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キング&バルーン - (2018/05/05 (土) 12:36:45) のソース

*キング&バルーン
【きんぐあんどばるーん】
|ジャンル|シューティング|&image(http://upload.wikimedia.org/wikipedia/en/thumb/2/2b/King_%26_Balloon_arcade_flyer.jpg/250px-King_%26_Balloon_arcade_flyer.jpg,height=160)|
|対応機種|アーケード|~|
|発売・開発元|ナムコ|~|
|稼動開始日|1980年10月|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|いくら砲台がやられてもへっちゃら?&br「へるぷ」「さんきゅ~」「ばいば~い」|~|

**概要
-『[[ギャラクシアン]]』に次いでナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)からリリースされたギャラクシアンライクのシューティング。
-キング(王様)がさらわれないように、自機である砲台を操り、バルーン(敵気球)を全滅させる事が目標となる。

**ゲーム内容
-使用コントローラーはレバー+1ボタン。レバー左右にて砲台移動、ボタンでショットを放つ。インベーダー系ではごく普通の操作方法である。
--バルーンを全滅させるとステージクリアとなり、難易度の上がった次ステージが始まるエンドレスゲームである。

-バルーンは画面上部に並んでおり、順次飛来してくる。この時に弾も撃ってくる。
--飛来時は波打つような軌道をとる。但し飛来速度は気球とは思えないほど速く、上下に動く速度も速い。
--弾も速く、誘導性も高い。待機中ですら攻撃してくる。
--たまに3つのバルーンが合体して大バルーンになる。『ギャラクシアン』におけるギャルボス編隊のようなものである。
---3発撃ち込まなければ倒せないが高得点。着地時(後述)には再び分離する。
---元になったバルーンの組み合わせに応じ、大バルーンの色や得点も変わる。
---後に発売された同社の『ギャラガ88』でも本作同様の合体攻撃をする敵がいる。

-自機(砲台)は城壁の上で左右に動ける。バルーンや敵弾に当たると破壊されてしまうが、多少の時間をおいてすぐに復活する。
--概要でも述べたとおり、本作の目的は「キングをさらわれないこと」であり、ぶっちゃけ''自機は何度やられても構わない''。
---よく見ると砲台を二人の兵士が支えて動かしているが、ミスすると''割れた砲台に押し潰される''。兵士の代わりはいくらでもいるという事か…
--キングの数が一般ゲームにおける残機の代わりとなっている。

-キングは城内(砲台の下)で右往左往している。
--撃ちもらしたバルーンは城内に着地し、しばらくその場に留まる。何も無ければ再浮上して隊列に復帰するが、着地中にキングが触れると上空に持ち上げてさらっていく。
--しかし、連れ去る途中のバルーンを破壊すれば、キングは元の位置に戻ってミスは免れる。画面外まで逃さなければよい。
---キングをさらった直後のバルーンに当たっても砲台は破壊されないので、さらわれた瞬間に砲台をバルーンに密着させて破壊(キング救出)するという攻略法もある。
--大バルーンを撃ち漏らすと一度に3つものバルーンが城内に入ってしまうので危険。画面の上下ともに眼が離せなくなる。
--キングは変則的な動きをしているので予測がつけ辛い、バルーンが城内にいようがお構いなしに当たりに行く。わがままな王様っぽさ(?)が表現されている

-音声合成によるボイスの効果音。
--主なボイスパターンは以下の三種類。妙に気だるい感じの声質でなんか妙に可愛いらしく、それでいて笑いを誘う声で、当時のプレイヤーを和ませた…のか?
---「''へるぷ''」:キングがバルーンにさらわれた時。画面外に連れ去られるまで連呼するが、緊張感の感じられない声質のせいで妙にのん気な印象を受ける。
---「''さんきゅ~''」:その状態でバルーンを撃ち落した時。傘を広げて降りてくるキングがキュート。
---「''ばいば~い''」:完全にさらわれた時。''さらわれたわりにはやけに嬉しそうな声''なのが印象的
-なお、海外版はボイスが異なり、『PSP版ナムコミュージアム VOL.2』でも海外版のボイスも収録されている。

**評価点
-自機を破壊されても構わないという、独特なコンセプト。
--そのためか、『ギャラクシアン』に比べ攻撃が激しい。場合によっては一度もやられていないのにキングがさらわれてミスという事も有り得る。
--キングが画面外にさらわれてしまうまでに助ければ何度さらわれても平気というのも独特。
-特異な軌道を取るバルーン。
--攻撃時のバルーンは上下斜め含めてふらふら動くので狙い撃ちするのはかなり難しい。その為、「わざとキングをさらわせて動きが単調化したバルーンを撃ち落として高得点を狙う」と言った独特の戦略もある。(キングを連れている状態で撃墜すると待機中の3倍の得点が入る)
---キングの拉致及び、救出時には敵の攻撃が一時的に弱まるのでこの辺りを踏まえた戦略も重要である。この辺りの応酬が中々白熱する。
-敵機の合体という演出も、当時としては珍しい。
--分離したバルーンもきちんと元の色に戻る。何気に芸が細かい。
-当時としては珍しいボイスの導入。

**問題点
-自機が撃破されても構わないという、それまでと違うコンセプト。スタイリッシュなデザインの多いSTGで、全体的にファンシーなデザイン。これらは必ずしも受け入れやすかったとは言い難かった。
-見た目が『ギャラクシアン』の使い回しという印象を受けやすい。敵の配置や動きが似ているのでぱっと見ただけでは絵を変えただけにしか見えない。
-バルーンの動きが自機に比べてかなり早く、攻撃も激しいのでステージが進むとまるで太刀打ち出来なくなる。自機も単発しか弾が撃てない為、撃ちまくる快感は薄い。
--ステージが進むと自機が破壊されると復帰までの間にキングさらわれて即ミスになりがち。
--ステージ1と言えど、無闇矢鱈に攻撃しているとあっという間にキングをさらわれてしまうので取っ付き易いとは言いがたい。
-インベーダー系ゲーム故か、ステージ毎の変化が少なく、ボリュームの薄さを感じる

**総評
自機は何度でも復活し、攻撃手段をもたないサブキャラがミス対象になるという、シューティング全般においても風変わりなシステムを採用している意欲作であった。~
しかし、大ヒットしたギャラクシアンの影に隠れてしまい、当時のナムコのアーケード作の中でも目立たない存在となっている感は否めないところ。

**家庭用移植
-MSX版(1984年、ナムコ)
--唯一の単体移植。ボイスはカットされたが、『ギャラガ』のようなボーナスステージが追加された。
--1989年にフロッピーディスクで発売されたMSX用オムニバスソフト『ディスクNG 1』にも、このMSX版が収録されている。

-オムニバス収録
--『ナムコミュージアム アンコール』(プレイステーション、1997年10月30日発売、ナムコ)
--『ナムコミュージアム VOL.2』(プレイステーション・ポータブル、2006年2月23日発売、ナムコ)
--『ナムコミュージアム バーチャルアーケード』(Xbox360、200