし良質なBGMやグラフィック、巧妙に練られたゲームバランス、新機軸オプションコントロールシステムの楽しさなど、その心配は杞憂であった。
  • 難易度は高いが、対処法をしっかりと学習し積み重ね練習をすれば必ず突破できるという、昔ながらの理想を体現したバランスに仕上がっている。
    • 沙羅曼蛇式の復活を採用しミスした際のオプションの回収を容易にしたり、一時間プレイする毎にクレジットが1増え、最終的には無限になるという初心者用の救済処置も万全であった。
  • ステージ演出やグラフィックも秀逸であり、ステージ進行とBGMが完全にシンクロしているステージ1や、ステージ中に入るデモムービーの演出は見事。
    • ポリゴンで再現された事により、これまでのシリーズには無いダイナミックな動きをするボスも見所。特に旧作に登場したボスのデザインのアレンジは見事で、これだけでも一見の価値がある。
    • とりわけ高評価なのがステージ7の「バクテリアン要塞中枢」。ビッグコアの大編隊に始まり、画面を埋め尽くすほどの大量の雑魚からの高速面突入、超強化されたSFC版ボス「ビーコン」、そのまま要塞面へ移行・・・と、息つく暇もない濃厚なステージ構成となっている。特に事実上の最終ボスである「キーパーズコア」は、グラディウス史上最強のボスと言われるほど強い。
  • ファイヤーブラスターなどMSX版に登場したウェポンや、ビーコンをも含めた旧作登場ボスの再登場など、コンシューマー版のファンにもうれしい配慮がある。

余談

  • 本作発売後に公式サイトにおいて、スコアアタックモードを使用しての公式ランキング大会が開催された。
    • 初期のPS2にはオンライン機能が標準搭載されていなかった為、誰でも参加出来るようにスコアアタックモードのプレイ終了後に表示されるパスワードを、公式サイトで入力してスコアを登録するという手法で大会が運営され、豪華な景品も多数用意されていたのだが…。
    • しかしランキング上位入賞者の記録がどう考えても改造コードによるチート行為を行わなければ達成不可能としか思えないような代物ばかりになってしまうという事態になってしまった。しかもこの件に関するコナミの対応は「ユーザーの皆様の判断にお任せします」のみ。
    • このあまりにも無責任な対応が多くの大会参加者の怒りを買ってしまい、大きな波紋と激論を呼ぶ結果になってしまった。
    • 現在では公式サイトは閉鎖されている。
  • 後にPS3で続編製作が発表されたのだが、結局発売中止になってしまった。