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【しすてむしょっくつー】
ジャンル | サバイバルホラーRPG | |
対応機種 |
Windows Linux OS X |
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発売元 |
Electronic Arts Night Dive Studios |
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開発元 |
Irrational Games Looking Glass Studios |
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発売日 | 1999年8月11日 | |
定価 | 980円 | |
プレイ人数 | 1人(オンライン時3人) | |
備考 | Steamで配信中 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
SFサバイバルホラー 自由なステ振り ハッキング等の複数の攻略法 |
地球外生命体に乗っ取られてしまった光速宇宙船を舞台に、地球外生命体と人工知能、そして人類の生き残りをかけた戦いが繰り広げられる一人称視点サバイバルホラーRPG。
単純なFPS戦闘そのものより、限られた物資を上手く活用したり、ハッキングなどの搦め手を駆使して難所を切り抜けるサバイバル要素に焦点が当てられている。
アイテムメニューを開いてもゲームが止まらず、敵の再配置が予測不能、物資の入手法が限られるといった難易度の高いシステムと、人類がほぼ壊滅した宇宙船という閉鎖空間内で進行するストーリーが合わさった結果、
直接的な恐怖演出こそ少ないものの最初から最後まで緊張感が持続する良質のサバイバルホラーとなっている。
BIOSHOCKシリーズはこのゲームの「精神的続編」という位置づけであり、実際似通ったところも多い。
また、Dead Spaceはこのゲームから影響を受けたという噂もあり、ゲームのシチュエーションや敵キャラの設定などに似通ったところがある。
評論家からの評価は非常に高く、7つのゲーム・オブ・ザ・イヤーを含む数々の賞をとったにもかかわらず、知名度の方はお世辞にも高いとは言えなかったため、売上は芳しくなかったという不遇のゲームでもある。
海外では「最も怖いゲームランキング」が作られると名を連ねることが多い定番のホラーゲームである。
前作で、人工知能SHODANが暴走し、宇宙ステーションを壊滅に導いた事件から42年後、
人類はFTL(光速宇宙航行技術)を開発、史上初の光速宇宙船Von Braun号が建造され、
いくつかの懸念を孕みながらも処女航海が開始された。護衛として軍事宇宙船Rickenbacker号もVon Braun号に接続される形で同行。
航海開始から5か月後、Von Braun号は太陽系外の惑星Tau Ceti Vから謎の信号を受信。
乗組員たちは調査を開始し、奇妙な卵を発見した。彼らはそれを船内に持ち帰って調査を始めた。
だが、その卵の正体は、42年前、狂ったSHODANが生み出し、宇宙ステーションの外に廃棄されたはずの生体兵器だった。
生体兵器に寄生された人間たちは正気を失い、船のAIを乗っ取り、セキュリティシステムや警備ロボットを掌握し、正常な人間たちを追い詰める。
プレイヤーはRickenbackerの兵士。コールドスリープから目覚めると、船内が荒廃していることに気づく。
コールドスリープのエラーにより、船内での記憶がはっきりしない。生き残りの科学者から通信を受け、
自分がエイリアンに寄生された反乱分子たちに対抗するためにコールドスリープ中にサイバー改造されたのだと説明される。
プレイヤーは生き残りの科学者と合流するため、行動を開始する……
+ | ストーリーのネタバレ |
バイオハザード、デッドスペース、バイオショックに通じるようなサバイバルホラーの起源とも言えるような作品。
同時に「プレイヤーが自由にステータスを振ることができ、キャラクターの個性によってプレイスタイルが大きく変わる」RPGの走りともいえる。
SFホラーをそのままゲームにしたような雰囲気、BGM、オーディオログによるストーリーテリングなどは全般的に評価が高い。
一方で古い作品だけあって、古臭い不便さもあり、プレイするときはある程度の面倒臭さを許容する必要があるだろう。
売りである自由なステ振りもやや練り込み不足で、初回プレイ時はハッキング+スタンダード武器の構成でなければ早々にゲームを投げ出してしまう人が多い。
それでも現代でも通じる良質のサバイバルホラーであることは間違いない。
未知の存在に心もとない物資で挑む恐怖と緊張感が好きなサバイバルホラーゲーマーは「古臭さ」などのいくつかの障害を乗り越えてしまえばとことんハマれるだろう。今では値段も安い。