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マリオパーティ4 - (2020/01/28 (火) 22:53:36) のソース

*マリオパーティ4
【まりおぱーてぃふぉー】
|ジャンル|パーティゲーム|CENTER:&amazon(B00006D2D6)|
|対応機種|ニンテンドーゲームキューブ |~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|ハドソン&br;シーエイプロダクション|~|
|発売日|2002年11月8日|~|
|定価|6,800円(税別)|~|
|プレイ人数|1~4人|~|
|セーブデータ|3個(使用ブロック数:2)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|初心者には厳しめなバランス&br悪役描写が強調されつつも、それだけではない一面を見せるクッパ&br雰囲気重視のマリオパーティ|~|
|>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
マリオパーティシリーズ第4弾で、ゲームキューブ初の『[[マリオパーティ]]』。	

本作のストーリーは「パーティキューブ」に乗ってやってきたキノピオ、クリボー、ノコノコ、テレサ、ヘイホー(以下、5人をガイドキャラと総称する)の主催する誕生日パーティ。~
前作までと比較するとパーティ色が強くなり、1番を決定するために戦う、という雰囲気も薄れている。((実際当時のテレビCMにおいて、「パーティは勝ち負けではなく楽しむこと」と謳われている。))

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**特徴
基本的なゲームシステムは前作『[[3>マリオパーティ3]]』とほぼ同様。~
ただし、「ギャンブルミニゲーム」「デュエルミニゲーム」といった旧作までのリスキーな要素は廃止され、新規ユーザーにも入り込みやすい形にまとまっている。

-5人のガイドキャラが作ったそれぞれ異なる世界観の5つのボードマップに隠しマップが1つ、計6つのボードマップが登場。
--過去作と同様に、スターをあつめた数を競う。

-今作から対戦形式として、4人で順位を競う従来までの「バトルロイヤル」に加え、本作から新たに2対2のチーム戦で競う「タッグマッチ」が追加された。
--「タッグマッチ」の基本的なルールやゲームのながれは「バトルロイヤル」と同様で、チームで集めた「スター」の合計数を競う。
--ただし次回作以降とは違いチームメイトと共有できる所有物はアイテムのみであり、スター・コインは各自で管理する。

-プレイヤーキャラは前作と同じ8人。
--デイジーとワルイージは本作以降、全てのモードで使えるレギュラーキャラとなった。

''ミニゲーム''
-本作のミニゲームは62種類あり、一部をのぞき全て新作となっている。
--タイトルは違うが、1つだけ『2』のあるミニゲームと同内容のミニゲームが収録されている。

-また、「ストーリーモード」でのみ登場する、ガイドキャラと1対1で対戦する「ストーリーミニゲーム」が6つ登場している。
--解禁後は他のミニゲームと同様に「ミニゲームモード」で遊ぶことも可能。

-前作まであった「一部のミニゲームにコインが存在し、取ると勝敗に関係なくコインを獲得できる要素」が廃止。
--本作だけなく、以後のシリーズでも廃止された。下位プレイヤーが少量のコインを獲得できても、あまり意味がないと判断されたと思われる。

-その他、ミニゲームのテロップなどが日本語表記になり、英語を読めない子供にも分かりやすくなった。

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**評価点
&font(b,16){グラフィック}
-N64からGCへの移行に伴い、グラフィックの質が大きく向上した。
--ゲッソー等当時はチョイ役でしかなかったキャラの一部を除き、本作で登場したマリオファミリーは以降も大幅なデザイン変更がされていないことから、完成度の高さが窺える。
---例として、テレサは本作以前に発売されたGC版マリオシリーズ『[[ルイージマンション]]』、『[[スーパーマリオサンシャイン]]』の両作品に登場した唯一の敵キャラだが、本作以降のマリオシリーズ作品では上述した2作ではなく本作のデザインが基調となっている。

-水の表現も非常に美しく再現されている。
--特にミニゲーム「トリプルウェーブ」での激しく波が起こる様は絶賛されている。


&font(b,16){パーティの雰囲気を重要視した世界観}
-ファンタジー色が強く押されていた前作までとは異なり、「誕生日パーティ」というテーマに沿っているためか、どこか現実味のある温かい雰囲気となっている。
--特にメインキャラクター達がそれぞれプレゼント箱を抱え込んでいるタイトル画面は必見。

-ストーリーモードは「ガイドキャラが使用キャラの誕生日を華やかに祝福するが、彼らが用意した誕生日プレゼントは無条件では渡されず、それを懸けてボードゲームで勝負を挑むことになる」という内容。
--シナリオはストーリーモードが独立していなかった『1』『2』に近いシンプル路線で、そこに前作『3』の当モード独自の収集要素を「プレゼント」という形で組み込んでいる。
--具体的な日付が明かされるわけではないものの、マリオ達主要キャラの誕生日を描いた作品はシリーズ中でも特異といえる。

-司会役のガイドキャラ達は(隠しガイドのミニクッパを除いて)全員が異なる衣装を着こんでおり、パーティ色を強く示している。
--テレサやクリボーといったサブキャラクターの正装姿もやはりマリオシリーズ全体でも極めて珍しく、本作以外ではほとんど見られない。
//『3』までの世界観を否定するつもりは一切ないので、悪しからず。


&font(b,16){クッパの扱い}
-これまで以上に悪役としての存在感を強めたクッパの演出。
--本作の「クッパマス」では、止まるとミニクッパかクッパのどちらかがマップに出現((本作ではクッパマスイベント専用の背景(クッパの小部屋)は存在しない。))し、出現したキャラに応じたイベントが起こるが、ミニクッパのみが登場する場合がほとんど。極々稀に悪事を働いたミニクッパが帰り際にクッパを呼ぶこともある程度で、クッパが直々に登場することは稀。
---これだけ聞くとむしろ地味に思えるが、本作ではクッパマスを踏んだ際に「あたりが暗くなり、笑い声とともにクッパの顔のシルエットが表示され、踏んだキャラが驚く」という、過去作以上に不気味な演出がとられている。また、他のマリオシリーズよりもクッパが巨大な姿をしている(画面を覆い尽くすほど)ため、視覚的にも大物感を漂わせている。

-クッパマス専用のミニゲーム「クッパゲーム」の登場。
--『1』のクッパマスイベントに含まれていたミニゲームとは違い、既存ミニゲームの特殊ルール版ではなく完全にオリジナルのミニゲームとして3種類用意されている。いずれも敗者選出方式。

#region(クッパゲーム詳細)
--クッパのパニックフルーツ
---複数用意されたフルーツの中で、ゲーム開始前にクッパが食べたいフルーツを指定し、各プレイヤーが順番にクッパが欲しがるフルーツを持っていく。フルーツを指定する台詞は途中で高速スクロールするため、全て判読するのは困難。間違えたフルーツを持っていったり、同じフルーツを指定回数より多く持っていくと負け。

--クッパのパニックダーツ
---回転する的に3本のダーツを投げ、得点を競う。ランダムで動き回る3つのカーソルをAボタンで止めて狙いを指定し、3本とも同時に投げられる。合計得点が最も低いか、真ん中のクッパの絵に当ててしまうと負けとなる(後者の場合は当てた時点で後続のプレイヤーに順番が回らずゲーム終了となる)。

--クッパのパニックバルーン
---巨大な空気入れの上で1人ずつヒップドロップし、クッパの絵がプリントされた風船を膨らませていく。膨らむ大きさはヒップドロップをする高さで調節可能。最終的に風船を割ってしまうか、持ち時間の5秒内に膨らませないと負け。
#endregion

このように、ゲーム内には大魔王としての彼の威厳や自尊心を感じさせる要素がどことなく組み込まれている。
--闇に覆われた謎の空間が舞台であり、椅子にどっかり座ったクッパとミニクッパ2人が見物する中で行われ、彼らに抵抗する、あるいはその場を逃げ出すことは一切できない。ルール面もあわせ、「''クッパの機嫌を損ねてはならない''」という緊迫した雰囲気が嫌というほど伝わってくる。
---そして敗者となったキャラは、罰として''クッパに炎を浴びせられ、黒焦げになってしまう''((さすがにそのキャラが焼死するといった過激な描写はないが、黒焦げにされたのちカメラに振り返って瞬きするという、それはそれで怖い演出が入る。))。

-このように本家シリーズ・過去作からの「悪役」としての色を強めた一方で、ストーリーモードでは最終盤にてマリオ達の誕生日を陰ながら祝福する不器用で憎めない人物として描かれている。
--その後のエンディングムービーも相まって、ストーリーモードの仕様に難はあれどシナリオ自体は高く評価されている。シナリオがあっさり気味なマリオパーティシリーズとしては異色な評価点と言える。
--本作を皮切りに、以降のマリオパーティ作品でも邪魔をしつつもマリオ達とパーティを楽しんでいるかのような描写が多くなった。


&font(b,16){カスタムパックの存在}
-本作のミニゲームパックでは、『3』にも登場した「ファミリーパック」の他に新たに「カスタムパック」が追加。
--このパックでは、事前に登録しておいたミニゲームだけがボードゲームで出現する。そのため自分が得意なミニゲームで固める、初心者に配慮して運任せ系を中心に選出するなどの使い方が可能。((運任せ系ミニゲームは数える程しかないため、全てのミニゲームを運任せで埋めることは不可能。))


&font(b,16){おまけ要素の充実}
-今作では「エクストラルーム」にて本編には登場しないミニゲームや派生ルールのミニゲームがプレイ可能。「どすどすパーティ」では4人用ミニゲームを、「ばたばたパーティ」では1人用ミニゲームを遊ぶことができる。
--どちらのモードも他のミニゲームと比較すると自分の限界を追及するものが多く、おまけとはいうもののやり込み要素が強く、決して他のミニゲームに引けを取らないものばかり。

-何より素晴らしいのは、ある意味このゲームの真髄とも言える「はくねつ!ビーチバレー」。
--名前の通りビーチバレーで対戦するミニゲームで、2対2のチーム戦でプレイする。単純なルールながらスパイク、ブロックの駆け引きが熱く、これらのテクニックが身に付く頃にはのめり込むこと請け合い。
--CPUのチームを相手に勝ち抜いていく「かちぬきモード」と、自由に遊べる「フリーモード」の2つのモードがあり、「かちぬきモード」を制覇すると、キノピオ、ノコノコ、ヘイホー、テレサ、ミニクッパ、クッパの6人が「フリーモード」にて操作キャラとして使用可能となる。特にノコノコ、ヘイホー、クッパの3人は『[[9>マリオパーティ9]]』、『10』までは本作でしか操作出来なかった。

-「ストーリーモード」にて6つのボードマップをクリアすると、各プレイヤーキャラごとに「プレゼント」を6つずつ入手できる。また、ミニゲームのハイスコア更新など他の条件でもらえるプレゼントも存在する。
--入手したプレゼントは「プレゼントルーム」に飾られ、眺めて楽しむことができる。
--いずれのプレゼントも非常に特徴的な外観をしており、説明文にはネタを含んだものも見られる他、各キャラの意外な一面を覗かせているものもある。

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**問題点
&font(b,16){ゲームのテンポが悪い}
-ボードマップ時の歩行速度が非常に遅い。
--なんと前作『3』のおよそ半分以下の歩行速度。シリーズでも比較的ゲームのテンポが悪いとされている『[[8>マリオパーティ8]]』よりも遅めのスローテンポである。

&font(b,16){「ストーリーモード」での「プレゼント」集め}
-すべてのプレイヤーキャラのプレゼントをコンプリートするには、プレイヤー8人全員でストーリーモードを周回(''ストーリーモードを最低でも8周'')しなければならない。
--おまけに1周が5時間近くはかかるため、達成するには相当の根気と時間が必要となる。
---ただ、全てのプレゼントを集めても隠し要素が解禁されたりする訳ではないため、全てを集めなくてもとくに支障はない。
--シナリオもシンプル寄りゆえ『3』のような釈然としない部分はほとんどないが、逆に言えば終盤以外は単調な展開が目立つ。
--前述した「カスタムパック」は、ストーリーモード周回時における救済措置のためだと思われる。
--また、5種類あるストーリーミニゲームのうち、2種類は運任せのミニゲームであるため、何度も負けてしまい同じミニゲームに挑戦することになってしまうこともある。
---最後に挑戦することになるミニゲーム「さいごのたたかい!!」でも、マグマに落ちると一発でミスになる仕様などやや厳しい面もある((後に再収録された『マリパ100』では調節されて、一発ミスにはならなくなった。))。
-ストーリーモードでは一度でもボードマッププレイ中にセーブを行ってしまうと、中断データがボードマップの攻略中の再開しかできなくなり、実質的に途中でのギブアップ(ボードマップのやり直し)ができなくなってしまう。
--前作では中断データから再開する大砲を選択せずに、各モードを選択すればボードマップを最初からやり直すことができた。
--COMに大差をつけられ逆転がほぼ不可能の状況になったとしても、最後までプレイしないとやり直せないのは不便であり、プレイヤーによっては不快になる。
---これを回避するには、ボードマップ選択中のデータをコピーして残すという手もあるが、クリアするたびにそれを実行するのは面倒なうえ、追加でメモリーカードの容量を2ブロック分消費する必要がある((1つのファイルにつき、2ブロック消費する仕様のため))。


&font(b,16){バランスの悪いアイテム}
-前作『3』と同様、一部のアイテムが非常に強かったり、逆に前作までの重要なアイテムと相互関係にあるにも関わらず、使い勝手が悪いものがある。
--全体的にコインを荒稼ぎできる上級プレイヤーを後押しできるアイテムに、強力な性能のアイテムが多い。
--さらに前作の「アイテムマス」に当たる「キノコマス」では「デカキノコ」か「チビキノコ」しか入手できず、『5』以降に登場するカプセルマシン・カプセルマス(こちらは実質、通過イベント)に当たるマスもないため、アイテムの入手手段はマップ上の「アイテムショップ」でコインを払って購入することが主となる。
--そのため、コインを稼げない初心者には非常に厳しいゲームバランスとなっている。
---一応、「ミニミニゲーム」や「くじ屋」の3等商品、「クッパスーツ」入手イベント等、他の入手手段も用意されているが、不確定要素が非常に強い。

-「テレサのすいしょう」は前作までの「テレベル」に相当するアイテム。価格こそ25コインに上がったものの、いつでもテレサを呼び出して5コインでコインを、50コインでスターをライバルから横取り可能。
--ミニゲームでコインを稼ぐのが得意な上級者がこのアイテムを入手すると強力。反面、これでスターを盗むとなると75コインも必要になるため、下位プレイヤーには手を出せないことが多い。

-「まじんのランプ」は前作までの「まほうのランプ」に相当するアイテム。つかうと、スターの位置まで瞬時に移動できる。
--価格は30コインと前作から値上がりしたが、後述のように思い通りに進行できないボードマップが多い本作では、前作以上に重要なアイテムとなっている。

-逆に使い勝手が悪いのは「デカキノコ」。
--使うとプレイヤーキャラが巨大化し、従来の「キノコ」と同様にサイコロを2つ振って移動できる。加えて、進路上のライバルとすれ違うと、そのライバルから10コイン奪うことができる。
--これだけなら聞こえはいいが、「どきどきパーティ」のルーレットなど、極々一部を除いた全ての「通過イベント」を無視して進んでしまう(利用ができなくなる)という強烈な特性がある。アイテムショップやイベント地点はおろか、スターマスも無視してしまうため、長距離の移動手段としては、頗る使い勝手が悪い。
--本作には、前作までの「キノコ」に当たる、単にサイコロを増加させるだけのアイテムはない。そのため、遠くのスターマスへ急ぐ目的で「デカキノコ」を使っても、出目が大きすぎるとスターマスを無視して通過してしまうというリスクがあり、使いどころがなかなか難しい。
---一応「ビリキューシール」を仕掛けているマスを通ると、体の大きさがもとに戻って通常の姿でマップを進めるようになり、通過イベントを利用できるようになるが、そのようなことが起こるのは稀。

-また、「デカキノコ」の対となるアイテムとして「チビキノコ」というアイテムも登場するが、こちらも非常に扱いづらい。
--つかうと体が小さくなりサイコロの目が1~5しか出なくなるが、この状態でのみマップ上の「ゲート」を通過したり、マップ上の「ミニミニゲーム」を遊ぶことができる。前作の「のろいキノコ」と「キーマン」を複合したようなアイテム。
--自分にしか使えないため「のろいキノコ」のような汎用性が無く、1~5の目しか出ないため、チビ状態を維持したまま「ゲート」を通過できないことも多い。
---ただ、1~5のサイコロを2個叩ける「スーパーチビキノコ」というアイテムや、指定したライバルを1ターン強制的にデカかチビ状態にする「デカチビハンマー」という妨害用のアイテムは用意されている。


&font(b,16){意地の悪いボードマップ}
-本作では各自ガイドキャラのイメージに沿った6つのボードマップが登場するが、分岐点の片側が封鎖されるマップが大多数を占めており、プレイヤーの望む移動ができないケースが多い。また、その他の各マップの仕掛けやイベントも過去作に比べ理不尽なものが目立つ。
--特に「うきうきパーティ」「わくわくパーティ」「どきどきパーティ」ではそれが顕著に表れる。
#region(詳細)
「うきうきパーティ」
-マップ上に2箇所、ランダムで上下ルートが選ばれる分岐点がある。
--上行きのルートが選ばれるとループし、再び元の場所へ逆戻りしてしまう。ただし、上行きルートの先にスターマスが配置されることもある。望むほうに進めるかは運しだいであるため、非常にもどかしい。

-マップ中央では、前作までのノコノコバンクの様に、通過するたびに5コインをホテルの投資として徴収されるという通過イベントが配置されている。徴収されたコインの合計に応じて、ホテルが立派になっていく。
--この状態で近くの「?マス」に止まったプレイヤーは、それまで積み立てられた枚数と同額のコインを払わされ、ホテルに泊まる事になる。しかし宿泊費を払った直後に''ホテルが波にさらわれ元の更地に戻ってしまい、結局何のメリットも受けられない''。&br
コイン数に応じたホテルの外観は無駄にバリエーション豊富だが、いくらグレードアップしたとしても津波によって更地に戻されるのは同じである。ここまで来ると、もはやその手の詐欺なのではないかとさえ思えてしまう。
--とどのつまり''ノコノコバンクと『2』のクッパバンクのコイン徴収システムだけを合体させた施設''であり、ただ理不尽なだけの存在と化している。開発期間が足りず有益なイベントが用意できなかっただけなのかも知れないが…。

「わくわくパーティ」
-マップ上の分岐点に2箇所、強制的に移動するルートを指定されるコーヒーカップが点在している。プレイヤーが通る度に進める方向は交互に切り替わる。
--そのうちスタート直後のコーヒーカップが特に意地悪で、上行きのルートはスターマスが登場した場合以外は、スタート地点まで戻ってくるだけのハズレルートとなっている。そのため出遅れてしまうと、最悪の場合ハズレルートを2周させられる場合もある。

-ゲームでの難易度表示は☆1つだが、そのわりにいやらしい場所が多い。マップの担当ガイドキャラのキノピオの雰囲気と難易度表示にだまされ、初心者がこのマップを選ぶと悪夢を見る……かもしれない。
--難易度表示・雰囲気とは裏腹にクセがあり遊びづらいという点においては『1』の「マリオのレインボーキャッスル」に共通しているとも言える((こちらはほぼ一本道構造であることを指して☆1表示になったものと思われるが、終着点(スターをくれるキノピオorハズレのズターを押し付けてくるクッパ)が?マスで次々切り替わるため、スターの入手の可否が運に左右されやすい。))。

「どきどきパーティ」
-ギャンブルをイメージしたマップ。運が必要なイベントが多く、運が悪いと思うように動けないことが多い。
--マップ中央に配置された「どきどきルーレット」にたどりつくと、ルーレットの結果に応じてマップ上の4つエリアのうちいずれかに強制移動させられる。「ルーレット」なので、プレイヤーが任意でエリアを選ぶことは不可能。
--クリボーにコインを払うことでスターの配置されたエリアに行ける確率は高くなるが、あくまでも確率なので、最大の20コインを払っても別ルートが選ばれることもある。ただし、ルーレットで☆のマスに玉が入ると、20コインもらえて、さらに進めるエリアを自由に選択できる。

-各エリアにある「ギャンブル場」という通過イベントでは、クリボーとサイコロの出目勝負を行う。クリボーより小さい目を出すと強制的にスタート地点に戻されてしまうが、大きい目を出すと10コインをもらえそのまま進むことが出来る。ただし、左上のエリアは、ここで負けるか、アイテムをつかうか、?マスにとまる等をしないと脱出できない地形になっており、ちょっとタチが悪い。一応、デカキノコを使えば回避は可能だがスターマスを通り過ぎる可能性がある。
--「ギャンブルをイメージしたマップ」とのことなため多少目を瞑れなくはないが、やり過ぎ感はある。『7』の「キラキラシティ」のようなコインを稼げる通過イベントが豊富なマップにするなど、他にやりようはなかったのか…
#endregion
---この3マップは運要素が非常に強いため、ストーリーモードでは大きな障壁となる。あまりに不評だったためか、以降のシリーズにおいてプレイヤーがルートを選べない分岐点の発生するマップは、各作品につき1つ程度に留まっている。
--ただし、実は残りの3つのマップにも封鎖要素や意地悪な仕掛け自体は存在していたりする。もっとも、上記3マップと異なり対策手段は多いので、そこまで大きな問題はない。
#region(残りのマップについての詳細)
「クッパパーティ」
-マップ上の分岐点に2箇所、プレイヤーが3回通ると崩れる橋が点在する。
--例によって、どちらも片側はハズレルートとなっている。ただし、スタート直後の橋は「わくわくパーティ」同様の構成ではあるものの、ループ地点に「アイテムショップ」があるため、詰みには陥りにくい。
--また、2つ目の橋はループ地形でかつ詰みやすいものの、ゲートの直前3マスに「キノコマス」があるため、チビキノコが手に入れば「ゲート」を通って脱出は可能。その先には「ミニミニゲーム」や「よこどりの館」などのご褒美的なものが配置されており、どちらも(一応)救済措置は用意されている。
-このボードマップの特徴として、このマップではクッパがおり、通る度にコインが没収されてしまう。
--対策はできず、チビ状態で通ると中央のスタート地点に飛ばされたり、デカ状態では専用のミニゲームで対決することになる。これに勝つとスターを取るまでクッパはいなくなるが、負ければコインが没収されてしまう。
--たまにターン開始時に、プレイヤー全員をチビ状態にしてしまうこともある。この時はアイテムが使用不可能になってしまう。

「ひやひやパーティ」
-『4』では比較的良心的なマップ。
--マップ中央の「あかテレサ」のいる場所を通過するたびに、マップ上に架かった赤い橋が現れたり消えたりする。
---ただし、マップの構造上、橋が消えても若干遠回りになる程度で、同じ箇所をグルグルと回らされる場所はない。
--また、赤い橋が消えている間のみ、「ミステリーれっしゃ」でマップ上に数箇所配置された墓場まで移動することができる。
---れっしゃは強制的に乗せられる((追加イベント扱いなので、デカ状態なら通り過ぎることはできる。))、道中にいる他のプレイヤーも一緒に乗せられる等制約はあるものの、どのように移動するかは先頭のプレイヤーが選べるため、うまく利用すれば移動の手助けにもなる。

「はらはらパーティ」
-良心的なマップその2。
--マップ上に架かった2箇所の橋をわたったあとの「?マス」に止まると、「ヘイヘイホーさま」にお祈りをするイベントが起こる。
---お祈りは2種類からえらべ、ハズレのお祈りをすると川が洪水となり1~3ターン橋が封鎖され、その間誰も通行できなくなる。2種類のお祈りのうちどちらがハズレかはランダムに決まるため、橋が封鎖されるかは50%の確率で決まる。
---橋が封鎖されるとマップの反対側にいけなくなるが、このマップでは、マップの反対側に移動や近道ができるイベントが他にもいくつかあり、マップの両側に「アイテムショップ」が一軒ずつ配置されている等、救済策は用意されている。また、橋が封鎖されるターン数は1ターンがほとんどで、2ターン以上封鎖されることは稀。
--「わくわくパーティ」同様にゲーム中の難易度表示は☆1つで、やや広いマップだがこちらの方が遥かに難易度は易しいため、初心者と遊ぶ際にはこのマップを強く推奨する。
#endregion

-本作では「ワープマス」という、止まるとルーレットで選んだ他のプレイヤーの位置にワープできるマスが登場する。
--止まってしまうとキャンセルはできず、強制的に他のプレイヤーの位置へ移動させられてしまう。スターの位置の直前などでこのマスに止まってしまうと迷惑である。ただ、ルーレットはある程度狙って止めることができるため、慣れるとうまく活用することもできなくはない。
---この類のイベントは次回作以降では、「?マス(ハプニングマス)」の効果や、仕掛けたカプセルの効果などで発生するのみとなった。

-一部ボードマップの「?マス」の設置数が少なく、そのマスに止まりにくい。
--酷いものでは「ひやひやパーティ」。設置数がたった2マスしかなく、あかテレサが隠れているとそのマスに止まることすらできない。
--他にも「クッパパーティ」ではプレイヤーに対してデメリットなイベントしか起きない為、余計に止まりたくなくなる。
---そのため、ボードマップとターン数によっては「?マス」に誰一人も止まらない(=ゲーム終了時にもらえるボーナス「ハプニングスター」に該当するプレイヤーがいない)、ということも起こり得る。

-マップによっては、「ゲート」を抜けた先にスターマスが配置されることがある。
--「まじんのランプ」をつかうなど他の手段もあるが、なかなか厄介である。

-上級プレイヤーに対して有利な「ラッキーミニゲーム」。
--本作ではボードマップでミニゲームをプレイする際に、低確率で「ラッキーミニゲーム」となり、獲得できるコインが2倍か3倍になることがある((たまに1倍(普通のミニゲームと変わらない倍率)になる場合もある。))。
--しかし、ミニゲーム上級者にとっては大量にコインをゲットするチャンスとなり、下位プレイヤーとの差が一気に開いてしまう。ボーナスミニゲームに至っては獲得したコインがそのまま倍になり、一度に40~60枚近くのコインを獲得できてしまう事もある。
---次回作以降はこのようなイベントは登場しないが、集めたバナナが倍率に応じてコインとしてもらえるドンキーミニゲームという形で継続されている。しかし発生状況がより限定的になったためか、特に問題にはなっていない。

-「バトルミニゲーム」の仕様変更。
--前作まではルーレットで決められたバトルミニゲームが「マスに止まったプレイヤーが、ランダムで決められた2つのミニゲームからどれか選択する」と言うものに変更されている。
---そのため、得意なミニゲームを選んで勝利しコインを横取りするということも可能となり、順位の格差が起こりやすくなった。
---次回作以降は、ターン終了後にランダムで発生し、ミニゲームはプレイヤー全員の多数決で決められるという形になった。


&font(b,16){ミニゲームに関して}
-フリープレイモードのストーリーミニゲームにてルール説明がない。
--フリープレイモードで遊べるストーリーミニゲームは、ストーリーモードで遊んだ時と違いルールの確認画面は無く、唐突にミニゲームが開始される。
---そのため、プレイしたことがないプレイヤーに対しては、ルールや操作説明を教えてあげる必要があるため、遊びづらい。

-一部出し方を知らないと解禁しづらいミニゲームが存在する。
--おまけミニゲームである「クッパとおおずもう」「クッパとサイコロバトル」は「クッパパーティ」であることをするとプレイが可能になるが、ゲーム中ではそのようなヒントは特に無く気づきにくい。
---特にサイコロバトルの方は「どすどすパーティ」のミニゲームである「9にんのサイコロ」のプレイ条件となっている。その上、この「9にんのサイコロ」を含めた「どすどすパーティ」「ばたばたパーティ」の隠しミニゲームを全て解禁しなければ、先述した「はくねつ!ビーチバレー」もプレイできないため、いつまでも出せていないプレイヤーも多い。
--これらのミニゲームはフリープレイモードではプレイヤーとクッパ(COM)の対決はできず、1Pと2P(またはCOM)の対決となる。
--またストーリーミニゲーム同様、ルール説明もなく唐突に始まる。一応、操作説明は常に表示されているため、どのように操作すればいいのかは確認できる。

-クッパゲームについて
--ルールの都合上、クッパゲームは必ず誰か一人は敗者と決まってしまう仕様になっており、ボードマップなら必ず誰かが罰を食らってしまうことになってしまう。
---「クッパのパニックフルーツ」では、正しいフルーツを全部持っていったあともゲームが続き、その直後のプレイヤーが必ず負けとなる。その場合、クッパが「''もう食えん!''」と理不尽に怒り出すという専用の台詞まで用意されている。
--この仕様も本作のみで、次回作以降は全てのクッパミニゲームで敗者が一人もいない場合が発生する仕様になった。

&font(b,16){その他}
-タッグルールがあまり機能していない。
--パーティモードのタッグルール(2vs2)は、パーティ終了後の結果発表においてパートナーとスター・コイン数を共有するだけ。パーティ中には共有できないため、上級者が初心者と組んでフォローするといったチームプレイは困難。
---アイテムはそれぞれのプレイヤーの物として入手できるが、パートナーのアイテムを使用することは可能。
--COMの思考がタッグルールに対応しておらず、アイテムやよこどりのやかた、一部の4人用ミニゲーム(最後まで残った全員が勝利となるもの)などでは味方のパートナーにも平然と攻撃してくる。

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**総評
マリオパーティとしての面白さは健在で、腕前が互角な身内と遊ぶ分には楽しめる。

ただし、アイテムの入手がコイン頼りだったり、強力なアイテムが上位プレイヤーにも平気で売り出されたりと、ゲームバランスはシリーズでは悪い方。~
意地悪な構造のボードマップも多く、万人向けとはやや言い難い。

一方で本作以降頂点を決めることが目標のシナリオは避けられる傾向になり、純粋にパーティを楽しむという色合いを強くした点ではマリオパーティの新たな方向性を定めた作品として評価されるべき作品であろう。

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**その後の展開
-ドンキーは次作以降プレイヤーキャラから離脱し、後の『[[マリオパーティ10]]』でプレイヤーとして復帰するまでは、サポートキャラという役回りとなった。
--ただし、次回作の『[[5>マリオパーティ5]]』では、一応とあるモードにてプレイヤーキャラとして選択できる。

-「はくねつ!ビーチバレー」が好評だったためか、『5』でも「ねっけつ!ビーチバレー」と名を変えて再収録された。
--基本的なゲーム内容は同じだが、こちらはルールをより細かく設定できるようになっており、さらに質が高まっている。
--後に『[[マリパ100>マリオパーティ100 ミニゲームコレクション]]』でも収録され、こちらは原作同様にルールを細かく選択はできない代わりに、マッチ数を7・14・21のいずれかから選べるようになっている。

-作中説明されていないが、ヒップドロップの操作はA→Aだけでなく『スーパーマリオサンシャイン』と同様にA→Lで出すことも可能。後の『5』~『7』でも実装されている。