Woodle Tree 2: Deluxe
【うっどぅる つりー つー でらっくす】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Nintendo Switch Xbox One
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メディア
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ダウンロード専売ソフト
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発売・開発元
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ChubbyPixel
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配信開始日
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【Switch】2019年10月31日 【One】2020年4月17日
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定価
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【Switch】1,550円 【One】1,500円
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プレイ人数
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1~4人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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オープンワールド方式となった続編 プレイボリュームは大幅増強 改善された部分もあるが粗も多い
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Woodle Treeシリーズ Woodle Tree Adventures Deluxe / Woodle Tree 2: Deluxe
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概要
イタリア北部のミラノに拠点を持つインディーズゲームメーカーであるChubbyPixelが発売・開発をした、マルチプラットフォームによるダウンロードソフト。
『Woodle Tree Adventures Deluxe』の続編にあたる。基本的なプレイ感覚は前作を継承しているが、システム変更やボリュームが大幅増強がなされている。
XboxOne版のゲームタイトルは語尾に「+」が付く。また、ローカルモードによる最大4人同時プレイにも対応している。
ジャンルは前作同様の『スーパーマリオ64』ライクな3Dアクションゲーム。ただし、本作ではステージクリア方式ではなくオープンワールド方式となっている。
前作に引き続き木の戦士「ウードル」を操り、闇に覆われつつある世界から平和を取り戻していくというストーリー設定。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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舞台となる世界のどこかにある8つのレベル(ステージ)を探索し、各レベルに3滴ずつ存在する「妖精の涙」を回収していくのが目的。
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どのレベルから探索するかはプレイヤーの自由で、探索中に他のレベルや寄り道に移動するのも自由。ただし、レベル1のみは強制的に最初からの探索となる。
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各レベルはどれも複雑な迷路構造になっており、さらにはスイッチ作動や水やり等を行わないと先に進めない仕掛けもところかしこに点在している。
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ゲームのスタート地点には妖精の涙を回収状況を示す広場があり、妖精の涙を回収するたびに広場の確認画面へと切り替わる。
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8つのレベルすべての妖精の涙(全24滴)を回収すると諸悪の根源が潜む最終戦へと案内され、それを撃破すればオールクリアとなる。
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本編とは別で「ウードルの家に飾れるアイテム収集」「世界中にいる捕らわれた住民を救出する」「隠しダンジョンを攻略する」などのやり込みもある。
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ベリーと買い物について
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世界のいたるところには「ベリー」と「ブルーベリー」というアイテムが頻繁に配置されている。
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これらを回収及びストックしておくと、後述の買い物に利用できる。ブルーベリーは見つけにくい場所に配置されており、ベリーに比べて配置数が非常に少ない。
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ゲームを再起動するたびにそれまでに回収したベリーが何度でも復活するが、一度回収したブルーベリーはいかなる要因でも二度と復活しない。
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ストックしたベリー及びブルーベリーを消費して、様々な売店で買い物ができる。
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すべての売品は装備品であり、再度購入する必要はない。装備品の効果としては「葉っぱ攻撃の強化」「以前ではできなかった操作の追加」などがある。
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操作体系
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ウードルの移動・攻撃・ジャンプがメイン操作だが、前作にはなかった新操作も追加されている。
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左側のスティックで360度移動。ダッシュボタン押しっぱなしでダッシュ移動。ジャンプボタンでジャンプが行え、2回ボタン連続押しで二段ジャンプも可能。
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かざしボタンでウールドの頭上に葉っぱをかざす。ジャンプ中にこの行動をすると落下スピードを抑えられるほか、水に触れると水溜めしながらの移動ができる。
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攻撃ボタンで葉っぱ攻撃。耐久度の高い敵に対して連続攻撃となる場合があるほか、ボタン押しっぱなしでの飛び道具攻撃も行える。
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右側のスティックでカメラワークの調整。本作では調整を駆使しないと死角となる地形やアイテム等が非常に多く、より頻繁に調整を行わなければならない。
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ゲーム中はいつでもMAPによる世界地図やウードルの今いる位置等が確認できる。また、下記のワープもMAPから選択可能となる。
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ミス条件とチェックポイントについて
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後述の連続ダメージを受けるか、落とし穴転落や即死トラップ接触でミス。残機の概念やゲームオーバーになる要因はない。
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ウードルが敵に接触してもすぐにはミスにならないが、再度敵に触れると連続ダメージによるミス。最初のダメージから一定時間経過すると自動回復。
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世界のいたるところには「チェックポイント」が配置されており、ミス後は最後に踏んだチェックポイントからの復活となる。
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復活後はミス前におけるベリー・敵・仕掛け等のすべてがそのままの状態となるため、道に迷った場合はわざとミスするか後述ワープを利用するという手もある。
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チェックポイントはオートセーブ兼ワープの機能も兼ねており、一度踏んだチェックポイントであればMAP画面から自由に選択ワープが行える。
評価点
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プレイボリュームの増大化
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ボリュームが控えめだった前作に比べ、本作では探索範囲が大幅に増している。
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道のりが広い上に迷路構造になっているため、妖精の涙の全回収までの道のりはそこそこ長い。前作感覚でプレイすると思わぬ苦戦を強いられやすい。
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各レベルには「水流地帯」「砂漠地帯」「積雪地帯」などの個性的な舞台が用意されており、それぞれに特色のある外観や仕掛けが配置されている。
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前作では空気程度の存在だった敵が積極的に襲い掛かってくるようになったため、戦闘面において若干の緊迫感が発生しやすい。
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本筋とは直接関係しないものの、「希少種アイテム集め」「捕らえられた住民救出や隠しダンジョンの攻略」といった寄り道が行える楽しみもある。
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操作性の多彩化
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新操作である二段ジャンプや葉っぱのかざし動作により、前作にはなかった独自操作が行えるようになった。
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全編通してこれらの操作を全面活用しないと道が開かないのは間違いなく、前作以上の高度な操作テクニックが必要となってくる。
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新操作が加えられたとはいえ、基本的な操作体系は前作同様にさほど難解なものではない。レベル1の前では操作に関するチュートリアルが確認できる場面あり。
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ほんわか癒し系の世界観
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前作に引き続き、自然一色の癒し系の世界観には独特の魅力を感じる。
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相変わらずウードルを筆頭とした味方側の登場キャラが可愛らしいが、敵の多くは黒ずくめの不気味な容姿でなかなかに怖いオーラを放っている。
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個性的な舞台が用意されているのは上記で述べた通りだが、レベルによって専用のBGMが流されるなど演出面での強化がなされている。
問題点
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難ありカメラワークと迷いやすさ
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ある程度は改善はされたもののカメラワークに難があり、先の状況がどうなっているのかが見極めにくい。
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3Dによる迷路構造である事も相まってカメラワークの混乱ぶりは避けられず、疑心暗鬼となりながら進んでいかなければならない過酷さが待ち構える。
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落とし穴の配置は控えめな反面、足場踏み外しによる高所転落や即死トラップといった難所の割合が多い。結果、前作以上に先の見え辛い恐怖におびえる事になる。
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探索範囲が広大化した影響で、カメラワークの件も相まって非常に迷いやすくなっているのも厄介。
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前作のステージはほぼ一本道かつ比較的分かりやすい道のりだったのに対し、本作はオープンワールドかつ迷路構造なため迷いやすさに拍車がかかっている。
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MAPによる世界全域の表示が大雑把なため、ウードルがどこにいるのかという確認はあまり期待できず、根本的な迷いやすさの解消には至っていない。
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カメラワークと迷いやすさの問題はあるものの、ゲームとしての本質的な難易度は常識的なものに収まっている。
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演出の素っ気なさはあまり変わらず
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前作よりかは演出面が強化されているとはいえ、それでもゲームとしての盛り上がりは終始低速気味である。
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ゲーム中における重大な目的を達成しても、ご褒美的な演出はほとんど発生しない。申し分適度の会話シーンはあるが、盛り上がるものとはいい難い。
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処理落ちが少し多い
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オープンワールド方式になった影響なのか、前作には見られなかった移動中の処理落ちが発生しやすくなった。
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処理落ち自体は軽微なものでゲームに支障をきたすほどの深刻さではないが、進行の途中に脈拍のない処理落ちが起きるのはぎこちないところ。
総評
前作の比にならないレベルでプレイボリュームが増量されており、オープンワールドのアクションゲーム好きならば無難に楽しめると思われし一作。
良作クラスのオープンワールドアクションと比べると幾分か見劣りしてしまうが、販売価格を考慮すれば十分に遊べる内容といえるだろう。
最終更新:2023年02月01日 13:11