Bomber Crew

【ぼんばー*1 くるー】

ジャンル RTS
対応機種 Windows 7/8.1/10
Mac OSX(IntelMacのみ)
Ubuntu 16.04以降
発売元 Curve Digital
開発元 Runner Duck
発売日 2017年10月20日
定価 1,520円
プレイ人数 1人
周辺機器 コントローラー対応
セーブデータ 6個まで
判定 スルメゲー
ポイント 日本語あり

概要

Runner Duckの処女作。プレイヤーは第二次大戦中の英軍爆撃部隊を指揮し、ナチスドイツに対し爆撃をはじめとするミッションを遂行していく。
WW2を舞台とするため「ハイドラ作戦」「オーヴァーロード作戦」など当時実際に行われた作戦に参加することも。

一般的なSTGやフライトシミュレーターではプレイヤーは自機の移動や射撃など、主に操縦手や射撃手が担当する部分だけを任されることが多いが、このゲームでは通信士、ナビゲーター、エンジニアなど総勢7人のクルー全員を個別に操作することになる。
一風変わったゲームであるが、『Guns of Icarus Alliance』を俯瞰目線でワンオペでやる、もしくは『FTL: Faster Than Light』を3Dで行う感じである(『FTL』の記事が本wikiに存在していないため上記説明では理解し難い場合はこちらの公式作成動画を参照のこと。0:40-0:45が最も『FTL』らしい部分となる)。

使用できる爆撃機はアブロ ランカスターで固定である。
アブロ ランカスターはおそらく初めて本格的なタレットが搭載された爆撃機であり、複数基のタレットによる敵機の迎撃が重要な本ゲームのゲーム性を端的に示す機体といえる。

システム

基地メニュー

  • クルーには操縦手、通信士、案内役(ナビゲーター)、技術者(エンジニア)、射撃手、爆撃手の役割がある。
    • どの役割が主任務なのかはリクルート時に決まっている。
    • どのクルーも、最初からどの役割もLv.1相当にこなせる。
    • どのクルーも、一定以上レベルを上げると2つ目の役割をレベルアップできるようになる。
  • リクルート
    • ランカスターは最大定員が7名であるため、最大7名のクルーを採用できる。
      • 射撃手のみ2名、残りの役割は1名ずつの採用となる。
    • チュートリアルから始める場合は初期のクルー5名はシステムが自動で選んでいる。チュートリアルを飛ばした場合は7名のクルーをすべて選ぶことになる。
      • チュートリアルから始めた場合は、チュートリアル内で敵機を撃墜すると追加で経験値がもらえるので、7名を自分で選べるほうが良いのかは少し悩ましい。
  • ギア
    • クルーの装備をセットアップする。もちろん費用がかかる。初期は選べる装備が少ないが、任務を行うことで資金とは別に得られる「Intel」パラメータの蓄積に応じて順次解禁されていく。
      装備は基本的に性能が高いものほど重く、乗組員の移動速度を損なうようになっている。めったに操縦席から動かない操縦手はともかく、弾薬の補給が必要な機銃手や機材の修理に奔走する機関士は移動力と防御力の兼ね合いが重要になる。
  • ボンバー
    • 爆撃機をセットアップする。もちろん費用がかかる。こちらもギアと同様に「Intel」パラメータの蓄積に応じて解禁されていく。
      タレットや装甲の他、敵機を補足するレーダーや機体各部の機構を動かす油圧システムなど強化点は複数に渡る。
      そのどれもが重量を持ち、高性能、重装甲な装備ほど重いため、火力、装甲、内部機関の安定性、いざというときの脱出装置など、どれを優先するかの取捨選択はプレイヤーの判断に委ねられる。
  • ミッション
    • ミッションを選ぶ。ミッションは難易度によるランク付けがある。
    • 爆撃機なので基本的には敵地の爆撃が主だが、ミッションによっては救命具の投下、敵拠点の撮影、艦艇の護衛などを行うことも。
      • ミッションによっては「以降2ミッションに限り、敵機のダメージが減る」などの特別な効果があるものがある。

ミッション中

  • 操縦士のキャラを選んで「離陸」を選ぶことで発進する。
    • 離陸後は着陸装置(車輪)を上げておかないと、戦闘で車輪を失った場合はまともな着陸はできなくなる。もちろん、着陸時には車輪を下げる必要がある。
      • 油圧系統の故障や燃料切れ後は着陸装置を上げ下げできないので、帰路についたら早めに下げておくのもアリ*2
    • 「低高度」「中高度」「高高度」の飛行高度を指示できる。
      • 爆撃は基本的に低高度で行うが、敵基地の対空砲火や迎撃機の攻撃が苛烈なためできれば長居はしたくない。
        逆に高高度では対空砲火も迎撃機も届かないため安全になり燃費もいいが、気温が下がるためクルーギアの防寒性が低いと長くは留まれない。
      • 高高度では酸素濃度が低くなるため、離席を伴う行動(例えば爆撃手を初期配置のフロントタレットから爆弾投下口への移動など)をさせる場合は酸素供給装置の装備が必要となる。
+ 操縦士選択中のキャプチャ

  • ピンク色の EMG. Dive は日本語版では「直角降下」であり、英語版では危険そうな感じを受けるが、レベルの高い操縦士なら問題ない操作である。
  • 画面下の中央にあるのが高度計である。
    • キャプチャ画像ではおよそ中高度で飛行中である。
  • 高度計の左は高度設定であり、中高度が選択されている。
  • 高度計の右は着陸装置の上げ下げボタンである。
  • 右端に[Abort(任務中断)]ボタンが有り、これを押すと基地へ帰還する。取り消しはできない。
  • その下の[Emg. Land(緊急着陸)]を押すと緊急着陸する。
    • なお、敵地で帰還できる可能性はほぼない。領内でも爆撃機やクルーがロストする可能性が高い。
  • その下の[Bail Out(緊急脱出)]を押すと爆撃機を捨ててクルーが脱出する。
    • 爆撃機は確実にロストする。主翼や尾翼が無くなって航続不可能なら仕方ない。どちらかと言うとゲームのリセットの方をお勧めする。
  • その右の計器は、上が温度計で下が酸素濃度である。
    • クルーのアイコンを見る限りでは防寒対策はなされているので中高度での飛行は問題ないであろう。
    • クルーのアイコンを見る限りでは酸素供給装置を装備しているので高高度での離席も可能であろう。
      • 各持ち場には標準で酸素供給装置があるため、着席していれば酸素の心配はしなくとも良い。
      • ただし、酸素供給装置の故障中は酸素は供給されないため、高度を下げざるを得ない。
  • 思いっきり話がずれるが、このキャプチャのクルーは2つ目の役割が付いているほどに育っている。
  • ミッションによっては、特定地点で必ず油圧系統の故障が発生するなどのイベントが有る。
  • 空に浮かぶナビゲーションアイコンをマウスのミドルボタンでチェックすることで目的地に自動飛行する。
    • ナビゲーターもしくは他のクルーがナビゲーションステーションに座っていないとナビゲーションアイコンは出ない。
    • 「この雲の中ではナビゲーションできない」などと言う場合もある。
      また、ナビゲーターのレベルが低いと高高度過ぎる場合は「この高度ではナビゲーション出来ない」と言うこともある。
    • 電気系統が故障中はナビゲーション出来ない。
  • 目的地に着いて、爆撃目標や偵察場所のアイコンが出た場合も同様な方法で自動飛行させることになる。
+ ナビゲーター選択時のキャプチャ

  • 説明文で「ナビゲーションアイコンをチェックすることを忘れないで! さもないとルートから外れます!(意訳)」と注意喚起されている。しかし、ナビゲーションアイコンは見あたらないのだが…。
  • 目的地までおよそ1分10秒と表示されている。これはナビゲーター選択時にしか確認できない情報である。
  • Mapがあるが、「ナビゲーション出来ない」状態であるとMapも地形は描かれずに雲しか表示されない。
    • ただし、基地や目的地のアイコンは雲の海の中に表示はされるので、方角が大体あっているかどうかは分からなくもない。
      • 方角が大きくズレているのなら、操縦士に「直角降下」を命じてナビゲーション可能な高度に緊急に下げる必要がある。
      • 方角が大体あっているのなら、目的地付近で「直角降下」を命じて高度を下げればなんとかなる。
  • Map上に赤く示された地点は通信士が見つけた、敵機出現の可能性の高い「危険エリア」である。
    • 通信士のレベルが高くないと「危険エリア」は発見できない。
    • こんな風にのんきに危険エリアを飛行するのは命知らずである。Map上に危険エリアを避けるようなカスタムナビゲーションポイントを設定して、通常のナビゲーションアイコンと同様にマウスのミドルクリックでチェックすると迂回が可能となる。
      • Map右下の[Clear]ボタンはカスタムナビゲーションポイントを消すためのボタンである。
  • また話が同じ方向にずれるが、このキャプチャ画面のクルーたちは2つ目の役割を選択していない。選択しないことによるメリットはないため、2つ目の役割を付けたほうが良いと思うのだが。
    • 見ての通りだが、同じようにミッションを重ねているのに操縦士だけはレベルが上がりにくい仕様となっている。
  • 画面右下にレーダー表示があり、敵機が襲来した場合はこちらに機影が映る。
    • 電気系統が故障中にはレーダーは使用できない。
    • 敵機をマウスのミドルボタンでタグ付けする(概要に貼った動画の0:18付近)ことで砲撃手がタレットから機関銃で攻撃する。
    • チェック漏れがあると「タグ付けされていない敵機から攻撃を受けています」などのメッセージが出る。
      • ミッションによっては敵機が無限湧きすることもあるので、敵機のタグ付けより帰路のナビゲーションアイコンのチェックを優先したほうが良い場合もある。
    • 戦闘機は高高度まで飛べないものがあるため、操縦士に高高度飛行を命ずることで戦闘から逃れることができる場合がある。ただし、防寒装備が必要。
  • 爆弾投下
    • 目標のアイコン をマウスのミドルボタンでチェックする(概要に貼った動画の0:20付近)ことで操縦士が「ボムラン開始!」と宣言する。
    • 爆撃手を選択して爆弾投下口を開いて、投下を行う。爆撃手目線の風景が表示されるので手動で投下ボタンを押すと投下を行う。
      • 爆撃手はミッション開始時はフロントタレットにいるので爆弾投下口に移動させる必要がある。
      • 爆弾投下口を開けっ放しにすると、燃費が悪くなる。
      • 油圧系統の故障中は爆弾投下口は開閉できない。
  • 写真撮影
    • 目標の写真機のアイコンをマウスのミドルボタンでチェックする(概要に貼った動画の0:38付近)ことで撮影可能なように操縦士が自動操縦する。
    • 爆弾投下口を開いて写真撮影を行う。レベルの低い爆撃手は低高度でしか上手く撮影できない。こちらも爆撃手目線の風景が表示されるので手動でシャッターを押す。
+ 爆撃手選択中のキャプチャ

  • 爆弾投下口の開閉ボタンがある。
    • 爆弾投下口が開いている場合のみ、ターゲットマーク内に爆撃手が見ている風景が表示される。
    • 赤いボタンを押せば選択した数の爆弾が投下される。
    • このキャプチャ画像では爆弾を選択していないため、このままではこの艦船には爆弾を投下できないであろう。
  • 画面上の説明文は写真撮影任務の説明となっているので、この瞬間に[ > Take Photo < ]を押せば目標達成となるだろう。
  • このチームはこのミッションの直前のミッションで全滅したのだろう。クルーが装備しているギアのランクにばらつきがあるのは、倉庫に眠っていたギアを引っ張り出してきたからに違いない。
  • 操縦士のメニューから「任務中断」を選ぶと、任務目標を終えていなくとも基地に帰還する事ができる。
    • もちろん、報酬は得られない。敵機撃墜など行った場合はその分の経験値は入る。
      • しかし、写真撮影などの任務外の目標を達成していればその分の報酬や、Intelは貰える。
    • 爆撃機やクルーを失うペナルティのほうが重いので、燃料切れなどの可能性がある場合は任務中断も視野に入れる必要がある。
  • 任務を完遂して基地に無事着陸すると帰還ボーナスがもらえる。
    • 爆撃機を失う事によるロスが大きく挽回が難しいゲームデザインなので、目標達成だけで満足せず極力無事に帰還したい。
    • 帰還できれば、修理や消火器や救命器具の補充が無償で行われる。

チャレンジモード

  • 基地に戻らず、延々と飛行して連続でミッションを行うモード。
    • 空中にレンチのアイコンが有り、そこを通過すると何故か機体が修理される。
    • 制限時間があるものもあるが、時間切れでミッション目標未達でも次のウェーブに進むことになる。

問題点

  • 高難易度である。
    • チュートリアルでいきなり敵の待ち伏せに遭うなど、意地悪なイベントがミッション中に起こる。
    • 任務中に死亡したクルー、撃墜された機体は(当然ながら)戻ってくることはない。クルーを死なせるとクルーだけでなくそのクルーのギア(装備)も失うことになるため、鍛え上げたクルーと高価な装備を同時に失うダブルパンチを食らうことになる。
      • 機体は支給されるものの、施したアップグレードは大半が失われる*3。クルーはミッション中に被弾などで死亡していなければ墜落前に脱出ができるが、それでも帰還できるかは運次第*4。脱出が間に合わず墜落に巻き込まれればほぼ確実に全滅である。
    • 上書きでオートセーブが行われる
      • 基地にいる場合に手動セーブが可能ではあるが、ミッション終了後にオートセーブで上書きされるため、納得の行かない結果で上書きされてしまうことがある。
      • オートセーブされる前にゲームを終了すれば良いのだが、あまりお勧めできない手段である。

賛否両論点

やれることが多いが故の煩雑さ

  • 今作がスルメゲーと評される主たる要因である。やれることが多いので、考えなければいけないことも多い。
    • ミッション中は常に時間が経過し、一時停止はない。時間経過をゆっくりにするタイマーボタンはあるが、使える時間は多くはない。
      そのため常に敵機の索敵、弾薬の補給、故障した機関の修理、ルートの検索・決定、負傷した味方の治療、爆撃と言った大量の操作に迫られ、もたもたしていると加速度的に状況が悪化していく。
      慣れない内は敵機をロックオンするタグ付けに手間取っている内に被弾し、被弾によって機関が故障したりクルーが負傷し、それを修理・治療する操作にももたつき、そうこうしているうちにさらに敵機が飛来し、タグ付けもままならないまま蜂の巣に…と、あっという間に火の車と化す。
      これらをいかに素早く的確にさばいていくかが本作のキモであり腕の見せ所なのだが、リアルタイム進行の忙しないゲームに多少慣れているプレイヤーでも最初の内はまず間違いなくボコボコにされるだろう。
      本ゲームが高難度すぎると言われる理由であり、また乗り越えられたプレイヤーが良作と評価するゆえんでもある。
      • これら操作の内、特にミスが即壊滅に繋がりやすい敵機のタグ付けは通信士のスキル「オートタグ」で一時的に自動化できるため、このスキルを覚えるまでクルーを死なせず鍛えられるか否かでゲーム性はかなり変わってくる。
  • 問題点で述べた点は「任務中断」を決断できれば被害を抑えることができるシステムなので、特攻などせずに地道に経験値を稼ぐプレイができれば避けられるものが多い。
    • 任務は玉砕覚悟で遂行しなければならないと思いこんでいると"高難易度"のままであるが、無理せず「任務中断」を選びつつ丁寧にキャラを育てれば、生き残ることは可能である。
    • つまり、「任務は必ず遂行せねばならない」という思い込みを捨てられるかどうかがこのゲームで生き残る道なのである。
      • そこに気づくまでに至らずに本ゲームを「高難易度のクソゲー」と評するSteamのレビューが散見される。
+ 詳細
  • 操縦席
    • 前述の着陸装置の上げ下げ、飛行高度の上げ下げを行う。
    • レベルの高い操縦士は「直角降下」や「らせん降下」が可能となる。
      • 高高度で目的地に着いてしまった場合は「直角降下」で高度を下げると素早く作戦行動に移れる。
      • エンジン火災時に「直角降下」を行うことで消火できる場合がある。
      • 主翼にクルーがいるのに「直角降下」や「らせん降下」を行えば、そのクルーとは永遠の別れとなる場合がある。
      • 「らせん降下」によって敵機の下に潜り込み、テイルタレットで一方的に攻撃できる局面がある。
  • 技術者(おそらく機関士の誤訳)
    • 燃料タンクは2つある。どちらが一方が破損した場合、破損していない方へ燃料の移し替えが可能。
    • レベルの高いエンジニアは多めの燃料を消費して加速する「ブースト」、飛行速度は遅くなるが燃料を節約できる「リーン」が行える。ただし、その間は着席している必要がある。
    • 爆撃機に「エンジン消火器」を搭載すると、エンジン火災時に消火が可能(ただし、着席時のみ)。
      • エンジン消火器がない場合にスロット(後述)に消火器がある場合、消火器を取りに行かせて(1命令目)、主翼の上を移動させてエンジンの消火に向かわせる(2命令目,概要に貼った動画の0:22付近)、鎮火後に自席へ戻らせる(3命令目,概要に貼った動画の0:52付近)必要がある。
        なお、エンジンの消火に向かわせる命令の時に間違えてエンジン修理を指示すると、火災に巻き込まれて死ぬ場合がある。
+ エンジニア選択中のキャプチャ

  • エンジニアのレベルが低いため、「ブースト」「リーン」は解禁されていない。
  • 現在の燃料での飛行可能時間が「およそ17分」と表示されている(エンジニア選択時でないと、この残り飛行可能時間は確認はできない)。
    • 基地への到達予測時間を確認するにはナビゲーターを選択する必要がある。
  • エンジニアは他のクルーよりも故障修理が早いため、油圧系統の故障の修理の指示を出されている。
    • 油圧系統が故障しているため、タレットは使用不可となっている。
    • 任務も完了して敵機もいないし、タレットが使用不可なのだから、エンジニアが「リーン」を使用可能であれば、この局面ではエンジニアに「リーン」を指示して、射撃手に油圧系統の故障の修理を行わせるという選択もある。
      このようにクルーのレベルが上がると選択肢が増えて、戦術に深みが増す。
    • 説明文では「油圧系統が故障しているようだ。着陸装置を下げるために修理が必要だ(意訳)」と警告されている。つまり、故障を修理しないとまともな着陸はできないということである。
      • この北海でUボートを沈めるミッションではいつもこの油圧系統の故障イベントがある ので、それを見越してあらかじめ着陸装置を下げておけばよい
  • 案内役(ナビゲーター)
    • ナビゲーション可能な状況に限り、プレイヤーがシステムのナビゲーションアイコンとは異なる任意の方角にカスタムナビゲーションポイントを設定可能である。
      • レベルの高い通信士は敵機の出現の可能性の高い「危険エリア」を察知することができる。その「危険エリア」を迂回するために、このカスタムナビゲーションポイントを使う必要がある場面がある。
  • タレット
    • レベルの低いタレットでは弾切れが起こる。誰かが供給する必要があるが、射撃手自身に行かせた場合は弾薬庫に着いた後に自動でタレットに戻る
      • 弾切れが起こってからではなく起こる前に誰かが(あるいは砲撃手自身で)供給しても良い。
    • 油圧系統が故障中の場合はタレットは使用できない。
    • レベルの高い射撃手は「フォーカス」による数分間の集中砲火が可能となるが、指示が必要。
  • スロット
    • 火災が起きた場合、スロットに消火器があれば消火器で消火できる。
      • 機内で火災が起こった場合、その場所を通ると一気にHPが削られるので、よく考えて指示を出す必要がある。
    • HPが無くなったキャラは2分以内であれば、救命器具で蘇生が可能。
    • 消火器も救命器具も消耗品であり、ミッション開始時に搭載していた数だけしか使用できない。
      • 消火器も救命器具も基地にて有償で搭載数を増やせる。なお、解禁には規定量のIntelが必要。
      • 消火器も救命器具も基地に帰れば無料で補充される。
  • 救急ベッド
    • キャラを寝かせておくとHPが回復する。タレットや通信士席に着席中に救急ベッドへの移動の指示を出すと、全回復後に自動で持ち場に戻る。
  • これらを使いこなせるかどうかが、ミッションを遂行する鍵となる。
  • 煩雑過ぎて難易度を上げているとも言えるし、奥が深いとも言える。

評価点

  • 豊富なカスタム要素
    • 爆撃機の装甲、エンジン、タレット等のアップグレードはこのゲームで最も頭を悩ませる要素のひとつ。
      性能・重量・価格とにらめっこをして現在取りうる要素からどれを優先しどれを切り捨てるかを考えながら機体を組んでいくのは悩ましくも楽しく、生存性を捨てて火力に特化したり、道半ばでの墜落を前提にして救命具をなるべく多く積んだり、プレイヤーによってスタイルは様々。
      乗組員の装備も耐弾性や機動性に加え防寒性や墜落時の生還率を高める要素などがあり、役割やプレイスタイルによって優先したい性能も変わってくるため最適解がなくこれも悩みどころ。
      人によってはどうせすぐ死んでしまうし貧乏装備でいいだろう…なんて選択も…
  • プレイヤー、キャラの成長が実感できるゲーム性
    • やれることが多く煩雑ではあるが、それだけにプレイヤーが操作に慣れるほど対処が素早くなり、被害を減らし戦果を上げられるようになってくる。
      上達がダイレクトに結果に繋がり、いい結果が出ればさらにゲームが有利になり、波に乗り出すと一気にゲームが快適になっていく。
    • キャラも成長に応じて強力なスキルを複数覚え、それらを併用すれば強敵も瞬殺できるし、危険地帯は事前に察知・迂回することもできるようになる。
      強力なスキルを使えるようになればそれだけ死ににくくなり、結果としてさらに成長しますます頼れる存在に。
    • 総じて「プレイに慣れないうちはすぐ撃墜・戦死してしまい、装備もレベルも失いますます苦しくなる」負のスパイラルに陥りがちだが、腕前を磨き損失を抑えられるようになればさらなる強化で快適に任務を遂行できる正のスパイラルに乗ることができるゲームとなっている。
      • もちろん、どれだけ強くなっても不運や無理が重なれば機体ごと全滅の憂き目に遭うリスクは常に隣り合わせであり、順調に強化が進んでいても気が抜けない。
  • キャラがカワイイ
    • キャラの造形も動きもカワイイ。絶対に死なせたくないが、すぐ死ぬ。
      迂闊なミスを犯せばすぐ死んでしまうだけに、激戦を生き延び強く育ったキャラへの愛着はひとしおであり、クリアする頃にはすっかり戦友気分だろう。

総評

キャラの可愛さにつられて購入するとヤケドする高難易度RTS。
爆撃機を失ってもキャラが死んでもゲームは続くが、巻き返しは非常に難しい。セーブファイルをオートセーブで上書きされて消される非情なシステムで、初心者の心を折ってくる。

その一方で、プレイヤーが成長し状況に合わせた迅速・的確な判断を下せるようになれば撃墜・戦死も減り、鍛え上げた機体とキャラはさらにプレイを快適化させ、さながら一騎当千の空中要塞としてヨーロッパの空を席巻できるようにもなる。

幾度もの撃墜と喪失を乗り越えて腕を磨く忍耐力があれば、愛機や戦友とともに歴戦のパイロットを目指す歯ごたえのあるゲームと感じるだろう。


余談

  • コントローラー対応ではあるが、視点のパンの速度はコントローラーよりもキーボードのWASDで行うほうが明らかに応答が速い。
    • キャラへの指示においても、マウス操作の方が視点を動かさずにキャラ選択と行き先の指示が行えるため素早いオペレーションが可能である。

その後の展開

  • 2018年10月に米軍部隊を指揮するDLC『Bomber Crew: USA AF』が発売されている。
  • 2019年6月6日にテヨンジャパンによって『ボンバークルー:Complete Edition』のタイトルでSwitch移植版が発売された。
  • 2020年11月に舞台を宇宙に移した精神的続編『Space Crew』が発売されている。『Bomber Crew』のセーブデータがあると、当時の乗組員の子孫をゲームにクルーとして登場させる事が出来るちょっとしたオマケも。

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最終更新:2023年04月16日 21:05

*1 発音としては『ボマー』の方が近いが、後述の通り日本語版のタイトルは『ボンバー』クルーである。

*2 ただし空気抵抗によって燃料消費が激しくなるデメリットがある。

*3 ミッションの進行に応じて支給される機体の初期性能も上がるが、とても十分とは言えない。

*4 ギアによっては生存性を高めるものもあるが、それでも確実に生還できるようになるわけではない。そうした装備はその分基本性能が劣るため、ミッションの遂行が難しくなるジレンマもある。