MOTHER

【まざー】

ジャンル ロールプレイングゲーム
高解像度で見る 裏を見る
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 3Mbit+64kRAMROMカートリッジ
発売元 任天堂
開発元 パックスソフトニカ、エイプ
発売日 1989年7月27日
定価 6,500円
セーブデータ 3個(バッテリーバックアップ)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※バーチャルコンソール版より付加
配信 バーチャルコンソール
【WiiU】2015年6月15日/617円
判定 良作
ポイント 現代アメリカを舞台にしたノスタルジックで切ない世界
当時としては先進的な要素が豊富
バランスや難易度はやや大味
MOTHERシリーズ
MOTHER / MOTHER2 / MOTHER1+2 / MOTHER3

プロローグ

1900ねんだいの はじめ
アメリカのいなかまちに くろくものようなかげがおち
ひとくみの ふうふがゆくえふめいに なりました。

おっとのなは ジョージ。 つまのなは マリア。
2ねんほどして ジョージは いえにもどりましたが
どこにいっていたのか なにをしていたのかについてだれに はなすこともなく
ふしぎなけんきゅうに ぼっとうするようになりました。

つまの マリアのほうは とうとう かえっては きませんでした。

1988年、アメリカの平和な田舎町「マザーズデイ」で突如起こる不思議な怪事件。
動物は何かに操られるかのように暴れ、墓場から屍が蘇り人を襲い出します。
町はずれに住んでいたとある一家の家でも、物が飛び交い家人に襲いかかる怪現象が起きました。

怪現象に遭遇した一人の少年は、ある決意をします。
手元にあるのは曽祖父の残した日記、地図、ボロボロのバット。そして不思議な力――「PSI」。
家族を守るため、この不思議な事件の原因を突き止めるために。
少年は、勇気を出して冒険の旅にでました。

忘れないで。
合言葉は勇気と友情、そして愛。


概要

任天堂初のコマンド選択型RPG*1で、後の『MOTHERシリーズ』の第1作。
現代アメリカの架空の地域を舞台に、1人の少年とその仲間たちが各地で起こる異変の真相を突き止めるため旅立つという、当時としても珍しい現代劇風の世界が特徴となっている。

ゲームデザイナーはコピーライターの糸井重里。氏の手がけるシナリオの小粋なセリフ回し、現代アメリカを表現した広大なフィールドグラフィック、鈴木慶一(ムーンライダーズ)と田中宏和のコンビが生み出したポップでメロディアスな音楽などの斬新な要素で高い評価を得た。

キャラクターデザインはイラストレーターの南伸坊が担当している。


特徴・評価点

世界観

  • 当時珍しかった1980年代当時の現代アメリカを舞台としたノスタルジックな世界観と児童文学的な趣のシナリオ。
    • 当時の多くのRPGは西洋ファンタジー風やSFものなどの架空の世界を舞台とした設定が一般的であったが、今作では現代アメリカを舞台としアメリカ映画的な雰囲気を取り入れるという斬新な世界設定になっている。
      キャラクターやシステム設定の一部にも、80年代当時のアメリカ映画をオマージュした要素が数多く見られる*2
    • 武器はフライパンや野球のバット等の日用品、回復アイテムがパンやジュースなどの食料品。
    • アイテムを売っている店はデパートやドラッグストア、宿屋はホテル、ステータス異常・戦闘不能の治療は病院、セーブはパパとの電話。…と、RPGを構成する要素・概念のいずれもが徹底して現代的世界観のもののみで表現されている。
    • 敵を倒しても直接お金はもらえず、お金はパパにATMに振り込んでもらい、キャッシュカードで引き出す事によって入手する。
      • ゲームオーバーになると所持金は半額になるが、ATMのお金に一切影響はない。
  • 主人公を騙してライブチケットを高額で売りつけようとするダフ屋がいたり、未成年である主人公が飲酒をすると捕まったりなど、妙にリアリティのある世界である。
  • 敵はエイリアンや架空の怪物の他、現代ものらしく、悪しき侵略者の影響を受けて狂暴化した動物や一般人なども登場する。
    • 敵がロボットや物や架空の怪物であれば勝利メッセージは「破壊された」「倒した」「もう動かない」などと表示されるが、動物や人間の場合は「我に返った」「おとなしくなった」など「相手を正気に立ち返らせたこと」を示す表現になり、一般的なRPGのように殺伐とした雰囲気を漂わせていない点も特徴的。
    • こうした殺伐とした雰囲気を漂わせない配慮は、主人公達が手にする武器にも現れている。
      • 一般的なRPGであれば「銅の剣」「鋼の剣」などのように材質で武器のランクを表現するが、本作では「ボロのバット」「普通のバット」「いいバット」「最高のバット」などのように間接的な表現を用い、材質から連想される物理攻撃の生々しさを和らげているのも特徴。
    • 糸井氏は本作のデザインイメージについて「もしスティーヴン・キングの(架空の)小説をスピルバーグ監督でゲーム化したら」という発想に基づいている事を後年語っている。
      • その発言の通り、「キング」的な現代ホラーの趣が取り入れられた箇所が多く、ゾンビが徘徊する墓場、幽霊やモンスターが潜む幽霊屋敷などのシチュエーションがもたらす仄暗さも世界観のエッセンスとなっている。
  • 一見ほのぼのとした世界観の中に含まれるシリアスや切なさを含んだストーリーテリング
    + ネタバレ注意
    • フライングマンやロボット・イヴなど、主人公の力となるために生まれ主人公のために戦い散っていくキャラクターの存在や、ロイドがいじめられっ子で人間不信に陥っていたり、テディが化け物に両親を殺されてぐれてしまったり、親を独り残らず拉致された町の子供たちが寂しさと不安をこらえて必死で町を守ろうとする姿が描かれたりと、一見牧歌的な世界観の中に含まれるシリアスや切なさを含んだ設定が強い印象を残している。
  • 魔法に相当する概念は「超能力PSI(サイ)」
    • 現代が舞台なだけにゲーム内の世界でも決して一般的なものではなく、その存在は公に知られていない。
      • ランクの表現も「α」「β」「γ」という風にギリシャ文字を用いたものになっており、近未来的な雰囲気を表現している。
      • PSIの名称も「ファイアー」「フリーズ」「ビーム」「シールド」等、英単語からそのままとられているため効果が直感的にわかりやすい。
  • HPが尽きた仲間の扱い
    • HPが尽きた仲間は「意識不明*3で病院送り」という一風変わった戦闘不能表現になっており、町にある病院を訪れ治療費を払うことで完治し、パーティに復帰する。
      • 「戦闘不能を治療するために手数料を支払う」という形式こそ、ドラクエの「教会」と同様ではあるものの、本作ではこれが「病院での治療の末に退院」というリアリティ溢れる演出となっている。
      • このように「死亡」が「意識不明」に置き換えられている点や、上述の戦闘メッセージを含め、安易に生死の表現を扱わない配慮が見られる。
  • プレゼント箱
    • 宝箱や民家のツボ、タンスなどといった、ファンタジーRPGではお約束のアイテム配置オブジェは「プレゼント箱」となっている。
    • 「人の家の物を勝手に持って行ったら犯罪だろ」というありがちなツッコミ所が現代劇に相応しい形に置き換えることで回避されている。

音楽

  • 当時のRPGでは珍しかったポップミュージック基調のBGM
    • 「RPG=西洋ファンタジー」「BGM=クラシック音楽調」というお約束的図式が定着しきっていた中、現代アメリカを舞台にしたゲームにふさわしくポップミュージックを基調としたBGMを取り入れたことは非常に斬新であった。バラード、ロック、メタル調と曲調も幅広く、的確に本作の世界を表現している。
      1人時フィールド曲「POLLYANNA (I Believe In You)」、仲間加入時フィールド曲「Bein' Friends」、雪の街の「SnowMan」等々…魅力的なBGMを挙げていけば枚挙に暇がなく、どれもが現在までもファンに愛され続けている。
    • 手がけたのは任天堂ゲームの黎明期からサウンドに携わってきた田中宏和と、1975年に結成されたロックバンド「ムーンライダーズ」のメンバーの鈴木慶一。特にポップミュージック界で活躍していた鈴木慶一氏の参加は本作のサウンドを支える大きな屋台骨となり、ROM容量増加により表現力が増大した次回作『2』ではサウンド面でさらに発展を見せることになる。
  • 音楽がただのBGMに留まらず、物語においても非常に重要な役割を果たす。
    • 各地を転々とする中で、人間以外の様々なものからメロディを教わることができる。8つのメロディを集めると、1つの曲「EIGHT MELODIES」が完成。その後の物語の展開はまさに「MOTHERらしさ」とも言える、独特の切なさや感動を与えるものとなっている。
      • この「EIGHT MELODIES」は、小学校の音楽の教科書に合奏譜としてアレンジされ掲載されたことがある。

キャラクター

  • 他のRPGと比べると、脇役や敵キャラクターの個性が際立っている。
    • パワーアップやパワーダウンのしかた、通常攻撃に至るまでキャラごとにテキストの書き分けがされており戦闘にリアリティを持たせている。
    • ゲーム上何の意味も無い行動をとるキャラクターやギャグ臭いキャラクターもおりユーモアに溢れている。
    • 戦闘中のBGMが3種類もあり、出現する敵の雰囲気に合ったBGMが流れる。これだけでも当時は珍しい仕様だった。
  • その他イベントキャラやモブキャラまで、糸井氏のセリフ回しのおかげで単なる「街の住民:A」で片付けられないほどいきいきと動いている。
+ 主要キャラクター紹介

括弧内はデフォルト名。

  • ぼく*4
    • 主人公。ある日突然起こった怪事件を解決する為に家を飛び出した、野球好きの少年。常に野球帽をかぶっており、武器もバットを使用する。
    • 不思議な力「超能力PSI(サイ)」を使えるが、最初はテレパシーしか使えない。戦闘をこなす事によって、主に回復・補助系のPSIを覚えていく。
    • 軽い喘息持ちで「ぜんそく」という固有の状態異常を持っており、車系の敵キャラから排気ガス攻撃を受けると「ぜんそくスプレー」を使うまで行動不能になってしまう。行動不能状態でも自分自身にスプレーを使うことは可能。なお、他のキャラが手持ちのぜんそくスプレーを「ぼく」に使う事は出来ない。
  • おんなのこ(アナ)
    • 雪の町「スノーマン」の教会に住む少女。あるアイテムを持っていく事で仲間になる*5。武器は主にフライパンを使用。
    • 体力と攻撃力が低いが、戦闘をこなす事で主人公には覚えられない強力な攻撃PSIを覚えていく。
  • おともだち(ロイド)
    • 大都会「サンクスギビング」の学校で仲間にできる。メガネをかけた、いじめられっ子の気弱な天才少年。武器は主に銃を使用。
    • ステータスが基本的にイマイチだが、兵器系の攻撃アイテムは彼にしか扱えない。また攻略ポイントに彼の存在が必須な点が2つ存在する。
  • もうひとりのおともだち(テディ)
    • 腐敗都市「バレンタイン」に蔓延る不良グループ「ブラックブラッド団」(通称 ブラブラ団)のリーダー。武器は主に刃物を使用。
    • 本作では3人パーティがメインであり、彼はスポット参戦に留まる。彼を仲間にしなくてもクリア自体はできるが、後半のイベントが丸々カットされる形となる。
    • 戦闘では直接攻撃しかできないが、主人公を上回る攻撃力と素早さを誇るため非常に頼れるキャラ。
    • 彼がパーティに居る間は、バレンタインにうろついているブラブラ団と会話しても戦闘になることはない。
  • ピッピ
    • 序盤の少しの間だけ仲間になる、主人公のご近所の女の子。
      • 開発初期の段階では「墓場の地下室でピッピが敵として襲いかかり、戦闘終了後仲間になる」というイベントが構想されていたらしく、没データの没敵グラフィックの中に彼女の画像が残されている(ドットデザインは公式フィギュアイラストが元になっている)。
  • ぼくの家族
    • ママと双子の妹・ミニーとミミーがマイホームに、パパがどこか遠くにおり電話を通じて会話できる。
    • 家に帰ればママが「好きな食べ物」で回復させてくれ、ミニーが不要な道具を預かってくれる。パパは次のレベル到達までに必要な経験値の告知とセーブをしてくれる。
  • クイーンマリー
    • 世界のどこかに入口があるという不思議な王国「マジカント」の女王。大切な「歌」を忘れてしまい、苦しんでいる。

システム

他にも、当時としては珍しい仕様が多く見られる。

  • 当時のゲームとしてはPSI(魔法)のダメージ幅が小さく、さらに確率で無効化されることもないので敵への相性が明確にわかる。
    敵によって属性を使い分ける戦術をとりやすい戦闘システムとなっている。
    • 例えば「PKビーム」は生物系にはよく効くが機械系には半減されてしまう、等。
      • ただし本作の味方側で攻撃系PSIを習得するのは、登場の遅いアナだけである。
  • ゲームを進めていくと「プレイヤーの名前」を聞かれる。
    + 「コレのどこに意味があるんだ?」といえば…
    • このとき入力した名前がスタッフロールの最後で表示される。使用されるタイミングは入力からそれなりの間隔が置かれるため、プレイしているうちに名前を入力したことを忘れ、スタッフロールに急に自分の名前が出てきて驚くユーザーも少なくない。プレイヤーの存在を意識したメタ演出は、当時のゲームとしてはなかなか凝ったギミックだともいえる。
  • フィールドと町がシームレス(境目がない)になっており、世界の広がりを感じられる作りになっている。
    • ドラクエのように街の内外で縮尺が違うのではなく、街も含めたフィールド全体が広大な一枚絵になっている。
    • さらに街マップは斜投影図*6で描かれていて独特の立体感を持っており、これにあわせてプレイヤーは斜め歩きができる。
  • 自由度の高さ
    • 序盤の数箇所の通せんぼイベント(いわゆる「関所」)をクリアすれば後はメロディを8つ集めればラスボス戦に挑める為、中~後半はかなり自由にゲームを進められる。後述の不親切さにも繋がる部分ではあるが、この自由度の高さを評価するファンも多い。
    • 上記のシームレスマップもあり、様々な所を探索する事が出来る。惜しむらくは大抵ただの行き止まりであるのだが、時々思いもしない所にちょっとしたキャラやクリアに無関係なイベントが配置されていることも。
      • この点は後年大人気となるオープンワールドRPGのはしりである、と評される事もある。
    • 進行上ロイドは絶対必要だが、クリアするだけならアナやテディを仲間にする必要すらない。また特定の行動やバグを使えば主人公1人クリアや4人パーティークリアも可能。
  • アイテムの「パン」
    • 「たべる」とHPを回復することもできるが、「つかう」とパンくずを撒きながら移動できる。
      手元に残った「パンくず」を「つかう」ことで、最初に使った(撒き始めた)地点まで一瞬で戻れる。
    • パンくずは味方キャラそれぞれが撒くことが可能で、最大で3ヶ所へと戻れる。本作はマップが広大ゆえに移動に時間がとられるので、地味ながらも役立つ。
  • 他の拠点にワープするPSI「テレポーテーション」は、一定距離の助走によって加速した勢いで瞬間移動*7するというシステムになっており、助走中に障害物にぶつかると自爆して中断してしまう(ダメージなどのペナルティは無いが、消費したPPは無駄になる)。
  • 現実の時間で2時間続けて遊んでいると、お父さんから急遽電話がかかり休むように注意される。この場合に限り、どこでもセーブすることが可能。たとえマジカントであろうと、砂漠のど真ん中であろうと、ホーリーローリーマウンテンであろうと電話がかかってくる。
    • 特定の地点で発生する「はい・いいえ」の選択肢でいいえを選び続けていると、いきなり電話がかかってきた上にパパに怒られて自宅に強制送還されてしまうというお遊びも。
  • 全滅後のコンティニュー
    • コンティニューするとドラクエシリーズ同様、「ゲームの進行度や入手アイテムのみ保持で所持金減額・気絶した仲間の復活無し」で、最後にセーブした地点から続行となる。
    • コンティニューせずゲーム終了した場合は最後にセーブした地点までゲーム進行が巻き戻る。
  • 戦闘システムは所謂ドラクエ方式だが、独自のコマンドも用意されている。
    • 当時のコマンド式RPGでは珍しかった独自のコマンドとして「オート」が存在する。この方式は続編の2でも採用されている。
    • プレイヤーに代わってCPUが自動的に戦闘をしてくれるというコマンドで、モード時は右下に「AUTO」が表示される。もちろん解除も可能。経験値稼ぎやヒーリングの判別に利用するのにとても便利。
    • 便利なシステムではあるが決して万能では無く、大雑把に物理攻撃と状態回復、HP回復しか行わない。攻撃・防御支援PSIを使うことは無いので敵との相性には注意が必要。また、完全に回復した相手に回復PSIを重ね掛けして無駄行動に繋がったりする場合もある。

賛否両論点

  • 説明不足なストーリー
    • ゲーム内で明かされていくストーリー要素がかなり断片的で、プレイヤーの想像や感性に委ねている部分も多い。
      そのためゲーム進行が全体的に淡々としており、ヒントの少なさからくる詰まり易さもあって作風的には人を選ぶ。
      • 特にRPGに緻密なストーリー性やシナリオ展開、深い設定描写を求めるプレイヤーには不向きである。

問題点

ヒントの少なさ

  • マップ上で迷ったり攻略に詰まってしまいやすい。
    • 上述の通り、マップが広大な上にシナリオにおける明確な攻略順序の縛りがなく、謎解きやイベントに関するヒントもほとんど存在しないというのが最大の原因である。
      • メロディー入手やテレポーテーションの取得、ラスボス戦にまつわる「ある重要事項」といった情報でさえヒントがなかったり、あってもわかりづらかったりする。
    • ハロウィーンの町に有料でヒントを教えてくれるNPCがいるが、続編のようにストーリー進行にしたがって教えてもらえる内容が変わるわけではなく、一部の重要情報に関するヒントが3つ聞けるのみ。肝心の内容も漠然としていてなんについてのヒントなのかがわかり難い上に、ヒント1つにつき1,000ドルも取られてしまうので気軽に聞くこともできない。
    • ラスボスの攻略法についても一般的なRPGとは大きく異なっており正攻法では勝てないようになっているのだが、セリフによるヒントは存在しているものの、さりげなさ過ぎてヒントだと気付き難い。
    • 評価点で述べたように、ヒント無しで手当たり次第に攻略法を試していくという手探り感を評価するユーザーも決していないわけではないが、やはりゲームとして不親切なのは否めない点である。

アイテム関連

  • ゲーム中でアイテムの説明がない。
    • 説明書に載ってはいるが、一部のアイテムのみ。
      • 特に装備品はゲーム中だけではどういう効果なのかがわかりにくい。他のゲームには見られない個性的すぎる名称のアイテムばかりなのも拍車をかける。
      • ウケ狙いのネタアイテムも多々あるが、入手に手間がかかるものや非常に高価なものがネタアイテムだったりする。
  • 1人あたりのアイテム所持可能数が少ない。
    • 仲間1人につきアイテムを8枠しか所持できない。装備アイテムは装備することでアイテム欄から消えるが、預金を下ろすのに必要なキャッシュカードなどの必須アイテムやイベント用のキーアイテムも多いため、常に取得物の取捨選択を迫られる。
      回復用のアイテムも十分な量を用意しづらく、回復用PSIを覚えるまではアイテムの温存に苦労し易い。
    • アイテムを預けるための施設が、主人公の自宅とマジカントの2か所だけにしかない。 2か所とも行き来に手間のかかる場所であるため、移動用PSI「テレポーテーション」を習得するまでは気軽に利用できない。
  • PSIを使うために消費するPPの回復アイテムが1種類だけしかない上、プレゼント箱から入手できる他は敵からのドロップでしか入手できない。
    • このアイテムは消費して無くなるまで数回ほど繰り返して使えるが、最大で何回使えるかはランダムで運が悪いとたった1回の使用で消失してしまう。
      • 無制限に使えてしまえばバランスが崩れるので消えてなくなること自体は妥当なものの、回復量も不確定な上、他に常用できる回復アイテムがない分、不便である。
  • 装備品周り
    • 装備品の種類が少なく、当時のRPGの主流だった「面白い装備を探す」「装備のステップアップでキャラをパワーアップしていく」面白味は薄め。
    • 防具は海のペンダント以外は不思議の国「マジカント」に売っているもののみ。お金さえあれば早期にでも最強防具が購入できる反面、終盤はバランス的に最強防具をそろえてもさほど楽にならない。
    • 共通武器「ブーメラン」が序盤から入手できる割に攻撃補正が非常に高い。
      • テディ以外の3人はブーメランより強い性能の武器はそれぞれの最強武器になってしまう、と言えばその異常さが伝わるだろうか。
        この仕様のため、他の武器の存在感やステップアップの楽しみが台無しになっており、歪なゲーム設計と言わざるを得ない。

移動関連

  • 一歩ごとにエンカウントの判定をしているため、敵との戦闘が多い。
    • メニューを開く事で乱数をリセットできるのか割り込めるのか、Bボタンを連打しながらであれば滅多に敵が出ない。これはこれで、極まれなエンカウントでどこまでも(中ボスやイベント以外)進んでいけるという問題点になるが…。
    • 一方で、ずっと歩いていると急激にエンカウントしなくなっていく。(連続でエンカウントすると徐々にエンカウント率が下がっていく仕様である模様)
  • マップがシームレスかつランダムエンカウントなので、敵が出現する場所かどうかがわかりにくい。
    • 町の中にもはっきりとした境界線があるわけでもなく、町から少し外れた場所に出たとたんにエンカウントすることも多い。
  • マップの広大さの反面、移動速度が遅くダッシュもできないため、テレポートを覚える中盤辺りまで徒歩での移動に時間がかかる。
    • パンくずによるワープは序盤から使用可能であり、中盤以降は特定地点への移動手段として電車が利用可能になる。砂漠にはイベント限定ながら、エンカウント無しで移動できる乗り物もある。
  • マジカントとの行き来が不便。
    • イベントや施設の都合上、不思議の国「マジカント」へは何度も行き来することになるのだが、この往来がやや不便。
    • 徒歩でマジカントへ行くためには、通常フィールド上の特定の場所で、特定の手順を踏まなければいけない。アイテム「めのうのつりばり」を手に入れれば使用することで一瞬でマジカントまで行けるようになる。
    • マジカントから通常フィールドに戻るまでの道のりもかなり長い。いちいち1ダンジョン分の距離を移動してサンクスギビングの町はずれ又はイースターの北西に出て、そこからさらに移動する必要がある。テレポーテーションを憶えれば、だいぶ楽になるのだが。
  • 移動用PSI「テレポーテーション」の使い勝手が悪い。
    • 助走が必要なので、どこからでも使えるわけではない。

戦闘関連
戦闘のバランスや不親切さは現在でも語り草になるほど大味気味である。

  • 本作のラストダンジョンである「ホーリーローリーマウンテン」内の敵が凶悪なまでに強すぎる。
    • 通常初めて訪れるタイミングでの平均レベルが20後半~30前半に対し、まともに戦って進むなら平均レベル50前後は無いと心許ないという代物(最終パーティ時)。
    • 制作者のインタビューによると、レベルバランス調整を省いてしまったことが原因らしい。PSIやアイテムなどによる救済策や回避策はあるが、初見殺しなところはある。*8
      • 深部エリアから更に敵の戦力が跳ね上がり、γ・Ωレベルの攻撃PSIや補助PSI・補助技も容赦なく使ってくるために、運が悪ければ即死レベル。
      • 本作の補助PSI・補助技は効果がかなり極端。さらにPKフリーズγといった、強力な効果でありながら対処法がない攻撃も存在する。敵もそれらを容赦なく使ってくるわけだが…。
    • さらに一度ホーリーローリーマウンテンに入ると、拠点は無料で全回復ができるだけの山小屋しかなく、他の場所からホーリーローリーマウンテンへのテレポートもできない。そのためアイテムを補給しに山を出るともう一度麓から徒歩で入り口の洞窟を抜けないといけない。
    • とはいえ適度な救済策*9*10*11があるので、クリアが困難という程ではない。
      むしろ当時のRPGの平均的な難易度を考えれば、十分許容範囲と言えよう。
  • オートコマンドは回復も自動でしてくれるので便利ではあるが、主人公とアナが同じ仲間に続けてライフアップを使ってしまい、PPを無駄遣いしてしまうことがある。
  • 本作ではオートターゲット機能がない。
    • オートターゲットはコマンド入力後、そのターン中にコマンドの対象のキャラが戦闘不能・離脱でいなくなった場合コマンド対象を自動で変更する機能。
    • たとえば3人パーティ時に全員敵Aを攻撃するようコマンド入力し、最初に行動した主人公が敵Aを倒した場合、残りの2人は敵Bを攻撃するのではなく攻撃失敗になる。
    • 昔のRPGではたまにある仕様だが、無駄行動を減らすためにはこの仕様を考慮する必要がある。オートで戦っていても起こり得る。
  • 仲間の一人であるロイドのステータスが弱い。
    • PSIが使えない・スピードが最遅・通常攻撃力も4人中3番目・一人だけ最強武器が市販(ただ入手時期は早め)…と明らかに不遇である。
    • 代わりに彼だけが使える専用攻撃アイテムが複数存在するが、殆どが敵からのドロップしか入手方法が無く、しかも使う度に一定確率で壊れて無くなってしまうため、恒常的に使用したければ定期的に戦闘を繰り返して集めておかなくてはならない。アイテムの所持数制限がかなり厳しいのも使いづらさに拍車をかけている。
    • 肝心のアイテム自体も効果が微妙な物が多い。
      • 何度でも戦える弱めな敵からドロップして入手難度が低く、PKファイアーγと同効果を発揮する「かえんほうしゃき」は非常に強力で、PKファイアーβと同効果を発揮する「ボム」、PKビームβと同効果を発揮する「デスビーム」も、入手さえ出来ればそれなりに役に立つが、前者は1回限りの消耗品で、後者は敵からのドロップでしか手に入らない上に一定確率で壊れてしまうため、アイテム欄の少なさゆえに安定運用が難しい。
    • 性能面では不遇な反面イベント上の見せ場は多く、イベントの盛り上げ役的な立ち位置となっている。
    • ちなみに糸井氏はストーリー性重視で彼を意図的に弱くしたと取れる発言をしている。*12
  • ステータス異常回復用PSIの使い勝手が悪い。
    • 状態異常回復のPSI「ヒーリング」がそれぞれ対応する状態異常1つしか治せない。またどのレベルで何を治せるのかはゲーム中では参照できず説明書を見なくてはならない。
    • また、話しかけるとステータス異常「風邪」を発生させるNPCが存在するが、ヒーリングは無効で専用のアイテム「うがいぐすり」か病院・治療ポイントでしか直せない。
      • 特にスノーマンには風邪引きが多い上に病院が無いため、注意しないといちいち「うがいぐすり」を買うはめになる。
  • 攻撃PSI「PKサンダー」の影が薄い。
    • 早く覚えるという利点はあるものの、威力は中途半端でなぜか最高レベルの「Ω」も存在しない。
    • PKサンダーのダメージを軽減する装備アイテムがあるものの、PKサンダーを使う敵もほとんどいないため、あまり意味がない。PKファイアーやPKフリーズを軽減する装備も同じタイミングで入手可能になるためそっちを装備するほうがよっぽどいい。
  • アイテムが消失するバグ
    • 特定の条件がそろうとアイテムが消失するバグがある。ゲーム進行に必要なアイテムまで消える危険があるので注意。
    • その条件とは「戦闘中に、主人公がアイテム欄の一番下にある食べ物を「使う」と指示し、その同ターンに敵が盗むをすると、使うと指示した次に置いてあるアイテムも一緒に消えてなくなってしまう」というもの。
      特に最序盤の一人旅の時に出会う敵「カラス」や「ゴリラ」がこの条件に当てはまりやすい。大事なアイテムはアイテム欄の上の方に置いておけば予防は容易。

その他

  • 全員の装備が整う中盤以降になると、お金の使い道がほとんどなくなる。
    • 無料で回復・治療できる場所が多く行きやすいため、中盤以降のホテルや病院の影は薄い。
  • マジカントのセーブポイントやアイテムを預けるための施設の場所が分かりづらい。
    • 目印となるアイコンもないため、建物に片っ端から入ってみて判別するしかない。
  • PSIの効果や消費PPが使ってみないと分からない。
  • アイテムやPSIを使うと効果がなくても消費されてしまう。
  • エンディングのシーンが味気ない。
    + ネタバレ
    • FC版ではラスボスを倒すとそのまま…すなわちラスボスが退散した画面のまま、主人公達の背後にスタッフロールが流れてエンディングとなってしまう。容量不足が原因だったということで仕方ないのだが。

総評

現代のアメリカをモデルとしたRPGは当時としては物珍しく、どこかノスタルジックで温かみのある雰囲気が全体に漂っている。
テキストなどの独特の言い回しや個性的なキャラクター達、小粋な演出の利いたイベント、メロディアスで耳に残りやすい音楽など、細部の作り込みの丁寧さに惹かれてファンになる者も多い。

FC時代のRPGという事を考慮してもシステム面でやや不便な点が多く、ストーリーについても容量などの制約上ゆえか説明不足が目立つため人を選ぶ側面もないわけではないが、物語の幹となる「メロディ」にまつわるエピソードは切なく、美しい。
ゲームバランスの悪さなどといった少々目立つ難点がありながらも人を惹き付ける様々な魅力に溢れた、CMのキャッチコピー通りに「名作保証。」の逸品といえよう。

これから赤い帽子をかぶって冒険に出るあなたも「エンディングまで、泣くんじゃない。


海外版『MOTHER』及びGBA版『MOTHER1+2』版について

なお、海外では『Earthbound』のタイトルで『MOTHER2』が正式にSNESに移植されているのだが、シリーズの初代である本作品は長らく未発売となっていた(この未発売となったNES版『Earthbound』のROMデータが後に海外に流出し、それを基に海外のファンがタイトルを『Earthbound Zero』に変更したハック版も作られた)。 本作のローカライズが完成した時期が丁度SNES(海外版スーパーファミコン)の発売と重なってしまい、SNES製造が優先されたためにお蔵入りになったといわれる。

こちらのNES版では一部のテキストやイベントの進め方などに変更点があり、国内版にはなかったエンディング(主人公たちのその後)が追加されている。

後に移植されたGBA版『MOTHER1+2』ではこちらのNES版を基にしているようで、変更点は継承されているものの任天堂側は海外版の移植であるとは正式に認めていない。 GBA版では先述の問題点をいくつか緩和・修正もされている。詳しくは当該記事を参照

2015年6月15日、MOTHERがWii U版VCでリリースされると同時に、海外でも『Earthbound Beginnings』というタイトルでWii U版VCが配信開始された。海外版の公式リリースは初となる。 同作は先述のNES版において変更された点が数多く反映されているため、日本版MOTHERとは内容が若干異なる。

余談

  • 「エンディングまで、泣くんじゃない。」「名作保証。」等のキャッチコピーが有名な本作だが、これらは糸井氏のものでなくCM担当の一倉宏氏によるもの。
    • 因みに一倉宏氏のキャッチコピーで有名なのは「きれいなお姉さんはすきですか。」「うまいんだな、これがっ」等。
  • 1989年は4月に新ハード「ゲームボーイ」が発売されサードの動きも鈍かったこともあってそちらに注力せざるを得なかったり、次世代機スーパーファミコン(発売は1990年11月21日)開発における仕様固めの追い込みなどの都合もあってか任天堂のファミコンロムカセットソフトは本作のみに終わった。これは1本もロムカセットを発売しなかった1986年に次ぐ少なさでありスーパーファミコン発売後にあたる1991年~1993年でさえそれぞれ年間3本、1994年にも1本発売されている。
  • ネタバレのため詳細は控えるが、ラスボスの攻略法は当時のRPGとしては珍しい独特のもの。
    • こうしたラスボスの攻略法は、その形を変えつつ『2』『3』にもしっかり受け継がれている。
  • 本作のサウンドトラックCDは、代表的なBGMに英語の歌詞をつけて収録し、それがゲームのタイトル画面のBGMからEDまで流れゲーム本編での足取りを回想するような珍しい仕様になっている
    • 厳密に言えばサウンドトラックではなくボーカルアレンジアルバムであるためBGM全曲を原曲のまま聴けないのは残念なところだが、それを補うほどのクオリティの高さなので、ファンなら聴いて損はない。
    • ネットオークションで高額取り引きされるほどにプレミアがついて入手が困難だったが、2004年に再販された。
      • ただし最終トラックの原曲メドレーの構成がオリジナル版と異なっているほか、なぜか次作『2』のデモ曲が収録されているため、オリジナルと完全に同一ではない。
    • 収録されている「Frying Man」は没曲のアレンジだが、『2』でアレンジされて使われている。
    • 2021年度発売の鈴木氏のアルバム『MOTHER REVISITED』においてFC版が初音源化された。概ねすべての曲が収録されているが、一部ジングルなどが未収録となっている。
  • 公式ガイドブック『MOTHER百科』はゲーム攻略情報は薄く、作中で詳しく語られていない設定を解説したり、登場する街を観光ガイド風に紹介したり、トリビアを紹介したり、様々な分野の人からのコメントや糸井重里からのメッセージを載せたりと、ゲームの攻略本というよりはファンブック・データブックに近い。
    • こちらもサントラと同時期に復刻され、当時の付録としてついていた「フランクリンバッチ」の復刻版もおまけについた。
  • 新潮社から『MOTHER~The Original Story~』のタイトルで小説版が出ている。作者はドラクエシリーズのノベライズも担当した久美沙織氏。
    • 開発途中のROMや開発初期の設定資料に基づいて執筆されているため、人物像やストーリーがゲーム本編とは異なっている。
      • 主人公はアナで、少年たちの精神的成長を見守る「母親」としての心に目覚めていくアナの成長物語といった筋書きになっている。
  • 砂漠にいるおじさんが「昔埋めた地雷が見つからない」という発言をしているが、砂漠には本当に地雷が埋まっているマスがひとマスだけあり(地雷だけに表面から見えず、位置もまったくノーヒント。)、踏むと爆発し、とある特別な画面を見られる。しかも踏んだ後はライブハウスのNPCの台詞が変わる。
    • この手の砂漠ギャグは『2』にも引き継がれ、『2』の砂漠には1ドットしかない黒ゴマ・白ゴマ・コンタクトレンズが落ちている。
  • RPGには珍しく戦闘の「引き分け」が存在する。
    • 256ターン目になると何らかの数値がカウンター・ストップするためか「勝負がつかない」というメッセージが表示され戦闘が強制終了する。イベント戦やラスボス戦ですら引き分けがある。
    • バグや不具合は少ない本作であるがイベント戦で引き分けにするとフラグ管理がおかしくなるバグは存在する。
      • とはいえ意図的にやらない限り256ターンも引きずることはまずない。
  • 印象的な本作のキャラクターフィギュアを制作した「トットリ」氏は糸井氏の弟子であるイラストレーター兼タレントのみうらじゅん氏*14の友人。
    • ほぼ無名の人物だが、みうら氏のイベントに度々登場している有名な「つっこみ如来」は彼の制作。
    • 本作のフィギュアは20年後の2010年にプライズ限定で商品化された。
  • 本作は現在も続く任天堂と糸井氏の交流のきっかけとなった作品でもある。
    • またMOTHERシリーズに関わっていたスタッフが後の任天堂に与えた影響は大きい。特に、ゲームフリークの田尻智氏がMOTHERシリーズに影響され、後の任天堂の主力作品となる『ポケットモンスター』を生み出すことになるのは有名な話である*15
      • 「リュックを背負い帽子を被った主人公」「フィールドマップがシームレス」「独特なアイテムのランク表記」など、共通点は数多い。
    • また本作の「一般人を主人公にした、怪異を追うファンタジー現代劇RPG」という世界観は後年のゲーム界隈に多大な影響を与えた。
  • 現在はゲームソフト自体がプレミア化され、入手しにくく、実機でのプレイが困難になっていたが、2015年6月15日にWii UのVCで配信され、プレイが容易にできるようになった。
    • こちらではGBA版同様の規制の他、今日的なコンプライアンスに対応し表現の類に再度修正がかけられている。
    • 2022年2月10日のNintendo Directにて『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』の配信ソフトとしてMOTHER2と共にプレイ出来るようにもなった。表現の修正についてはVCと同様。
  • 本作をGCに移植する企画が2003年に上がっていたという逸話を、モノリスソフトの本根康之氏が当時のイメージボードと共に語っている。
    • これによれば、フェルトテイストでグラフィックを表現するアイデアが盛り込まれていたという。続編『MOTHER2』のプログラミングを担当した岩田聡氏が持ち掛けたらしく、糸井氏もフェルトテイストの案に興味を示したものの、当の糸井氏が乗り気ではなかったようで、結局この企画は流れてしまった。
  • お笑いコンビ「爆笑問題」の太田光氏とその妻で社代表の太田光代氏は本作のファンであり「ほぼ日刊イトイ新聞」では光氏・糸井氏との対談も行っている。
  • スーパーマリオ35周年キャンペーンに楽曲を提供しているミュージシャン・星野源も本作のファンであり、「子供の頃はPCエンジン派でファミコンには触れてこず、大人になってファミコンを改めて遊ぶ際に本作をパケ買いした」というエピソードを持つ。
    • 彼がインストバンド・SAKEROCKを結成していた際には本作の「エイトメロディーズ」のカバーを収録したアルバムをリリースしている。
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最終更新:2024年03月27日 23:34
添付ファイル

*1 移植作を含めればPC版『地球戦士ライーザ』を原作とする『銀河の三人』が数か月前に発売されている。

*2 主人公の「ぜんそくもち」という設定は1986年公開の映画『グーニーズ』の主人公マイキー。その他、パロディネタは多岐に渡る。

*3 『2』でいうところの「きぜつ」。

*4 ファンからは「ニンテン」とも呼ばれるが、この名前自体はFC版の取扱説明書の画面写真に載っていた名称。当時は自由にプレイヤーが主人公の名前を付けられるゲームにおいては、メーカーの名前をもじった名前で登録した画面写真を説明書に載せることが一般的だった。説明書ではひらがなの「にんてん」だが、公式ガイドブック『MOTHER百科』ではカタカナ表記に統一されている。GBA版の説明書では、『2』の主人公がカッコ書きで「ネス」とされているのに対してこちらは「ぼく」のみ(画面写真では「にんてん」)であり、デフォルト名は厳密には存在しないようだ。

*5 仲間にしなくてもクリアは可能。ただしその場合、もうひとりのおともだち(テディ)を仲間にするためのイベントも起こせなくなる。

*6 トップビューとクォータービューの中間的な描写方法。正面から見たオブジェクトを基準に斜め方向に奥行きを形成することで立体感を演出する手法。

*7 映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに登場するタイムマシン「デロリアン」のパロディ。

*8 作者の『DQ2』のロンダルキアへの洞窟を踏破した際に感じた「思えば遠くへきたもんだ」という感慨から本作の作成のヒントを得ていたとのことであるが、皮肉にも(調整不足の面も含め)ラストエリアの敵の凶悪さが共通することになってしまった。

*9 スポット参戦するテディが即戦力になるレベルで強いため味方に入れておけばレベル上げが楽になる、レベル上げすればこちらも強力なPSIを覚える、中腹の山小屋で無料全回復&セーブができるなど。また、アナのPKファイアーΩ(レベル35習得)さえ覚えてしまえばホーリーローリーマウンテン含む雑魚敵はほとんど一撃で薙ぎ払ってしまえる

*10 ただし、テディは中腹の山小屋の左側の部屋に近づいた時点で発生する強制イベントの後、ロイドと入れ替わりで離脱してしまう。このことを事前に知らないままイベントを発生させてしまうと、同じくNPCとしてスポット参戦しかなりの強さを誇るイヴを仲間に入れるまでは先へ進むのにも苦労することになるので注意が必要。

*11 山の中腹まで辿り着く事が出来れば超強力なNPC「イヴ」がラスボス手前まで同行してくれる。イヴは道中の強力な雑魚敵ですら一撃で倒してくれるので他の3人はひたすら防御と回復に徹すれば滅多に全滅する事は無いだろう。主人公は戦闘から確実に離脱できるPSI「じげんスリップ」を覚えるのでイヴが居る所まで戦闘回避しまくって強引に辿り着くのもあり。なお、ラスボスのギーグは攻略法さえ掴めれば平均レベル20台後半でも撃破可能。

*12 『MOTHER百科新装復刻版』155頁「ロイドとニンテンの旅というのは、性格づけでわけられているのではなくて、ハッキリ弱いヤツが出たときに、自分はその弱いヤツをどうするのか、どうやって二人で歩いていくのかということが、現実に起こるわけです。もともと弱かった自分だけど、いつも立場をつきつけられているわけです。」

*13 直近3年では既存作の移植は除いて1986年6タイトル(すべてディスク)、1987年9タイトル(内ディスク7)、1988年タイトル7タイトル(内ディスク5)。

*14 「マイブーム」等数々の印象的なワードを生み出したことでも知られており、「クソゲー」も彼の考案というのが最有力説。

*15 ポケモンの開発に参加したクリーチャーズは、本作及び続編『MOTHER2』を開発したエイプの実質的な後継会社である。実際、同社の開発実績に『MOTHER2』が載っている。