プロ棋士人生シミュレーション 将棋の花道
【ぷろきしじんせいしみゅれーしょん しょうぎのはなみち】
ジャンル
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将棋
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対応機種
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スーパーファミコン
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発売元
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アトラス
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開発元
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メルヘンブレーカー (仕様、シナリオ、グラフィック) アクセス (プログラム)
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発売日
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1996年2月16日
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定価
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12,800円
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判定
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なし
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ポイント
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初心者お断り そっくりさん 指定局面
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概要
アトラスから発売された将棋ゲーム。
「このゲームに登場する人物や集団はフィクションであり、実在の個人・団体等には一切関係ありません。」とあるが、実際の将棋界について研究されており、そっくりさんが登場する。
フリー対局もあるが、メインは7大タイトルを制覇し七冠王を目指すストーリーモードである。
特徴
フリー対局
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実在するプロ棋士のそっくりさんが登場。得意戦法、解説文まで細かく用意されており実際にその戦法を使ってくる。
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ストーリーモード限定の相手は選ぶことは出来ない。
本編でイヤというほど戦わされるが…
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長いので閉じる
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野光俊朗『矢倉』
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内山卓也『居飛車穴熊』
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小栗秀明『棒銀』
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仁藤國彦『五七銀左』
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高島夏樹『腰掛け銀』
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志水香奈『振り飛車』
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神田宏光『居飛車穴熊』
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高中寅次『振り飛車』
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瀬尾清和『五七銀左』
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佐藤一三『棒銀』
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米山邦治『相掛かり飛車』
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村森俊夫『腰掛け銀』
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三鷹和生『まげ美濃』
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郷田聡『相掛かり飛車』
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佐山政人『腰掛け銀』
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谷村信司『振り飛車』
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ストーリーモード
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スタートは12歳と15歳から選択。いずれにせよ師匠のもとで修業をつみ奨棋会に入門し、16歳になるところで合流。
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12歳を選ぶと、本作で1度きりのチュートリアルが行われる。3択問題がランダムで10問出題されて、間違えるとこのバカ弟子が!!と言われる。
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その後は各タイトル獲得を目指して人生を歩む。
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七冠王になればエンディング。なれなかった場合も成果に応じていろいろな展開が用意されているマルチエンディングとなっている。
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重要局面では指定された局面からの開始という仕様も用意。負けるとゲームオーバーになるものもある。
評価点
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対局相手の多さ
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棋士は総勢30人近くにも及ぶそっくりさんで、顔グラも3枚用意。
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棋力は遠く及ばずながらも各自が得意戦法を使ってくるのでそっくりさんとしては十分楽しめる。
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ストーリーモードで繰り広げられるドラマ
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作中では師匠との師弟愛、ライバルとの熱い戦いなど色々なドラマが展開されている。
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7大タイトルは鉄人、龍神、棋仙、帝位、皇座、大将、棋鳳。
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概要の通り、実在のタイトルとは違う本作独自のタイトルである。
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他にSHK杯、日プロ杯、全日シリーズも存在。獲得すると月間棋天に掲載されるなど色々と凝っている。
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タイトルに応じて条件も変わる。例えば早指し戦では1手30秒を突き付けられる。ただし相手も同じ条件なので理不尽というわけではない。
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指定局面
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重要対局では専用BGMとともに特定の局面から始まる仕様になっており、CPU相手には序盤中盤でリードして終盤で押し切るというセオリーが封じられている。
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ライバルの強さを指定局面の難解さで印象付ける事に成功している。危険な場面ほど厳しい局面から始まる。
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その際に棋譜を保存しておくと、その指定局面に至るまでの棋譜も見る事が出来る。
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ただし、1回きりの期間限定イベントでもあるので逃すと見られなくなるのは残念。
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タイトルデモでは一枚絵とともに、将棋のルーツとしてインドのチャトランガ、チェスやシャンチィ(象棋)、マーク・ルックなどの解説が行われる。
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棋譜を保存出来る
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対局直後に棋譜を6つまで残す事が出来て後で再現できる。
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フリー対局では「待った」ができるがストーリーモードではできない。
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グラフィック
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多くのキャラクターの顔グラは様々な表情を見せて細かく作り込まれている。
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筆による描写も数多く、ゲームタイトル、年月、勝敗、称号などあらゆる文字が大きく書かれている。
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BGM
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通常対局は自室で流れててもおかしくないほど気楽な曲だが、重要局面のBGMは重厚さ渋さ厳しさなどが盛り込まれ深みがある。
賛否両論点
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初心者お断り
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CPUの強さはプロには遠く及ばずながらも、総合棋力はレーティング300・13級はある。一般の中高生どころか大人でも勝つのは難しい。
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チュートリアルも簡単な問題もあるが、戦法、囲い、棋譜も知っている事が前提。棋譜を言われた際はその流れを頭の中だけでイメージしなくてはならない。
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パックマン戦法に弱い。
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一度倒した相手は「次はこうはいかないよ」などと言うが何度でも通用してしまう。
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全く同じ手とはいかず稀に違う手を指してくるが、敗勢なのでそのまま押し切れることが多い。
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なお、重要局面は指定局面からなので、パックマンだけで解決できるほど甘くはない。
問題点
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名前入力の操作性が悪い。
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漢字も使えるのは良いのだが、ページの切り替えは進む事しかできないので不便。
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細かい事だが、キャンセルする際は1秒かかる。
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序盤のチュートリアル
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選択式の問題が出題されるが、その際の局面はスタートボタンで見て来なくてはならないのでテンポが悪い。
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「攻めに自身があるなら」と誤字がある。
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冗長な対局
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平手の通常対局を何十局もこなさなくてはならない。
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同じ相手との再戦も多く、リベンジマッチだからと強くなったりもしていない。
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顔グラの使い回しも多い。プロ棋士のそっくりさんの顔を一般キャラに使うのは違和感が出てくる。
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タイトル戦も条件こそ違うが相手は似たり寄ったり。
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勿論これで棋力が向上するわけもなく、やっていて空しくなってくるだろう。
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思考レベルは1~5とあるが、強くなった実感はない。レベル5でもパックマンが効く。
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セーブの仕様
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セーブ画面が出るまで連続で対局を行う場合も多数。最初のセーブ画面からして3勝してようやく出て来るので時間がかかる。
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自室では「翌月へ」という項目にカーソルがデフォルトで合っているが、そのままうっかり選ぶとセーブもしないで次へ進んでしまう。
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セーブ直後は元の画面へ一旦戻ってしまう。セーブファイルを確認したいならセーブするフリをしてもう一度画面を開く事になる。
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棋譜閲覧
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「外出」コマンドで棋譜を見に行けるのは良いが、再生が遅い(1手で1秒以上かかる)ので不便である。
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棋譜と舞台は表示されるがその際の対戦相手が表示されない。
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1局見るごとに何故か自室に戻されてしまうなど粗が目立つ。
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本作を振り返ると、将棋講座は最初のみであり、駒落ち機能はなく、劣勢の際は水平線効果で無駄合をする、次の指定局面をするには通常対局を何局も経由と道のりが長いなど、将棋ゲームとしては中途半端と言える。
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対局中に相手の顔が見られない。
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本編では対局前に名前が出て来るのみで、顔グラもフリーモードにあった解説文も出てこないのは残念なところ。顔が見られるのは王手をかけた際と勝負がついたときのみである。
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そっくりさんの扱いが悪い
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ライバルである羽田の表情が見下している感があって気品がない。これではモデルとなった羽生名人に対して失礼にあたる。
総評
作中で繰り広げられる師弟愛のドラマは高品質のグラフィックと音楽も相まって見事に表現されている。
重要局面では特定の盤面と専用BGMで盛り上がるのは良いが、そこに行くまでが長く、平手で強さが進化しない相手と何度も対局させられるという仕様が大きく足を引っ張ってしまったのは残念なところ。
将棋ゲームとしても実質対局しかないなど、中途半端と言える。
最終更新:2023年12月15日 14:50