「モンスターワールドII ドラゴンの罠」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
*モンスターワールドII ドラゴンの罠
【もんすたーわーるどつー どらごんのわな】
|ジャンル|ARPG|&amazon(B00014AWU8)|
|対応機種|ゲームギア|~|
|メディア|2MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|セガ・エンタープライゼス|~|
|開発元|ウエストン|~|
|発売日|1992年3月27日|~|
|定価|3,800円(税別)|~|
|プレイ人数 |1人|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ワンダーボーイ/モンスターワールドシリーズリンク>ワンダーボーイ/モンスターワールドシリーズ]]''|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
-ワンダーボーイシリーズ2作目『ワンダーボーイ モンスターランド』を家庭用ゲーム機向けに移植した『スーパーワンダーボーイ モンスターワールド』の続編。『ワンダーボーイ モンスターランド』の続編ではないので注意((それにあたるのは『ワンダーボーイIII モンスター・レアー』である))。
-タイトルからワンダーボーイが取り外されたかわりにサブタイトルのモンスターワールドの方が正式タイトルになって「モンスターワールドII」にされた。ワンダーボーイシリーズは今まではアーケードゲームからの移植だったが、これは家庭用ゲーム機専用に開発されている。これ以降も家庭用ゲーム機専用のワンダーボーイシリーズはいくつもつけられ、「モンスターワールドシリーズ」と呼ばれるようになる。
-前作のドラゴン討伐後に呪いを受けて獣人と化してしまった体を元に戻すのが目的。
-なお本作は日本国内ではMDの「ワンダーボーイV モンスターワールドIII」よりも''後に出ている''というナンバリングの混乱がある。これは海外ではマスターシステム用として1989年に出たものを数年後にゲームギアに移植して日本初展開したという経緯のため((パッケージのコピーライト表示にも記述あり。))。純粋なタイトル発表順ではナンバリング通りである。
--そのため、本作はワンダーボーイシリーズ通算としては4作目((ワンダーボーイシリーズ通算3作目のモンスター・レアーが1988年の発売のため。))に相当する。
--ちなみにマスターシステム版は海外の本体では「ワンダーボーイIII」、日本の本体では「モンスターワールドII」のタイトル画面になる。またFM音源に対応している((当初は日本でもマスターシステム版を発売予定ではあったものの発売中止になっている経緯から。))。
//---本項では本作が先に出たものとして記述する。
**特徴・評価点
-本作よりスコア制が廃止されARPG要素が強化。後のシリーズにつながる基本システムがここで完成したともいえる。
-パスワードによる中断継続も搭載。文字数も多くなく、継続プレイがしやすい。
-ゲームオーバーになってもルーレットで運が良ければ復活の薬を得て再スタートできるなど初心者にもやさしい作り。
--また、本作から復活の薬を3つまでストックできるようになった。
-本作の特徴は現在の獣人の姿によって行動できる範囲が異なってくるため((冒険途中から任意の姿に変身できる場所や使うと変身できる装備もある。))、いろいろな姿を駆使して先に進むシステムが特徴。
--リザードマン:しゃがみ攻撃可能。炎を吐いてやや離れた敵を攻撃可能。溶岩の中でもダメージを受けない。
--マウスマン:体が小さく狭いところを通過可能。特定のブロックに張り付いて移動が可能。但しリーチが短い。
--ピラニアマン:水中を自在に行動可能。
--ライオンマン:剣を頭上から足下に一気に振り下ろす攻撃を行うため近距離での攻撃範囲が広い。攻撃力も高い。
--ホークマン:飛行可能。但し水中ではダメージを受ける。
-ボスのドラゴンはパターンがあるため、つかみ易い。
-謎解きも理不尽なものはなく操作性・バランスともに優秀。
**難点
-パスワードシステムの関係からか、続きから始めるとゴールドや消費アイテムが増えたり、減ったりする事がある。
-複数の敵やボスにダメージを食らうと身動きが取れなくなり無敵時間が切れない限り、操作ができない。
-元々マスターシステムのゲームをゲームギアの解像度に落とし込んでいるので画面が窮屈になっている。
**総評
GGの作品の中でも謎解き・難易度・操作性のバランスがよく欠点らしい欠点のない良作。~
試行錯誤で探索しながらゲームを進める人にはたまらない逸品。
**余談
-ワンダーボーイ/モンスターワールドシリーズの例にもれず、本作もハドソンがPCエンジンにて1991年4月19日に『アドベンチャーアイランド』として改題、海外マスターシステム版をベースに移植している。ライオンマンがタイガーマンに差し替え、武器・防具の名称が異なり、一部を除くパスワードにも本作との互換性があり((ただし、海外版の『Dragon's Curse』はパスワードの互換性がない))、また外部ユニットによるバックアップ対応でセーブ可能になっている。
--VCでも配信されている。但し、病院の看護師のナースキャップのマークとアイコンがハートに修正されている。
--また、携帯アプリとしての移植版がある。
-2017年には原作者監修の元、リメイク作品『Wonder Boy: The Dragon's Trap (邦題:『ワンダーボーイ ドラゴンの罠』)』が配信されている。対応機種はSwitch/One/PS4/PS5/Win/Mac/Linux/iOS/Android。((One版は日本未発売。))
--グラフィックとサウンドにHDリメイク仕様と原作の8bit仕様の2種類を同時収録し、「それぞれの要素は独立してプレイ中どこでも切替えができる」というシステムが搭載されている。オートセーブになったが、オリジナル版でのパスワードが使用可能だったり、逆にオリジナル版で使用可能なパスワードを入手できる配慮もされている。
--このリメイク版、原作者の許諾や監修は得つつも、オリジナルスタッフは関わっていない。~
リメイク版を手掛けたフランス人プログラマーのオマール・コルナット氏は幼少時に原作にどハマりしたことから西澤氏に「リメイク版を作らせてほしい」と懇願し、開発に当たっては作業過程で原作であるマスターシステム版をリバースエンジニアリングした上に「ソースコードが暗記できるレベル」になる程の細かい解析を行っている。~
更に当時の8ビット機と現代のマシンではどうしても異なってしまう挙動をフレーム単位で当時のものに合わせられるよう執拗に検証したという逸話がある。~
%%スタッフに爪の垢を飲んで欲しいリメイク作が浮かぶ。%%
-日本では結局未発売に終わったマスターシステム版ではあるが、後にSwitch/PS4『ワンダーボーイ アルティメット コレクション』に収録されることとなった。
*モンスターワールドII ドラゴンの罠
【もんすたーわーるどつー どらごんのわな】
|ジャンル|ARPG|&amazon(B00014AWU8)|
|対応機種|ゲームギア|~|
|メディア|2MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|セガ・エンタープライゼス|~|
|開発元|ウエストン|~|
|発売日|1992年3月27日|~|
|定価|3,800円(税別)|~|
|プレイ人数 |1人|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ワンダーボーイ/モンスターワールドシリーズリンク>ワンダーボーイ/モンスターワールドシリーズ]]''|
----
#contents(fromhere)
----
**概要
-ワンダーボーイシリーズ2作目『ワンダーボーイ モンスターランド』を家庭用ゲーム機向けに移植した『スーパーワンダーボーイ モンスターワールド』の続編。『ワンダーボーイ モンスターランド』の続編ではないので注意((それにあたるのは『ワンダーボーイIII モンスター・レアー』である))。
-タイトルからワンダーボーイが取り外されたかわりにサブタイトルのモンスターワールドの方が正式タイトルになって「モンスターワールドII」にされた。ワンダーボーイシリーズは今まではアーケードゲームからの移植だったが、これは家庭用ゲーム機専用に開発されている。これ以降も家庭用ゲーム機専用のワンダーボーイシリーズはいくつもつけられ、「モンスターワールドシリーズ」と呼ばれるようになる。
-前作のドラゴン討伐後に呪いを受けて獣人と化してしまった体を元に戻すのが目的。
-なお本作は日本国内ではMDの「ワンダーボーイV モンスターワールドIII」よりも''後に出ている''というナンバリングの混乱がある。これは海外ではマスターシステム用として1989年に出たものを数年後にゲームギアに移植して日本初展開したという経緯のため((パッケージのコピーライト表示にも記述あり。))。純粋なタイトル発表順ではナンバリング通りである。
--そのため、本作はワンダーボーイシリーズ通算としては4作目((ワンダーボーイシリーズ通算3作目のモンスター・レアーが1988年の発売のため。))に相当する。
--ちなみにマスターシステム版は海外の本体では「ワンダーボーイIII」、日本の本体では「モンスターワールドII」のタイトル画面になる。またFM音源に対応している((当初は日本でもマスターシステム版を発売予定ではあったものの発売中止になっている経緯から。))。
//---本項では本作が先に出たものとして記述する。
**特徴・評価点
-本作よりスコア制が廃止されARPG要素が強化。後のシリーズにつながる基本システムがここで完成したともいえる。
-パスワードによる中断継続も搭載。文字数も多くなく、継続プレイがしやすい。
-ゲームオーバーになってもルーレットで運が良ければ復活の薬を得て再スタートできるなど初心者にもやさしい作り。
--また、本作から復活の薬を3つまでストックできるようになった。
-本作の特徴は現在の獣人の姿によって行動できる範囲が異なってくるため((冒険途中から任意の姿に変身できる場所や使うと変身できる装備もある。))、いろいろな姿を駆使して先に進むシステムが特徴。
--リザードマン:しゃがみ攻撃可能。炎を吐いてやや離れた敵を攻撃可能。溶岩の中でもダメージを受けない。
--マウスマン:体が小さく狭いところを通過可能。特定のブロックに張り付いて移動が可能。但しリーチが短い。
--ピラニアマン:水中を自在に行動可能。
--ライオンマン:剣を頭上から足下に一気に振り下ろす攻撃を行うため近距離での攻撃範囲が広い。攻撃力も高い。
--ホークマン:飛行可能。但し水中ではダメージを受ける。
-ボスのドラゴンはパターンがあるため、つかみ易い。
-謎解きも理不尽なものはなく操作性・バランスともに優秀。
**難点
-パスワードシステムの関係からか、続きから始めるとゴールドや消費アイテムが増えたり、減ったりする事がある。
-複数の敵やボスにダメージを食らうと身動きが取れなくなり無敵時間が切れない限り、操作ができない。
-元々マスターシステムのゲームをゲームギアの解像度に落とし込んでいるので画面が窮屈になっている。
**総評
GGの作品の中でも謎解き・難易度・操作性のバランスがよく欠点らしい欠点のない良作。~
試行錯誤で探索しながらゲームを進める人にはたまらない逸品。
**余談
-ワンダーボーイ/モンスターワールドシリーズの例にもれず、本作もハドソンがPCエンジンにて1991年4月19日に『アドベンチャーアイランド』として改題、海外マスターシステム版をベースに移植している。ライオンマンがタイガーマンに差し替え、武器・防具の名称が異なり、一部を除くパスワードにも本作との互換性があり((ただし、海外版の『Dragon's Curse』はパスワードの互換性がない))、また外部ユニットによるバックアップ対応でセーブ可能になっている。
--VCでも配信されている。但し、病院の看護師のナースキャップのマークとアイコンがハートに修正されている。
--また、携帯アプリとしての移植版がある。
-2017年には原作者監修の元、リメイク作品『Wonder Boy: The Dragon's Trap (邦題:『ワンダーボーイ ドラゴンの罠』)』が配信されている。対応機種はSwitch/One/PS4/PS5/Win/Mac/Linux/iOS/Android。((One版は日本未発売。))
--グラフィックとサウンドにHDリメイク仕様と原作の8bit仕様の2種類を同時収録し、「それぞれの要素は独立してプレイ中どこでも切替えができる」というシステムが搭載されている。オートセーブになったが、オリジナル版でのパスワードが使用可能だったり、逆にオリジナル版で使用可能なパスワードを入手できる配慮もされている。
--このリメイク版、原作者の許諾や監修は得つつも、オリジナルスタッフは関わっていない。~
リメイク版を手掛けたフランス人プログラマーのオマール・コルナット氏は幼少時に原作にどハマりしたことから西澤氏に「リメイク版を作らせてほしい」と懇願し、開発に当たっては作業過程で原作であるマスターシステム版をリバースエンジニアリングした上に「ソースコードが暗記できるレベル」になる程の細かい解析を行っている。~
更に当時の8ビット機と現代のマシンではどうしても異なってしまう挙動をフレーム単位で当時のものに合わせられるよう執拗に検証したという逸話がある。~
%%スタッフに爪の垢を飲んで欲しいリメイク作が浮かぶ。%%
-日本では結局未発売に終わったマスターシステム版ではあるが、後にSwitch/PS4『ワンダーボーイ アルティメット コレクション』に収録されることとなった。