ジャックとジル DX
【じゃっくとじる でらっくす】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Windows(Steam) Nintendo Switch
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メディア
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ダウンロード専売ソフト
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発売・開発元
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Ratalaika Games
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配信開始日
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【Win】2018年9月29日 【Switch】2019年5月9日
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定価
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【Win】520円 【Switch】499円
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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ポイント
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ボタン1つ操作の横スクロールアクション 程よい難易度と多彩な仕掛け 水増し気味な周回プレイ
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概要
Ratalaika Games発売によるダウンロードソフト。海外でのタイトルは『Jack N' Jill DX』。
国内ではSteamとNintendo Switchでの配信だが、海外ではプレイステーション4などでも配信されている。
ジャンルはゴールを目指していくジャンプ系横スクロールアクションだが、ボタン1つのみの極めてシンプルな操作体系なのが特徴。
スライム風の容姿である主人公「ジャック」もしくは恋人「ジル」を操作し、ゴールポイントにいる相手の元へと目指すという設定。
ゲーム中のグラフィックはレトロゲーム風のモノクロで描かれる。条件次第で色の変更は可能だが、どの色でもモノクロベースである事には変わりない。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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全7ワールド×20ステージを順々に攻略していく。ステージセレクト制。
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ステージ開始前にはジャックとジルから操作キャラを選択できる。どちらを選んでも性能差はないが、選ばれなかったキャラはゴールポイントの待機役を務める。
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全ステージクリアをすると、周回プレイとして画面全体が左右反転するミラーモードが解禁。別ステージ扱いなため、クリアは通常とは別途記録される。
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本編とは別でミニゲームもプレイできる。全7ステージ。先のステージをプレイするには本編のワールドを順次クリアする必要あり。
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このステージは主にステージ内にあるチケットを大量回収する事が目的であり、ステージクリアを目指すものではない。すべてのステージは制限時間制となる。
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ステージをプレイするたびに少量のコイン消費が必要。なお、このステージの操作キャラは本編に登場する敵キャラが務める。
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操作体系
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本編における操作はボタン1つのみ。アナログスティック等の操作は含まれていない
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操作キャラは常時自動的に左右移動しており、一部例外を除き立ち止まる術はない。操作キャラは壁にぶつかると向きを変更するという性質あり。
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移動中にボタンを押すと向きの斜め上へとジャンプをする。空中で壁に接触している最中にボタンを押すと三角飛びも行える。
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ボタンはジャンプだけでなく「砲台からの発射」「はしごの昇り降り」などの効果もあり、ステージの仕掛けに対して操作する必要がある。
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ジャンプ中に敵を踏むと倒す事ができる。また、「ジャンプ台」「崩れる床」「スイッチ」などの仕掛けがあり、操作キャラが触れると様々な効果をもたらす。
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ミニゲームにおいての操作も先述同様だが、移動をする機会は少なくタイミングよくボタンを押す系統のステージが多い。
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アイテムについて
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本編のステージ内には頻繁に「コイン」が配置されており、ストックしておくとのミニゲームのプレイ資金として活用できる。
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ステージクリアしないとコインがストックされず、さらにはミスをするとステージ内でそれまでに回収していたコインを失うペナルティ。
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同じく本編においてはコインとは別に「無敵アイテム」「飛行アイテム」「ダッシュアイテム」も配置されている。
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獲得すると一定時間、操作キャラにその名の通りの効果をもたらす。攻略に要必須アイテムであり、上手く活用できないと確実にクリアが詰む。
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ミニゲームにおいてはここでしか手に入らない「チケット」獲得のチャンスとなる。ストックしておくと下記のおまけで使用できる。
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お値段高めだがコインを支払って直接チケットを購入する事もできる。少量コイン消費によるミニゲームで稼ぐかコインを直で支払うかはプレイヤー次第。
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ステージクリアとミス条件について
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本編におけるステージクリアとミス条件は以下の通り。
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ステージの奥にある「ゴールポイント」に操作キャラを到達させればステージクリア。
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操作キャラが敵やトラップに触れたり、落とし穴に転落するとミス。残機無制限でプレイヤーが止めない限りは何度でも再開可能。
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ほとんどのステージには「チェックポイント」があり、通過後にミスするとそこからの再開となる。
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ミニゲームにはクリアやミスの概念はない。制限時間が経過するかそれに準ずる行為をするとその時点でステージが終了する。
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おまけについて
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ストックしたチケットを一定数消費し、ジャックやジルのアクセサリーの変更やゲーム中の色変更ができる。全19アクセサリー&8色
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ゲーム中に特定条件を満たすと、挑戦という項目に印が付く。挑戦非達成の項目にはヒントが表示されている。全26項目。
評価点
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適度にやりがいのある1ボタンアクション
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1ボタンのみの操作体系でありながら、プレイ中に行えるバリエーションは結構多い。
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ジャンプや三角飛びだけでなく仕掛けによる専用アクションも用意されているため、プレイが極力単調になりにくい作り込みがなされている。
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仕掛けのバリエーションもなかなかに豊富で、先にワールドに進むたびに新たな仕掛けが出現する。初回では仕掛けに関する解説がなされる親切仕様。
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本編の難易度は簡単すぎず難しすぎない程よいもので、適度なやりがいを持った攻略が楽しめる。
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ステージ構造は全体的に短めで、チェックポイントも配置されているためプレイがだれにくい。原則一本道進行なので極度に迷う心配も薄い。
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一方である程度の初見殺し的な難しさもあり、仕掛けやアイテム効果等にどういう意味があるのが理解できないとミス連発は避けられない厳しさも含まれている。
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多彩なステージ数とミニゲーム
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本編のステージ数は総計140もあり、販売価格の割にはボリューム感が高い。
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個々のステージは比較的小粒ではあるものの、すべてを合わせると長いプレイ時間を要する。ミラーモードを含めると一応は280ステージが攻略対象となる。
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本編とは別にミニゲームが楽しめるのも嬉しい。ただし、あくまでもミニゲームなので本編ほどのやりがいは期待しない方が無難。
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ジャックとジルが可愛らしい
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一見ではスライムそのものにしか見えないジャックとジルの容姿が可愛らしく、彼らの様々なリアクションに癒される。
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作中の雰囲気としてはほのぼの一色といった感じで、その中でジャックとジルが行動する様が和む。なお、敵キャラもスライム風の可愛らしい容姿である。
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GB感溢れるグラフィックとBGM
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グラフィックは白黒時代のゲームボーイを意識したかのようなレトロ外観だが、シンプルながらも丁寧な書き込みがなされている。
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モノクロながらも背景との濃淡がしっかりとしているため、ステージ中における事の状況が把握しやすく、視覚的な混乱を招く不安はほとんどない。
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BGMに関しても王道なピコピコサウンドで味わいがあり、さらにはワールドごとに違う楽曲が用意されている。
問題点
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ボタン操作に入力遅延がある
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ボタンの入力には若干のラグがあるらしく、普通にボタンを押すと行動がずれやすい傾向にある。
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これのせいで慣れないうちは凡ミスを繰り返ししてしまいがち。対処法としてはラグを逆手にとり、早めにボタンを押す事で問題をある程度回避できる。
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ミラーモードの水増し感
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本編におけるミラーモードは本当に左右反転しただけであり、根本的な難易度に一切の変化がない。
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そのため周回プレイならではの楽しみがまるでなく、同じ内容のステージを2回分プレイするだけに過ぎない。この程度の変化ならオプションで事足りるはずだが…。
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元のボリュームは十分にあるだけに、わざわざ水増しでボリュームを増やす必要があったのかといわれるとかなり疑問なところ。
総評
程よい難易度で1ボタンアクションが楽しめるお手軽さがあり、分かりやすいルールで無難に楽しめる一作。
作りの粗が全くないわけではないが、いい意味でのシンプルさとやりがいを持つ手堅い佳作といえる。
最終更新:2021年08月12日 14:41