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GUITARFREAKS 10thMIX & drummania 9thMIX - (2022/07/31 (日) 08:29:10) のソース

*GUITARFREAKS 10thMIX & drummania 9thMIX
【ぎたーふりーくす てんすみっくす あんど どらむまにあ ないんすみっくす】
|ジャンル|音楽ゲーム|~|
|対応機種|アーケード|~|
|販売・開発元|コナミ|~|
|稼動開始日|2003年10月8日|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[GuitarFreaks & DrumManiaシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-「GUITARFREAKS & drummania」シリーズ(旧シリーズ)の10作品目。キャッチフレーズは「Make a future groove!」。
-これまでのギタドラシリーズのゲーム画面は明るめ、ロック調のダークな感じのデザインが多かった。今作は青主体となって、落ち着いた感じのイメージとなっている。
-システムBGMはTOMOSUKEが担当。
-記念すべき10作品目としてENCORE STAGEを超えるpremium encore stageが登場する。

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**評価点
-オプション関連が一新された。
--スクロールスピードの統一
---以前は他シリーズと同様に譜面スクロール速度が曲により変化していたのだが、今作からこのシリーズでは1拍を同じ間隔で表示し速度を統一させる仕様に変更された。
---それに伴い、スピード設定は10倍まで設定可能となった。
--LITTLEに代わり、LIGHTの導入(GF)
---LITTLEはR,Gレーンのみになるというものだが、いかんせん初心者対策になっていなかった。
---LIGHTは空弾きをしてもミスにならず、エキサイトゲージが減りにくくなるオプション。
--不要なオプションの廃止
---BRANCHは削除された。よくわけのわからないギミックだったためか。
--以上より一新されたオプション関連はVまでそのまま続くこととなる。(V2にてHAZARD追加)

-BONUS TRACKモードの廃止
--今作はBONUS TRACK専用モードは廃止され、STANDARDに統合された。
--通常曲をやってBONUS TRACKをやるというパターンが増え、やりごたえや自由度は十分に増している。

-EXTRA STAGEの仕様変更
--前作まではSTANDARD専用のEXTRA/ENCORE、BONUS TRACK専用のEXTRA/ENCOREと分かれていたが、BONUS TRACKモードが廃止され、EXTRA STAGEの仕様も変わった。
--今作はEXTRA専用曲が2曲用意され、そのどちらかを選んだ上でSランク(PERFECT率95%)以上を取ることでENCORE曲が出現する。
--それに伴ってか、EXTRA STAGEの選曲が自由になった。LONG以外の通常曲を極めようとするプレイヤーには嬉しい仕様。

-''PREMIUM ENCORE STAGE''の登場と楽曲の好評
--本作からEXTRA専用曲において、''PERFECT率98%''を上回ったか否かで、ENCORE曲が2つに分岐するようになった。
--PREMIUM ENCORE STAGEが出た時は''we prepared a special encore song''というシステムボイスが流れる。この作品だけの仕様であり、Vシリーズ以降はpremium stage、premium encore等という簡単なシステムボイスとなっている。
--そしてpremium楽曲は「Timepiece phase II」。過去のENCORE曲である「Concertino in Blue」や「The Least 100sec」を担当した佐々木博史による楽曲。前作を以って退社となり、二度と佐々木氏の新曲が聴けないと思われた矢先の、外注としての再登場だった。

-EX challengeによる称号、着メロの獲得
--今作は前作のパズル形式から、ある程度のスキルポイントで参戦できるEX challengeに変更された。
--決められた課題をクリアし、その人数枠内に入ることで、抽選権を獲得。着うた、勲章が手に入る。
--いわゆる早い者勝ち。これもe-amusementがあってできた企画である。

-NON STOPの仕様変更
--インターネットランキングに配慮してか、オフィシャルコースの代わりに初級・中級・上級といったものに変更。
--前作までと違い、激難コースはほとんどないため、初心者から上級者まで気軽に参加できる。

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**問題点
-低難度譜面での難易度詐称が顕著
--難易度詐称とは、レベルの割に高度な技術が必要な譜面や、殺しポイント(局所難)が多く存在する譜面を指す。
--難易度表記が粗方固まった8th&7th以降、所謂刻み譜面(ハイハットやシンバルを休みなく叩き続ける)や、オルタ譜面(ピックを上下に動かして反応させる事を前提とした譜面)がかなり低く査定されるようになった。
--今作では、その傾向がさらに顕著になり、刻み譜面である「大切なもの」、「ヒカリへ」、「BELIEVE IN LOVE」、がそれぞれ「40」「48」「32」
--局所難として高速タム回し系統(黄のスネア、緑のハイタム、赤のロータムを捌く譜面)の「DANCE FOR THE FUTURE」、「RISE」が「51」「48」と明らかに低すぎる査定に。
---結果、10th&9th新曲でレベル60台未満の難易度詐称譜面が大幅に増え、初級者~中級者にとっては敷居が高くなったと言えよう。

-PREMIUM ENCORE条件達成について、GFとDMであまりに難易度の差がある
--GFと比べてDMでの達成が著しく困難であり、ドラム専門プレイヤーにとってはハードルが高すぎるものとなった。
--と言うのも、EXTREME譜面におけるGF側の最低レベルは42であるのに対しDM側は''91''(今では88となっているが……)であった。今の難易度に換算してもダブルスコア以上の差である。
--また当時はDMのPERFECT判定が今より厳しく、プレイヤースキルも今程高くなかった為、BASIC譜面においてもDM単独でPREMIUM ENCOREを出せたプレイヤーは極一部であった。
---このDM不遇を受けてか、VシリーズではDMのPERFECT判定が甘くなると同時にPREMIUM ENCOREの進出条件もGFより若干緩く設定されるようになった。

**賛否両論点
-ee'MALL楽曲に関して
--ee'MALLとは専用の筐体でミニゲームをプレイし、ポイントと楽曲を交換できるシステムである。
---ポップンでは9から実装されていたが、ギタドラではee'MALL 2nd avenueサービス開始と同時に今作から実装された。
--しかし、1曲を解禁((現在と違い、解禁はギターとドラムで別扱い。))するのに大量のポイントが必要になる為、当時としてはかなりの貢ぎ要素が強いシステムとなっている。
--また解禁曲に関しても、購入した店舗の筐体でしかプレイできない仕様になっている等、お世辞にも利便性は良いとは言えない。
---ちなみee'MALL楽曲が全て汎用クリップとなっており、最初と最後に一枚絵が現れる以外は全て同じクリップを使いまわしている。

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**総評
PREMIUN ENCORE STAGEを筆頭とした以後のバージョンにも受け継がれる要素を打ち出した本作は、着実に大台である10作目としての期待に応えた。

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**その後
2004年4月に11th&10thが登場。e-AMUSEMENTのカード機能の充実を図るため、ギタドランドの搭載、更にインターネットランキングをスタンダードに変更するなどの変更点があったが…。~
今作にあったPREMIUN ENCOREが無く、ENCORE STAGEへの進出条件も難化、インターネットランキングをスタンダードに変更したためNON STOPモードの価値が激減。~
おまけにギタドランドの企画は悪質性が非常に高く、ギタドラ第一次暗黒時代を迎える象徴的な作品となってしまった。

**余談
//(2020/06/20)問題点というより余談っぽいので余談に移動
-捨てゲーされるENCORE楽曲
--PREMIUM ENCORE楽曲の人気は高く、自力でPREMIUM ENCORE楽曲出現させようとEXTRA専用曲に挑むプレイヤーは多かった。しかし、上記の問題点から、PREMIUM ENCORE楽曲を出現させるのは(特にDM側において)困難を極めた。そのため、通常ENCORE曲になると捨てゲープレイに走るプレイヤーが後を絶たなかったのである。
---だが、通常ENCORE曲「MODEL DD5」は後作になって評価される。譜面自体も精密に作られており、楽曲もクリップ((DDシリーズは基本的にメカニカル+サイバーな幾何学的クリップなのだが、DD5だけは何故か半魚人のような顔のロボットサラリーマンが大量に出てくるというシュールなもの。))も強い個性を放っていた。
---ちなみにV2の通常ENCORE曲である「MODEL DD7」も同様の運命をたどることになってしまう。

-PREMIUM ENCORE楽曲「Timepiece Phase II」は、長らく佐々木博史名義のプログレ楽曲の中で唯一、他機種への移植が行われていなかったが、この作品から10年後の2013年『[[beatmania IIDX 20 tricoro]]』(2012年9月稼働)に移植された。