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【ぽけっともんすたー あか・みどり】
【ぽけっともんすたー あお】
【ぽけっともんすたー ぴかちゅう】
ジャンル | RPG | 高解像度で見る 裏を見る 高解像度で見る 裏を見る 高解像度で見る 裏を見る |
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対応機種 | ゲームボーイ | |||
メディア | 赤・緑・青 | 4MbitROMカートリッジ | ||
ピカチュウ | 8MbitROMカートリッジ | |||
発売元 | 任天堂 | |||
開発元 |
ゲームフリーク クリーチャーズ |
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発売日 | 赤・緑 | 1996年2月27日 | ||
青 |
通信販売:1996年10月15日 店頭販売:1999年10月10日 |
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ピカチュウ | 1998年9月12日 | |||
定価(税別) | 赤・緑 | 3,900円 | ||
青・ピカチュウ | 3,000円 | |||
セーブデータ | 1個(バッテリーバックアップ) | |||
配信 | 【3DS】バーチャルコンソール/2016年2月27日 | |||
通常版 | 1,111円 | |||
特別版 |
特典付き:1,389円(税別) 2DS同梱限定版:9,980円(税別) |
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レーティング |
CERO:A(全年齢対象) ※バーチャルコンソール版より付加 |
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判定 | 全作 | 良作 | ||
ポイント | 共通 |
世界的メガヒットタイトルの初代 収集・育成・交換要素が多くのフォロワーを産む 対戦を含む基本的なシステムは既に構築済 対戦バランスには大いに難があった 人気ゆえに数多くの都市伝説を生んだ |
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赤・緑 | 無数のセレクトバグやバグポケモン「けつばん」 | |||
ピカチュウ | 最初のポケモンが御三家以外の初のバージョン | |||
ポケットモンスターシリーズ |
任天堂から発売されたゲームボーイ用RPG。
今では世界的に有名なタイトルである『ポケットモンスター』(以下「ポケモン」)シリーズの1作目。
ユーザーからはシリーズ内での区別のため「初代」「第一世代」と呼ばれる。
ポケモン発売以前は「ゲームボーイはRPGのように長大なゲームをするのには向かないハード」と言われていた。
だが、携帯機初のRPGとしてスクウェアから発売された『魔界塔士Sa・Ga』のヒットを見て、ゲームフリーク社長の田尻智は通信機能を用いたRPGの製作を構想。度重なる延期を経ながらの誕生となった。
レッド(主人公)は11歳。マサラタウンに母親と暮らしており、となりには幼なじみのグリーン(ライバル)が住んでいます。
小さい頃はいっしょに遊んだ2人でしたが、最近のグリーンはレッドによくつっかかります。
どうもグリーンは、年も同じ、背の高さも、成績も同じくらいのレッドを、自分のライバルとして意識しているようなのです。
ある日、レッドは、この町に住むオーキド博士がポケットモンスター(通称ポケモン)の研究をしているというウワサを耳にしました。
好奇心旺盛なレッドはいてもたってもいられません。レッドがポケモンを探しに行こうと町の外へ一歩踏み出したそのときです。
「おーい!草むらに入っちゃいかーん!」
その声の主はオーキド博士。草むらには野生のポケモンが生息しているので、大変キケンなのだそうです。
自分もポケモンを持っていれば戦わせることもできると言うのですが…。
さて、研究所に連れてこられたレッド。そこにはグリーンの姿がありました。
グリーンはオーキド博士の孫で、博士に呼びつけられたというのです。オーキド博士は2人の少年にむかってこう言いました。
「ここにわしが用意したポケモンがいる。それをきみにやろう!」
さて、ポケモンを受け取ったレッドを待ち受けているものは…?
(赤版の説明書より引用。他バージョンも文章は同様だが、主人公・ライバルの名前はそれぞれ異なっている)
「ポケモン」が当たり前にいる現代風世界。
シナリオ・キャラクター
ポケモンの収集
戦闘
ポケモンの育成
HP | 体力の数値 |
こうげき | 物理タイプわざの攻撃威力に関わる |
ぼうぎょ | 物理タイプわざの被ダメージ軽減に関わる |
とくしゅ | 特殊タイプわざの攻撃威力と被ダメージ軽減に関わる |
すばやさ | 行動順と急所ヒット(クリティカル)率に関わる |
ポケモンとわざの「タイプ」
+ | タイプ相性表 |
物理扱いタイプ | ノーマル、どく、かくとう、じめん、ひこう、いわ、むし、ゴースト |
特殊扱いタイプ | ほのお、みず、でんき、くさ、こおり、エスパー、ドラゴン |
旅の目的兼やり込み要素「ポケモン図鑑」
他プレイヤーとの通信プレイ
収集、育成、通信プレイを前面に押し出した斬新さ
優れたキャラクターデザイン
個性的な世界観
独特な台詞回し
ポケモンのカスタマイズ性の高さ、個体ごとの個性の豊かさ
奥の深い対戦システム
プレイヤーに優しいゲームバランス
ダンジョンごとに設定された謎解き要素の存在
寄り道の多さと自由度の高さ
BGM
CPUのルーチン・わざ設定における問題
ポケモン図鑑
レベリングに関する問題
限定的な金策
わざに関するシステム面での不便さ
イベント進行における問題
ポケモンのドット絵の品質
御三家の格差
システム上のその他の問題点
本作は当初、1人用RPGとして製作が進行し、試験運用を経てマスターアップの2週間前に通信対戦が実装されることとなった。
また、「プレイヤーが育てた膨大な種類のキャラクターを使う、アクション性の無い純粋なRPGのシステムによる対戦」というゲーム自体、当時は前例が僅少であった。
そのような状況下で、膨大な数のポケモンに対し精緻なバランス調整を施すことが極めて困難だったことは想像に難くない。
とはいえ、3年にわたって公式大会が開催され、盛況を見せたことからもわかるように、この決断がポケモンの今日に至るまでの人気を巻き起こした決定的な要因だったことは確かである。
しかし、そうした事情を考慮しても、プレイヤー同士の対戦を想定した調整としてはタイプ相性、わざの内容などが粗削りで、必ずしもバランスのとれた対戦環境とは言えなかった。
主に「強タイプ・弱タイプの格差の激しさ」「強力すぎるわざの存在」、およびそれらによる「強ポケモンの固定化」が問題点として挙げられている。
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再現性が高くデータに重大な影響を与えるバグの存在
本作は携帯機であることの利点を活かし、当時あまり着目されていなかった通信要素を前面に押し出すことで、
「仲間と交換を楽しむ」「大会で優勝を目指してバトルする」といった、従来のRPGと違い自己満足で帰結しない、他者とのコミュニケーションという新たな要素へ活路を見いだした。
その路線が功を奏し、いまでは国内で知らない人のほうが少ない、また世界的にも超有名な、一大ブランドへと発展を遂げる出発点となった。
シンプルかつ目を引くキャラの多さ、良い意味でのシナリオの「薄さ」(=プレイヤー、或いは作者それぞれにおいて世界観の独自解釈がしやすい)からメディアミックスにこの上なく向いた作品でもあり、メディアごとの作風がばらばらでありながらメディアミックスが大成功したゲームとなった。この多様なメディアミックスもシリーズを語る上では欠かせないだろう。 ゲームの世界観、設定、ポケモンが社会に溶け込む環境は斬新で作りこまれており、シリーズ第一作でありながら完成度が高く、当時の若年層を熱中させた。
一方、シリーズ初期作品の定めで、戦闘バランスやシステム周りに粗が目立つ点は否定できない。
以降、世代を重ねるたびにシステム周りは洗練されていくこととなるが、粗削りながらその後も揺らぐことなく受け継がれていくシリーズの礎を築いた、ゲーム市場に残る革命的作品だったことに疑いの余地はないだろう。