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「桃太郎伝説1→2」(2022/06/09 (木) 23:06:28) の最新版変更点
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*桃太郎伝説1→2
【ももたろうでんせつ いちからに】
|ジャンル|RPG |&amazon(B000066BQ1)|
|対応機種|ゲームボーイカラー(専用)|~|
|メディア|16MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|ハドソン|~|
|開発元|タムタム|~|
|発売日|2001年1月1日|~|
|定価|4,300円|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|タイトル通り「1→2」強制&br;テンポが悪すぎる|~|
|>|>|CENTER:''[[桃太郎シリーズリンク>桃太郎シリーズ]]''|
#contents(fromhere)
----
**概要
PCEで発売されたFC版『桃太郎伝説』のリメイク作『[[桃太郎伝説ターボ>桃太郎伝説 (FC)#id_e5e26fcd]]』とその続編である『[[桃太郎伝説II]]』をカップリングして移植したものである。
//-ハドソンの桃太郎シリーズは、いつの間にか『桃太郎電鉄』シリーズが作られるばかりで『桃太郎伝説』シリーズは影に消えつつあった。そのため、この作品に期待を掛けるファンは多かったが……。
**特徴・オリジナル版からの変更点
-段(レベル)が上がりやすいように変更。金もかなり手に入る。
-『I』で一定以上段を上げると『II』での能力に補正が入ったり、『I』で井戸に置いたアイテムが『II』で使えたり変化したりする。
-移植に伴う、グラフィックや一部基本システムの変化。
-一部の敵の名前が変わった。
-買い物をすると、ポイントカードにポイントが貯まる。また、敵から盗み攻撃を受けた場合の保険という役割もある。
-必ず『I』→『II』の順番でプレイしないといけない。公式サイトにもわざわざ書いてあり、スタッフがあえてこうしたらしい。
-&bold(){セーブは両作ぶっ続けで一つだけ。}
-いわゆるモンスター図鑑のような存在である「鬼図鑑」がある。
-『2』においてラスボスの地獄王に一定のダメージを与えると、第二形態になる。
-『1』にて中ボスに相当する敵との戦闘BGMが『2』の「せんとう2((『2』において中ボスに当たる敵との戦闘で流れるBGM。『2』編でも同じように使われている))」に変更された。
--また、雑魚戦のBGMが『1』と『2』で異なったアレンジが流れる。
-ストーリーは変更されていない。
**問題点
端的に言うと、移植によって追加された要素のほとんどが無意味もしくは逆効果になっていることである。
-段が上がりやすく、金が入りやすくなったことで難易度が大幅に低下。このこと自体は特に問題ないとしても、新システムが意味を成さなくなっている。
--まず『I』の段を上げた結果『II』で得られる能力補正は雀の涙な上、そもそもドーピングアイテムが買えるため普通に戦ってレベル上げ&金稼ぎをしたほうが早い。
--当然ポイントもあまり意味が無く、敵が相対的に弱くなっているため盗み攻撃の恐怖も減っている。
-かといってさくさく進めるかというとそんなことはなく、むしろUIに難があるといえる。
--まず、桃太郎の動く速度が遅い。伝説シリーズ自体、全体的なテンポに難があるものが多いのだが、その中でも本作は飛び抜けて遅い。
--メッセージ送りも遅い。しかも旧作ではメッセージ送りの速さが変えられたのに本作では&bold(){固定。}
--メニューの開閉も遅い。シリーズの他作品(というかハドソン製RPG全般)にもいえることではあるが。
--これももはやお約束的だが、エンカウント率がやはり高い。
--攻撃がよく外れる。そのため、敵が弱いのにザコ敵との攻撃が変に長引く。
---そのため道具として使うと、命中率100%のしゃくねつのゆみが人数分あるととてもラク。というかそうでもないとやってられない。
--鬼図鑑に敵を登録するための「カード」はボスを除いてランダム入手となっているため、手に入るまで同じ敵と戦わなくてはならない。
---一応、終盤になると安価でカードを買える施設が出てくるので取り逃しはそこで買えばいいが、逆に言えば集める楽しみも失われてしまう。
---PS版でも同じ鬼を10体倒すと入手と言う面倒な仕様だったが、これでは改善されたとは言い難い。
-前述の通り必ず『I』→『II』の順番でプレイしないといけない。セーブデータも共通で一つだけなので、『[[ドラゴンクエストI・II]]』のようにどちらかだけをプレイすることはできない。
--ちなみに、&b(){最初から始めるを選択した瞬間に前のデータが消える。}
-戦闘画面の背景が描かれるようになったが、全体的にグラフィックは劣化している。
**評価点
-PS版で不評だったあしゅらのデザインが従来のものに戻った。
--ただし、腰布を巻くというスタイルになっており、従来よりもやはり露出度は抑えられている。
-バランス取りに失敗しているわけではない。致命的なバグもない。
-井戸にアイテムを保存しておく「タイムカプセル」は有用。
--特に『II』の序盤はかなり役に立つ。もっとも、あまり凶悪なものを入れておくと逆につまらなくなるが。
**総評
ファミコンで発売された初代以降、どちらかといえばマニア向けであったPCエンジンというハードをメインに展開された本作が現行の携帯ゲーム機で遊べる点が大きな利点となるはずだったが、不親切なUIやシステム周り、そして安定の高エンカウントという粗の多さで劣化してしまった。~
名作を手軽に遊べる機会だっただけにつくづく惜しまれる出来となってしまった点が悔やまれる。
//はっきり言ってこれをプレイするくらいなら移植元をそのままをやったほうがいいという残念な出来となってしまった。
//もっとも現状で元となったゲームのハードを入手するのは困難なので、持っていない人はこれをプレイするしかないというのが困りものである。
**余談
-本作の発売後、本作の後日談に当たるRPG仕立てのミニゲーム集『桃太郎まつり』がGBAとPSで発売されたが、それ以降、「伝説」シリーズは再び沈黙した。
--2011年になってようやく携帯電話向けに『桃太郎伝説モバイル』(初代のリメイク)が配信されたが、家庭用ゲーム機向けの新作は出てい無い。
---その後、作者のさくまあきらが「伝説シリーズのプログラムは旧作含めてハドソンに保管されていたはずなのだが、紛失してまった」と明言しているため、過去作のリメイクや新作の発売はほぼ不可能といえる状況である。
*桃太郎伝説1→2
【ももたろうでんせつ いちからに】
|ジャンル|RPG |&amazon(B000066BQ1)|
|対応機種|ゲームボーイカラー(専用)|~|
|メディア|16MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|ハドソン|~|
|開発元|タムタム|~|
|発売日|2001年1月1日|~|
|定価|4,300円|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~|
|ポイント|タイトル通り「1→2」強制&br;テンポが悪すぎる|~|
|>|>|CENTER:''[[桃太郎シリーズリンク>桃太郎シリーズ]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
PCEで発売されたFC版『桃太郎伝説』のリメイク作『[[桃太郎伝説ターボ>桃太郎伝説 (FC)#id_e5e26fcd]]』とその続編である『[[桃太郎伝説II]]』をカップリングして移植したものである。
//-ハドソンの桃太郎シリーズは、いつの間にか『桃太郎電鉄』シリーズが作られるばかりで『桃太郎伝説』シリーズは影に消えつつあった。そのため、この作品に期待を掛けるファンは多かったが……。
**特徴・オリジナル版からの変更点
-段(レベル)が上がりやすいように変更。金もかなり手に入る。
-『I』で一定以上段を上げると『II』での能力に補正が入ったり、『I』で井戸に置いたアイテムが『II』で使えたり変化したりする。
-移植に伴う、グラフィックや一部基本システムの変化。
-一部の敵の名前が変わった。
-買い物をすると、ポイントカードにポイントが貯まる。また、敵から盗み攻撃を受けた場合の保険という役割もある。
-必ず『I』→『II』の順番でプレイしないといけない。公式サイトにもわざわざ書いてあり、スタッフがあえてこうしたらしい。
-&bold(){セーブは両作ぶっ続けで一つだけ。}
-いわゆるモンスター図鑑のような存在である「鬼図鑑」がある。
-『2』においてラスボスの地獄王に一定のダメージを与えると、第二形態になる。
-『1』にて中ボスに相当する敵との戦闘BGMが『2』の「せんとう2((『2』において中ボスに当たる敵との戦闘で流れるBGM。『2』編でも同じように使われている))」に変更された。
--また、雑魚戦のBGMが『1』と『2』で異なったアレンジが流れる。
-ストーリーは変更されていない。
**問題点
端的に言うと、移植によって追加された要素のほとんどが無意味もしくは逆効果になっていることである。
-段が上がりやすく、金が入りやすくなったことで難易度が大幅に低下。このこと自体は特に問題ないとしても、新システムが意味を成さなくなっている。
--まず『I』の段を上げた結果『II』で得られる能力補正は雀の涙な上、そもそもドーピングアイテムが買えるため普通に戦ってレベル上げ&金稼ぎをしたほうが早い。
--当然ポイントもあまり意味が無く、敵が相対的に弱くなっているため盗み攻撃の恐怖も減っている。
-かといってさくさく進めるかというとそんなことはなく、むしろUIに難があるといえる。
--まず、桃太郎の動く速度が遅い。伝説シリーズ自体、全体的なテンポに難があるものが多いのだが、その中でも本作は飛び抜けて遅い。
--メッセージ送りも遅い。しかも旧作ではメッセージ送りの速さが変えられたのに本作では&bold(){固定。}
--メニューの開閉も遅い。シリーズの他作品(というかハドソン製RPG全般)にもいえることではあるが。
--これももはやお約束的だが、エンカウント率がやはり高い。
--攻撃がよく外れる。そのため、敵が弱いのにザコ敵との攻撃が変に長引く。
---そのため道具として使うと、命中率100%のしゃくねつのゆみが人数分あるととてもラク。というかそうでもないとやってられない。
--鬼図鑑に敵を登録するための「カード」はボスを除いてランダム入手となっているため、手に入るまで同じ敵と戦わなくてはならない。
---一応、終盤になると安価でカードを買える施設が出てくるので取り逃しはそこで買えばいいが、逆に言えば集める楽しみも失われてしまう。
---PS版でも同じ鬼を10体倒すと入手と言う面倒な仕様だったが、これでは改善されたとは言い難い。
-前述の通り必ず『I』→『II』の順番でプレイしないといけない。セーブデータも共通で一つだけなので、『[[ドラゴンクエストI・II]]』のようにどちらかだけをプレイすることはできない。
--ちなみに、&b(){最初から始めるを選択した瞬間に前のデータが消える。}
-戦闘画面の背景が描かれるようになったが、全体的にグラフィックは劣化している。
**評価点
-PS版で不評だったあしゅらのデザインが従来のものに戻った。
--ただし、腰布を巻くというスタイルになっており、従来よりもやはり露出度は抑えられている。
-バランス取りに失敗しているわけではない。致命的なバグもない。
-井戸にアイテムを保存しておく「タイムカプセル」は有用。
--特に『II』の序盤はかなり役に立つ。もっとも、あまり凶悪なものを入れておくと逆につまらなくなるが。
**総評
ファミコンで発売された初代以降、どちらかといえばマニア向けであったPCエンジンというハードをメインに展開された本作が現行の携帯ゲーム機で遊べる点が大きな利点となるはずだったが、不親切なUIやシステム周り、そして安定の高エンカウントという粗の多さで劣化してしまった。~
名作を手軽に遊べる機会だっただけにつくづく惜しまれる出来となってしまった点が悔やまれる。
//はっきり言ってこれをプレイするくらいなら移植元をそのままをやったほうがいいという残念な出来となってしまった。
//もっとも現状で元となったゲームのハードを入手するのは困難なので、持っていない人はこれをプレイするしかないというのが困りものである。
**余談
-本作の発売後、本作の後日談に当たるRPG仕立てのミニゲーム集『桃太郎まつり』がGBAとPSで発売されたが、それ以降、「伝説」シリーズは再び沈黙した。
--2011年になってようやく携帯電話向けに『桃太郎伝説モバイル』(初代のリメイク)が配信されたが、家庭用ゲーム機向けの新作は出てい無い。
---その後、作者のさくまあきらが「伝説シリーズのプログラムは旧作含めてハドソンに保管されていたはずなのだが、紛失してまった」と明言しているため、過去作のリメイクや新作の発売はほぼ不可能といえる状況である。