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エグゼドエグゼス (FC) - (2018/05/18 (金) 16:29:05) のソース

*エグゼドエグゼス (FC)
【えぐぜどえぐぜす】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B004MS2YBO)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|徳間書店|~|
|開発元|マイクロニクス|~|
|発売日|1985年12月21日|~|
|価格|5,200円|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|''フラッシュ攻撃''&br()カンストすると0点に戻る&br()動きがカクカク&br()エグゼドエグゼス…どこ?|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
カプコンが1984年に発売した業務用縦シューティング『[[エグゼドエグゼス]]』のファミコン移植版。
昆虫型の敵を倒していき、超浮遊要塞EXED EXES(エグゼドエグゼス)を破壊することが目的。本作は徳間書店から発売されたが、これはカプコンが本数制限回避のために販売を徳間書店に頼んだためである(Nintendo DREAM2008年11月号の高橋名人と岡本吉起氏の対談に拠る)。

十字キー+2ボタン(ショット、画面上の敵弾を消すメガクラッシュ)で操作。2人同時プレイが可能で、1P側の自機が「カーネル」、2P側の自機が「サージェント」となっているが性能に差は無い。ステージ数は無限となっており、99面の次がA0面、その次がA1面などと表示される(正確には、16面構成だが16面クリアで9面に戻る無限ループ)。

画面上に出現するPOWと書かれた球を取ると自機がパワーアップする(「WOP」という、1万点入るが初期状態にパワーダウンしてしまうマイナスアイテムもある)。時折画面を横切る☆マーク「佐吉」を取るとメガクラッシュの回数が1回追加される。

業務用は1,000万点達成で画面上にメッセージが出てゲーム終了(プレイ時間およそ100分)だが、本作は9,999,900点より高い点数を取ると0点に戻り、そのままゲームが続行される。
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**問題点
-敵・敵弾の処理落ちによるちらつきが非常に多い。
--これについてはある程度はファミコンのスプライト表示の処理能力の限界上仕方ない問題ではある。
--また、多くのゲームでは60fpsである画面表示が20fpsのため、スクロールやキャラの動きがカクカクである。

-スコア上限の問題
--本作には発売当時、先着順で獲得スコアにより3種の専用ゲームラベルがもらえるというキャンペーンをしていたのだが、目標スコアを獲得してもコンティニューしたり上記のカンストをしてしまうと無効になる。キャンペーン用のパスワード表示には「目標スコアを超えた時点でコンティニューカウントをゼロになるまで待たないといけない」のだが、説明書にはこの事は書いてはいない。

-アーケード版のラスボス「エグゼドエグゼス」が出てこない。
--スーパーエグゼスの強化型を「エグゼドエグゼス」と言い張っている。

**評価点
-不完全な形ではあるが、二人同時プレイを再現している。

//-当時のシューティングはSF的な世界観のものが多かったが、本作ではドクロ型の敵や、昆虫を模したデザインの敵が登場するなど、独創性があった。当時としては、SF的な機械と生物的な敵が同列に登場するのは斬新だった。
//ここはAC版の評価点に移動します。

-ゲーム難易度の低下
--全体的に動きがぎこちなくなっていたり中型機の出現数が減少した点は、AC版で指摘されていた難易度の高さがある程度緩和されているという事でもあり、原作と比較すると1周のクリア自体はクリアが簡単になっている。
--カンストしてもゲームが終了しない点も、割り切って「[[家庭用移植に伴い1周エンドに変更された>究極タイガー (FC/MD)]]」と捉える事が出来るので、気軽にプレーする分には問題無いと思われる。

//ハードの都合で再現しきれてないのを可能な範囲で再現しているなら十分評価点なので、こちらに統合
-FCで出来る範囲での再現
--ハードの都合上ドットは平坦な物に差し替えられ、音質もチープになってしまっているが、キャラクターやBGMのフレーズに関してはAC版に似せる為の努力自体は見受けられている。
---だが、美しいグラデーションで描かれたドット絵や深く響くサウンド等がアーケード版の印象的な部分でもあった為、それらが再現されていない点には残念な声も多い。

-エグゼドエグゼスは上記の通り登場しないものの、FC版のボス戦では一般的なFCのSTGで見られる「背景を単色で塗って背景のスクロールを隠す」手法が取られている関係でボスキャラ自体はAC版の物を上手く再現出来ている。

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**総評
FCの性能もありアーケードの移植という意味では非常に評価が低く、業務用のプレイ感覚はほとんど再現されていない。~
現在ではWiiのバーチャルコンソールでオリジナルのアーケード版を遊ぶことが出来るため、わざわざ本作をプレイする意義は皆無と言っていいだろう。
//ACの評価の事はACの記事へ

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**余談
-スプライトのちらつきについて
--本作ではちらつきについては説明書にて''「ときどき画面が見えにくくなることがありますが、ゲーム進行上の影響はありません。」''と記載している。
---徳間書店が刊行していたファミコン雑誌「ファミリーコンピュータMagazine」のエグゼドエグゼスの紹介記事では、''「EXES軍は画面上にいっぱい現れるとフラッシュ攻撃をしてきて見えにくくなるぞ!」''などと記載していた。
--ファミコンのゲームがちらつく事が多々あるのは仕方のない事であり、その事を説明書に書く事自体は他社のゲームでも見られた((例えばくにおくんシリーズの『いけいけ熱血ホッケー部』でも、「ゲーム中にちらつく事はあるけど故障ではない」と説明書内で断っている。))のだが、上述の雑誌内でフラッシュ攻撃などという妙な言い訳をしたためネタにされてしまった。
//-開発元のマイクロニクスの技術力不足なのか、ファミコンのスプライト表示の処理能力の限界上仕方の無い事なのか、本作では敵・敵弾の処理落ちによるちらつきが非常に多かった。しかも''ちらつきの原因を説明書にて「(ゲーム内の)敵の仕業だ!」と言い訳する始末。''徳間書店が刊行していたファミコン雑誌「ファミリーコンピュータMagazine」のエグゼドエグゼスの紹介記事でも、''「EXES軍は画面上にいっぱい現れるとフラッシュ攻撃をしてきて見えにくくなるぞ!」''などと、説明書と同趣旨の言い訳が述べられている。
//説明書の現物を見ると言い訳の内容が異なっていたので修正。ファミマガの記事は未確認なのでそのまま。
//ゲーム外の対応の話なので余談へ