ファイヤートラップ
【ふぁいやーとらっぷ】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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アーケード
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発売・開発元
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ウッドプレイス
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販売元
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データイースト
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発売日
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1986年
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配信
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プロジェクトEGG:2022年10月25日/440円(税込)
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判定
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ゲームバランスが不安定
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バカゲー
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ポイント
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火災のビルを登るレスキューゲーム カオスな落下物 独自要素は好評 ゲームバランスは理不尽の一言
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概要
2本のレバーでビルを登っていく『クレイジー・クライマー』のフォロワー作品。
レスキュー隊員が火災の起きたビルを外側から登っていき、逃げ遅れた人々を助けていく。
一見すると『クレイジー・クライマー』をクォータービュー化したような作品だが、ショットでトラップを破壊しながら進んでいく独自要素を加えている。
特徴
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2レバー1ボタン操作。
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基本的な操作は2本のレバーのみで完結しており、ボタンはショットの発射に使用する(レバーを同時に中央に寄せる操作でも発射可能)。
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レバーを交互に上下に動かすと上に登っていき、左右に倒すと倒した方向へ移動、同時に下に倒すと下に降りることが出来る。
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一撃死+残機制。全16面。
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トラップに当たると即死の他、制限時間切れでもミスになる。残機は一定スコアでエクステンドする。
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ビルはところどころから火が噴き出しており、ショットを当てると消火できる。
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火は放置していると小→中→大と大きくなっていき、火の粉を撒き散らしてくる。
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また、ビルの上から落下してくる障害物やビルを横切る鳥といった敵も存在する。障害物や火の粉もショットで消すことが可能。
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消火すると時おりアイテムが出現する。
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消火器の描かれたパワーアップアイテムを取るとショットが強化され、三方向同時ショットになる。
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鎧の描かれたバリアアイテムを取ると服が青くなり、一定時間無敵。
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上矢印のジャンプアイテムを取ると一定距離を一気に飛び越せる。
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他にビルのところどころで救助を待っている人や犬に触れるとパラシュートで脱出させることが出来、ボーナススコアが入る。また、ドル袋の描かれた得点アイテムもある。
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ビルの屋上で助けを待っているレディに触れるとステージクリア。
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クリア後はジェットパックでビルを降りつつ、ショットで炎を消火してスコアを稼ぐチャレンジゲームが始まる。この時だけレバー1つで左右に移動できる。
評価点
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単なるクレイジー・クライマーの亜種にとどまらない独自性
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クレイジー・クライマーが両腕で踏ん張るか回避する以外に障害物の対処法がないのに対し、本作はSTG的な要素を取り入れることで積極的に道を切り開くことが可能。
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クォータービューになっているため、登れるのはビルの一面だけではなく二つの面を行ったり来たりすることも可能。窓の場所も一定ではなく、看板で塞がれていたり途中に空中庭園があって登れる場所が限られているため、ルートを探す楽しみもある。
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移動速度も素早く、慣れればキビキビと動くことが可能でクレイジークライマーとは明確に作風が異なっている。
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グラフィック・BGMも良質
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ビルも似たような種類だけでなく、ガラス張りだったり配管だらけだったりと様々な種類が用意されている。
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BGMは曲数こそ少ないが、ビルを登る通常シーンの曲は緊張感があり、作品の雰囲気を盛り上げるのに一役買っている。
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バカゲー要素
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ビルの上から落ちて来る物の種類がとにかく滅茶苦茶で、(巨大だが)ヤカンやハンマー、荷物などはまだしも車が降ってきたり(ちゃんとショットで弾くことが可能)、ビルの途中に打たれた釘の上に(明らかに落下させるための)ドクロマークの入ったポリタンクが設置されていたり(しかもプレイヤーが近づくと落ちて来る)とツッコミどころ満載。
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車はビルの途中の空中庭園から落下しているようだが、ビルの真ん中を繰り抜くという構造もぶっ飛んでいる。
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敵として登場する鳥も、単に飛んできてぶつかるものだけでなく、ビルの壁面を2本足でペタペタというSE付きで登って来る(出現場所によっては壁のない空中を歩く)など、漫画的な描写が目立つ。
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そもそもレスキュー隊員が火災のビルをよじ登って救助するというシチュエーションもかなりバカバカしいと言える。
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レスキュー隊のくせに道中にいる人や犬は救助しなくても良い。あくまで救助が必要なのは屋上のレディだけである。それでいいのかレスキュー隊員。
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ゲームオーバーになると下に置かれたマットの上に着地したり、ステージクリア時は野次馬から歓声が上がったりと演出面は良好。
問題点
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理不尽な難易度
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クォータービューの上、ショットの判定が狭く飛距離も短いため、障害物を撃ち落とせずミスになりやすい。パワーアップ状態でも判定は変化しない。
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障害物は命中判定は狭いくせにミスになる判定が広いとこちらのショットとは真逆の調整がされている。加えて、登れば登るほど移動できる幅が狭くなっていくので簡単に被弾しやすい。
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なお、チャレンジステージもクォータービューのせいでなかなかショットが当たらず、ボーナスを稼ぎづらくなっている。
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ランダムに飛んでくる火の粉や鳥が非常に厄介で、ショットが当たらない位置から襲ってきてミスになることもしばしば。他にも分裂するダンボールや最上階近くになると巨大な火球が突然襲ってくるなど、嫌らしいトラップが満載。
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前述のビルを登って来る鳥や、時おり下から飛んでくる火のついた新聞紙なども回避が難しく、理不尽ぎみなギミックとなっている。
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2面からは壁面を跳ねながら落ちて来る火のついたタイヤや読みにくい軌道を描くボウリングのピンなどの新たなトラップも登場するため、さらに難易度が跳ね上がっていく。
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そもそも火が吹き出す速度も早く、ビルの構造上パワーアップ状態でないと消火できない位置から吹き出すことも多い。基板の難易度設定を最低にしても簡単に周囲を囲まれやすく、そこかしこから飛んでくる火の粉であえなくミス…という高難度バランス。結果、1面すら突破が困難という有様。
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また、この関係で前述のジャンプアイテムで一気に飛び越した場所に火が付いていて何も出来ずに落下してしまうことも。
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一応、火が出る場所などはある程度固定されているので、覚えゲーの側面もある。
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ちなみに窓から出てる炎に関しては
横移動をし続ける限りミスにならない
という仕様になっているので、これを把握すると体感的に多少難易度が低くなる。
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ボタン配置上、移動操作とショットを同時にするのも困難なため、1人プレイでのクリアは至難を極める。2人で移動とショットを分けて操作すれば幾分かマシになるが…。
総評
名作フォロワーでありつつ独自要素も良好だが、難易度調整の悪さが大きく足を引っ張ってしまった非常に惜しい作品。
インカムを稼ぐため高難度に調整されがちなアーケードゲームではあるが、本作がマイナーなのはあまりにやり過ぎた難易度になっていることが原因なのは間違いないだろう。
バランスさえ調整できていれば、もう少し評価は上がったと思われる。
余談
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国内ではマイナーなタイトルゆえ不人気で終わったが欧米では爆発的にヒットを飛ばしており、続編や家庭用移植の予定もあったが開発元のウッドプレイスが倒産した為、お蔵入りになってしまった。
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国内ではケイ・アミューズメントからファミコンに移植される予定であった。
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2022年にようやくプロジェクトEGGにて海外版ながらようやく配信された。
ウッドプレイスとは?
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1980年代中期にアーケードで活躍したゲームメーカーで、社名の由来通り東京都江東区
木場
に存在した。
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ニチブツの元社員達によって設立されたが、データイーストとの関係が強かったらしく、流通や基板の製造等はデータイーストが行っていた。
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倒産後は一部の社員がクリームという会社を立ち上げており、PCエンジンに参入しデータイースト作品の下請けをやっていたが、何時の間にか業界からフェードアウトしてしまっている。
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『キング・オブ・ボクサー』のスタッフはカネコに移籍し、あの『火激』を生み出すことになる。
最終更新:2023年12月21日 09:36