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*超女神信仰 ノワール 激神ブラックハート 【ちょうめがみしんこう のわーる げきしんぶらっくはーと】 |ジャンル|シミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B00HFQTX3M)&amazon(B00HFQTX5K)| |対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~| |発売元|コンパイルハート|~| |開発元|スティング|~| |発売日|2014年5月29日&br()廉価版:2017年9月21日|~| |定価|通常版:7,344円&br()限定版:10,584円&br()DL版:6,480円(全て税込)|~| |廉価版|パッケージ版:4,104円&br()DL版:3,780円(全て税込)|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|''ノワールが主人公ではない''&br()秘書官の必要性&br()無駄にストレス仕様のUI|~| |>|>|CENTER:''[[ネプテューヌシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[公式サイト>http://www.compileheart.com/noire/]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -『ネプテューヌ』シリーズのメインキャラの一人で人気キャラクターの「ノワール」を主軸に据えたスピンオフで、3DマップのSRPGとなっている。略称は『激ノワ』。 --当作品では、[[かつて行われた人気投票>http://www.compileheart.com/neptune_mk2/result.html]]でノワールがネプテューヌを破りトップを獲得したことから始まる作品でもある。 ---ただしノワールの性格は、人気投票があった頃の「超次元(mk2)」寄りの性格ではなく「神次元(V)」寄りの性格である。 -主人公はノワールではなく、(一応)プレイヤーの分身扱いのノワールの秘書官の少年(立ち絵なし台詞あり)。 -スティングが開発を担当しており、同社が過去に手掛けた『[[Dept. Heaven Episodesシリーズ>Dept.Heaven.Episodes.シリーズ]]』のSRPG作品とのシステム的共通点が多い。 -「リアル頭身にするとキャラの判別が難しくなる」という理由で今までのシリーズと違い、キャラクターのモデルはSDサイズになっている。 -キャッチコピーは「&bold(){もう、ぼっちとは言わせない}」((ちなみに限定版のパッケージのラフ画には「ぼっちのポーズ」と書かれている))、物語として「ノワールが友達を作る」という事が根幹に置かれている。 ---- **ストーリー >ゲイムシジョウ界――~ そこはゲイムギョウ界とは似て非なる世界 > >プラネテューヌを治めるパープルハートことネプテューヌ。~ ルウィーを治めるホワイトハートことブラン。~ リーンボックスを治めるグリーンハートことベール。~ ラステイションを治めるブラックハートことノワール。~ 四人の女神は世界の覇権を手中に収めようと日々戦い、競い合っていた。 > >しかし、ノワールが覇権掌握まであと一歩に迫ったとき、~ 何者かによって、女神たちの力が奪われてしまう! > >バラバラになってしまった世界を救うため、~ 女神たちは協力してゲイムシジョウ界の統一を目指す。 > >はたして、新たな冒険の先で~ ノワールを迎える出会いとは……? ---- **特徴 -今までのシリーズにいた「ゲームメーカー擬人化キャラ」がメインで登場せず、代わりにゲームタイトルをモチーフにした新キャラクター「武将」が18人登場する。 --鉄拳ちゃんのようにゲームタイトルをそのまま擬人化したのではなく、あくまでモチーフにしたと思われる名前になっている。([[メタルギアソリッドシリーズ>メタルギアシリーズ]]をモチーフにして「リッド」等)。 ---元ネタを辿ると[[レディ・ワック>パックマンシリーズ]]といった古株から「[[プーナ>オプーナ]]」といった比較的新しい所まで網羅している。 ---[[アイン・アル>ファイナルファンタジーシリーズ]]や[[リトル・レイン>ネバーランドシリーズ]]((スペクトラルシリーズの登場キャラ「リトル・スノー」がモチーフ。))のように若干ひねったりモチーフの登場キャラを名前にしている場合もある。 --皆勤賞キャラの衣装はいずれも[[神次元>神次元ゲイム ネプテューヌV]]仕様となっている。 --DLCとしてアイエフ、コンパ、スティング、[[FFF>フェアリーフェンサーエフ]]からのゲストでティアラが登場する。~ アイエフとコンパは普通はNPCキャラとしてゲハピクとして登場するが、DLCとしてようやく参戦する。 ***戦闘関連 ''リリィシステム'' -リリィブースト --味方キャラクターの隣でスキルを使う事で、隣接したキャラクターにキスをしてもらい(演出オン/オフ可)スキルや超必殺技の威力上昇、消費SPの減少といった恩恵を受ける事ができる(最大で四方を囲む4人分効果がある)。 -リリィポイント --リリィブーストをすると溜まるポイントで、自軍全体で最大100まで保持できる。女神化やキャラクターの交代、超必殺技など戦略面で非常に重要になっている。 -リリィランク --シリーズ恒例のキャラ同士の仲の良さを表すシステムだが、今作ではリリィブーストでのみ上昇する。一回スキルを使う/使われる度に1上昇し、最大で100。ランクが高いほどスキルの効果にも補正が入ったり、サブイベントの発生条件にもなっている。 ''ギミック・罠'' -マップによってはトロッコや移動床などの移動用ギミックや、火炎床、警報床などのダメージ罠が存在する。 --罠を踏むとダメージに加えて、その''キャラクターの行動が強制終了する''、代わりに罠の上にキャラがいた場合他のキャラはその上を素通りできる。 --また自分のジャンプ力以上の高さから飛び降りた場合もダメージ+行動強制終了になり、同じく下にキャラがいれば素通りができる。 ''女神化'' -リリィポイントを使う事で変身可能になり、今作では1戦闘で1度だけ、3ターンのみという大きな制約がついた。代わりにステータスの大幅上昇に加えて段差、罠などを完全にスルーできる浮遊状態になる。 --ティアラは浮遊状態にはならないものの女神化と同じ扱いでフェアライズが使用できる。 -また女神と武将の差別化のためか、女神は武将に比べるとスキルの範囲が極端に狭い。 ''宝箱・オブジェクト'' -中身は毎回固定で普通の宝箱と属性宝箱4種の5種類存在する。 --宝箱に加え、足場になる木箱、トロッコなどの移動用仕掛けのスイッチなどは通常攻撃でのみ起動できる。 --木箱は持ち運ぶ事ができ、足場にするだけでなく使い捨ての武器として敵に投げる事もできる。その際は下手なスキルが霞むほどの大ダメージを与えられる。 ---また木箱を持ったキャラの上に更に木箱を持ったキャラが乗る、という形でディスガイアばりのタワーを作る事も一応可能。ただし木箱を持っているキャラは高さが上がるため、乗るためには高いジャンプ力が必要になる。 ''手加減してもらう'' -敗北(全滅、リタイア問わず)した時に選べる選択肢。選ぶとそのステージをクリアするまで敵軍のHPやSTRなどが0.8倍されてリトライとなるが、この効果は特に制限なく重複できるため最終的にラスボスですらHP1になってしまう。 ''その他'' -移動 --移動はよくある指定式だが、移動ルートを指定する事はできず、向きを変える事でルート変更をする方式になっている。 -リーダー --戦闘ごとにリーダーを決め、リーダーに決めたキャラが習得しているリーダー効果が発動する。またリーダーは戦闘中に他のキャラを出撃させる時に撤退させる事ができない。リーダーを設定しない事も可能。 -キャラクターチャレンジ --Vと違い必要回数は常識的なレベルに抑えられたが、代わりにVほど劇的なボーナスは発生しなくなっている。 -難易度の設定 --今作ではストーリーを始めた時に難易度の設定が設けられ、それによって敵のステータスやAIが変わる。なお、これに関わる隠し要素やトロフィーは無い。 ***システム ''ミッション・再戦シミュレーション'' -ミッションでは本筋にあたるミッションや攻略に関係ないサブミッションを受ける事ができ、再戦シミュレーションでは一度クリアした本編ステージを再プレイできる。シナリオによっては連戦になる。 --サブミッションと再戦シミュレーションのミッションの報酬は初回と二回目以降で変化する。 ''シムノワール'' -ノワールの自室で行えるモードで「プレイヤーが唯一秘書官として活動できるモード」でもある。 -ノワール様へのお願い --ノワールが国民からお願いされた要望を秘書官がアドバイスをする事で解決する。回答の成功数で秘書官とノワールの恋愛イベントが発生する。追加エンドのフラグにも関わってくる。 -シムポイントでお買い物 --店で買い物をする事で消費金額の一割手に入るシムポイントを使い、ノワールの部屋に家具を購入する事ができる(ノワールの反応から秘書官の独断の模様)。部屋のグレードアップもでき、その際に購入特典が手に入る。 ---家具もゲハピク扱いであり、調べると台詞が表示される。 ''その他'' -ゲハピクや開発、ディスクメイク、ビデオなど街でのシステムはVを基準にしている。 --ディスクメイクの効果はゲームに合わせて一部変更されている。 -シリーズ恒例のシェアも画面には存在するが、本作ではストーリー進行度のようなもので戦略上の意味はない。 ---- **評価点 -キャラが多い --基本的にこのシリーズは女神4人+イストワール+マジェコンヌ+αで、RPGとしては立ち絵ありのキャラが少ない傾向があるのだが、今作は新キャラ18人と非常に多い。 --同時にサブイベントも豊富、ただしボイスありのサブイベントはほぼノワールのみであり、それ以外のキャラは非常に少ない。 -SDキャラが可愛い --シリーズのレギュラーキャラも上手くSDサイズに落とし込んでおり、仕草が非常に可愛らしい。また状態異常になれば目がぐるぐるになったり、ハートになったりと様々な変化を見せる。 ---MVPになるとレベルアップ時と同じモーションを取るのだが、その気になれば石化など行動不能になった状態異常のキャラをMVPにする事もできる。 ---スキルによるアクションもしっかり作りこまれている。ただし、超必殺技の対ボス演出などはない。 -立ち絵が動く --動くと言ってもスライドしたり拡大縮小する程度だが、それでも前作のRe;Birth2や据え置きのVより遥かに躍動感がある。 -ビデオの復活 --シリーズ全体において、Vitaソフトではイベントを見直せるビデオ機能が無かったが、今作でようやく搭載された。武将イベントが多いこともあり、有用性は高い。 -一枚絵CGのクオリティ、多さは携帯機シリーズでトップクラス。ただしほぼ全てがノワール絡みであり、逆に他の女神3人の登場するCGはほぼ存在しない。 ---- **賛否両論点 -大味なゲームバランス --リリィブーストの恩恵が非常に大きく、一人隣接するだけで消費30%減、威力35%上昇で、4人で囲めば消費70%減、威力60%も上昇し、超必殺技も4人で囲めばリリィポイントの消費を回復が上回る。味方にバフ持ちが多く重ねがけも200%までできるため非常にインフレしやすい。 --逆に敵はリリィブーストに相当するシステムが無い代わりに基本的に長射程、超範囲、超威力、敵によっては2回行動((味方側でこの特性を持っているのはブラックハートのみ。))であり、やるかやられるかというバランスになっている。ドラゴン系をはじめとする一部モンスターは広範囲の石化攻撃を仕掛けてくるなど、別ベクトルでも容赦ない。 --ラスボス戦ではこれが顕著で、防御力が高く単発ではあまりダメージが無いが、バフを集中させて超必殺技を打ち込むことで大ダメージとなり、場合によっては1ターンキルとなる。逆に、2回攻撃の特性を持つラスボスも広範囲の即死技を連発し、あっという間に壊滅させてくる。 --敵の思考パターンは「キャラが移動して攻撃できる範囲にいる場合のみ行動する」がほとんど。サポートスキル持ちは遠くに離れながらサポートをひたすら使い、ゾンビ系の雑魚は無策で突っ込んでくる。 ---- **問題点 -秘書官の必要性 --同じく男主人公でプレイヤーの分身だった[[PP>神次元アイドル ネプテューヌPP]]のプロデューサー(以下P)と比較される事もあるが、Pは「物語の中心人物」だったが、秘書官は会話にも参加しない事が多い(モノローグすらない事も多い)など「近くから見ているだけの外野」でいる事が多い。 ---喋ったかと思えば秘書官が飲み物を買いに行く→場面暗転という、都合よく場面転換に使われているシーンも多々存在する。 ---ただでさえ戦闘能力がないため基本的に女神の後ろで見ているだけという役立たずだが、ノワールと''自分に惚れているサオリの時のみ''身体を張る。メインヒロインのノワールはともかく、サオリの時は唐突に危険な任務に志願するためかなり不自然、おそらくその章のメインであるノワールとサオリの恋愛対決のためだと思うが、この場面を除いてノワール以外のキャラのために身体を張る場面はないためかなり寒い。 --何よりプレイヤーの分身という割に、キャラメイクどころか名前入力すらなし(そのくせ初登場場面の名称が「少年」と年代まで固定されている)、自身はユニットにならない、本編に選択肢がないと、一切プレイヤーが介入できる要素がないにも拘らず、台詞ありとSRPG、ADVどちらから見てもプレイヤーの分身と呼べる要素がほとんどない。まともに秘書官として操作できるのはサブイベントであるシムノワールのみ。 ---ノワールを始めとした仲間からは異常に信頼されており、女神に指示を飛ばす場面も一応あるが、実際の戦闘では秘書官がいない状況でも戦闘が起きる場面が何度もあるため、軍師ポジションですらない。 ---今作のシナリオは「ノワールが友達を作る」というものがあるにも拘らず、何故ギャルゲー要素を入れる必要があったのかという指摘も存在する。 ---天然ジゴロ化していていつの間にか好意を抱かれていることが多々ある。 ---下記の通りサブイベントの条件はノワールと武将のリリィランクだが、リリィランクを高くすると、''秘書官が武将を励ますサブイベントが起きる(ノワールや他のキャラは登場しない)''というノワールとのリリィに関係ない誰得な展開がおきる。 ---そもそもリリィブーストのキスの描写など、思い切り百合をイメージさせる描写を出しておきながら、男を登場させる必要性が感じられない。逆に何故ノワールと恋愛をする本作にリリィシステムを入れたのかという意見も。 --性格も「地味で真面目なmob一般人」という感じであり、ネプテューヌ達のハイテンションな空気に溶け込めていない点も気になる。 ---しかも書記官は会話への参加が少ない割にやけに肯定的に評価されるので、無理に気を使われてるみたいでプレイヤーの居心地が悪い。 -シナリオ --上記の秘書官絡みに加えて、ノワールが自身のミスで落ちぶれる所から始まるためか、今作はノワールの悪い部分が非常に強調されている。そのためファンから見てもあまり嬉しくない描写が多い。 ---これが本作で唐突に出てきた描写だったらまだ幾分救いがあったのだが、知っている人間なら「確かに、ノワールならやるわ」と納得してしまう、&bold(){無駄に製作サイドの理解度が高いやらかし}が多いのが最高にたちが悪い。そして、大体それに対するフォローがない。 ---例えば、一見堅実に見えてロマンチスト且つ諦めが悪い・他人の機微を理解するのが超下手・本当の自分を隠して周りの評価を上げているため弱みを見せると評価が一気に急落する・善意が押しつけがましい・調子に乗りやすく、それで失敗しても学習しない、といった面は今まででも描かれている。 --そもそもノワールのスピンオフなのに主人公がノワールではなく、秘書官と言う事自体を不満に思うプレイヤーも多い。 --また、ノワールメインでありながら、妹のユニ((装備アイテム「候補生の加護」の説明文には女神候補生の存在を示唆する文が載っているが存在しない。過去作のテキストを丸写ししたのが原因))などは出てこない。 ---ただしノワールがおちぶれる状況なのに、秘書官抜きで心の支えになれるユニがいては話的におかしくなってしまう可能性もあるため仕方ない部分も。 -リリィランク --サブイベントの条件がノワールと武将のリリィランク、トゥルーエンドの条件がノワールとそれ以外21人のリリィランク75(70)以上という条件のためあげるのが非常に面倒。過去作のようなランクを上げやすくなるチップは存在しない。また全員のリリィに関するトロフィーもあり、特に味方へのサポート技を持たないベール・ウィン・リッドは煽りを受けやすい。 ---なお、トロフィーは各キャラのほか全員に対するリリィランクマックスが条件。 -罠、段差 --最終的な移動選択時に罠を踏むと行動が強制終了するのはともかく、罠を踏んだり段差から落ちると、移動キャンセルが効かないため、とりあえず移動してみるという事ができない。移動が方向指定のため罠が張り巡らされている場合避けて進むのも非常に面倒くさい。自由に移動できる浮遊を持っているのはターン制限がある女神4人を除くとレディ・ワックただ一人。 ---一応浮遊状態のキャラが足場を持ち、その上に乗れば他のキャラも恩恵を受けられる。ただし乗るためには持っている側が段差の下にいる場合を除いて高いジャンプ力が必要で、足場を持っているキャラは攻撃不可という制約がつく。 ---前述の移動ルートの件もあるため、罠に引っかからないようにするとあまり移動できないパターンが多々ある。 -敵の移動制限の少なさ --味方は罠にかかる、ジャンプ力が一部キャラ除いて1しかないなどの制約があるが、敵は罠に掛からない、どれだけ高い段差から落ちても平気、ジャンプ値が高いキャラが多いと明らかに有利すぎる。 ---敵が罠にかかるとテンポが悪くなるという意見もあるが、味方がかかると行動強制終了になるのが主な問題である。 ---正確には敵、自動行動系の状態異常中の味方、第三勢力のユニットの行動制限が少ない。 -槍(ベール)の不遇 --槍は1マス先に攻撃できる代わりに段差があると攻撃できないという仕様だが、シナリオが進むと攻撃範囲が3マス以上で段差も超えられるキャラが多数加入するため、槍だけ異常に不利になっている。 --槍はベール、サンゴの二人だがサンゴはスキルの範囲が広いため、結果的にベールだけがやたら不遇な事になっている。 -キャラ格差 --唯一の浮遊持ちで味方の移動力&ジャンプ力強化に加えて、ワープで位置の入れ替えまで可能と後半の半ば必須キャラのレディ・ワックや、広範囲回復+複数バフを一つの技でできるレストアなどは満場一致で強キャラと言われている。ベールなど使い勝手が悪いキャラはいるもののこの辺りはまだ愛で補える。 --そんな中でリトル・レインは僧侶タイプにも拘らず超必殺以外は単体回復のみ((単純な回復量は一番多いが、リリィブーストで回復技にもバフがかかる本作では誤差の範囲))、さらに下記の通り自動回復の仕様そのもののせいでストレスが溜まり、トドメとばかりに加入は一番遅く、しかもシナリオの都合で''加入した瞬間に一時離脱する(再戦シミュレーションで使える期間すらない)''と1人だけ性能、出番両方で極端に冷遇されている。 -通常攻撃の不遇 --スキルは必中、カウンター不可なのに対し、通常攻撃は命中判定が存在し外れる可能性がある、カウンターを受ける、リリィブーストが乗らないとキャラクターチャレンジ狙い以外で戦闘で使う価値がまるでなく、宝箱の破壊やオブジェクトの起動くらいしか出番がない。SPの回復も簡単のため、SPや金に余裕がない最序盤を除けば通常攻撃に頼るような場面は来ない。 -状態異常 --命中率アップの「メガネっ娘((状態異常にも拘らずメリット効果であり、Re;Birth1のメガネの件も踏まえるとネタ、または趣味で作られた可能性が高い))」、カウンター発動不可になる「ビビリー」の二つは通常攻撃の仕様の関係でほとんど意味がない。 ---「ぐるぐる」の状態異常はぱっと見無意味だが、ぐるぐるは常に背後から攻撃を受ける扱いになる。 --敵味方構わずアイテムを使いまくる「LOVE」は味方には効果があるものの、敵はアイテムの概念がないため、回復スキルを持っていない敵には全く意味がない。 --逆に行動不能になる「石化」や「フリーズバグ」は状態異常がターン開始時に処理される関係で、治してもそのターンは動けないと非常に強力。 ---また状態異常は重複せず上書きされるため、強力な状態異常を与えてしまうと、他の状態異常付与を持つ技が使いにくくなる。 -属性宝箱 --宝箱の属性に対して有利な属性でしか壊せないが、4つしか属性がないとはいえ属性相性がわかりにくい(炎→風→雷→氷→炎)。キャラクター出撃画面では属性相性が見れないのもデメリット。 -再戦シミュレーション --連戦マップを再戦する場合、特定のステージを選ぶ事はできず、全てプレイする必要がある。またクリア報酬が最初のマップのものしか表示されない。 ---特に強制永続女神化状態の女神3人だけでプレイする必要があった連戦ステージは、参加人数3人の制限はそのままで強制女神化がなくなるため、難易度が無駄に上昇する。 --また、ネプテューヌの武器「無名刀」の仕様書が手に入るはずのステージで、バグで個数が0となりクリアしても入手できない。 ---アップデートにより修正されたが、既にクリアした場合その仕様書がずっと手に入らない。既にクリアしてしまった人の為の救済も無い。 -色素の販売がなくなった --V同様色素を集めるために非常に時間がかかるようになった。 ---今回、コスチュームチェンジは一切ないので、使うのは一部装備品とプロセッサのみなのが救い。 --また、アイテム開発ではキーアイテムの仕様書も存在するが、DLCを含めても全く存在していない。 -無駄にストレスを感じるUI --エフェクト ---エフェクトの加速もカットも存在せず、ターン開始時に処理される状態異常のスリップダメージ、女神化の経過ターン、自動回復などが一人ずつ且つ一つずつ処理されるため非常にテンポが悪い。 ---このためリーダー効果と超必殺技で自動回復があるリトル・レインは非常にストレスがたまる。 ---本作の神ゲー組み合わせにはジャンプ力アップという非常に有用な組み合わせがあるが、その中には自動回復が含まれているため、ネタ混じりに自動回復がデメリットなどと言われてしまうほど。 ---トロッコや丸太等一部移動用の仕掛けを加速もカットもできない、カットできないものに限って動きも遅い。 --戦闘中にキャラクターのステータスを確認するためにはメニューを開き、キャラクター一覧を選択した状態で△を押す必要があると妙に手順が多かったり、チュートリアルの教えていーすんがキャンセル不可だったりと妙にテンポを削いでくる。 -シムポイント --シムポイントでお買い物、で家具を買う以外使い道がなく、家具の購入状況は周回しても引き継ぐため最終的に余りまくる。また引き継ぐため下位の家具のゲハピクも二度と見れない。 -ステータス上昇などのバフデバフの確認方法 --確認するにはカーソルをユニットに合わせて×ボタンを押す。カーソルを合わせるだけで良かったはず。 --アイコンは前作までの使いまわしで、今作で初登場のバフはアイコンが表示されず効果が切れたのかどうかは直接確かめるしかない。 ---実感が沸きにくいクリティカル率アップ、確かめるにはリスクが高い物理完全回避など表示してほしいものに限って表示されない。 -スタッフロール --無印以来の立ち絵のハイライト式のごく普通のスタッフロールなのだが、シリーズ恒例のミニキャラ劇場がない。 -DLCがやや割高 --キャラ一人につき500円だが加入ステージと加入イベント(会話相手もノワールと秘書官のみ)しか存在せず、イベントCGつきでフルボイスで複数イベントがあったVのDLCキャラ(600円)よりも高めに感じる。 ---またティアラに関しては悪くないが、候補生やプルルート、ピーシェなどネプテューヌのキャラを優先して欲しかったという異見がある。 --またアイエフの台詞に「ゲイムギョウ界に~(本作の舞台はシジョウ界)」と、候補生の加護や開発などと同じく、やはり何も考えずに収録された台詞がある。(コンパの台詞はしっかり「ゲイムシジョウ界」になっている) ---- **ネタ要素 武将18人がゲームタイトルモチーフのためそれに関するネタが非常に多い。 -[[アイマス>アイドルマスターシリーズ]]モチーフと思われる増嶋愛はノワールとの会話で、ノワールがなぜか「72」に過剰反応するが、極度の貧乳であるバストサイズ72の如月千早と同じ中の人のためと思われる。初移植先なためか、ベールの妹扱い。 --ちなみに、同じくアイマス声優が務めるマジェコンヌ(たかはし智秋)とベール(佐藤利奈;こちらは「シンデレラガールズ」の声優)は、それぞれキャラの立ち位置と声優の出演作の関係からか、これと言ったネタは存在していない。 -ビオの超必殺技「豆腐ハザード」。元のキャラが[[バイオハザード>バイオハザードシリーズ]]モチーフなので、相手を文字通り豆腐化するウィルスをばらまく。つまり「The 豆腐 Survivor」。 -ドラゴンクエストをモチーフにしたと思われるキャラ「エステル」は、武器がロトの剣や天空の剣。また、唯一武器を変更すると盾のデザインも変化する。そして彼女のリーダースキルは「石化無効」のため、石化攻撃をする事が多いドラゴンの退治に役立ちやすい。 -アイン・アルは[[中二病キャラ>ファイナルファンタジーXIII]]で髪型が[[クラウド・ストライフ>ファイナルファンタジーVII]]で武器がガンブレード。そして何故かというか当然というか、エステルとは仲が悪い。 --またゲハピクだが、コスプレ衣装を手に入れるためにアルバイトをしている「[[バイトニングさん>ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII]]」というゲストもいる。 -[[初音ミク及びProject DIVA>SEGA feat. HATSUNE MIKU Projectシリーズ]]モチーフのツネミの「ツッネツネにしてやんよ!」と、ネプテューヌが以前からパロディしていた「ねっぷねぷにしてやんよ!」でどちらが二番煎じかという話になり、そして''ネプテューヌの存在そのものが二番煎じ''という話題になる。 -オプーナを元にしたと思われるプーナは、ブランとの会話で「[[ギャラクシー>スーパーマリオギャラクシー]]」という名前の本を使って彼女を対比していたが、これはオプーナがマリギャラの影響で影を潜められたのが理由だと思われる。(両作品の当該ページも参照) -パックマンをモチーフにしたと思われるレディ・ワックは、物理的にもエネルギーなど概念的にもなんでも食べる。またモチーフの中で最古参のため武将の中でも古参で最強という扱い。そして年齢も古参。 -本作を手掛けたスティングからも、自社メーカーキャラクターとして「スティングちゃん」が登場する。 --随所にD.H.Eシリーズで見られたネタがあり、そちらのシリーズ側のプレイヤーにも好評である。 ---- **総評 SDキャラの挙動は見ていて非常に楽しいものによく仕上がっており、新機軸のキャラ達もそれぞれイベントが多く堪能させてくれる。~ SRPGとしてみると一応完成はされているのだが、全体の調整が甘く、罠や段差、UIなどで大きくテンポを削がれて快適なプレイができないのは現実的に辛い。~ そして''ノワールのスピンオフのはずが、ノワールの株が下がる可能性が高いシナリオ''というのもガッカリ要素として侮れない。一言で言うと、&bold(){主人公という名の公開処刑}。 ---- **余談 ゲハピクのみだが、[[U>超次元アクション ネプテューヌU]]でプレイアブル化したファミ通ちゃんの初登場作品。ただイメージが固まっていなかったのか、Uとは全く違う衣装となっている。 本作で露出したノワールのアレっぷりだが、後に出たネプテューヌVIIで補強されてしまうという追撃が待っていた(ただし同作はユニ持ち上げのために、ノワールを下げる傾向にある)。つまり彼女は根本的に主人公に不向きということに…。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //コンパイルハート,ネプテューヌシリーズ,プレイステーション・ヴィータ
*超女神信仰 ノワール 激神ブラックハート 【ちょうめがみしんこう のわーる げきしんぶらっくはーと】 |ジャンル|シミュレーションRPG|CENTER:&amazon(B00HFQTX3M)&amazon(B00HFQTX5K)| |対応機種|プレイステーション・ヴィータ|~| |発売元|コンパイルハート|~| |開発元|スティング|~| |発売日|2014年5月29日&br()廉価版:2017年9月21日|~| |定価|通常版:7,344円&br()限定版:10,584円&br()DL版:6,480円(全て税込)|~| |廉価版|パッケージ版:4,104円&br()DL版:3,780円(全て税込)|~| |レーティング|CERO:C(15才以上対象)|~| |判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|''ノワールが主人公ではない''&br()秘書官の必要性&br()無駄にストレス仕様のUI|~| |>|>|CENTER:''[[ネプテューヌシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[公式サイト>http://www.compileheart.com/noire/]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -『ネプテューヌ』シリーズのメインキャラの一人で人気キャラクターの「ノワール」を主軸に据えたスピンオフで、3DマップのSRPGとなっている。略称は『激ノワ』。 --当作品では、[[かつて行われた人気投票>http://www.compileheart.com/neptune_mk2/result.html]]でノワールがネプテューヌを破りトップを獲得したことから始まる作品でもある。 ---ただしノワールの性格は、人気投票があった頃の「超次元(mk2)」寄りの性格ではなく「神次元(V)」寄りの性格である。 -主人公はノワールではなく、(一応)プレイヤーの分身扱いのノワールの秘書官の少年(立ち絵なし台詞あり)。 -スティングが開発を担当しており、同社が過去に手掛けた『[[Dept. Heaven Episodesシリーズ>Dept.Heaven.Episodes.シリーズ]]』のSRPG作品とのシステム的共通点が多い。 -「リアル頭身にするとキャラの判別が難しくなる」という理由で今までのシリーズと違い、キャラクターのモデルはSDサイズになっている。 -キャッチコピーは「&bold(){もう、ぼっちとは言わせない}」((ちなみに限定版のパッケージのラフ画には「ぼっちのポーズ」と書かれている))、物語として「ノワールが友達を作る」という事が根幹に置かれている。 ---- **ストーリー >ゲイムシジョウ界――~ そこはゲイムギョウ界とは似て非なる世界 > >プラネテューヌを治めるパープルハートことネプテューヌ。~ ルウィーを治めるホワイトハートことブラン。~ リーンボックスを治めるグリーンハートことベール。~ ラステイションを治めるブラックハートことノワール。~ 四人の女神は世界の覇権を手中に収めようと日々戦い、競い合っていた。 > >しかし、ノワールが覇権掌握まであと一歩に迫ったとき、~ 何者かによって、女神たちの力が奪われてしまう! > >バラバラになってしまった世界を救うため、~ 女神たちは協力してゲイムシジョウ界の統一を目指す。 > >はたして、新たな冒険の先で~ ノワールを迎える出会いとは……? ---- **特徴 -今までのシリーズにいた「ゲームメーカー擬人化キャラ」がメインで登場せず、代わりにゲームタイトルをモチーフにした新キャラクター「武将」が18人登場する。 --鉄拳ちゃんのようにゲームタイトルをそのまま擬人化したのではなく、あくまでモチーフにしたと思われる名前になっている。([[メタルギアソリッドシリーズ>メタルギアシリーズ]]をモチーフにして「リッド」等)。 ---元ネタを辿ると[[レディ・ワック>パックマンシリーズ]]といった古株から「[[プーナ>オプーナ]]」といった比較的新しい所まで網羅している。 ---[[アイン・アル>ファイナルファンタジーシリーズ]]や[[リトル・レイン>ネバーランドシリーズ]]((スペクトラルシリーズの登場キャラ「リトル・スノー」がモチーフ。))のように若干ひねったりモチーフの登場キャラを名前にしている場合もある。 --皆勤賞キャラの衣装はいずれも[[神次元>神次元ゲイム ネプテューヌV]]仕様となっている。 --DLCとしてアイエフ、コンパ、スティング、[[FFF>フェアリーフェンサーエフ]]からのゲストでティアラが登場する。~ アイエフとコンパは普通はNPCキャラとしてゲハピクとして登場するが、DLCとしてようやく参戦する。 ***戦闘関連 ''リリィシステム'' -リリィブースト --味方キャラクターの隣でスキルを使う事で、隣接したキャラクターにキスをしてもらい(演出オン/オフ可)スキルや超必殺技の威力上昇、消費SPの減少といった恩恵を受ける事ができる(最大で四方を囲む4人分効果がある)。 -リリィポイント --リリィブーストをすると溜まるポイントで、自軍全体で最大100まで保持できる。女神化やキャラクターの交代、超必殺技など戦略面で非常に重要になっている。 -リリィランク --シリーズ恒例のキャラ同士の仲の良さを表すシステムだが、今作ではリリィブーストでのみ上昇する。一回スキルを使う/使われる度に1上昇し、最大で100。ランクが高いほどスキルの効果にも補正が入ったり、サブイベントの発生条件にもなっている。 ''ギミック・罠'' -マップによってはトロッコや移動床などの移動用ギミックや、火炎床、警報床などのダメージ罠が存在する。 --罠を踏むとダメージに加えて、その''キャラクターの行動が強制終了する''、代わりに罠の上にキャラがいた場合他のキャラはその上を素通りできる。 --また自分のジャンプ力以上の高さから飛び降りた場合もダメージ+行動強制終了になり、同じく下にキャラがいれば素通りができる。 ''女神化'' -リリィポイントを使う事で変身可能になり、今作では1戦闘で1度だけ、3ターンのみという大きな制約がついた。代わりにステータスの大幅上昇に加えて段差、罠などを完全にスルーできる浮遊状態になる。 --ティアラは浮遊状態にはならないものの女神化と同じ扱いでフェアライズが使用できる。 -また女神と武将の差別化のためか、女神は武将に比べるとスキルの範囲が極端に狭い。 ''宝箱・オブジェクト'' -中身は毎回固定で普通の宝箱と属性宝箱4種の5種類存在する。 --宝箱に加え、足場になる木箱、トロッコなどの移動用仕掛けのスイッチなどは通常攻撃でのみ起動できる。 --木箱は持ち運ぶ事ができ、足場にするだけでなく使い捨ての武器として敵に投げる事もできる。その際は下手なスキルが霞むほどの大ダメージを与えられる。 ---また木箱を持ったキャラの上に更に木箱を持ったキャラが乗る、という形でディスガイアばりのタワーを作る事も一応可能。ただし木箱を持っているキャラは高さが上がるため、乗るためには高いジャンプ力が必要になる。 ''手加減してもらう'' -敗北(全滅、リタイア問わず)した時に選べる選択肢。選ぶとそのステージをクリアするまで敵軍のHPやSTRなどが0.8倍されてリトライとなるが、この効果は特に制限なく重複できるため最終的にラスボスですらHP1になってしまう。 ''その他'' -移動 --移動はよくある指定式だが、移動ルートを指定する事はできず、向きを変える事でルート変更をする方式になっている。 -リーダー --戦闘ごとにリーダーを決め、リーダーに決めたキャラが習得しているリーダー効果が発動する。またリーダーは戦闘中に他のキャラを出撃させる時に撤退させる事ができない。リーダーを設定しない事も可能。 -キャラクターチャレンジ --Vと違い必要回数は常識的なレベルに抑えられたが、代わりにVほど劇的なボーナスは発生しなくなっている。 -難易度の設定 --今作ではストーリーを始めた時に難易度の設定が設けられ、それによって敵のステータスやAIが変わる。なお、これに関わる隠し要素やトロフィーは無い。 ***システム ''ミッション・再戦シミュレーション'' -ミッションでは本筋にあたるミッションや攻略に関係ないサブミッションを受ける事ができ、再戦シミュレーションでは一度クリアした本編ステージを再プレイできる。シナリオによっては連戦になる。 --サブミッションと再戦シミュレーションのミッションの報酬は初回と二回目以降で変化する。 ''シムノワール'' -ノワールの自室で行えるモードで「プレイヤーが唯一秘書官として活動できるモード」でもある。 -ノワール様へのお願い --ノワールが国民からお願いされた要望を秘書官がアドバイスをする事で解決する。回答の成功数で秘書官とノワールの恋愛イベントが発生する。追加エンドのフラグにも関わってくる。 -シムポイントでお買い物 --店で買い物をする事で消費金額の一割手に入るシムポイントを使い、ノワールの部屋に家具を購入する事ができる(ノワールの反応から秘書官の独断の模様)。部屋のグレードアップもでき、その際に購入特典が手に入る。 ---家具もゲハピク扱いであり、調べると台詞が表示される。 ''その他'' -ゲハピクや開発、ディスクメイク、ビデオなど街でのシステムはVを基準にしている。 --ディスクメイクの効果はゲームに合わせて一部変更されている。 -シリーズ恒例のシェアも画面には存在するが、本作ではストーリー進行度のようなもので戦略上の意味はない。 ---- **評価点 -キャラが多い --基本的にこのシリーズは女神4人+イストワール+マジェコンヌ+αで、RPGとしては立ち絵ありのキャラが少ない傾向があるのだが、今作は新キャラ18人と非常に多い。 --同時にサブイベントも豊富、ただしボイスありのサブイベントはほぼノワールのみであり、それ以外のキャラは非常に少ない。 -SDキャラが可愛い --シリーズのレギュラーキャラも上手くSDサイズに落とし込んでおり、仕草が非常に可愛らしい。また状態異常になれば目がぐるぐるになったり、ハートになったりと様々な変化を見せる。 ---MVPになるとレベルアップ時と同じモーションを取るのだが、その気になれば石化など行動不能になった状態異常のキャラをMVPにする事もできる。 ---スキルによるアクションもしっかり作りこまれている。ただし、超必殺技の対ボス演出などはない。 -立ち絵が動く --動くと言ってもスライドしたり拡大縮小する程度だが、それでも前作のRe;Birth2や据え置きのVより遥かに躍動感がある。 -ビデオの復活 --シリーズ全体において、Vitaソフトではイベントを見直せるビデオ機能が無かったが、今作でようやく搭載された。武将イベントが多いこともあり、有用性は高い。 -一枚絵CGのクオリティ、多さは携帯機シリーズでトップクラス。ただしほぼ全てがノワール絡みであり、逆に他の女神3人の登場するCGはほぼ存在しない。 ---- **賛否両論点 -大味なゲームバランス --リリィブーストの恩恵が非常に大きく、一人隣接するだけで消費30%減、威力35%上昇で、4人で囲めば消費70%減、威力60%も上昇し、超必殺技も4人で囲めばリリィポイントの消費を回復が上回る。味方にバフ持ちが多く重ねがけも200%までできるため非常にインフレしやすい。 --逆に敵はリリィブーストに相当するシステムが無い代わりに基本的に長射程、超範囲、超威力、敵によっては2回行動((味方側でこの特性を持っているのはブラックハートのみ。))であり、やるかやられるかというバランスになっている。ドラゴン系をはじめとする一部モンスターは広範囲の石化攻撃を仕掛けてくるなど、別ベクトルでも容赦ない。 --ラスボス戦ではこれが顕著で、防御力が高く単発ではあまりダメージが無いが、バフを集中させて超必殺技を打ち込むことで大ダメージとなり、場合によっては1ターンキルとなる。逆に、2回攻撃の特性を持つラスボスも広範囲の即死技を連発し、あっという間に壊滅させてくる。 --敵の思考パターンは「キャラが移動して攻撃できる範囲にいる場合のみ行動する」がほとんど。サポートスキル持ちは遠くに離れながらサポートをひたすら使い、ゾンビ系の雑魚は無策で突っ込んでくる。 ---- **問題点 -秘書官の必要性 --同じく男主人公でプレイヤーの分身だった[[PP>神次元アイドル ネプテューヌPP]]のプロデューサー(以下P)と比較される事もあるが、Pは「物語の中心人物」だったが、秘書官は会話にも参加しない事が多い(モノローグすらない事も多い)など「近くから見ているだけの外野」でいる事が多い。 ---喋ったかと思えば秘書官が飲み物を買いに行く→場面暗転という、都合よく場面転換に使われているシーンも多々存在する。 ---ただでさえ戦闘能力がないため基本的に女神の後ろで見ているだけという役立たずだが、ノワールと''自分に惚れているサオリの時のみ''身体を張る。メインヒロインのノワールはともかく、サオリの時は唐突に危険な任務に志願するためかなり不自然、おそらくその章のメインであるノワールとサオリの恋愛対決のためだと思うが、この場面を除いてノワール以外のキャラのために身体を張る場面はないためかなり寒い。 --何よりプレイヤーの分身という割に、キャラメイクどころか名前入力すらなし(そのくせ初登場場面の名称が「少年」と年代まで固定されている)、自身はユニットにならない、本編に選択肢がないと、一切プレイヤーが介入できる要素がないにも拘らず、台詞ありとSRPG、ADVどちらから見てもプレイヤーの分身と呼べる要素がほとんどない。まともに秘書官として操作できるのはサブイベントであるシムノワールのみ。 ---ノワールを始めとした仲間からは異常に信頼されており、女神に指示を飛ばす場面も一応あるが、実際の戦闘では秘書官がいない状況でも戦闘が起きる場面が何度もあるため、軍師ポジションですらない。 ---今作のシナリオは「ノワールが友達を作る」というものがあるにも拘らず、何故ギャルゲー要素を入れる必要があったのかという指摘も存在する。 ---天然ジゴロ化していていつの間にか好意を抱かれていることが多々ある。 ---下記の通りサブイベントの条件はノワールと武将のリリィランクだが、リリィランクを高くすると、''秘書官が武将を励ますサブイベントが起きる(ノワールや他のキャラは登場しない)''というノワールとのリリィに関係ない誰得な展開がおきる。 ---そもそもリリィブーストのキスの描写など、思い切り百合をイメージさせる描写を出しておきながら、男を登場させる必要性が感じられない。逆に何故ノワールと恋愛をする本作にリリィシステムを入れたのかという意見も。 --性格も「地味で真面目なmob一般人」という感じであり、ネプテューヌ達のハイテンションな空気に溶け込めていない点も気になる。 ---しかも書記官は会話への参加が少ない割にやけに肯定的に評価されるので、無理に気を使われてるみたいでプレイヤーの居心地が悪い。 -シナリオ --上記の秘書官絡みに加えて、ノワールが自身のミスで落ちぶれる所から始まるためか、今作はノワールの悪い部分が非常に強調されている。そのためファンから見てもあまり嬉しくない描写が多い。 ---これが本作で唐突に出てきた描写だったらまだ幾分救いがあったのだが、知っている人間なら「確かに、ノワールならやるわ」と納得してしまう、&bold(){無駄に製作サイドの理解度が高いやらかし}が多いのが最高にたちが悪い。そして、大体それに対するフォローがない。 ---例えば、一見堅実に見えてロマンチスト且つ諦めが悪い・他人の機微を理解するのが超下手・本当の自分を隠して周りの評価を上げているため弱みを見せると評価が一気に急落する・善意が押しつけがましい・調子に乗りやすく、それで失敗しても学習しない、といった面は今まででも描かれている。 --そもそもノワールのスピンオフなのに主人公がノワールではなく、秘書官と言う事自体を不満に思うプレイヤーも多い。 --また、ノワールメインでありながら、妹のユニ((装備アイテム「候補生の加護」の説明文には女神候補生の存在を示唆する文が載っているが存在しない。過去作のテキストを丸写ししたのが原因))などは出てこない。 ---ただしノワールがおちぶれる状況なのに、秘書官抜きで心の支えになれるユニがいては話的におかしくなってしまう可能性もあるため仕方ない部分も。 -リリィランク --サブイベントの条件がノワールと武将のリリィランク、トゥルーエンドの条件がノワールとそれ以外21人のリリィランク75(70)以上という条件のためあげるのが非常に面倒。過去作のようなランクを上げやすくなるチップは存在しない。また全員のリリィに関するトロフィーもあり、特に味方へのサポート技を持たないベール・ウィン・リッドは煽りを受けやすい。 ---なお、トロフィーは各キャラのほか全員に対するリリィランクマックスが条件。 -罠、段差 --最終的な移動選択時に罠を踏むと行動が強制終了するのはともかく、罠を踏んだり段差から落ちると、移動キャンセルが効かないため、とりあえず移動してみるという事ができない。移動が方向指定のため罠が張り巡らされている場合避けて進むのも非常に面倒くさい。自由に移動できる浮遊を持っているのはターン制限がある女神4人を除くとレディ・ワックただ一人。 ---一応浮遊状態のキャラが足場を持ち、その上に乗れば他のキャラも恩恵を受けられる。ただし乗るためには持っている側が段差の下にいる場合を除いて高いジャンプ力が必要で、足場を持っているキャラは攻撃不可という制約がつく。 ---前述の移動ルートの件もあるため、罠に引っかからないようにするとあまり移動できないパターンが多々ある。 -敵の移動制限の少なさ --味方は罠にかかる、ジャンプ力が一部キャラ除いて1しかないなどの制約があるが、敵は罠に掛からない、どれだけ高い段差から落ちても平気、ジャンプ値が高いキャラが多いと明らかに有利すぎる。 ---敵が罠にかかるとテンポが悪くなるという意見もあるが、味方がかかると行動強制終了になるのが主な問題である。 ---正確には敵、自動行動系の状態異常中の味方、第三勢力のユニットの行動制限が少ない。 -槍(ベール)の不遇 --槍は1マス先に攻撃できる代わりに段差があると攻撃できないという仕様だが、シナリオが進むと攻撃範囲が3マス以上で段差も超えられるキャラが多数加入するため、槍だけ異常に不利になっている。 --槍はベール、サンゴの二人だがサンゴはスキルの範囲が広いため、結果的にベールだけがやたら不遇な事になっている。 -キャラ格差 --唯一の浮遊持ちで味方の移動力&ジャンプ力強化に加えて、ワープで位置の入れ替えまで可能と後半の半ば必須キャラのレディ・ワックや、広範囲回復+複数バフを一つの技でできるレストアなどは満場一致で強キャラと言われている。ベールなど使い勝手が悪いキャラはいるもののこの辺りはまだ愛で補える。 --そんな中でリトル・レインは僧侶タイプにも拘らず超必殺以外は単体回復のみ((単純な回復量は一番多いが、リリィブーストで回復技にもバフがかかる本作では誤差の範囲))、さらに下記の通り自動回復の仕様そのもののせいでストレスが溜まり、トドメとばかりに加入は一番遅く、しかもシナリオの都合で''加入した瞬間に一時離脱する(再戦シミュレーションで使える期間すらない)''と1人だけ性能、出番両方で極端に冷遇されている。 -通常攻撃の不遇 --スキルは必中、カウンター不可なのに対し、通常攻撃は命中判定が存在し外れる可能性がある、カウンターを受ける、リリィブーストが乗らないとキャラクターチャレンジ狙い以外で戦闘で使う価値がまるでなく、宝箱の破壊やオブジェクトの起動くらいしか出番がない。SPの回復も簡単のため、SPや金に余裕がない最序盤を除けば通常攻撃に頼るような場面は来ない。 -状態異常 --命中率アップの「メガネっ娘((状態異常にも拘らずメリット効果であり、Re;Birth1のメガネの件も踏まえるとネタ、または趣味で作られた可能性が高い))」、カウンター発動不可になる「ビビリー」の二つは通常攻撃の仕様の関係でほとんど意味がない。 ---「ぐるぐる」の状態異常はぱっと見無意味だが、ぐるぐるは常に背後から攻撃を受ける扱いになる。 --敵味方構わずアイテムを使いまくる「LOVE」は味方には効果があるものの、敵はアイテムの概念がないため、回復スキルを持っていない敵には全く意味がない。 --逆に行動不能になる「石化」や「フリーズバグ」は状態異常がターン開始時に処理される関係で、治してもそのターンは動けないと非常に強力。 ---また状態異常は重複せず上書きされるため、強力な状態異常を与えてしまうと、他の状態異常付与を持つ技が使いにくくなる。 -属性宝箱 --宝箱の属性に対して有利な属性でしか壊せないが、4つしか属性がないとはいえ属性相性がわかりにくい(炎→風→雷→氷→炎)。キャラクター出撃画面では属性相性が見れないのもデメリット。 -再戦シミュレーション --連戦マップを再戦する場合、特定のステージを選ぶ事はできず、全てプレイする必要がある。またクリア報酬が最初のマップのものしか表示されない。 ---特に強制永続女神化状態の女神3人だけでプレイする必要があった連戦ステージは、参加人数3人の制限はそのままで強制女神化がなくなるため、難易度が無駄に上昇する。 --また、ネプテューヌの武器「無名刀」の仕様書が手に入るはずのステージで、バグで個数が0となりクリアしても入手できない。 ---アップデートにより修正されたが、既にクリアした場合その仕様書がずっと手に入らない。既にクリアしてしまった人の為の救済も無い。 -色素の販売がなくなった --V同様色素を集めるために非常に時間がかかるようになった。 ---今回、コスチュームチェンジは一切ないので、使うのは一部装備品とプロセッサのみなのが救い。 --また、アイテム開発ではキーアイテムの仕様書も存在するが、DLCを含めても全く存在していない。 -無駄にストレスを感じるUI --エフェクト ---エフェクトの加速もカットも存在せず、ターン開始時に処理される状態異常のスリップダメージ、女神化の経過ターン、自動回復などが一人ずつ且つ一つずつ処理されるため非常にテンポが悪い。 ---このためリーダー効果と超必殺技で自動回復があるリトル・レインは非常にストレスがたまる。 ---本作の神ゲー組み合わせにはジャンプ力アップという非常に有用な組み合わせがあるが、その中には自動回復が含まれているため、ネタ混じりに自動回復がデメリットなどと言われてしまうほど。 ---トロッコや丸太等一部移動用の仕掛けを加速もカットもできない、カットできないものに限って動きも遅い。 --戦闘中にキャラクターのステータスを確認するためにはメニューを開き、キャラクター一覧を選択した状態で△を押す必要があると妙に手順が多かったり、チュートリアルの教えていーすんがキャンセル不可だったりと妙にテンポを削いでくる。 -シムポイント --シムポイントでお買い物、で家具を買う以外使い道がなく、家具の購入状況は周回しても引き継ぐため最終的に余りまくる。また引き継ぐため下位の家具のゲハピクも二度と見れない。 -ステータス上昇などのバフデバフの確認方法 --確認するにはカーソルをユニットに合わせて×ボタンを押す。カーソルを合わせるだけで良かったはず。 --アイコンは前作までの使いまわしで、今作で初登場のバフはアイコンが表示されず効果が切れたのかどうかは直接確かめるしかない。 ---実感が沸きにくいクリティカル率アップ、確かめるにはリスクが高い物理完全回避など表示してほしいものに限って表示されない。 -スタッフロール --無印以来の立ち絵のハイライト式のごく普通のスタッフロールなのだが、シリーズ恒例のミニキャラ劇場がない。 -DLCがやや割高 --キャラ一人につき500円だが加入ステージと加入イベント(会話相手もノワールと秘書官のみ)しか存在せず、イベントCGつきでフルボイスで複数イベントがあったVのDLCキャラ(600円)よりも高めに感じる。 ---またティアラに関しては悪くないが、候補生やプルルート、ピーシェなどネプテューヌのキャラを優先して欲しかったという異見がある。 --またアイエフの台詞に「ゲイムギョウ界に~(本作の舞台はシジョウ界)」と、候補生の加護や開発などと同じく、やはり何も考えずに収録された台詞がある。(コンパの台詞はしっかり「ゲイムシジョウ界」になっている) ---- **ネタ要素 武将18人がゲームタイトルモチーフのためそれに関するネタが非常に多い。 -[[アイマス>アイドルマスターシリーズ]]モチーフと思われる増嶋愛はノワールとの会話で、ノワールがなぜか「72」に過剰反応するが、極度の貧乳であるバストサイズ72の如月千早と同じ中の人のためと思われる。初移植先なためか、ベールの妹扱い。 --ちなみに、同じくアイマス声優が務めるマジェコンヌ(たかはし智秋)とベール(佐藤利奈;こちらは「シンデレラガールズ」の声優)は、それぞれキャラの立ち位置と声優の出演作の関係からか、これと言ったネタは存在していない。 -ビオの超必殺技「豆腐ハザード」。元のキャラが[[バイオハザード>バイオハザードシリーズ]]モチーフなので、相手を文字通り豆腐化するウィルスをばらまく。つまり「The 豆腐 Survivor」。 -ドラゴンクエストをモチーフにしたと思われるキャラ「エステル」は、武器がロトの剣や天空の剣。また、唯一武器を変更すると盾のデザインも変化する。そして彼女のリーダースキルは「石化無効」のため、石化攻撃をする事が多いドラゴンの退治に役立ちやすい。 -アイン・アルは[[中二病キャラ>ファイナルファンタジーXIII]]で髪型が[[クラウド・ストライフ>ファイナルファンタジーVII]]で武器がガンブレード。そして何故かというか当然というか、エステルとは仲が悪い。 --またゲハピクだが、コスプレ衣装を手に入れるためにアルバイトをしている「[[バイトニングさん>ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII]]」というゲストもいる。 -[[初音ミク及びProject DIVA>SEGA feat. HATSUNE MIKU Projectシリーズ]]モチーフのツネミの「ツッネツネにしてやんよ!」と、ネプテューヌが以前からパロディしていた「ねっぷねぷにしてやんよ!」でどちらが二番煎じかという話になり、そして''ネプテューヌの存在そのものが二番煎じ''という話題になる。 -オプーナを元にしたと思われるプーナは、ブランとの会話で「[[ギャラクシー>スーパーマリオギャラクシー]]」という名前の本を使って彼女を対比していたが、これはオプーナがマリギャラの影響で影を潜められたのが理由だと思われる。(両作品の当該ページも参照) -パックマンをモチーフにしたと思われるレディ・ワックは、物理的にもエネルギーなど概念的にもなんでも食べる。またモチーフの中で最古参のため武将の中でも古参で最強という扱い。そして年齢も古参。 -本作を手掛けたスティングからも、自社メーカーキャラクターとして「スティングちゃん」が登場する。 --随所にD.H.Eシリーズで見られたネタがあり、そちらのシリーズ側のプレイヤーにも好評である。 ---- **総評 SDキャラの挙動は見ていて非常に楽しいものによく仕上がっており、新機軸のキャラ達もそれぞれイベントが多く堪能させてくれる。~ SRPGとしてみると一応完成はされているのだが、全体の調整が甘く、罠や段差、UIなどで大きくテンポを削がれて快適なプレイができないのは現実的に辛い。~ そして''ノワールのスピンオフのはずが、ノワールの株が下がる可能性が高いシナリオ''というのもガッカリ要素として侮れない。一言で言うと、&bold(){主人公という名の公開処刑}。 ---- **余談 ゲハピクのみだが、[[U>超次元アクション ネプテューヌU]]でプレイアブル化したファミ通ちゃんの初登場作品。ただイメージが固まっていなかったのか、Uとは全く違う衣装となっている。 本作で露出したノワールのアレっぷりだが、後に出たネプテューヌVIIで補強されてしまうという追撃が待っていた(ただし同作はユニ持ち上げのために、ノワールを下げる傾向にある)。つまり彼女は根本的に主人公に不向きということに…。 ---- //タグ管理用スペース(タグを変更した時は内容をこちらにコピペ上書きしてください。) //コンパイルハート,ネプテューヌシリーズ,PSVita,2014年,スティング,SRPG

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