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THE KING OF FIGHTERS NEOWAVE - (2015/02/17 (火) 13:57:01) のソース

*THE KING OF FIGHTERS NEOWAVE
【ざ きんぐ おぶ ふぁいたーず ねおうぇいぶ】

|ジャンル|対戦格闘|~|
|対応機種|アーケード(ATOMISWAVE)|~|
|発売元|サミー、SNKプレイモア|~|
|開発元|ノイズファクトリー|~|
|稼動開始日|2004年|~|
|分類|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|~|
|ポイント|カード読み込み精度に問題あり&br()『2002』から大味になったゲームバランス&br()テッテッテッテッテ&br()ナイスファイ!&br()目が痛い&br()孤独のテリー|~|
|>|>|CENTER:''[[KOFシリーズ関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/221.html]]''|

**概要
『[[KOF'98>THE KING OF FIGHTERS '98 DREAM MATCH NEVER ENDS]]』と並んで高評価を得ている『[[KOF2002>THE KING OF FIGHTERS 2002 Challenge to Ultimate Battle]]』をベースに作られている。&br()本作はネオジオ以外の基板で初めて作られたKOFで、AC作品としては初めて外伝作品かつ年号表記が無いKOFとなった。~
また『[[ネオジオバトルコロシアム]]』と並んで、同基板のSNKプレイモア作品でカードを使用する唯一の作品でもある。

**追加システム
-本作ではガードブレイクモード、スーパーキャンセルモード、MAX2モードといった本家にはない3種のバトルモードを導入。 
-更に新たに体力を犠牲にして攻撃力を高める「ヒートモード」も追加。

**登場キャラクター
-『2002』がベースとなっているが、新キャラの追加と既存キャラの削除が行われている。
--日本チーム:草薙京 二階堂紅丸 大門五郎
--餓狼伝説チーム:テリー・ボガード アンディ・ボガード ジョー東
--龍虎の拳チーム:リョウ・サカザキ ロバート・ガルシア タクマ・サカザキ
--怒チーム:レオナ・ハイデルン ラルフ・ジョーンズ クラーク・スティル
--サイコソルジャーチーム:麻宮アテナ 椎拳崇 鎮元斎
--韓国チーム:&bold(){ジョン・フーン} チャン・コーハン チョイ・ボンゲ
--女性格闘家チーム:不知火舞 ユリ・サカザキ &bold(){キング}
--96チーム:八神庵 マチュア バイス
--97チーム:ブルー・マリー ビリー・カーン 山崎竜二
--98チーム:七枷社 シェルミー クリス
--99チーム:K' マキシマ ウィップ
--混合チーム:&bold(){草薙柴舟 矢吹真吾} クーラ・ダイアモンド
--ラスボス:&bold(){ギース・ハワード}
--隠しキャラ:乾いた大地の社 荒れ狂う稲光のシェルミー 炎のさだめのクリス キム・カッファン ヴァネッサ ラモン ギース・ハワード
--家庭用追加キャラ:オメガ・ルガール KUSANAGI オメガ・ルガール アンヘル メイ・リー(後ろ二人はPS2版のみ)


-新たに本家『2002』で未参戦だったキャラが数人が新たにプレイヤーキャラとして追加され、更にボスとして『[[龍虎の拳2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/605.html]]』で登場した若ギースが登場。
--更にカードとの連動として若ギースやキムといった隠しキャラが登場する。

**問題点
-対戦バランスの悪化
--『2002』で三強の一人とされていたチョイ・ボンゲはめくり性能強化、ガードクラッシュ性能強化、&br()通常技の攻撃発生強化と、あろうことか更に大幅パワーアップ。&br()もちろんビリーのように弱体化しているキャラもいるし、裏社のように強くなっているキャラもいるが、チョイが一番露骨に強くなっている為、他キャラとの性能差は余計開いている。
--『2002』で強すぎると問題視されていたチョイのMAX2「杓死」(ガード方向の裏表がめまぐるしく変わりながら画面全体をランダムに攻撃するため、&br()確実に対処及び回避することは不可能、技後の隙も皆無)は、せいぜい1ラウンドで2回、頑張って3回出すのが限度であった。&br()本作はMAX2モードでしか使うことができないが、使える条件がそろえば凶悪極まりない。&br()MAX2モードは何もしなくても時間経過でパワーゲージが結構な勢いで溜まっていくので、事実上ほぼ使い放題。後述の仕様のせいもあり、杓死が終るころにはかなりのゲージが溜まってしまっている。&br()「逃げに徹してゲージが貯まったらMAX2」という初心者でも簡単にできる戦略は、上級者でも対処に困るほどお手軽で強力。&br()ただでさえチョイはゲーム中トップクラスの機動性を持っているので、逃げたり飛び回ったりするのは得意中の得意で、水を得た魚状態。&br()アーケード雑誌『アルカディア』では当然のキャラランクS評価。 
--唯一『'98』からの復活キャラである草薙柴舟は、なぜか他キャラと比べて圧倒的に防御力が高い。&br()強攻撃等を当てても見るからに減っていない、超必殺技を当てても他キャラと比べると4分の3程度しか減らない。&br()それに加えて''足先無敵な上、出かかりでガードを入力していると相手の攻撃をガードできてしまう足払い''や判定の強いジャンプ強Kなど、基本性能も相当高い。&br()異常な防御力の高さという明らかな調整ミスが大きな要因となり、『アルカディア』ではキャラランクはチョイに並びS評価。 
---この防御力調整ミスは『2000』からの復活であるジョン・フーンも同様で柴舟に次ぐ2位。どうもコンバートの時にデータの調整を忘れたらしい。
--課金キャラである、超性能のデッドリーレイブに固め連携を持つ若ギース、『2002』でも強キャラだったキム、くじくだいちが高性能の乾いた大地の社も揃って強キャラである。

-グラフィックの微妙な劣化 
--「ATOMISWAVE基板で出したKOF」という触れ込みであったが、今まで通りにドット絵のほとんどが使いまわしのせいで見てくれの劣化が著しい。&br()『龍虎の拳2』以来の若いギース登場というサプライズこそあったものの、それだけ。 
---若ギースは新しく書き起こされてはいるものの、基本は龍虎2のトレースで、絵が少なく動きがカクカクしている上に&br()頭身・縮尺も他キャラと合わせていないため、グラフィックが明らかに浮いている。
--因みにこの若ギースはラスボスとして出てくるが異常に強い。&br()ほとんどの必殺技の性能が高く、デッドリーレイブに至ってはなんと出掛かり完全無敵でガード不能という壊れ技。&br()しかし、AIが貧弱なため[[お手軽に倒す方法も存在する。>]]https://www.youtube.com/watch?v=6FW2qB82t-M]](13:50くらいから)&br()倒した暁には、EDクレジットで味方キャラを操作して、若ギースをぼこりまくれるという特典があるが、これを特典といっていいのか…。
---このギースはプレイヤーとして使っても超強く(流石に調整はされているが)、勝利セリフの「ナイスファイ」は目立つ上に聞く機会が多いため、キャラセレBGMの「テッテッテッテッテ」と共に今作を代表するフレーズとして認識されている。

-カードの読み取りなどの問題
--アトミス基板のネットワーク機能に対応しカードによるデータ継続方式を採用するもポイント稼ぎのための初心者狩りの温床に。&br()またポイント特典もそもそも魅力的でない(追加カラーが取得できる程度。&br()またオロチチームを使用するにはポイントが必要だったが、後述のフォロー(?)によりポイントを稼ぐ必要もなくなった)。
--さらにカードの読み取りが精度が非常に悪い&br()「アクセスミス→キャラセレの画面で数分止まる→ようやくキャラセレ完了後、順番選択、順番選択完了画面→カードデータ更新中です…→レスポンスが悪く、また数分その画面のまま、酷い時は『お近くのスタッフをお呼びください』」といった事態がかなりの高確率(カード読み込み4回に1回程度ミスが起こる)で頻発、これが対戦の流れを見事にぶった切る為、カードを使わないプレイヤーが続出。 
---しかしこのゲームの強キャラであるキム、ギース等はカードのポイントで使用できるキャラで、&br()当然カードを使用しないと使えないので「対戦ではカードを使わないと不利、けどカードを使うとしょっちゅう読み込みミスって対戦自体がしらける」というジレンマ。 

-モード間の問題
--MAX2モードのMAX2には超高性能技が多く、一発当てれば逆転可能で結構当てやすい。&br()そのため''体力が減っている方が有利''という謎の組み合わせが発生する。&br()ヒートモードを使い、自発的に体力を減らすことが可能((ヒートモードを解放すると体力が減っていくが、MAX2使用可能ギリギリの量まで達すると自動的に減少が止まる。))なため、ギリギリまで削って一気に倒すことはできない。
---MAX2モードでは攻撃を当てたときは勿論、自動でゲージが貯まっていく仕様なのだが、これが超必殺技の演出中でも貯まる。演出の長い技を当てた場合、演出中に半分ぐらい貯まって、少し動いたらゲージ満タンなんてザラ。
--MAX2に限らず、全体的に無敵やガー不((ガードブレイクモードでも、ゲージを消費して出掛かり無敵&ガード不能の特殊技を使うことができる。))がやたらと多い。この点がゲームを大雑把にしている。
--『2002』に参戦しなかった柴舟とジョンにもMAX2が追加され、本作のジョンのMAX2は後に『2002UM』にて使用された。
---柴舟のMAX2は「目の前に火柱を上げて高速闇払いを連発する」というとってつけたようなものだが、連携などに使える優れた技である。

-男性キャラクターイラストが変
--イラスト担当は新・豪血寺一族の中野友和。絵のクオリティが低いわけではないのだが、何と言うか全体的に''顔がゴツく''、2001や2002のノナとは別の意味で今までの面影のない絵柄になってしまっている。
---特に違和感を覚える人が多いのが、よりにもよってSNKの顔役の一人テリー。(某グルメ漫画をもじって「孤独のテリー」等と呼ばれる)~
([[参考:公式サイト>http://game.snkplaymore.co.jp/official/neowave/character/terry.html]])
---他にも違和感を覚えるキャラは多いとはいえ、一応元々ごつい顔つきのキャラ(マキシマや大門等)や親父キャラは然程イメージを崩さない範疇には収まっている。

-全体的なセンスの悪さ
--濃い銀枠でトロピカルなゲージ周りのデザインに始まり、さらに超必殺技のケバいエフェクト。追加カラーはゾンビや宇宙人が跋扈する。
--3Dで描かれた背景には誰もおらず、『[[SNK VS. CAPCOM SVC CHAOS]]』から進歩していない。

-BGM関連
--名作とされている『2002』でもBGMの質はいまいちだったものの、今作は何故か対戦が終わるたびBGMが最初の状態に戻るという事が起きる。BGM自体はそこまで酷いものでもないが、KOFシリーズのBGMとしては致命的に合っていない。

**評価点
-女性キャラクターイラストは人気が高い。
--男キャラの非難の一方、女キャラは原作の印象を壊さずに可愛らしさや格好良さを描けている為、他のKOFシリーズと違うテイストのイラストとして評価は高い。
//闘婚のイラスト担当は村田蓮爾の絵柄をコピーしてるだけだったはず
//コピーしてるというか似てる。影響受けてるのか知らないけど、
-ネオジオからの脱却
--既にサポート終了しているMVS基板からこのゲームでようやくシフトチェンジできた、&br()いつまでもプラットフォームを変えなかったSNKプレイモアがやっと重い腰をあげてくれたことはファンとっては大きな一歩だと考えられなくもない。
--実際のところはATOMISWAVEの基板性能を確かめただけのゲームらしい。 
-稼動して数ヵ月後にカード利用者に対してポイントを配るが、それと同時に隠しキャラも購入できるくらいのポイントを配布したため強キャラの若ギースが買えるようになり、ゲーセンでは若ギースが大量に出現した。現在はオペレーターコマンドでカードなしでも隠しキャラクターが使用可能。 
-初心者でも適当に暴れるだけで強いキャラ、高火力、ガー不などで荒らし要素やら逆転要素が強く、初心者でも上級者に勝てたりする。
--最上位の強キャラが5人いて、MAX2モードも強いもののGBモードがそれを喰えるような性能をしているため、セレクト時点での読み合いもないことはない。

**総評
-名作の復活だと意気揚々としていたプレイヤー達の期待は次第に絶望へと塗り代わり、&br()稼働から1~2ヶ月程度とだいぶ早い段階で筐体は閑古鳥状態、ゲーセン側もマシントラブルの絶えない筐体なせいか早々に撤去し始め元の『2002』や『'98』に戻す店が絶えなかった。&br()闘劇の種目にも入っていたが、その闘劇が始まった頃には対戦が行われているのを見かけないどころか本作を置いているゲーセンを見つけることさえも難しかった。
-たかが実験作といえどももう少しひねってほしかったものである。

**家庭用移植
-PS2版
--移植作品としてはネオジオ以外の初のKOF。
--追加キャラとしてAC版で未登場だった残りの『2002』のキャラ(アンヘル・メイリー・セス・KUSANAGI・ルガール)の追加があるが、例によってK9999は''大人の事情''で未登場。
--AC版と異なり、ラウンドが変わってもBGMが途切れず継続される。ただし処理落ちがしばしば発生する。
--なお、アーケードにあった異常な色の追加カラーは存在しない。なくて困ることもないが(パレットエディットがあるので作ることは可能)。
--MMBBと契約すればネットワーク対戦にも対応していた。
-Xbox版
--同ハード最後のソフト。ネットワーク対戦にも対応していた。
--なぜかPS2版では追加されていたアンヘルとメイ・リーがこちらには登場しない。またロードも長く、AC版同様ラウンド毎にBGMが途切れる。

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