ドリズルパス:デジャヴ

【どりずるぱす でじゃゔ】

ジャンル アドベンチャー
対応機種 Nintendo Switch
メディア ダウンロード
発売元 eastasiasoft
開発元 Tonguç Bodur
発売日 2021年11月25日
定価 700円
プレイ人数 1人
セーブデータ 1個
レーティング IARC 12+
判定 なし
ポイント 人生と旅をテーマにした哲学的な内容
雰囲気・景色の作りこみは良好


概要

トルコのゲーム開発者「Tonguç Bodur」がリリースした作品のひとつ。

ジャンルとしては、一人称視点のウォーキングシミュレーターとなっており、3Dで描かれた少し幻想的な景色を眺めながら、ひたすら目的地に向かって概ね歩くといった内容である。

システム

  • 本作で歩くことになる地形ほぼ一本道構造であるほか、迷わせるような構造にはなっていない。制限時間や敵も存在しない。
    • 熊や牛などは登場するがこちらに対して特に何かしてくるわけではない。
  • 操作体系
    • 右スティックで視点変化、左スティックで移動となる。左スティックを前に倒すと進み、横に倒すとカニ歩き・手前に倒すと後ずさりもできる。
    • 自動で移動/手動で移動、走る/歩くの切り替えも可能。
      • 自動移動モードとなっている時は常に視界の中央に向かって前進するようになっているので、右スティックで進路方向を転換できる。
    • ジャンプは出来ず、小さな段差であってもよじ登ることはできない。階段を上り下りすることは可能。
  • 一定区画まで進んだり、人造物を調べたりすると、女性のナレーターが旅や人生に関する哲学的な話を語りだす。
    • 音声は英語だが日本語訳をつけることは可能。
  • チェックポイントに到達すると、自動でイベント発生、あるいはセーブされる仕組み。

評価点

  • よく描きこまれた地形
    • 明らかにコンピュータグラフィックで作ったような、機械的な地形が確認できない。
    • 転がっている岩や山肌、生えている樹の一本一本、空・光の描写が自然に実際にある景色のよう。
      • 遠景に廃墟があったり、夕日に映える灯台もとある側面からみれば夕日に照らされているが、反対側から見るときちんと逆光になっていたりする。
      • 青空に聳え立つ巨人や血の雨といった幻想的なギミックも存在する。
    • 足音の表現も良好。ぬかるんでいたり雪を踏み分けたりする際の足音も変化する。
  • BGMもどこか哀愁漂うものであり、本作の雰囲気に合致している。
  • 原則的にシームレスである。ロード時間が発生する場面は少ない。

賛否両論点

  • ボリュームは価格相応
    • 雰囲気を楽しむゲームでありかつ安価なので仕方ない側面は確かにあるが、効率よくプレイすれば1時間程度でほぼ完全クリア可能。価格を考慮してもプレイ時間はやや短く感じられる。
    • 小粒でちょっと俗世間から離れたいのであれば本作はもってこいと思われる。
  • 原則は一本道
    • 基本は迷わないで済むのだが、自由度の面で言えばあまり高いわけではない。
    • 空は広く見渡せるが、見えない壁や岩に阻まれている場所は多い。
  • フレーバーテキストの存在
    • とある場所を訪れることで発生する女性ナレーターの語りの内容が哲学的であり、いまいち意味がわかりにくい。
    • 攻略を邪魔するような類ではなく、何も無いよりは賑わいになっていいかもしれないが、あったところで本作の世界観の補完になっているとは言いがたい。

問題点

  • 3D酔い
    • 走っていると画面が歩調に合わせて小刻みに揺れるようになり、3D酔いにつながる。
    • 逆に歩きでは画面が揺れたりはしないのだが、その分目的に到達するのに時間がかかるので一長一短か。
  • 道に迷う場合もないわけではない
    • 本作の構造は原則一本道ではあるが、そうでない場面も存在する。ゲーム全体的にこれといった目的地が提示されないのも手伝って、どこに進んだらいいか分からない場合はある。
      • 終盤のとあるエリアは道が二手に分かれており、道なりに進んでいると灯台のある行き止まりにたどり着いてしまい正規ルートを見失いやすい。
    • プレイヤーが操作するキャラクターの足もあまり速くはないため、無駄足を踏んだときの徒労感は案外感じやすい。
  • セーブポイントが本作中に2~3箇所程度しかない。セーブしている際には画面右上に特殊アイコンが出るので判別はできるのだが、中断はしづらい。

総評

一人称視点で物寂しくも幻想的な歩み続ける内容であり、雰囲気ゲーに該当する作品。 ボリュームは値段相応であり、ゲーム性もあまり期待できないが、手軽にプレイできるところもあり、あてもなく放浪してみたい人は手にとってはいかがだろうか。

余談

本ゲームはリメイク作品であり、ベースはTonguç Bodurの処女作『Drizzlepath』となっている。

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2022年03月04日 21:52