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テグザー - (2017/12/14 (木) 10:39:29) の編集履歴(バックアップ)


THEXDER

【てぐざー】

ジャンル ACT&STG
対応機種 PC-8001mkII、PC-8801、PC-9801、MZ-2500、X1、FM-7、MSX、
IBM-PC、AppleIIGS、Macintosh
発売元 【PC日本版】アスキー
【PC海外版】Sierra On-Line
開発元 【PC日本版】ゲームアーツ
発売日 1985年4月
定価 【PC88】6,800円
備考 リメイク『テグザーネオ』のPS3版にオリジナル版収録
判定 良作


概要

  • 軽快な動きのロボットACT&STG。
  • ロボットから飛行形態への滑らかな変形が好評だった。
  • PC-8801mkIISRのキラータイトルとなった。

ストーリー

巨大な兵器開発船U・D・S・W-0322レイビナ。ある時、航行中に小惑星を発見する。その小惑星はネディアムと名づけられた。やがて調査のためレイビナは接近を開始する。すると、突如磁力線を受けに捕獲されてしまった。身動きが取れなくなったレイビナは、ネディアムを調査。その結果、磁力線発生装置を発見する。さっそく破壊を試みるがことごとく失敗に終わった。そこでレイビナは開発中の新型兵器ハイパーデュアルアーマー「THEXDER(テグザー)」に、命運を賭けたのだった。


特徴

  • サイドビューのロボットACT&STG。迷路状のステージで、敵を撃破しながら磁力発生装置破壊を目指す。尤もエンディングの無いループゲームだが。
  • テクザーはロボット形態と飛行機形態を取る事ができる。
    • ロボットの状態ではジャンプはできるが空は飛べない。またホーミングレーザーを使う事ができる。
    • 一方、飛行形態は自由に空を飛べる事ができる。しかし停止はできない。さらに速度がロボット形態より遅く、敵を振り切れない。飛行機形態は壁にぶつかるか、進行方向と逆の操作をした時に自動的にロボット形態へ戻る。
  • 攻撃はホーミングレーザーと、緊急時のバリア。
    • ホーミングレーザーはよく見る弧を描いて追尾するようなものではなく、ロックした相手に直線的に発射されるもの。発射から着弾までのタイムラグが全くなく、敵との間に光る直線が引かれたようになる。レーザーは、画面内にいる前方180度の全ての敵をロックし攻撃する。その方法は、近いものから順次、全ての敵へと発射というもの。
    • このホーミングレーザーはロボット形態でしか発射できない。飛行機形態の場合は、まっすぐ飛ぶレーザーが出るだけである。
    • バリアは発動すると一定時間無敵となる。さらにバリアは接触した敵にダメージを与える事ができるが、バリア耐久力が減り発動時間が短くなる。
  • テクザーはエネルギーが0となると破壊され、ゲームオーバーとなる。
    • このエネルギー、ダメージを受ければ当然減るのだが、さらにホーミングレーザーやバリアを使っても減っていく。無駄な攻撃は命取りとなる。もっともホーミングレーザーのエネルギー消費量は多くはなく、そこまで気を使う必要はない。だがバリアは大量のエネルギーを使用するので、使いどころを考えなければならない。
      エネルギーは、エネルギー補充用の敵を破壊する事で補う。この敵をどのタイミングで破壊するかもコツとなる。
  • ステージは迷路状。
    • 迷路はほぼ同形状のブロックで構成されている。それが無機質的な雰囲気を出している。
    • 迷路自体はステージにもよるが、少々複雑。さらに通路の幅が、ロボット形態で入れないほど狭いものがあり、この場合は飛行機形態で進む事となる。飛行機形態はロボット形態より小さく、狭いところでも侵入可能。ただ飛行形態ではホーミングレーザーが使えないため、攻撃は気休めレベル。
    • ステージによっては隠しアイテムがある。さらに裏ステージもある。
  • 敵にはロボットタイプはおらず、体当たりしてくるものばかり。空を飛んでるものと地面を移動するものがいるが、その動きは様々。ステージによってはボスキャラもいる。
  • ステージクリアにあまりに時間をかけていると、どこからともなく大量のミサイルがやってくる。一応攻撃できるが、堅く数も尋常ではないので大抵ここで撃破される。つまりタイムオーバー。

評価点

  • 当時としては滑らかな動き。またSTGでは一般的だった弾ではなく、レーザーでの攻撃が斬新だった。
  • ロボット形態と飛行機形態の変形がスムーズで、注目点の一つとなった。ロボット自体も滑らかに動く。
  • 独特で爽快感のある攻撃、ホーミングレーザー。
    • このホーミングレーザー、連射速度が非常に速く、まさに敵をなぎ倒すという感じの爽快感があった。ただ、大抵の敵は一撃で破壊できないため、何発かレーザーを当てる必要がある。ここで連射速度の速さがものを言う。しかし、数が多いとさすがに取りこぼす。このため攻略には一度にあまり多くの敵と戦わないようにしたり、無視してしまうのも手。また距離が近ければ壁向こうの敵も狙うため、この無駄弾をどう回避するかも考えどころ。
  • 迷路を潜り抜けるための、変形の使い所の工夫。
    • ロボット形態と飛行機形態を使い分けながら、迷路を潜り抜ける事となる。また罠ともいえる仕掛けもあり、それへの対応も考える必要がある。アクションの要素も十分。
  • 当時のPCシューティングとしては、バリーションの多い敵。

問題点

  • ステージが殺風景。
    • 迷路を形作るブロックは青。そして通路背景は黒。この二色だけが目につくステージは少々淡泊。

総評

ロボットゲームと言えるものが数えるほどしか出ていない時代。滑らかに動くその姿と変形は、大きな話題となった*1。またゲーム性もよく、難易度も手ごたえがある程度。ロボット好きにとっては、やっと出た満足できるゲームだった。
本作の最初の対応機種PC-8801mkIISRはホビーを主眼に置いたパソコンで、この頃出始めた。そのわずか後に発売された本作は、PC-8801mkIISRのキラータイトルともなった。


続編

  • 『ファイアーホーク -Thexder The Second Contact-』(1989年 PC-8801mkIISR/MSX2 ゲームアーツ)
    • (パイロットを含め)テグザーを置き去りにしつつも辛うじてレイピナは地球に帰還。4年後、ネディアムが地球に衝突する軌道で接近。ネディアムを内部から破壊する為に、テグザーの後継機ファイアーホーク部隊が出撃する。その内の1人(主人公)はテグザーのパイロットのフィアンセの女性であった。
    • 絵は美しくなり、サブウエポンも使えるようになったが、テグザーほどのブームにはなれなかった(決して駄作ではなく、出来自体はむしろ良作)。エンディングも存在。

余談

  • 後にスクウェアがファミコンに移植した。
    • ハード制約上、売りであったPC版のレーザー攻撃が再現できずにただのショット弾になってしまったため爽快感が大幅に減少してしまったことで、見事にクソゲーの烙印を押されてしまい、キングスナイトと並んで当時のスクウェアがクソゲーメーカー扱いされる原因ともなっていた。