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ガールズ&パンツァー 戦車道、極めます! - (2024/04/19 (金) 00:36:11) のソース

*ガールズ&パンツァー 戦車道、極めます!
【がーるずあんどぱんつぁー せんしゃどう きわめます】
|ジャンル|ドラマチック戦車アクション|CENTER:&amazon(B00IJ6H4C4)|
//パッケージと違うポスターの画像になっていたので差し替え
|対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~|
|メディア|PlayStation Vitaカード|~|
|発売元|バンダイナムコゲームス|~|
|開発元|トーセ|~|
|発売日|2014年6月26日|~|
|定価|6,640円&br;ライバルは宝物BOX:9,980円(共に税別)|~|
|レーティング|通常版:CERO:A(全年齢対象)&br;ライバルは宝物BOX:CERO:B(12才以上対象)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|Vitaでもパンツァーフォー!!&br;キャラゲーとしては○&br;戦車ゲーとしては…|~|
|>|>|CENTER:''ガールズ&パンツァーシリーズ''&br()''戦車道、極めます!'' / [[ドリームタンクマッチ>ガールズ&パンツァー ドリームタンクマッチ]]|
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#contents(fromhere)
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**概要
2012年冬に放送されたテレビアニメ『ガールズ&パンツァー』(略称「ガルパン」)をベースにした戦車アクション。~
ストーリーは、大洗女子学院に転校してきた主人公「西住みほ」が廃校を阻止するため、クラスメイトとともに戦車を使った競技「戦車道」の全国大会に挑む、というもの。戦車に美少女という異色の組み合わせながら、迫真の作画とストーリーから高い人気をたたき出した作品である。
放送終了から1年以上経っていたが、劇場版の公開が決定したことやOVA版の発売が近かったことなど話題もありタイミングは十分だった。

本作はアニメのシナリオをなぞりつつ、条件を満たすことで別チーム視点のミッションが遊べるようになっている。~
また、自分だけのチームを組めるバトルロイヤルモードや高難度のチャレンジミッションがある。~

//「''何で女学生達が戦車乗って撃ち合いしなきゃいけないの死ぬじゃん。''」と言う突っ込みは心の中でどうぞ。~
//↑そもそも原作に対する突込みはここでやることじゃない。

**特徴
-アニメ12話が5章のシナリオに
--デモのみのプロローグを経て、戦車戦ミッションをクリアしていくシンプルな流れ。
--1回あたりのミッションは短め。たとえば最初の模擬戦では、ミッション1が吊橋の辺りで待ち伏せするまでになっており、ミッション2で終了までが描かれる。ちなみにアニメでは一気にやっていた場所。
-戦車操作について
--移動は左スティックで砲塔旋回は右スティック、Rボタンで発射…と操作もかなりシンプル。
--一章のシナリオ中にスコープモード、二章ではザッピングが解禁される。
---スコープモードは読んで字のごとく遠距離砲撃用の専用視点に移行が可能になる。ただし視角が狭まるので、気づかないうちに相手チームが接近してくる恐れも。
---ザッピングは友軍戦車を一時的にプレイヤーが操作交代するシステム。ザッピング中は戦車の性能が何故か大幅に上がる素敵仕様。

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**評価点
-アニメパートやイベントスチルの多さ、質
--テレビアニメからのキャプチャが多いものの、作品の魅力は十二分に味わえる。また、アニメを知らずにプレイしても恐らく問題なく楽しめる。
---むしろ、ここからガルパン世界に入ってみるのもいいかもしれない。
---あんこうチーム以外を操作することで、ウサギさんチームやアリクイさんチームが生き延びたりといったちょっとしたIF展開も見る事が出来る。
---またアニメ本編、そして後に上映された劇場版(のエキシビション)を含め現在に至るまで大洗が勝った試しのない聖グロリアーナ相手に白星をつけてやるといった楽しみ方も可能。
--ボイスに関しても新録が豊富。バトルロイヤル用のゲームオリジナルボイスもあり、声優ファンの方もどうぞ。

-この手のキャラゲーにありがちな、高額DLCがない
--DLC自体、ライバルは宝物BOX特典のP-40(そして搭乗員のアンチョビ )とチャレンジミッションの追加のみ。後者はそもそも無料である。
---アンチョビはアニメ本編では出番がほんの数秒しかなく、台詞は呻き声のみだったが、この作品ではちゃんとよく喋ってくれる。OVAのアンツィオ戦はこのゲームの約10日後の発売。
---ちなみにアンチョビ以外にも、OVAで初登場したペパロニを思わせる特徴的な喋り方をするモブ生徒の台詞が用意されている。

**問題点
-戦車ゲーとしての出来が微妙
--スコープモードでの遠距離攻撃ではロクにダメージが通らず、結局最接近して攻撃をかいくぐりつつ撃ちまくる%%戦車ガンカタ%%格闘戦が一番有効。
---距離が近いほどクリティカル率が高まり接射では100%、また経過時間もミッション評価にかかわる為、距離を置いてもいいことがない。
---あんこう・レオポン以外のチームでは、最終ミッションが広いマップにいる黒森峰の全車両(含:マウス)の撃破なので、接近攻撃を繰り返さないとタイムオーバーまでに撃破できない。
--駆動がやたら軽く、戦車っぽい感じはあまりしない。また移動中は砲塔がオートで正面を向こうとするので躍進射だと狙いにくい。結局最接近して(ry
---原作は戦車の挙動に関して非常にこだわって制作されており、重量感とスピード感を両立した見ごたえのあるメカ描写に定評のあるアニメである。このため原作との差異が気になってしまう部分は多い。
--部位破壊などもない。履帯に当てようが側面から撃とうが照準の色が同じならダメージはほぼ同じ。距離によってダメージが変わるため結局(ry
--アクションゲームとしても、ステージは原作再現(演出)重視の構成であり、ハック&スラッシュ的な要素や車体のカスタマイズなども無いため、熱中度に欠ける。
---とはいえ、アニメでのシーンを再現しようと思うとそこは仕方がないと言えなくもない。
---ただし、「履帯を破壊して足止めする」「重装甲の戦車の弱点を狙って撃破」といったテクニックは原作で多用されているので、ゲームでそれができないのは不満点に挙げられる。

-オプション設定でキーコンフィグができない
--リバース操作にすることができないため、人によっては照準が付け難く苦労するかもしれない。
-CPUが敵味方ともにアホの子
--敵はやたら真正面から突っ込み、味方は味方で行動指示できないため何処へ行くかわからない。一部ミッションではまだ敵がいるにもかかわらず、そちらに向かうこともなく一定範囲をうろうろするだけ。
---バトルロイヤルモードで自チームを各校のリーダー車両で構成しても、無名キャラの乗る格下戦車相手に簡単に全滅するほど。
--一対一の状況では簡単にパターン化するので、最弱の八九式中戦車で最強のマウスを無傷で倒すのも時間こそかかるが容易。
--味方はザッピングで動かしてやることも出来るのだが、ゲージ量を考えると頻繁に使うのはもったいない。
---敵のいる位置まで操作して連れて行くのに使えるのだが、その間本来操作している車両がアホの子な挙動になるため安全を確保してからが推奨。
-ストーリーモードは同じミッションを別の車両でやるのみ、違いはキャラクターのセリフだけという水増しミッションが多い。
--大洗のチームのみ選択可能、原作が基本的に全車両固まって行動なのでしかたがない、といえばしかたがないのだが。
---カメさんチームのプラウダ戦後半や黒森峰戦序盤など単独行動するシーンのミッションはきちんと単独で作られている。
---原作で撃破された車両も撃破された後のシーンで使用可能。その際のゲームオリジナル台詞も違和感がない。
-原作を再現すると低評価になる。高評価を受けるためには原作や劇中の作戦指示を無視して単機で突撃無双する必要がある。
--例えば練習試合のグロリアーナ戦序盤、原作では囮となって待ち伏せ地点まで敵を引き込むのだがこれでは高評価を受けられず、敵のいる平地に単身突撃し敵戦車五両すべてを自分で撃破して初めて高評価になる。
-ストーリーモードあんこうチーム最終戦最後の攻撃はイベントムービーで行われるが、原作の通りに攻撃しようとすると敗北する。
--「滑り込みながらティーガーの後部に接射」を狙うとタイムオーバーになる。「側面から砲塔の上にいる西住まほを狙い撃つ」とクリアできるので原作ファンほどひっかかる。

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**総評
豊富なビジュアルその他アニメの魅力はかなり伝わるのだが、戦車ゲーとしては「搭乗員がアニメキャラになりマルチプレイが無くなった『World of Tanks』」といったところ。~
「原作再現」という点でも原作のような戦車戦を楽しめるとはやや言い難いのが難点か。~
『[[パンツァーフロント>PANZER FRONT bis.]]』や『Steel Fury』のような本格的戦車シミュレーターを求める戦車愛好家諸氏には残念ながら勧めがたい。~