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*クリーチャーと恋しよっ! ここのえこころ
【くりーちゃーとこいしよっ ここのえこころ】
|ジャンル|ビジュアルノベル|&image(https://cdn.cloudflare.steamstatic.com/steam/apps/356450/header.jpg?t=1604175858,height=160)|
|対応機種|Windows,Mac,Linux(Steam)|~|
|発売元|Sekai Project|~|
|開発元|Nostalgia|~|
|発売日|2018年3月2日|~|
|定価|310円|~|
|判定|BGCOLOR(MistyRose):''怪作''|~|
|ポイント|まさかの商業ゲーム化&br;化け物にしか見えないヒロインと登場人物&br;展開されるのはキャラデザとミスマッチな王道ラブコメ|~|
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#contents(fromhere)
----
**概要
元々は同人スタジオNostalgiaが作成し、公開したフリーゲーム。~
主に日本のビジュアルノベルを販売しているアメリカ合衆国に拠点を置く企業Sekai ProjectからSteamで販売され、%%どういうわけか%%商業ゲーと化した。
**特徴(怪作要素)
-Steamストアの画像を見れば一目瞭然だろうが、''主人公以外の登場人物の見た目がクリーチャーとなっている''。
--念の為補足するが、[[異世界の亜人>サモンナイトシリーズ]]とか[[ギャル型モンスター>クイーンズゲイト スパイラルカオス]]とかそういうジャンルではなく、それらとは全く別方向のデザインをしている。本作のキャラクターデザインに萌え要素はあまりなく、''正真正銘の化け物(クリーチャー)''である。
-主な登場人物
--一之瀬一太郎
---本作の主人公。''恐らく唯一の人間''。
--九重こころ
---本作のヒロインで主人公の幼馴染。''見た目が人型のバッタの姿をしている''。%%『真・仮面ライダー』かよ。%%
--麻佐川正人
---一見不良に見えるが実は天才の主人公たちのクラスメイト。''見た目が骸骨となっている''。%%相対的にかっこよくも見えなくもない。%%
--愛美
---主人公の妹。''見た目がどう見てもコウモリ''。常に天井からぶら下がっている立ち絵(?)には突っ込まざるを得ない。
-こんな奇っ怪な外見の人物が登場するのだから、ストーリーもさぞ奇っ怪なのかと思いきや、''世界観やシナリオは至って普通''。キャラデザ以外至極普通のビジュアルノベルとなっており、奇をてらったキャラデザと非常にミスマッチ。
--具体的には現代日本を舞台に、進路先を決めなくてはならない高校生の主人公と幼馴染との王道ラブコメが展開されていく。そのミスマッチ具合は尋常ではない。
---「[[主人公は障害のせいで他人が怪物に見えてしまう!>沙耶の唄]]」とかそういう理由付けがされている訳でもない。冒頭で主人公が窓の外を覗いて人型のバッタの幼馴染が迎えてくる状況が''いつもの光景''らしいので、プレイヤーだけが置いてけぼりを喰らう。
--作中で登場人物の見た目にツッコミが入ることは全くない。ツッコミはプレイヤー自身が入れろということなのだろうか。
--立ち絵とテキストの食い違いもツッコミポイント。「顔を真っ赤にする」と書かれながら、''目を真っ赤にする''こころや、常に天井にぶら下がっている立ち絵の愛美が''「飛び上がって天井に頭をぶつける」''と表現されるなど、全編通してシュールな光景が続いていく。
-つまるところ、本作は''普通のビジュアルノベルのキャラデザを化け物に差し替えただけ''なのである。本作のキャラデザがクリーチャーであることにシナリオや設定上の意味は全くない。
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**評価点
-主人公以外フルボイス
--ちなみにフリーゲーム版の時点でボイス搭載済。
-多言語対応
--原作のフリーゲーム版と違い、英語と中国語に対応している。%%日本語でプレイする分には関係ないが。%%
-Mac OSとLinuxに対応している。
--フリーゲーム版ではWindowsにしか対応してなかったので、一応これも評価点と言えるか。
**賛否両論点
-こころのお色気シーンやキスシーンがある。
--ギャルゲーとして見た場合は当たり前なのだが、見た目が見た目なので、グロく感じる人が大半だろう。
---百歩譲ってお色気シーンは兎も角、キスシーンは人外フェチでもかなりきついビジュアルとなっている。%%アダルトゲーム化されたらどうなるのだろうか?%%
**問題点
-310円という低価格を踏まえても、小粒なボリューム
--普通にプレイして1〜2時間程度でクリアできる。
--ストーリーも最後の選択肢以外一本道。その選択肢も3つのうち1つだけが正解で他を選ぶとゲームオーバーになる。マルチエンディングでもない。
--評価点で述べた多言語対応化の手間を考慮すれば妥当な価格とも言えなくもない。%%日本のプレイヤーには関係ないが。%%
-終盤の選択肢を間違えた場合の内容
#region(終盤のネタバレ注意)
--終盤の選択肢を間違えると主人公は''他の登場人物に怪物の如く襲われてゲームオーバーとなる''。
--その選択肢に至るまではストーリーは普通に進んできたため、違和感が強い。クリーチャー要素をストーリーに入れるならそこに至るまでにも入れるべきで、入れないのであれば全編入れずにシュールさを押し出せば良いものを、これでは中途半端である。
#endregion
----
**総評
出落ち…というより''ビジュアル落ち''と言った方が的確な作品。キャラクターデザインが本作のすべてと言っても過言ではない。~
登場人物の見た目がクリーチャーということ以外は至極普通のビジュアルノベルなため、キャラクターの見た目以上のインパクトが殆どないのが、残念に感じる。~
キャラクターデザインを化け物にするなら、シナリオや設定もそれに合わせたものにした方が、(万人受けするかはともかく)もっと高い評価を得られたのではないか? と思わざるを得ず、総じて微妙な内容という評価に落ち着くだろう。
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**余談
-Steam版の日本語タイトル表記が''『リーチャーと恋しよっ! ここのえこころ』''と明らかな脱字がある。ゲームプレイに支障はないが、未だに直されていない。
-同スタジオが作成した乙女ゲー版『[[クリーチャーと恋しよっ! for乙女]]』が本作と同じくSekai Projectから2020年10月31日(日本では2020年11月1日)からSteamで販売されている。こちらは現状Windowsのみ対応。
-ノベライズ版も販売されている。こちらは麻佐川正人に恋をした少女が主人公の外伝となっている。%%ちなみに値段は本作の3.5倍ほどする。%%
*クリーチャーと恋しよっ! ここのえこころ
【くりーちゃーとこいしよっ ここのえこころ】
|ジャンル|ビジュアルノベル|&image(https://cdn.cloudflare.steamstatic.com/steam/apps/356450/header.jpg?t=1604175858,height=160)|
|対応機種|Windows,Mac,Linux(Steam)|~|
|発売元|Sekai Project|~|
|開発元|Nostalgia|~|
|発売日|2018年3月2日|~|
|定価|310円|~|
|判定|BGCOLOR(MistyRose):''怪作''|~|
|ポイント|まさかの商業ゲーム化&br;化け物にしか見えないヒロインと登場人物&br;展開されるのはキャラデザとミスマッチな王道ラブコメ|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
元々は同人スタジオNostalgiaが作成し、公開したフリーゲーム。~
主に日本のビジュアルノベルを販売しているアメリカ合衆国に拠点を置く企業Sekai ProjectからSteamで販売され、%%どういうわけか%%商業ゲーと化した。
**特徴(怪作要素)
-Steamストアの画像を見れば一目瞭然だろうが、''主人公以外の登場人物の見た目がクリーチャーとなっている''。
--念の為補足するが、[[異世界の亜人>サモンナイトシリーズ]]とか[[ギャル型モンスター>クイーンズゲイト スパイラルカオス]]とかそういうジャンルではなく、それらとは全く別方向のデザインをしている。本作のキャラクターデザインに萌え要素はあまりなく、''正真正銘の化け物(クリーチャー)''である。
-主な登場人物
--一之瀬一太郎
---本作の主人公。''恐らく唯一の人間''。
--九重こころ
---本作のヒロインで主人公の幼馴染。''見た目が人型のバッタの姿をしている''。%%『真・仮面ライダー』かよ。%%
--麻佐川正人
---一見不良に見えるが実は天才の主人公たちのクラスメイト。''見た目が骸骨となっている''。%%相対的にかっこよくも見えなくもない。%%
--愛美
---主人公の妹。''見た目がどう見てもコウモリ''。常に天井からぶら下がっている立ち絵(?)には突っ込まざるを得ない。
-こんな奇っ怪な外見の人物が登場するのだから、ストーリーもさぞ奇っ怪なのかと思いきや、''世界観やシナリオは至って普通''。キャラデザ以外至極普通のビジュアルノベルとなっており、奇をてらったキャラデザと非常にミスマッチ。
--具体的には現代日本を舞台に、進路先を決めなくてはならない高校生の主人公と幼馴染との王道ラブコメが展開されていく。そのミスマッチ具合は尋常ではない。
---「[[主人公は障害のせいで他人が怪物に見えてしまう!>沙耶の唄]]」とかそういう理由付けがされている訳でもない。冒頭で主人公が窓の外を覗いて人型のバッタの幼馴染が迎えてくる状況が''いつもの光景''らしいので、プレイヤーだけが置いてけぼりを喰らう。
--作中で登場人物の見た目にツッコミが入ることは全くない。ツッコミはプレイヤー自身が入れろということなのだろうか。
--立ち絵とテキストの食い違いもツッコミポイント。「顔を真っ赤にする」と書かれながら、''目を真っ赤にする''こころや、常に天井にぶら下がっている立ち絵の愛美が''「飛び上がって天井に頭をぶつける」''と表現されるなど、全編通してシュールな光景が続いていく。
-つまるところ、本作は''普通のビジュアルノベルのキャラデザを化け物に差し替えただけ''なのである。本作のキャラデザがクリーチャーであることにシナリオや設定上の意味は全くない。
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**評価点
-主人公以外フルボイス
--ちなみにフリーゲーム版の時点でボイス搭載済。
-多言語対応
--原作のフリーゲーム版と違い、英語と中国語に対応している。%%日本語でプレイする分には関係ないが。%%
-Mac OSとLinuxに対応している。
--フリーゲーム版ではWindowsにしか対応してなかったので、一応これも評価点と言えるか。
**賛否両論点
-こころのお色気シーンやキスシーンがある。
--ギャルゲーとして見た場合は当たり前なのだが、見た目が見た目なので、グロく感じる人が大半だろう。
---百歩譲ってお色気シーンは兎も角、キスシーンは人外フェチでもかなりきついビジュアルとなっている。%%アダルトゲーム化されたらどうなるのだろうか?%%
**問題点
-310円という低価格を踏まえても、小粒なボリューム
--普通にプレイして1~2時間程度でクリアできる。
--ストーリーも最後の選択肢以外一本道。その選択肢も3つのうち1つだけが正解で他を選ぶとゲームオーバーになる。マルチエンディングでもない。
--評価点で述べた多言語対応化の手間を考慮すれば妥当な価格とも言えなくもない。%%日本のプレイヤーには関係ないが。%%
-終盤の選択肢を間違えた場合の内容
#region(終盤のネタバレ注意)
--終盤の選択肢を間違えると主人公は''他の登場人物に怪物の如く襲われてゲームオーバーとなる''。
--その選択肢に至るまではストーリーは普通に進んできたため、違和感が強い。クリーチャー要素をストーリーに入れるならそこに至るまでにも入れるべきで、入れないのであれば全編入れずにシュールさを押し出せば良いものを、これでは中途半端である。
#endregion
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**総評
出落ち…というより''ビジュアル落ち''と言った方が的確な作品。キャラクターデザインが本作のすべてと言っても過言ではない。~
登場人物の見た目がクリーチャーということ以外は至極普通のビジュアルノベルなため、キャラクターの見た目以上のインパクトが殆どないのが、残念に感じる。~
キャラクターデザインを化け物にするなら、シナリオや設定もそれに合わせたものにした方が、(万人受けするかはともかく)もっと高い評価を得られたのではないか? と思わざるを得ず、総じて微妙な内容という評価に落ち着くだろう。
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**余談
-Steam版の日本語タイトル表記が''『リーチャーと恋しよっ! ここのえこころ』''と明らかな脱字がある。ゲームプレイに支障はないが、未だに直されていない。
-同スタジオが作成した乙女ゲー版『[[クリーチャーと恋しよっ! for乙女]]』が本作と同じくSekai Projectから2020年10月31日(日本では2020年11月1日)からSteamで販売されている。こちらは現状Windowsのみ対応。
-ノベライズ版も販売されている。こちらは麻佐川正人に恋をした少女が主人公の外伝となっている。%%ちなみに値段は本作の3.5倍ほどする。%%