アンパンマンのたいこでどんどん

【あんぱんまんのたいこでどんどん】

ジャンル たいこたたきゲーム
対応機種 アーケード
発売・開発元 バンダイナムコゲームス
発売日 2010年12月
プレイ料金 200円
プレイ人数 1~2人
判定 なし
ポイント バンナム最初のACアンパンマン
拭えない作業ゲー感
画期的な「たいこシステム」
それいけ!アンパンマンシリーズ


概要

バンダイナムコ製のアーケードアンパンマン第1作*1。太鼓を叩くゲームだがリズムゲームの要素は薄く、どちらかといえばミニゲーム集に近い。

筐体

  • 中央に画面1つが、その手前に太鼓2つと4つのボタンが設置されている。『アンパンマンはどーこだ?』や『ピコピコアンパンマンごう』のような搭乗型筐体ではない。
    • 太鼓は『太鼓の達人』のような和太鼓ではなく、ドラムのような形状となっている。バチも先端が球状になった洋式タイプ。
    • 4つのボタンはモード選択でのみ使用する。
    • ゲームクリア後は太鼓の下からアンカードが排出される。

ゲーム内容

  • まずは4人の中から遊ぶキャラクターを選び、モードを決める。
    + モード詳細
    • アンパンマンとだだんだん
      • アンパンマンが視聴者に太鼓の良さをアピールする。するとそこにばいきんまんが現れ、太鼓を奪ってしまう。だだんだんを倒し、バイキンUFOにアンパンチを食らわすとばいきんまんは退散。休む間も無くアンパンマンはパンの配達に出かけた。
      • 曲は「アンパンマンのマーチ」。
    • メロンパンナとクリームパンダ
      • メロンパンナとクリームパンダが視聴者に太鼓の良さをアピールする。するとそこにばいきんまんが現れ、太鼓を奪ってしまう。クリームパンダが攻撃しても効果がなかったが、メロンパンナが攻撃するとばいきんまんは退散。そこにジャムおじさんが現れてパンの配達を依頼し、2人は配達に出かけた。
      • 曲は「アンパンマンたいそう」。
    • ばいきんまんとかびるんるん
      • アンパンマンに壊されたバイキンUFOを修理し、かびるんるんを呼び寄せるばいきんまん。しかしかびるんるんがUFOに入ったことで暴走し、バイキン城の外へ飛び出してしまう。ばいきんまんは急いで追いかけ始めた。
      • 曲は「勇気りんりん」。
    • ドキンちゃんとどうぶつたち
      • ドキンちゃんが散歩をしていると、カエルとネコが現れた。動物たちを観察した後ふと振り返ると、森の中には怪しい影が… しかしそれはばいきんまんだった。ドキンちゃんはばいきんまんを怒鳴りつけ、その場を立ち去る。
      • 曲は「サンサンたいそう」。
  • プレイ開始後は簡単なストーリーを見る。2回太鼓を連打する機会が与えられ、規定回数連打すると物語が進むが、連打が遅すぎると画面上の太鼓が吹き飛んでそのまま進む。
  • 物語が終わった後は曲をプレイする。画面上ではキャラクターが移動しており、速く叩けば猛ダッシュで、ゆっくり叩けばゆっくり歩いて進む。どんな叩き方をしても良いが、全く叩かないと叩くように指示される。
  • 曲をプレイするとゲーム終了。プレイ評価は無く、一律で「じょうずにたたけたね!」と表示される。

問題点

  • 適当としか思えないストーリー
    • 先述した「モード詳細」を読んでいただければ分かると思われるが、ほとんどがストーリーとして破綻している
      • アンパンマンのモードは最初にアンパンマンが太鼓を称賛するが、作画不良で叩いていないため説得力皆無。そしてばいきんまんがカバオくんを直接殴って太鼓を奪うというバイオレントな手段を取ったと思えばさっさとやっつけられて終わり。そしてそのままパンを配達しに出かける。
        しかもよく見るとパンを投げて配達している
      • メロンパンナのモードは戦闘部分が違うだけで、他はアンパンマンと全く同じである
      • ばいきんまんのモードは比較的まとも。しかしここでばいきんまんは当然のように自分の太鼓を取り出す。このため上2つでわざわざ奪おうとした意味が分からなくなってしまっている。
      • ドキンちゃんは動物と戯れるところまでは良いものの、ばいきんまんを一方的にどやしてその場を立ち去ってしまうので後味が悪い。ばいきんまんが効果音付きで落胆しているので尚更である。
  • 極端な連打
    • リズムに合わせて叩くとか、一定のタイミングで叩くなどの目的性がなく、ただ連打するのみ。これだけでも幼児には楽しいだろうが、ノルマがあまりにも高すぎて大人でも疲れる。
      • 休憩するつもりが、太鼓が吹き飛んでしまうことも…
    • また、音声が連打を考慮しているとは思えず、メロンパンナのモードでは「メロメロ…パパパパパパパパン」というおバカな音声が流れてしまう。
  • 音楽部分も余り良いとはいえない。
    • 何しろ目的性が皆無のため、どう叩いていいのかが分からずノリにくい。仮にアンパンマンたちを喜ばせようと思ったら、『タッチで退却! やわらか戦車』もびっくりの3分間連打をこなさなければならないのだ。
    • また、楽曲がインスト。キャラクターによる声かけなどもなく、単調である。
  • プレイ料金が高め。
    • キャラクターもののため、版権料が高くついた可能性がある。

評価点

  • 「はじめてでも上手にたたける不思議なたいこ」
    • 本作はこのシステムに支えられていると言っても過言ではない。太鼓を叩くとメロディーの一部分が流れる(『Wii Music』に近い)のだが、これがよく仕上がっている。
    • ゆっくり叩いても違和感がなく、逆に速く叩けばトレモロのようになって音楽が成り立つ。幼児向けに非常によく考え抜かれたシステムといえよう。
  • メインキャラ4人+ジャムおじさんにしか声がないものの、アーケードでアンパンマンのお話が見られる。
    • そのためか、本作の液晶の枠は劇場を象ったものとなっている。

総評

はっきり言って連打部分だけ見ればクソゲーにすら思え、キャラゲーとしても落第点レベル。しかし不思議なたいこシステムによって、遊ぶだけなら幼児にとっては中々に楽しい作品に仕上がっている。出鱈目に叩いてもゲームが違和感なく成り立つように作られた調整は見事である。
ゲーム部分の出来を大して気にしないような3歳くらいまでの幼児なら楽しめるのではないだろうか。

余談

  • 家庭用の知育玩具として『おうちでどんどん♪アンパンマン』が発売されている。
    • 太鼓は1面に減らされているが、液晶付きと気合の入った仕様。なお専用機のため本Wikiでは記事作成禁止である。
  • バンダイナムコの太鼓ゲーつながりか、『太鼓の達人』 のマイバチでプレーをする者が続出した。
    • 明確に禁止はされていないが、くれぐれも筐体を壊さないように注意してほしいところである。
+ タグ編集
  • タグ:
  • ミニゲーム集
  • それいけ!アンパンマン
  • アーケード

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最終更新:2024年03月21日 19:37

*1 以前の作品はほとんどがバンプレスト製。一部の作品はセガ製。