「SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 - (2021/05/29 (土) 20:47:44) の編集履歴(バックアップ)


SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語

【えすでぃーがんだむがいでん ないとがんだむものがたり】

ジャンル RPG
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 3Mbit+64kRAMROMカートリッジ
発売元 バンダイ
開発元 トーセ (プログラム、サウンド)
D&D (デザイン等)
発売日 1990年8月11日
定価 6,800円
プレイ人数 1人
セーブデータ 1個(フラッシュメモリ)
判定 なし
ポイント 悪夢のエンカウント率
本家ドラクエとは一味違うゲーム性
グロ注意
SDガンダムシリーズリンク



僕達は、伝説を超える。



概要

玩具『カードダス』を中心に展開していたシリーズ『SDガンダム外伝(騎士ガンダム)』のTVゲーム化作品第1号。
カードダスの第1・2弾を原作としている。

FCソフトとしては珍しく、セーブデータに「ICバックアップ(今で言うフラッシュメモリ)」を採用している。

特徴

画面構成は、移動・戦闘共に『ドラゴンクエスト3そのまんま
当時のRPGは、ドラクエシリーズを意識した作りになっているものが多かったが、ここまでそのまんまなものも珍しいだろう。
とはいえ、独自のシステムや工夫が幾つも盛り込まれており、実際にプレイすれば独自性にも気付かされるだろう。

評価点

  • 豊富なデモ
    • コンティニューの際、これまでの「あらすじ」がデモとして表示される。ストーリーの進行状況に応じて変化するが、このバリエーションが豊富である。
    • 重要なイベントの際にもデモが表示される。当時としてはグラフィックのレベルは高い。
      • ただし、バッドイベントでも表示されるので後述の問題にもなってしまっている。
  • 敵グラフィックの良さ
    • 敵モンスターのグラフィックはドット絵のレベルが高く、元々のデザインの良さも合間って今尚格好よさを感じられるものとなっている。
  • 独特の効果のアイテム
    • フィールド上で画面に映っていない範囲を偵察できる紙飛行機や、8回使う事ができる回復アイテム。
      • 装備品にも独特の効果を持つものが多く(敵の不意打ち時に能力上昇等)基本的にプレイヤーにとってプラスに作用しているのもポイント。
    • 設定した目標額まで金を貯めると知らせてくれる「小遣い帳」。
    • 預り所は無いが、イベントアイテムは基本的にそのイベントが終わると失われるため問題ない。なぜか「真実の鏡」だけは失われないのが謎だが…。
      • 手放した非売品の装備はその後「掘り出し物屋」に並ぶので、一旦売却などして手放しても再購入が可能。
      • 売却価格より割増の購入価格を払いたくないのであれば、城にいる控えメンバーに持たせておくという手もあるが。
  • 戦闘システム
    • パーティに加えていないキャラが、ランダムで救援に現れる。
      • この仲間はコマンド入力不可能だが、死んでも次の戦闘では何事もなかったかのように登場する
    • 敵1体を全員で攻撃する「集中」、仲間全員が異なった敵を攻撃する「分散」、味方1人を敵の背後に送り込み、防御力を下げる「回り込む」といった「作戦」コマンド。
    • 戦闘で全滅するとドラクエ同様所持金が半額になるのだが、「生命保険」に加入すると金は減らない。1度全滅すると保険は切れるのでその都度再加入が必要だが、加入金は数十Gとほぼはした金であり、加入を躊躇する理由は全くない。
      • 死者の蘇生も同様に保険屋が行ってくれるが、なんとこれがサービスで何度でも何人でも無料。しかも保険に加入してなくても無料。なんと太っ腹。
      • これにより本作ではドラクエと違い「全滅」や死者の発生に対して必要以上に怯えるようなリスクはない。
      • ただし冒険中での蘇生手段はゲーム終盤にならないと手に入らないので、ダンジョン攻略中に戦死者が出た場合のハンディはドラクエ同様にある。
  • 戦士スレッガーをパーティキャラとして使える唯一のゲームである。
    • そのせいかはわからないが、妖精ジムスナイパーカスタムがパーティに加わらない。
  • コレクター魂と実用性を兼ね備えた魅惑のカードダスバトル
    • ゲームの元ネタとなった「カードダス*1」がゲーム内ゲームとして購入可能で、実際に遊べる。
    • 一枚20ゴールドで各町の店舗内にある自動販売機から購入できる。
    • このカードダスを使ったバトルゲームがあり、勝てば通常戦闘と同じ金と経験値を入手できる。
    • 単に勝つだけなら「ひたすら強いカードが出るまで買い続け、あとはそのカードでゴリ押しするだけ」と単純なものだが、当然強いカードは限られているため、手持ちのカードの中で効率的に勝つ方法を考え出すとなかなか奥が深い。
      • 「攻撃力や守備力といった基礎スペックは低いが相手の魔法攻撃にめっぽう強い」や「基礎スペックは低いが魔法攻撃は強い」や「基礎スペックは高いが行動パターンがゴミ」などといったそれぞれの得手不得手があるので、「アレには勝てるがコレには勝てない」といったジャンケン風の強弱関係もあり、手持ちカードを無駄なく使って勝利を収めようとすると一筋縄ではいかない部分もある。
      • 相手のHPを9割近く削る「どくやく*2」や、相手を混乱させて死ぬまで自分を攻撃させる「キャラ*3」などといった強力なお助けカードを併用すれば、カード単体のスペックでは決して勝つことが出来ない相手にも逆転の勝利を収めることが可能。
      • 逆に相手にこれらを使われて大番狂わせの大敗を喫するということもある。
      • シナリオ中盤でカードダスバトル専用の施設があり、そこには終盤のボスキャラ級のカードを出してくる相手もいるので、その連中を繰り返し相手にしていれば到達時点では考えられないほど大量の経験値とお金を稼げる。
      • 実際の戦闘を介さないので城に待機させている控えメンバーを連れ出して安全にレベル上げも行える。
      • 序盤でも「よこい がはく(横井画伯)*4」を用いて強い(経験値の多い)カードに変えたうえで、こちらがより強力なカードで打ち倒せばその時点では破格ともいえる経験値やお金が手に入る。
      • 加入の遅いスレッガーやネモもこの方法を使えば即席で一線級の戦力に鍛えられる。
    • その他、敵キャラのHPや攻撃力・守備力等が記載されている他、実際にカードバトルに出すことでそのキャラの行動パターンをある程度まで事前に知れる等、簡易なゲーム内攻略本のような側面もある。

問題点

  • セーブデータが1つしかない。
    • セーブの為のRAMがバッテリーバックアップ方式ではなくICバックアップ方式(今で言うフラッシュメモリ)を採用している関係でセーブに使える容量が少ないのが要因。
  • セーブは宿屋で行われるが、現在のHP・MPの状態が保存されないため、リセット・ロードすれば勝手に全回復する。そのため本作では「宿屋に泊まる」という行為にあまり意味が無い。
    • 一応状態異常の毒だけはセーブされるため、リセット・ロードでは解除不可能で宿泊することで解毒してくれる。もっとも、解毒手段がアイテムや魔法などで賄えることから、これ目的で泊まる機会はないだろうが。
    • ロードするたびに入るOPやあらすじデモをいちいち挟む(飛ばす)のが面倒だと思うなら、その手間と時間節約の意味では泊まる価値もあるにはある。
  • ある人物を救出するイベントでは事前に条件を満たしておかないとその人物をナイトガンダム達が殺してしまう
    • 一応、何とか息を吹き返したと後で説明されるが、その人物が殺されるデモ*5が当時としてはやけに生々しくあらすじにすら出てくるために今作最大のトラウマイベントといっても良いだろう。
    • しかも、その条件も非常にわかりにくいので、知らずに殺してしまった人も多い。おまけにそれをやってしまうと次の中ボスを倒すまでラクロア城に戻れなくなってしまう*6というペナまでついてくる。
  • クリアに必要なアイテム「ショーのチケット」を入手できる祠の場所がノーヒント。説明書掲載の地図にも描かれていない。
    • しかも使う前に売るか捨てるかしてしまうと再入手する方法がなくゲームが詰む*7
  • 子供向けを強く意識しているのか、イベントの内容や会話が子供っぽいものも多い。子供向けと考えると問題ではないが。
  • ゲームバランスが悪い。
    • エンカウントが完全ランダム。しかも発生率が高め。そのため運が悪いと1~数歩ほど歩いただけで戦闘になるのはザラ。
      • とはいえFCのRPGは基本的に高エンカウント率で、本作が特別高いというわけではない。後述されている通りエンカウント率を下げるアイテムも用意されているためむしろFCゲームとしてはマシな部類である。
    • とあるイベントでエンカウント率を下げるアイテムを入手出来るが、入手法に気付きにくく入手出来ないプレイヤーも多かった。
      • なお逃走する際は敵は通常攻撃しか行わないシステムとなっている。全体魔法で一網打尽にされ全滅ということはなく、防具さえ固めていれば比較的安全に逃走可能。
    • ダメージ算出式がいい加減というか大味。攻撃力・守備力の僅かな変動でも『ドラクエ』などとは比較にならないほどダメージ数値に差がでる。特に守備力は少し強くなると、すぐに敵の物理ダメージが1になる。さらに上げると痛恨の一撃でも被ダメージが1になる。
      • 味方も同様で、レベルを上げて良い武器を装備させないと、敵によっては1ダメージしか出せないお荷物になる。特に初加入キャラは例外なくレベル1のため、比較的に早期に加入しレベルアップも早いセイラはまだしも、スレッガーやネモなどは加入時には決定的な差を付けられておりパーティーを入れ替えてまで育成をするのは面倒になりがちで、そのままキャラを入れ替えずにストーリーを進めるプレイヤーも多かった。
    • それゆえ極論だと本作はザコボス問わず、装備でガンダムの守備力を上げて「ミノフスキー」(敵味方共に数ターン魔法無効)を唱えればまず負けなくなる。主要ボスもラスボスもミノフスキーさえ唱えれば楽勝。
    • 通常攻撃の命中率に難があり、ミスが頻発する。1ターン全員攻撃にすれば誰かがミスをするくらい頻度が高い。会心であろうが避けられる時は避けられる。当たらなければどうということはないということか・・・。
      • 「ザクの きあいのいちげき! ちょくげき!! ガンダムはこうげきをかわした!」など噛み合わない文章が表示されることもある。
    • 仲間の誰かが混乱している状態で「集中」を使うと、「敵にダメージを与えた」と表示されるのに実は与えておらず、なぜか仲間にそのダメージが行く。逆に「分散」を選ぶと混乱中の仲間も敵だけを攻撃する。
    • 主人公のガンダムは、終盤に「石板」というアイテムを入手するが、これを装備すると攻撃力と防御力が倍増する為、チート化する*8
      • 入手したところで残すはラスボスのみなのが唯一の救いか。この石板の存在で、本作のラスボスは普通にプレイしていると大抵秒殺に。
      • なおこの石板、アイテム画面ではアムロも装備できるとなっているが、実際にはできない。
    • 敵の強さも大味で、たまに場違いな全体攻撃の魔法を使ってくる敵や痛恨でパーティーが一気に瓦解する時がある。例えば序盤のセントーの町西の森でジオングがファンの魔法を使ってくるが、これは『ドラクエ3』だとレーベ村の辺りでフロッガーが現れイオを使ってくる感じ。なので通常攻撃なら1ダメージしか受けないのに、全体攻撃魔法や痛恨が来るととたんに大ダメージという構図になる。
      • 中途半端に育てたキャラで次の目的地を目指すと与えるダメージが(敵の守備力が高くなって)1に逆戻りしたりする。
    • 戦闘中、蘇生呪文である「リバイブ」は自身も含めて死んでいないメンバーにも使うことが出来てしまい、HPとMPが全快する。つまりリバイブを使えるだけのMP(20)さえ残しておけば実質MP無限のようなもの。その上その使い手が2人(セイラ・タンク)もいる。
    • HP全回復の手段を持つボスがおり、使用回数に制限もないため、火力が低いといつまでたっても倒せなくなってしまう。ラスボスやストーリーの軸となる大ボスなどを差し置いて、本作最強ボスと言われることもあるほど。
  • ザコ敵のデザートドムは、同時に出現した他の敵が倒されると「逃げ腰になった!」と表示されるが、どうした事かその途端攻撃力が異常に増大する。バグか?
    • 「怯えたり、本気を出したりして体の色が変わる」モンスターはコピー元となったドラクエにもいる。(要するにオマージュ…という名のパクリ)
      • 怯えて色が変わったなら「防衛本能が刺激された」本気を出したなら「身の危険を感じた魔物が死に物狂いになった」ととらえることも出来るが、「逃げ腰になった」という一文から攻撃力アップは意味が繋がらない(逃げ腰とは言葉の通り腰が引けてるような状態を指す)また攻撃力の上昇幅が尋常ではなくナイトガンダムですら一撃で転がされるほどであり、その危険性を示唆する描写も作中にないことから、意図した挙動と違う現象が起きている可能性が大いにあるということ。
      • またデザートドムに「追い詰められると強くなる」とか「逃げると見せかけて油断させ反撃してくる」とかいったような設定も特に存在しない。一応アニメでは奇襲していたりもするが、あっさり負けている。
  • 敵を倒した時、落としたアイテムを入手することがあるが、何を手に入れたのかは表示されないため、戦闘後道具を確認するまでわからない。
  • 武器・防具・道具屋は、カウンターに隣接すると向こうをうろついている店主が走ってきて、カウンターに来ると買い物が始まる仕様。しかし、走るのが遅いため、無駄に待たされるのは結構煩わしい。
  • PT隊列先頭キャラの一番下のコマンドが強制的に「さくせん」に上書きされる。これにより先頭のキャラは戦闘中「ぼうぎょ」のコマンドが行えない。
    • ドラクエのように「コマンド欄に空きがないので仕方なく上書き」ではなく、デフォで上書き仕様。「まほう」の使えないキャノンやネモ等、下にコマンド欄が一枠余ってるキャラを先頭に立てても「ぼうぎょ」のコマンドが「さくせん」に変わる。
    • 本作の防御は相手の魔法攻撃に対応していないため、それほど有効となる場面がない*9のが救いと言えば救いか。
  • 「退却」は「作戦」コマンドの1つであり、逃げる度にいちいち「作戦」→「退却」と選ばなければならないので煩わしい。
  • 複数攻撃魔法の効果を持った武器を使用すると、1匹を攻撃する度に、いちいち「○○の効果を発揮した!」と表示される。
  • キャラごとにアイテム欄の「置き位置」があるらしく、「使用頻度の高い戦闘効果アイテム(「いのちのたて」や「でんじスピア」等)をアイテム欄の一番上に持ってくる」ということが出来ない。
  • 仲間は7人おり、主人公以外は3人まで選んで連れて行けるのだが、新規に加わった仲間はレベル1でしかも装備品を持たずに加わる。
    • しかも貧弱な状態で勝手に戦闘中に乱入してくるため、後半は登場してすぐ高攻撃力モンスターに瞬殺されがちに。
    • 特に中盤に加入するスレッガーとネモは育てる手間からそのまま放置するプレイヤーも少なくない。
      • とはいえ、スレッガーは装備品をそろえれば守備力が高く*10、ある程度魔法が使える戦士という使いやすい能力で、性能を分かっていれば育てるプレイヤーもいた。
    • 一方でネモは、使える装備品はごく僅かで紙装甲気味、イベントの都合で加入時にパーティに入れづらい*11、LVUPに必要な経験値が多く育て辛いと問題が多い。結果、レベルが低いままにされ、乱入して瞬殺されるだけのキャラになりがち。
      • しかし、実はこのネモには、「レベルが上がるほどクリティカル率が上昇する」という能力があるため、ちゃんと育てると今度は一転して戦闘でクリティカルを連発する強キャラへと変貌する。
        装備品の少なさ故に防御面には最後まで不安が残るが、レベルを上げていくと素の防御力も高くなるため多少は補えるようになり、最終的にはクリティカル率だけでなく攻撃力自体もかなり高めとなり、HPとすばやさに至っては全キャラTOPと、育てる苦労に充分見合っただけの強さになってくれる。
        高い素早さを生かし、先制でいのちのたて(道具として使うと全体回復魔法マディアの効果)やでんじスピア(道具として使うと全体攻撃魔法ファンネルの効果)などのアイテムを使わせると、攻撃一辺倒から一転して器用な戦い方ができるようになる。
    • 地味に嬉しい点として、一気にレベルアップした場合レベルアップ時の能力上昇はまとめて行われる。「レベルが上がった!HPが3上がった!ちからが2上がった!レベルが上がった!HPが3上がった!ちからが・・・」というようなメッセージが連続せず「レベルがnになった!HPが24上がった!ちからが16上がった!」という風になる。当時としては珍しく、ストレスを感じにくい仕様となっている。
  • 宝箱の中身が、一部を除いてセーブ→リセットで復活する。(復活しないアイテムは、宝箱の蓋だけ閉まった空箱になる。)
    • この仕様により、序盤で入手可能な高額で売却可能、かつ複数回攻撃可能な最強装備「とうぞくのナイフ」を装備可能者分入手したり、繰り返し売却することで大金を稼いだりが簡単にできる。
    • また、「ひょうほうのしょ(兵法の書)」という使ったキャラの累積経験値の1割分の経験値をその場で得るというアイテムも復活する為、終盤、一定量の経験値を稼いだ後なら、このアイテムを繰り返し復活させて使用する事を続けるだけで簡単にレベルアップできてしまう。
  • 「はい」「いいえ」の選択肢だけは、なぜかBボタンではキャンセルできない。
  • カードダスにおける諸問題。
    • あまりにも簡単に稼げるため、のめり込んで多用するとあっという間にキャラクターが強くなるので、ある程度自主規制でもしないとバランスブレイカーとなってしまう。
    • 引き分けという物がないので「黒い三連星VSアッザムベス」など「どちらも相手に1ダメージしか与えられない」ような組み合わせでは延々試合が終わらず、プレイヤーの手でリセットするほかないようなケースもでてくる。
    • 「プレイヤーが出したカードと同じカードを相手が出してくることはない(できない)。」というルールがあるので、原則CPU側は複数のカード候補を持ち、その中にプレイヤーが選んだカードがある(被る)と、そのカードを除いたカード候補から使用カードを選ぶことになるのだが、ごくまれに「カード候補が一枚しかない」というCPUがおり、そのCPU唯一の使用カードと同じカードをプレイヤーが選ぶと、CPU側が選ぶカードがなくなり、バトル開始直後にゲームがフリーズする*12
      • 条件が限定され過ぎるため、実際に遭遇するケースはまずないことではあるが。
    • カードダスバトルでレベルアップするとバグってゲームが進まなくなることがある。*13
    • この他、簡易ながらキャラ紹介がなされているため、一部の展開がネタバレになっている。
  • 状態異常の「毒」に侵されている状態でフィールドを歩いた時に流れる効果音がとにかく異様*14。しかも、一度効果音が鳴り出すと、立ち止まっても鳴り続けるため、耳障り極まりない。
  • セーブデータをロードした際、時折メッセージ表示のテンポが遅くなることがある。文字表示の効果音が鳴り終わってから、間を開けて実際に文字が表示される。
  • 最後の最後にレベル上げがしづらくなる。
    • ラストダンジョンに雑魚が出てこないのに加え、ラスト一つ前のダンジョンがクリアすると入れなくなるため*15
  • ストーリーに雑な部分が多く、中には作りかけではと思われる部分もある。
    • 姫を助ける旅に出発して即座に失踪し、何故か近隣の村で昼寝をしているガンキャノン。
    • 折角手に入れた「力の盾」を無抵抗で黒い三連星に奪われてしまうガンダム一行。
    • ストーリー上の重要な役割を担う各地のモブ爺さん達。「何も言うな!わかっておる!」の一言と共に問答無用でボスの城までワープさせたり、三種の神器の真の力を目覚めさせてくれたり。何故爺さん達がそのような力を持っているのかは最後まで謎。
    • 「水晶は頂いた」とわざわざ書き置きを残してくれるジオン軍。
    • なんの脈絡もなく「ドラゴンのつえ」の話をし出す船乗り。本当に脈絡がなく「ルナツーに行きたいんだけど連れてってくれ→(引き受ける)助かるよ。そうだ、噂で聞いたんだけどギャロップの塔の裏にドラゴンのつえってのがあるらしいよ。まぁ俺には関係ないがね」と話し出す。ちなみにルナツーとギャロップの塔は地球(マップ)の裏側レベルで離れており何の関連性もない。
      • 直後に起こるイベントに関係する情報のため、無理やりセリフを入れたのだと思われる。しかしそのイベント以降ドラゴンのつえに関する進展は無い。どうも途中で放り投げられたらしく、実際につえを手に入れても何のイベントもない(装備も出来ない)。原作カードダスではMP-100という装備してもデメリットしかない扱いで、本作でも捨てるように言われる。*16

総評

パッと見は「ドラクエのモロパクリ」である本作だが、実際は他に類を見ない要素が幾つも盛り込まれている。
その全てが成功しているわけではないし、ゲームバランスなど単純な問題点も少なくないのだが、ゲームとして破綻していると言える程の要素ではなく、元のカードダスのファンには好評を持って迎えられた。
とはいえ発売当時、原作が完結していなかった為、ソフトは中途半端な所で終わっている*17

そして原作完結後の翌年、外見的にも「ドラクエのパクリ」からの脱却を図った第2作が発売されるのである。


余談

  • 味方が主に初代ガンダムのMSや人物で構成されている為勘違いされやすいが、ナイトガンダムのモチーフは初代ガンダムではなく、ガンダムMkIII(エゥーゴ仕様)である。
  • 本来騎士ジオングは変身してジャイアントジオングになるという設定があるのだが、本作を含めゲームでは一度も再現されなかった。唯一原作でスルーされた設定。
    • 本ソフト中に登場するカードダスの解説文では、一応設定だけは紹介されている。
  • 敵モンスターは、元のカードダスに登場した者の他に、『ネオバトル』という別のカードシリーズに登場した者も混ざっている。バウンドジャッカル、アンデッドドーガなど。
    • この他、講談社の児童誌『コミックボンボン』での公募によるモンスターも登場する…が、なぜかリック・ディアス(シュツルムではない)がモチーフのモンスターも混ざっている
  • 攻略本には掲載されているが、ゲーム中で出会うことができないモンスターがいる。全て水のある場所に出そうな奴らだが、出現設定がされていないらしい。攻略本では当然、さも普通に出会えるかのように掲載されている。
    • アーマーマラサイ、マーマンズゴック、ボスクラーケンの3体。マーマンズゴックは『ネオバトル』のカードダスになっているのに出会うことが出来ない。
  • リアルのガンダム準拠のネタはそれほどない。せいぜいアムロやセイラの戦闘時の台詞と、「マ・クベは壺好き」という程度。
    • 生き別れた妹を探しているシャアに出会うイベントや、ランバ・ラルがセイラに手を出さないイベントもある。もっとも、前者はリアルにはない描写だし、後者は女性には手を出さないというだけだから準拠とまでは言えないが(原作に近い流れだが、結果的に原作と同じに見える程度)。
    • 町や村の名前にガンダムシリーズの固有名詞が用いられている。ザーンの村・ムーアの村など。
    • 魔法も、全部ではないがガンダムシリーズの固有名詞が用いられている。ムービガン=ビームガン、ムービサーベ=ビームサーベル、ムービルフィラ=ビームライフルなど多少もじっているものから、ファンネル、ミノフスキー、サイコミュ、ソーラレイなどそのものズバリなものまで。
    • 低年齢層に分かりやすく配慮している為、元ネタがティターンズ(主人公勢とは敵対勢力だが、所属組織は同じ連邦軍)所属の機体やパイロットも、全て引っ括めて「ジオン族」となっている。
  • ゲーム開始時に名前を入力させられるが、ストーリー内では基本的に使用されることはない。
    • 終盤とある条件で貰えるカードダスの名前として使用される。ただ残念ながらこのカードでバトルはできない。