ハルヒと親父 @ wiki
二人は何故レスリングなんかしてたのか?
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haruhioyaji
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二人でドライブより
- 親 父
- 強くなりたい? そりゃまた、あまりに少年マンガ的な決意だな、カカロット。
- キョン
- いや、ベジータに勝てるまで強くなくてもいいんですが。
- 親 父
- ぶっちゃけて言うとな、キョン、人間は訓練で強くなったりしない。毎日、砂を叩いてこぶしを固くすることはできるだろう。経験から間合いをつかむコツを会得するかもしれん。だが、どれだけやっても、捨てるほど安い拳銃一丁持ったガキにかなわんし、複数人に襲われたらひとたまりも無い。まして誰かに襲われて、自分以外の者を守ったりなどできん。
- キョン
- ……だからです。
- 親 父
- ん?
- キョン
- 俺たちが何かそういう場面に出くわした時、ハルヒは俺を守って戦わなくちゃならなくなる。うまく言えませんが、俺があいつの足手まといになりたくない、というか。
- 親 父
- なるほど。そういうバカップルな決意だったか。……いいだろう、庭へ出な。母さんとハルヒは車で出てる。2時間は戻らんだろう。俺たちの「話し合い」は30分もあれば決着がつくしな。
● ● ●
- 親 父
- じゃ、とりあえず、その「地蔵くん」を投げてみろ。
- キョン
- 見たところ、サンドバッグみたいですが。
- 親 父
- サラリーマンが石をいちいち刻んでられるか。俺は格闘家のタイプとしては「哲学する柔術家」 岬越寺秋雨(『史上最強の弟子ケンイチ』)なんだ。
- キョン
- すみません、俺はてっきり範馬勇次郎(『グラップラー刃牙』シリーズ)かと。
- 親 父
- 勇次郎が会社勤めできるか? じゃあハルヒは刃牙か? 恋人とSEXすると強くなるのか?……いや、今のは忘れてくれ。
- キョン
- ……はい。
- 親 父
- ぶちぶち、佐伯四郎(『エアマスター』)に見えるって奴もいるんだぞ。
- キョン
- あの、親父さん、佐伯四郎って「軟派な精密機械」、女関係かなりルーズだったのでは?
- 親 父
- 俺は母さん一筋だ。
- キョン
- 離婚を言い渡されてパワーアップするんですよね。
- 親 父
- 嬲るじゃねえか、キョン。『摩季』との交際、認めねえぞ。
- キョン
- いや、親父さんの娘はハルヒです。
- 親 父
- ……とりあえず、そのサンドバッグを投げてみようか。見本見せるから、離れてろ。
● ● ●
- ハルヒ
- で、あんたは何、人の家の庭で泥だらけになってんのよ?
- キョン
- 普通のプロポーズなら、男の方が女に『お前を一生守る』とか言うだろ?
- ハルヒ
- 常識的で現実を知らない見解ね。そういう男は自分の身持ちだって守れるか怪しいもんだし、女が無事だとしたらそれはたまたま危険に出会わなかっただけ。念のためいっとくけど、家族内で殺される人は、家の外で殺されるより、何倍も多いのよ。そんなバカ男はお呼びじゃないし、あたしはあんたにこれっぽっちも、そんなこと望んでないわ。
- キョン
- わかってる。
- ハルヒ
- いいえ、わかってないわね。世界中を敵に回しても、おまえは前だけ見てろ、だの、おまえの背中は俺に任せろとで言いたい訳?……見損なわないで!
- キョン
- ハルヒ?
- ハルヒ
- あんたが危険な目に合うなら、そんなケンカはキャンセルよ。頭を下げろってんなら、何億回だってそうしてやる。あんたなら、きっとそうするようにね!
- キョン
- ……。
- ハルヒ
- あたしを守りたいって言うんなら、あたしを力づくで止めなさい! そんなこと、あんたにしかできないんだからね。
- オヤジ
- ツンデレだな。
- ハル母
- ツンデレね。
- ハルヒ
- 親父も母さんも黙ってて!