かいぞくポップ
【かいぞくぽっぷ】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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Windows/Mac OS X(Steam) Newニンテンドー3DS Wii U Nintendo Switch
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メディア
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ダウンロード専売
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発売元
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【PC】13AM Games 【3DS/WiiU/Switch】レイニーフロッグ
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開発元
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dadako
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配信開始日
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【PC】2016年11月4日 【3DS/WiiU】2017年2月22日 【Switch】2018年8月9日
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定価
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【PC】498円 【3DS/WiiU/Switch】500円
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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1箇所・オートセーブ方式
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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判定
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なし
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備考
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3DS版はNew3DS専用
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ポイント
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バブルを消していく攻撃固定画面アクション 某レトロ携帯ゲーム機の外観再現とカスタマイズ ボリュームは価格相当の小粒さ
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概要
日本のインディーゲームスタジオであるdadakoが開発したダウンロード専売ソフト。海外におけるタイトル名は『Pirate Pop Plus』。
ジャンルは横視線による固定画面アクションゲームで、クリアの概念が存在しないエンドレスゲームとなっている。
「ビートJr」率いる4人の主人公が、悪名高き「バブル海賊」の放つ泡を愛用のイカリで消していくというストーリー設定。
本作はモノクロ画面による架空のゲーム機「ポケットゲーム」で作られたゲームソフトという設定でもあり、作中においてその設定が反映される。
ゲームルール
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ゲームの流れ
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「ノーマル」と「ハイパー」の2段階の難易度があり、好きな方をプレイしていく。ただしハイパーに関してはコイン25枚の消費が必要。
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ハイパーはバブルの出現率や分裂状態が非常に激しく、生き残るのが極めて困難。一方で常時スコアに倍率がかかり、コイン関係のアイテムの出現率が非常に高い。
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本作にはクリアの概念はなく、ゲームオーバーになるまで延々とゲームが進行していく。時間経過でレベルが上がり続け、徐々に難易度が上昇する。
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ゲームオーバー後はそれまでに稼いだスコアがベスト5のランキングとして記録される。ランキングは両難易度共通でネームエントリーに対応。
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ステージルール
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『ポンピングワールド』などで知られる「ワイヤーでバウンドするバブルを攻撃する」タイプのアクションゲームである。
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主人公は左右移動とワイヤーにあたる上方向へのイカリ攻撃の操作を行う形となり、そこから無限に湧いてくるバブルに対する対処をしなければならない。
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イカリは「攻撃の持続時間は長いが隙も大きい」という特性があり、バウンドするバブルを潜り抜けつつもタイミング良く攻撃する必要がある。
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本作のステージフィールドは非常に狭いため、ただ適当にイカリを放つだけでは袋小路に追い込まれやすい。ここをどう耐え抜くかが本作における課題となる。
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バブルは攻撃を加えるたびに2段階まで縮小分裂し、もっとも小さい状態でないと消滅しない。難易度やレベル進行によっては分裂がより激しくなってくる。
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時間経過で「重力が上下左右のいずれかに変更される」というギミックが発生する。
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重力の向きが変わる影響で主人公が空中に放り出される現象が起きるが、この間の主人公は無敵で、さらには踏み付けでバブルを消せる攻撃判定が発生する。
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重力変更の際には事前に警告表示がされる。どの方向に重力が働くかは完全ランダムで、場合によっては警告後も重力がそのままに留まるケースもある。
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新たなバブルの出現や重力変更の際にはバブル海賊が出現し延々と妨害を繰り返してくる。この時、攻撃を当てるとひるませられるものの倒す事はできない。
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バブルに触れるとダメージによる「ハート」が消費され、すべてのハートを失った後にダメージ受けるとゲームオーバー。
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ハートの初期数はノーマルでは3~4ポイント(使用キャラによる)、ハイパーでは1ポイント固定。コンティニューの機能は搭載されていない。
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操作体系
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アナログスティック等左右で主人公の移動、ボタンで主人公の上方向にイカリ攻撃を行う。空中にいる状態では若干の移動制御も行える。
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アイテムについて
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「泡を消す」「自然出現」等の条件で以下のアイテムが出現し、主人公に様々な効果をもたらす。
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リバース以外のアイテムは大小様々なスコアボーナスも同時に入る。原則として出現頻度の低いアイテムになるにつれ入手スコアが高くなる傾向がある模様。
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攻撃アイテムの併用はできず、別のアイテムを取得すると前の効力が初期化されてしまう。また同じ攻撃アイテムを連続取得すると使用回数が増える。
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アイテムの種類一覧
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コイン
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もっとも出現率の高い通貨アイテムで、溜めておくと後の買い物などに使用できる。
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宝箱
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触れると大量のコインが噴出する。出現頻度は非常に低いが、ハイパーにおいては出現率が上がっている。
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フルーツ
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スコアアイテム。複数種類のフルーツあり。
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パネル
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「B」「O」「N」「U」「S」の5種類あり、すべて集めるとコインが爆発的に噴出され、さらにはフリーズの効果も発動される。
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クランプ
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攻撃アイテム。放たれたイカリの攻撃判定が画面内に残り続ける。バブルに触れる消滅。回数制限あり。
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エアガン
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攻撃アイテム。イカリの代わりに銃攻撃が行える。イカリではありえないレベルの連射が可能。回数制限あり。
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倍率
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攻撃アイテム。バブル攻撃時におけるスコア倍率を2倍にする。回数制限あり。
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シールド
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主人公周りにシールドが張られ、体当たりでバブルを消せる。制限時間制。
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フリーズ
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一定時間、バブルの動きが停止する。ただし無敵ではないため、泡に触れるとダメージを受ける。制限時間制。
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矢印
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4種類の矢印があり、取得後にすぐさま矢印の方向へと重力が働く。
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リバース
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マイナスアイテム。主人公に黒くなった上で操作が反転してしまう。制限時間制。なぜかハイパーでは出現しない。
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ハート
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ライフが1ポイント回復する。
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買い物について
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ゲーム画面の外枠にはポケットゲームがはめ込まれる形で表示されており、買い物をする事により外観のカスタマイズが行える。
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カスタマイズできる素材は「本体の色」「画面のモノクロの色」「フレームの色」「十字ボタンと攻撃ボタンの色」「ステッカーの貼り付け」が存在する。
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各素材には複数の色及びステッカーがあり、消費されるコインはピンキリに設定されている。どの色やステッカーを選んでもゲームそのものに変化はない。
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ゲーム中に使用できる主人公(3キャラ)や楽曲(3曲)の購入も行え、一度購入したキャラや曲は自由に選択可能となる。
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使用キャラにはそれぞれ「ハートの数」「移動速度」「スコアの稼ぎやすさ」の差別化がなされている。ただしハイパーでのプレイは全員同じハート数となる。
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その他にも「ハイパーのプレイ料金(上記)」や「実績獲得のヒント表示(下記)」においてコインの消費が必要。
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実績について
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ゲーム中にとある条件を満たすと「実績」を獲得できる。全12種類あり。未達成の実績はコインを支払う事によりヒント表示の確認が可能。
評価点
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バブルを消していく爽快感
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プレイ感覚は『スーパーパン』と同様の、「イカリを放ってバウンドするバブルを延々と消していく」という分かりやすいもの。
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ステージフィールドが非常に狭いために大掛かりな行動が行いにくいが、それ故に「限られた範囲でどう行動していくか」という緊張感が生まれる。
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分裂したバブルは確実に行動範囲の妨げと化してくるので、「どのタイミングでバブルを攻撃するか」という駆け引きが重要となってくる。
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定期的に出現するアイテムの活用もゲームを有利に進めてくれるため、「危険な状態でも一発逆転」というカタルシスが存分に感じられる局面も多い。
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重力方向変更の概念により、状況次第でピンチにもチャンスにもなる意外性も含まれている。空中におけるバブル踏み付けはなかなかに豪快。
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嬉しいやり込み要素の数々
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集めたコインで買い物をするという二次的な目的があり、ゲーム本編とは違った方面でのお楽しみがある。
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ゲームの本質と直接関わるものではないが、ポケットゲームのカスタマイズにより様々な色変更やステッカー貼りで外観を変更できる機能が凝っている。
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購入分含め主人公が4キャラおり、気分一新で色々なキャラを使用できる。なお一部のキャラは別のゲームからのゲスト参戦である。
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ゲーム中に流れるBGMは購入分を含め4曲存在するが、そのどれもが某携帯ゲーム機を意識した良質なピコピコサウンドで演奏される。
問題点
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ハイパーの絶対優勢ぶり
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圧倒的にスコアの入手効率の良いハイパーの方がハイスコアが出しやすく、ノーマルの不公平感が激しい。
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「常時スコア倍率がかかる」「スコアの効果も兼ねたコイン系アイテムが大量出現する」といった優遇さで、確実にハイパーの方がスコアが稼げてしまう。
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スコアランキングはノーマルとハイパーの一括で記録される。よほどの長期戦でもない限りはノーマルがハイパーに追いつく事はできないにもかかわらず。
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ハイパーのプレイはコイン25枚の消費が必要だが、普通にプレイすれば一瞬で25枚以上を稼げてしまう。一方のノーマルはコイン稼ぎにかなりの時間を食う。
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モノクロ画面の見辛さ
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本作はレトロゲームの再現という事でモノクロベースの色使いで画面が映されるが、状況によっては事の状況が分かりにくい場合がある。
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特に顕著なのが「小さいバブルやコインが大量同時出現している」状態で、お互いのグラフィックが非常に似通っているため何が何なのかが非常に見極めにくい。
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またカスタマイズにおける画面の色変更によっては、非常にギラギラした色使いで視覚的に疲れる配色のものもある。
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ゲームとしての小粒さ
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やり込み要素があるとはいえ、基本は変わり映えの乏しいゲームの繰り返しでしかないため、ある程度やり込むとマンネリを覚えてしまう。
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価格を考慮すれば十分なボリュームではあるものの、あまりがっつりとやり込むタイプのゲームでもないため、熱が冷めるのもまた早い印象。
総評
『スーパーパン』系列の派生系としては上手く作られている一作で、バブルを消す爽快さやスコアを稼ぐ面白みがコンパクトながらも詰まっている。
アクションゲームとしては良くも悪くもライト趣向の内容で、無難に楽しめる反面飽きやすさも否めない。それをどう捉えるかはプレイヤー次第であろう。
最終更新:2024年03月22日 17:17