ハルヒと親父 @ wiki内検索 / 「親父とRPG」で検索した結果

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  • 親父とRPG その2
    親父とRPGから  「なんで、今度はあたしが行商人なのよ!」 「おまえみたいな、はっちゃけた奴をな、ピラミッドの上の方に置いとくと下が大変なんだ。昔の殿様なんか、食事に石ころが入ってても、表沙汰にすれば、味見係以下、食事に携わってる連中が処分されるだろ。だから、知らんぷりして、誰も見てないうちに吐き出すくらいでないと、上のものは勤まらなかった」 「うー、聞くだけで、ストレスの溜まりそうな話ね」 「おまえなんか、化け物を殴ってりゃストレス発散できるじゃねえか」 「あたしが言いたいのはね、なんであんたと親子連れかってことよ!」 「事実、親子なんだから仕方がない。恨むなら神を恨め、バカ娘」 「事実と2次元をごっちゃにするな。これはゲームの内でしょ!」 「最初からパーティが揃ってたら、モチベーションが沸かんだろ。そのうち仲間と合うんじゃないか? それまでおれがお前のお守りだ...
  • 親父とRPG その3
    親父とRPG その2から ひゅーーどかん! 「誰!? 今、モンスターに、ロケット・ランチャーぶっ放した奴!?」 「おれだ、遅くなったな」 「親父さん!」 「首のつながったキョンと、そこにぶら下がってるバカ娘が見えるぞ。どうやら間に合ったらしいな」 「こっちは、足でリセットボタンを押したい気分よ!」 「ハルヒ、考えても見ろ、この人を敵に回すのと、味方の後ろでヤジらせるのと、どっちが心臓に悪い?」 「地獄の最下層コキュートス(嘆きの川)で氷漬けにするか、アトラスに代わってジブラルタル海峡のところで天空を担がせ支えさせるか、って選択肢はないの?」 「なんだかんだ言って愛されてるな、キョン」 「いや、親父さんが単にものすごく嫌われてるという話じゃないかと」 「敵にこれだけ囲まれても、その余裕、さすがはハルキョンだ」 「え、なんだ!? 中盤の山場とは言え、あのモンスタ...
  • 親父とRPG
     「バカ娘、なんだ、そのアブナイ人のコスプレは?」 「この、バカ親父! コスプレじゃないわよ、勇者よ、勇者!」 「勇者って、尊称だろが。少なくとも自称するもんじゃないだろ?」 「うっさい! そういう設定よ、世界観よ! 受け入れなさい!」 「で、雑用係、おまえは、行商人か?」 「いや、いちおうクラス的には僧侶みたいで」 「生臭坊主か?」 「キョンはそこまでエロくないわよ。……エロいけど」 「どっちなんだ? ついでに教えてやるが、生臭坊主ってのは、戒律で禁じられている魚や鳥獣類の肉といった生臭物を食べる坊主のことだ。別に女を抱くわけじゃない。まあ、江戸時代にはすでに「怠け者」を指すコトバにもなってたんだがな」 「エロい上に、怠け者? ど真ん中ストライクじゃないの!」 「えらい言われようだな、キョン。で、経でも読むのか?」 「さあ。西洋の僧侶なので、回復魔法とか、そういうの...
  • SS(二次創作)「ハルヒと親父」シリーズの物置
    ...s 親父のびおろん 親父とRPG やつは大変なものを盗んで行きました 通り魔 先延ばしの詩(うた) 冷蔵庫のあかり オヤジのバスケ 化粧 親父抜きの大晦日 Sweet Pain 師走の親父 通り魔2 雪洞の親父 しもやけ オヤジ野球 ホワイトデー ちかんにあった 朝食の情景 親父の臨終 ハルヒと親父シリーズ以外:主としてハルキョンもの +異年齢シリーズ 異年齢シリーズ ハルヒ>キョン   ハルヒ先輩 ハルヒ先輩2 ハルヒ先輩3 ハルヒ先輩4   ハルヒ先輩5 ハルヒ先輩6 ハルヒ先輩7 ハルヒ先輩8 ハルヒ<キョン   保健室へ行こう 保健室へ行こう2 保健室へ行こう3 保健室へ行こう4   保健室へ行こう5 保健室へ行こう6 +「二人は暮らし始めました」シリーズ 二人は暮らし始めました   1日目  2日目  3日目  4日目  5日目  ...
  • 掲示板/足跡帳バックナンバー5
    ...せてもらう。何故なら親父とRPG その2を書いちゃったからだ(というか、これっていくらでも書けそうだ/定型のある刑事ものはギャグにしやすいという理論があるが、そういうことか?)。まあ、スレ投下はオトナ語でいうところの「ペンディング」しとく。 -- 親父書き (2009-10-22 23 26 23) うーん、タイトル倒れか? 司書はなにゆえ魔女になる?。いや、こういう何でもない、何にも起こらない話が好きなんです。あと司書属性あるし。実はメガネ属性も。図書委員属性も。www -- 親父書き (2009-10-23 23 47 24) ハルヒ対ぬこハルにゃんの直接対決を会話形式で書こうとして行き詰まる。そりゃそうでしょ。片方、しゃべれないんだもの。もうこうなったら、ソロモンの指輪(動物の話がわかる、ソロモン72柱とか悪魔どころかフェニックスもバアルもアスタロトも使役できるすご...
  • 親父と母さんの格闘
     「すまんが、これを預かってくれないか?」 「黄金(こがね)の指輪、ですか」 「月並みですまんが、母親の形見なんだ。なくすと困る」 「話し合いに行くのではなかったの?」 「そのつもりだし、『話し合い』で負けるつもりはないんだがな。少々ボキャブラリーが不足気味らしくて、すぐに刃物や拳で語り出す連中なんだ」 「『通訳』に同行しましょうか?」 「とてもあり難い申し出だが、ほら、あるだろ、命もプライドも両方が惜しいって状態」 「自信家ね」 「いや、バカなんだ」 「さっきのはプロポーズじゃなかったの?」 「そのつもりだ」 「じゃ、指輪はあなたがはめてください」 「お、おう」 「約束です。無事に帰っていらっしゃらない時は、連れ戻しに行きますから」 「ああ。善処する」    ● ● ●  「なんの用だ? おれはもう行員でもなけりゃモサドでもない。ああ、あんたら...
  • そのとき親父-書きは何を思ったか(その26)?
    長門有希の空腹、満腹、オヤジラジオ 911さんをして「とうとう会わせてしまいましたね、この二人を」と言わしめた長門‐親父シリーズ。 原作で、反則的なまでに圧倒的なスペックを誇る長門さんと、親父シリーズ自体が反則なんだけど、その中でも破格に反則な親父さんのタッグ。 というか、この二人、なんか気が合いそうというか、話が通じそうなんだもん、と思うのは、親父書きの贔屓目ですか?イエス? ならば言おう。書きたかったんだもん。 しかし、小説の処理的には、ちょっと難しかったです。一応、キョンの一人称で追えないものは、登場人物のセリフだけ、というのが方針なんですが(ハルヒの一人称は少しあるけれど)、長門‐親父となるとセリフ回しだけで可能なのか、喋ってくれるの、長門さん?という懸念が一部にはありました。まあ、実際は、親父さんが長門さんの分まで喋ってるんですが。 あと、ラジ...
  • そのとき親父書きは何を思ったか(その4)?
    ハルヒと親父3 — 家族旅行プラス1の場合  最初に浮かんだのは、 「よお、ベルちゃん久しぶり」 「何度も言うが、おれは鈴宮じゃなくて涼宮だ」 という耳で聞いたら全然分からないやり取りです。これは会うたびに繰り返されている軽口なんでしょう。これだけで「親父と怪しい仲間たち」の短くない、冗談みたいな本気みたいな付き合いが、親父書きの頭に、ぱあと広がりました。  この無意味にハードボイルドっぽい(とそのときは思った)設定を生かすには、逃げる者と追う者の追っかけサスペンスだ、ということで、親父にキョンが拉致られてハルヒに追っかけられる話を思いつきました。「スピンアウトもの」とした話です。  ただこれは挫折しました。はじめとおわりはすぐ決まったのですが、サスペンスは、中盤の持続というか、どう話を進ませず読み手を引っ張るかがキモでそこのところがうまく書けませんでした。...
  • 雪洞の親父
     「あ、キョンか? 親父だ。しくじっちまった。ああ、俺の方はピンピンしてるが、バカが一人、足首をひねってな。おれの見立てじゃ骨まではいってない。今夜は腫れるだろうが、周りは雪だらけで冷やすものには事欠かん。今か? スキー板ででっかい雪胴を掘った。その中にいる。雪は断熱性も遮音性も抜群だからな、中は静かなもんだ。天井もちゃんと滑らかにしたし、壁の下には溝を掘ったから、溶けた雪が垂れて来て悩まされる心配もない。で、用件だ。ついさっき、母さんの携帯にGPSのデータを送った。だが、おれのカンだと、2、3日、低気圧が居座りそうだ。となると、母さんの能力は半減だ。すまんがサポートしてやってくれ。バカと話すか?」 「早く貸しなさい! ……キョン? 親父が大げさなこと言ってたけど、あたしは全然平気だから、あんたはつまんない心配はしないように。この通り、ピンピンしてるわ。この歳で親父とビバークするとは思わ...
  • ハルヒと親父1
    「なによ。ずいぶんとご機嫌ね?」  カーペットに寝転んでTVを見てるのは親父。いい大人が日曜の朝からアニメ見ておもしろい? 「そうとも。気分がいい。だが、お前には負けそうだ」 「どういう意味かしら?」 「年頃の娘の幸せそうな姿を見るのは親冥利に尽きるが,男親としては寂しさに悲しさが添加されるようだ」 「な・に・が・言いたいのかしら?」 「ハル、お父さんと遊んでいいの? 思ったより時間過ぎてるわよ」  と助け舟を出したのは母さん。どっちにとっての助け舟かしらね。 「ええ、うそ。やばい。じゃ、行ってくるね」 「まて娘。行きがけの駄賃だ」  そういってバカ親父が何か放ってくる。と、と、と、キャッチ。え、あたしの携帯? 夕べ、居間でテレビみながらメールして、そのままだったんだ。 「心配するな。何も見てない。それから充電なら、しといた」  何も聞いてないでしょ! ……見てたら...
  • キスキス
    小さいハルヒ ねえ、親父は母さんにキスするの? 親 父  する。だが、見せんぞ。 小ハルヒ なんで? ケチ。ケチ親父。 親 父  人に見せるようなもんじゃないからだ。 小ハルヒ なんで? 親父、ヘタなの? 親 父  おまえはトイレに入ってるところを人に見せるのか? それと同じだ。 小ハルヒ 親父、下品。 親 父  鼻をつまむな。つまむなら自分のにしろ。 小ハルヒ いいじゃない。減るもんじゃないんだから! 親 父  おまえ、それはエロ親父のセリフだぞ。 小ハルヒ えー。あたしエロくないよ。 親 父  いや、エロい。エロエロだ。 小ハルヒ 子供にエロいって言う大人のほうがエロいわよ! 親 父  それはそうだ。 小ハルヒ やーい、エロ親父。 親 父  おまえはそのエロ親父の娘だぞ。 小ハルヒ うっ。 親 父  だいたい、なんで...
  • 二人でドライブ
     居間でごろごろしながら携帯でネットを見ていると、母さんが声をかけて来た。 「ハル、午後、3時間くらい時間ある?」 「いいわよ。車でしょ? 買い出し?」 「悪いわね。キョン君はいいの?」 「それくらい離れて暮らした方が愛も深まるってもんよ!」 「あの……3時間だけでいいのよ」  最近、車の免許を取った。キョンと一緒にだけどね。  母さんも免許は持っているけれど、運転は得意でないらしい(大抵の事は何でもこなすのに、めずらしいこともあるもんだ)。  親父は、居れば居るでうっとうしいくらい構ってくるけど、普段は滅多に家にいることがないから、あたしが小さい頃を除けば、うちには車は無い期間が長かった。  で、免許取得と同時に、新車がやってきた訳。 「どうせ3分も経たないうちに、ぶつけてぺしゃんこになるんだから、紙製でいいぞ、紙で」 と親父はまた馬鹿な事を言ってたけれど、も...
  • 親父の英会話 Lesson 4
    親父の英会話 Lesson 3から 存在の英語 「〜がある」の言い方 オヤジ 頼む英語と質問する英語をやったから、そろそろこっちからも情報発信できるようにしておくか。頼んだり、質問したりしているうちはいいが、こっちが何か主張し出すと途端に根拠やデータを聞かれる。そんなとき事実を述べるやり方を知っといた方がいいだろう。 キョン そうですね。 オヤジ たとえばだ、「うちの会社には2000人が働いています」なんてのを、おまえならどう英語にする? キョン いきなりですか? えーと、 2000 employees are working in our campany. とかじゃ、ダメですか? オヤジ ダメなことないぞ。従業員employeeなんて単語、よく出てきたな。思いつけない、あるいは、employeeという単語を知らない場合はどうする? キョン えーと……、「中学校で習った...
  • 父の日のこと
    オヤジ 今日は父の日だな。 ハルヒ ……。 オヤジ 今日は父の日だな。 ハルヒ それが何? オヤジ おれはおまえの何だ? ハルヒ 親父。 オヤジ 親父とは父のことだ。 ハルヒ そうみたいね。 オヤジ ……。 ハルヒ ……。 オヤジ ……。 ハルヒ ……うっとうしい。何が欲しいのか、早く言いなさい! オヤジ 愛。 ハルヒ 他当たりなさい。母さんとか。 オヤジ 母さんにとって、俺は夫だ。父ではない。 ハルヒ 父の日は、1909年にアメリカ・ワシントン州在住のJ.B.ドット夫人が、彼女を含む子供6人を男手ひとつで育ててくれた父をたたえて、教会の牧師にお願いして父の誕生月6月に父の日礼拝をしてもらったことがきっかけになって始まったの。 オヤジ ……。 ハルヒ このお父さんも、子供たちが全員、成人した後、亡くなっちゃうんだけどね。...
  • できちゃった その2
    できちゃった その1から ハル母 キョン君、いらっしゃい。ハルは部屋よ。「勝手にあがってきて」って言ってたわ。 キョン いつもすみません。お邪魔します。 キョン ……って、おい、ハルヒ? ハルヒ ん?……あ、キョン、おはよ。 キョン おはよって、もう昼だぞ。それと妊婦が床に寝るな。うつぶせで寝るな。腹出して寝るな。ったく、よいしょっと。 ハルヒ お、お姫様だっこ……って、もう終わり? キョン 終わりって、ベッドに運ぶだけだから、これで終わりだろ。 ハルヒ このまま町内を一周してみない? キョン しない。無駄に体を冷やすな。それより、なに散らかして寝てたんだ? ハルヒ あ、これ? 母さんの家事日記だって。もらったの。新妻と新米ママには参考になるだろうって。読みふけってるうちに寝ちゃったみたいね。 キョン ……おれには「ただの親父」...
  • ロール・プレイング その1
    人生の98%はゴミみたいなもんだ。だが最悪なのはそこじゃない。残りの2%があることに気付かないまま、そして、あきらめたまま死んでいく。これこそ最悪だ。 おい、目を覚ませ。立って支度しろ。人生の2%がはじまるぞ。 キョン わっ、なんですか、親父さん、その格好? オヤジ 確かに異常事態だが、人のことばかり言えんぞ、キョン。自分の格好を見ろ。 キョン ……何かの罰ゲームですか? オヤジ 心当たりがあるのか? この場合の第一声は「ゲームではよくあることですよ」だろ? ゲームちがいだ。 キョン いや、そっちでも「現実(リアル)なんてクソ・ゲーだ」でもなくて、「勇者よ、死んでしまうとはなさけない」とか、そういう奴では? オヤジ 根がネガティブにできてるのか? 「テーブル」の付かない方のRPGな。どうせ夢オチだろうと二度寝してみたが、効果なしだ。こっちの「勝利条件」を満たさんといかんの...
  • 親父の臨終
    母  お父さん、あと何か言いたいことはありますか? 親父 プロポーズのこと覚えてるか? 母  ええ、もちろん。 親父 俺と同じくらい長生きしてくれ、って言ったっけな。 母  こんなおばあちゃんになるまで生きられるなんて誰も思わなかったわ。お父さんのおかげよ。 親父 俺が死んでも、合わせなくていいぞ。2倍ぐらい長生きしてもいい。 母  一人でさびしくないんですか? 親父 娑婆がにぎやか過ぎた。さびしいってやつを思いだすのに時間が必要だ。 ハルヒ にぎやかさの半分は、親父のせいでしょ! 親父 あとの半分はおまえだ。なあ、キョン、おまえもそう思うだろ? キョン はい。 親父 あとは頼むぞ。といっても、こいつら勝手になんとかするからなあ。 キョン ええ。 親父 ああ。最後にかっこいいこと言って死のうと思ってたんだがな。 ハルヒ いいわよ、最...
  • やつは大変なものを盗んで行きました
    オヤジ 母さん、あれは何だ? 母さん ハルですか? キョン君とケンカしたんですよ。 オヤジ ふーん、ケンカするのか、あいつら。 母さん そりゃもう、しょっちゅう。 オヤジ 相手を「甘噛み」するのは、ケンカと言わんぞ。 母さん じゃあ、じゃれ合いかしら? それとも、ちちく……。 オヤジ ごほん、けほん。 母さん お父さん、風邪ですか? オヤジ 引いたことないんだけどな。……なんとかとバカ親父は風邪を引かないらしい。 母さん 今年は新型だそうですから。……あら、慰めにいくの? オヤジ そうじゃない。バカ娘が抱きつぶしてるクッションを救出に、な。 母さん がんばってね。 オヤジ やい、こら、そこの娘。 ハルヒ ……なんか用? オヤジ 頭の中はシンプルなのに、外に出てくるまでがややこしいんだよな。ったく。 ハルヒ 用がないなら、どっか行って。あんたを相手する無駄な力はないの。 オヤジ 泣...
  • ロール・プレイング その2
    ロール・プレイング その1から キョン でも、手配書なんて、どこで手に入れたんですか? オヤジ 街だ。酒場があったろ。お前が寝てから行ってみた。で、酒場にベタベタ貼ってあるのを見て、こっちは仰天だ。一枚ひっぺがして、こう言った。『このべっぴんさんは誰だ? どこに行けば会える?』。よっぱらい連中が、ああかわいそうな奴って感じで、いろいろ教えてくれたぞ。 キョン さすがです。……おれも、そこまでは、とても……。 オヤジ うちのバカ娘がブスだと言うのか? キョン いや、そっちじゃなくて! オヤジ 冗談だ。 キョン だいたい酒場なんて、お金はどうしたんですか? オヤジ 飲んでもないのに、金なんか払えるか。 キョン 飲みもしないで、よく追い出されませんでしたね。 オヤジ よっぱらい連中を乗せて乗せて、酒場の雰囲気を盛り上げて、いつもの倍は飲ませたろう。おれ一人分の酒代じゃおつりが来る。 キ...
  • 銀行強盗
     「なあ、キョン。あいつら殴って来ていいか?」 「お、落ち着いてください、親父さん。他にも人質が居るし、犯人たちは全員武装してます」 「ちっ。だがどうする。このままでは埒が明かんぞ。……時間に間に合わんと事だ」 「た、確かに」 「あいつら、楽しみにしてたからな」  夕方には、ハルヒの母さんのバースディ・パーティが予定されていた。それ用に注文されていたケーキと七面鳥の丸焼きを取りに、親父さんと俺は派遣された訳だが、軍資金を降ろそうと立ち寄った都市銀行支店で、何の因果か捕われの身になっていた。  犯人は4人組。武装は全員、本物っぽく見えるサブ・マシンガン。うち一人は、名乗りを上げ威嚇するために、先ほど実際に乱射して見せた。  全員の携帯電話は没収され、待ち合いスペースの真ん中にまとめて置かれている。  男性の行員及び客は、みな後ろ手に縛られている。女性たちが窓際の椅子に集...
  • ハルヒと親父2その後 一周年 その3
    ハルヒと親父2その後 一周年 その2から  朝が来たのは分かった。  おれの精神(こころ)及び肉体(からだ)は、まだ完全には覚醒しておらず、周囲の状況を把握するには至ってなかった。おれの右手は、そこにいるはずの誰かを無意識に探していたが、成果ははかばかしくなかった。それで、人の気配を感じたとき、おれの肺は空気を喉と口蓋に送りこみ、この世のものとは思えぬ音を出すという失態をやらかした。だが音の方がしでかしたことは、よくよく考えればはるかにマシで、更なる大問題は音声信号の内容の方だった。 「ん……ハルヒ?」 「残念。はずれ」  この似ているが確かに違う声について、脳髄が前頭前野と側頭野と海馬に鞭を入れ、最高速度の検索を要求する。結果:この声は確かに・・・ 「って、ハルヒのお母さん!」 「おはよう、キョン君」 「お、おはようございます!」 「誰かお探し?」  ハルヒの...
  • 二人でベンチに
    ハルヒ 今日、とても仲の良さそうなおじいさんとおばあさんを見かけたの。 母 そうなの。 ハルヒ 公園のベンチでね、小一時間ぐらい座っていたわ。あまり話してる様子はないけど、「ねえ?」とか「ああ」とか「そうだね」とか、相槌みたいなことばかりね、それでもちゃんと気持ちが伝わってる感じ。 母 ええ、すてきね。長い時間を共にされたからかしら。 ハルヒ 母さんたちは、よくしゃべってるわね。 母 そうね。 ハルヒ お互いのことを、知れば知るほど、分かりあうほど、話さなくなるものなの? 母 お父さんなんか、わざと分かりにくくするために、しゃべってるところがあるわね。 ハルヒ そうよ!まったく、あの親父ときたら! 母 でも、お父さんが「かくしたいもの」なんて一目瞭然よ。 ハルヒ 何? 母 「照れ」よ。 ハルヒ なーんだ。そのくせ、クサイせりふは平気で吐くわ...
  • 一人旅に必要な事 エピソード3
    アキとキョン アキ ねえ、パパ。聞いていい? キョン ああ、いいぞ。 アキ パパはハルヒのこと、ずっと好きだったの? キョン ああ、そうだな。 アキ じゃあなんでママと結婚したの? キョン アキ……。 アキ やっぱ、ごめん。そんなの、答えられないよね。 ハルヒ 興味深い話ね。ぜひ聞きたいわ。 キョン ハルヒ……。 アキ (ひゃー、パパごめんよー)。 キョン うまく話せるかわからないけどな……その頃、パパは大失恋してな。本当は、ずっと好きだった人とそのままの関係がずっと続けていけると勝手に信じていて、その人がどんなに不安で苦しんでいたか、ずっと気付かないでいて、そういうこと全部をいっぺんに思い知らされたんだ。パパは罪と後悔の意識に一杯になって、とにかく身を引こうという気持ちに取り付かれた。今思うと逃げたんだな。いろんな人が気持ちを聞いてくれよう...
  • ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その6
    ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その5から 「ところでキョン君、鹿撃ちにいかないか?」  次の日の朝。  俺たちが宿泊したコテージのベランダにでかいダイニング・テーブルを引っ張り出して、4人で朝食をとった後、コーヒーを飲みつつ、親父さんは、その気楽な格好のように、気楽に言った。 「今、なんと?」 「こんな小島に、鹿なんてでかいものが生きていける生態系がないでしょうが」  と突っ込むハルヒ。 「ではキョン君、カジキマグロを釣りに行かないか?」 「それはどこの港町ラハイナよ!」  と突っ込むハルヒ。 「ではハルヒ、キョン君はもう食ったのか?」 「ぶっ!ごほごほ」  と咳きこむ俺。 「このエロオヤジ!どうしてあたしに聞くのよ!こっちに先に来くのが筋ってもんでしょ!」  いや、それも筋が違うぞ、ハルヒ。それにその話題を引きずり戦線を拡大すると、このSSが...
  • 家族旅行で見る夢は
     充電中の携帯が、けたたましい音を立てた。おいおい、まだ7時半だぞ。待ち合わせは10時のはずだろ。どうしたんだ、ハルヒ? 「キョン? 今そっちに親父が行ったから、早く逃げなさい! いいから、とにかく逃げて! あーもう、今からあたしもそっちに行くから!」  何あせってんだ、ハルヒの奴? そういや今、下で『あらあら、ハルヒちゃんのお父さん』っておふくろの声がしたが。誰か階段を上がってくる。って、ハルヒの親父さん、もとい、お父さん? 「ハロー、キョン君。いい朝だ。俺のことは涼宮親父と呼んでくれ」 それ、ものすごく呼びにくいです。 「パパでもいいぞ」 勘弁してください。 「いま電話があったみたいだが、ハルヒがこっちへ向かってるんだ。急いで出るぞ。逃げるんだよ、地の果てまでも。ちなみに君は人質だ。あ、ご両親には今話をしておいたから」 ほとんど数分もかかってないぞ。それと『話しておいた...
  • ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その8
    ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その7から  シャワーの音が止まった。  少し経って浴室のドアがゆっくりと開く。  俺はベッドの端に、そっちには背を向けて座っていた。 「スケベなこと考えてる顔ね」 「そんなことはない」 「だとしたら失礼な話よね」 こっちに近づいてきた奴が、後ろから俺の首に両手を回してくる。 「だいたい、うしろからじゃ見えないはずだろ」 「あんた、背中までポーカーフェイスのつもり?」 「ただの仏頂面だ」 「ホテルの最上階。二人っきり。邪魔が入る恐れなし。タオル一枚の美女が背中に体重をかけてくる。これで何が不足か、聞こうじゃないの?」  俺はゆっくりと口を開いた。 「子供の名前を考えてた」 「うっ。……なかなかやるわね」 「うそだ。最悪のタイミングで、ムードぶち壊しのことを言うことになるかもしれんが、この旅行ももうすぐ終わりだ。だから率...
  • クレイマークレイマー
     いつもは、静かでこじゃれたレストランなのに、怒鳴り声をまき散らしてる馬鹿一人のおかげで、散々な事になってる。  料理もいつもの通りおいしいし、連れに若干の問題があったけど、それを帳消しにするだけのものがあったわ。  まったく、それなのに、ね。料理人まで呼びつけて、意味のわかんないこと、わめいてる。 「なんなのよ、あれ? 連れの女の人だっているのに」 「大方、出掛けに娘につれないことでも言われたか、ネコに飯を食わせるのを忘れたんだろ。あいつらを怒らせると、後が怖い」 「その『あいつら』の中に、あたしも入ってるのかしら?」 「キョン、おまえさんを男にしてやろう。いや、変な意味じゃないぞ。あれを解決して来い」 「行かなくていいわよ、キョン。親父が見本を見せれば?」 今日のディナーはキョンと、あと余計な馬鹿親父と。まあ、親父のおごりだっていうし、この店は気に入ってるしね。 「ご...
  • 親父抜きの大晦日
     「……ねえ、母さん、親父は?」 「やっぱりダメみたいね。向こうもすごい雪で、とても飛行機飛びそうにないって」 「まったく。年越しを何だと思ってるのかしら」 「お父さんも残念そうだったわ」 「あ、あたしは別に……」 「そうそう。ハルヒには謝っといてくれって、お父さんが」 「たまには殊勝なこと、言うわね」 「それから、『手は打っておいた』って。心当たりある、ハル?」 「……ない。……でも、すごく嫌な予感がする」 「母さんも、嫌な感じはしないけど、そろそろ誰かやって来そうね。お湯を沸かすわ」 「ハルヒっ!!」 「な、なによ、今の? って、キョン!?」 「息切れしてる声、走ってきたみたいね。ハル、早く行ってあげなさい」 「キョン!……あんた、いつから雪だるまと縁続きになったのよ!?」 「は、ハルヒ、無事か?」 「無事も何も……って、親父の奴ね!」 「ああ、親父さん...
  • 同じ夢の中
     親父とケンカした。  ケンカ自体はいつものことだったけど、テーマが最悪だった。  親父は、大抵のことは適当にやってしまうくせに、ケンカだけは手を抜かない。  相手が子供だろうが、自分の娘だろうが、とことんやる。  今日のケンカは、あたしが今一番触れて欲しくないと思っていることを巡って行われた。もちろん手加減なしで。  あたしは自分としては最悪の選択を、敵前逃亡を選び、自分の部屋に駆け上がった。  そして、あたしは最悪な気分でとにかく眠ろうとした。  いつもとどこか違う目覚め。  夜中に目が覚めてしまうのは、よくあることだ。  時には、夜中の街を誰にも邪魔されずに、闊歩する。今のあたしに、心安らぐ時があるとしたら、このときだった。  でも、『今夜』は違っていた。  今夜? 確かに窓から光は入ってこない。外は暗い。  あたしはただならぬ予感がして、カーテンを一気...
  • 掲示板/足跡帳バックナンバー4
    お立ち寄りいただいた方々のための足跡帳バックナンバー3 ([+]をクリックで展開、[-]をクリックで畳込み) -2009-05-16〜2009-06-07の分 2009-05-16〜2009-06-30の分(別ページ) -2009-07-01〜2009-07-31の分 2009-07-01〜2009-07-31の分(別ページ) -2009-08-01〜2009-08-31の分 2009-08-01〜2009-08-31の分(別ページ) -2009-09-01〜2009-09-14の分 スポンサーから一言、脱稿。現在、絶賛反省中。ああ、事件ものなんて手を出すんじゃなかった……。 -- 親父書き (2009-09-01 19 16 12) 某所に1日限りの、私にとっては「夏のご褒美」となるコンテンツ発見。ああ、夏の疲れがいやされ...
  • 親父さんと谷口くん5
    親父さんと谷口くん4から 谷口 親父師匠! 親父 誰かと思えば谷口か。今日は何だか悩んでなさそうだな。 谷口 はい。あれからいろいろ紆余曲折ありましたが、なんとかデートの約束までこぎつけるところまで行きました。 親父 そうか、100人斬りナンパ・エクスポージャまでやったのか。 谷口 はい、断られるのが前提で声をかけるのは、なかなかきついものがありましたが、確かにたかだか断られるだけ、誰も声をかけるなりゲロを吐いたり殴ったりする人はなかったです。  自分が内気だとは思ってませんでしたが、それに気付いて克服することができました。今では鼻からスパゲッティ食べて逆立ちでグランド1周くらいできそうです。 親父 そうか。しかし鼻からパスタはやめておけ。で、今日は? 谷口 はい。ご報告と、最後のアドバイスをいただきに参上つかまつりました。 親父 うむ。まあ、ドタキャンされても泣かないようにな。 ...
  • ハルヒと親父2その後 一周年 その2
    ハルヒと親父2その後 一周年 その1から ハル母 さて、明日も平日だし、そろそろ今日はお開きにしましょう。 親父 キョン、客間に客用布団と着替え一式、用意しといた。先に風呂を使ってくれ。あー、それからバカ娘。 ハルヒ 何よ? 親父 「湯加減見ようか」とか「背中流そうか」とか、ラブコメな振る舞いは慎むように。親父はもう体力の限界だ。 ハルヒ どんなラブコメよ! 親父 詳しいことは言えないが、男性用だ。少年誌とはいえ、侮れんぞ。 ハルヒ いい加減にしないと、殴るわよ。 親父 もう、いい奴を2、3発もらっちまっているが。それじゃ解散。 キョン 親父さん、風呂あがりました。先にすみません。 親父 今、風呂はバカ娘か? キョン はい。 親父 じゃあ、ちょっと座っていけ。 キョン はい……。 親父 といっても、話すネタは特にないんだけどな。 キョン はあ。 親父 二人に「共通の話題」...
  • 親父さんと谷口くん4
    親父さんと谷口くん3から 谷口 親父先生!谷口、一生のお願いがあって参りました。これが誓いの唐笠血判状です。 親父 いや、もともと一揆の首謀者が分からぬよう、どっちが上かわからんようになってるのが、唐笠血判状なんだが。谷口、谷口と、自分の名前で埋められてもなあ。まあいいや。おまえの本気を信じよう。言ってみろ。 谷口 結局、王道しかないと悟りました。俺にモテるための地味な努力を教えてください! 親父 分かってるのか?地味な努力は牛歩の歩みだ。たとえば、1ヶ月でHな女の子の住所氏名が集まる裏技と、地味な努力があったとする。おまえはどっちを選ぶんだ? 谷口 も、もちろん地味な努力であります!!  親父 なるほど。では、おまえの本気に応えるように、おれも本気でかかろう。しかし言うまでもないが、地味な努力はスモール・ステップだ。ひとつひとつの段階は実現可能なほどに小さいが、しかしそれ故にま...
  • 親父の英会話 Lesson 5
    親父の英会話 Lesson 4から 存在の英語から状態の英語へ オヤジ 前回は、存在の英語「〜がある」をやったな。おわりに「I see / find」ってネタをふっといたが、覚えてるか? キョン ええ、さすがに。昨日の今日ですし。 オヤジ とりあえず復習がてら、「道に100円玉が落ちていた」ってのを考えてみな。 キョン うーん。とりあえずthere isとhaveを使った2つを作ります。えーと、 There is a 100-yen coin on the street. ??? …… have a 100-yen coin on the street. キョン 落ちてるってのは、誰のものでもないですよね。ちょっと「誰か」とモノの関係を考えるのが難しい。 オヤジ そうだな。確かにその100円玉は誰のものでもない。だが、「100円玉が落ちていた」と言ってる奴は誰だ? キ...
  • ハルヒと親父3 — 家族旅行プラス1
    ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その1 ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その2 ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その3 ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その4 ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その5 ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その6 ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その7 ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その8   家族旅行で見る夢は (スピンオフ)
  • ハルヒと親父2その後 一周年 その1
    ハルヒと親父2 ー おとまりから 親父 ハルヒ、悪いが、次の土曜の夜、空けておけ。 ハルヒ 悪いがって……、親父、悪い事でもするの? 親父 するか!あとキョンも呼んどけよ。 ハルヒ いったい何なのよ? 親父 1周年だ。 ハルヒ 何が? 親父 おまえらが初エッチしてから。 ハルヒ は? え? って、何で知ってんのよ! 親父 バカ娘、語るに落ちるとはことのことだ。親父を舐めるな。あと言った本人が傷つくようなことを言わせるな。 ハルヒ 勝手にそっちが言ってたんじゃないの! 親父 ああ、そっちじゃない。知り合いの店が1周年なんだ。ほんとは1年前に連れてくはずだったんだが、予定がかち合ったな。 ハルヒ って? あ、母さんが前に言ってたような。あたしが生まれたとき、お祝いもらった? 親父 ああ。今はその娘が継いでるんだがな。 ハルヒ わかったわ。空けとく。 親父 いい心がけだ。そういう娘には...
  • そのとき親父書きは何を思ったか?
    そのとき親父書きは何を思ったか? その1:親父シリーズ短編について その2:「ハルヒと親父1」(シリーズ第一作目)について その3:「あるSS書きの個人的七つ道具」シリーズについて その4:「ハルヒと親父3ー家族旅行プラス1」について その5:「ハルヒと親父2ーおとまり」について その6:「できちゃった」について その7:「一人旅に必要な事」について その8:親父シリーズ以外(二人は暮らし始めました、新落語シリーズ「出来心」他)について その9:親父シリーズ以外(みぞのの鏡、辞書シリーズ/英和辞典、他)について その10:親父シリーズ以外(その男文系につき、ツンデロイド、他)について その11:親父シリーズ以外(彼と彼女と彼女のメール、電波の日 Nowhere、他)について その12:親父シリーズ以外(「パソコンが砂糖と化してアリがたかる」カオス篇)について その13:親父シリーズ以外(手...
  • 親父語録保管庫
     本シリーズの親父さんは、ほっといてもどんどん喋ってくれる、作者にとっては、こんなに楽なキャラクターもないのですが、いかんせんその発言の廃棄率は高いです。  使えないもの、ストーリーには要らないのでカットされるもの、使いたくないもの、と様々ですが、  「もったいないもの」をトップページに表示して、あとはこの「保管庫」に保管していこうかと、思います。 「人生の98%はゴミみたいなもんだ。だが最悪なのはそこじゃない。残りの2%があることに気付かないまま、そして、あきらめたまま死んでいく。これこそ最悪だ。 おい、目を覚ませ。立って支度しろ。人生の2%がはじまるぞ。 」 (2010.04.01) 「もうすぐ時計を飲み込んだワニの野郎がやって来て、聞きたくもないことを告げに来る。お互いネバーランドで暮らすには手足が伸び過ぎた。----大人になる時間だ、ってな」 (2010.03...
  • 親父抜きの大晦日その後
    親父抜きの大晦日から   「……ハルヒ」 「何よ?」 「……風呂のおかげで、生き返った」 「たいがいにしなさいよね。本当に死んだらどうすんの!?」 「ああ、すまん」 「あんたは助けに駆けつけたつもりだろうけど、そうなったのは全部あのバカ親父のせいだけど、力つきたあんたを発見するあたしの身にもなりなさい!」 「すまん。あやまる」 「わかったら、さっさと着替えなさい! 風邪引くわよ!」 「ハル、パジャマ、出してあげた?」 「出したわよ」 「サイズはどうかしら?」 「一寸の狂いも無く、ぴったりよ」 「これ、親父さんのじゃないよな?」 「ぜんっぜん違うわ」 「よかったわ。キョン君がいつ泊まりに来てもいいようにと買っておいたの。さすが、ハルの採寸ね。本当にぴったり」 「採寸って、おまえ、そんなことしたか?」 「覚えてないなら、忘れてよし! いいえ、ぜひ忘れな...
  • 親父書きがSSを読む
    親父書きがSSを読む その1:お姫様抱っこで保健室に
  • 親父さんと谷口くん2
    親父さんと谷口くんから 「えーと、前にも尋ねた覚えがあるんだが、誰だっけ?」 「このあいだ、親父さんの教えを受けた谷口です」 「おー、そうだった。その後、どうだ? もてたか?」 「おばあさん相手に100人切りを完遂しました。どっちかというと、返り討ちにされた気がしますが、勉強になりました」 「で、今はどうしてる?」 「はい、それが高じて、介護施設にボランティアへ」 「そうか。人生何が幸いするかわからんな」 「親父さん、もう一度、チャンスをください!」 「ん?何の?」 「大変充実した日々を送りましたが、本来のナンパ道から遠ざかっている気が。それに、おれ、正直言って、若い女が好きなんです!」 「それで、なんか、アドバイスすればいいんだな?」 「ぜひともお願いします!」 「アーリー・ラーニング・セットって知ってるか?」 「いや、いいえ」 「20世紀最大の催眠...
  • 親父抜きの大晦日その後^3
    親父抜きの大晦日その後^2から  おれとハルヒは、日付と年が変わるのを待つというより、むしろ迎え撃つように、お重に入り切らなかった和洋中のおせちを、互いに競い合って腹に詰め込んだ。  箸と箸でつばぜり合いを演じているうちに、どこかこの近くの寺の鐘が108つをとっくに越えて突かれまくり、ようやく最後の鐘となったところで、主のいない涼宮家の電話が音をたてた。 「誰よ、こんな時間に?」 「当然、親父さんだろ?」 「あー、あいつなら、やりかねないわ」  となおも箸を止めないおれたちのかわりに、ハルヒのお母さんが受話器を取った。もとい、スピーカーのスイッチを入れた。 「皆の衆、ハッピィ・ニュー・イヤー。なんだ、キョン、まだいるのか?」 「いちゃいけないっていうの? 話によっては相手になるわよ!」 「年越しだ。過去の遺恨は水に流せ」 「正月早々、下水が詰まりまくりよ」 ...
  • 親父抜きの大晦日その後^2
    親父抜きの大晦日その後から  「お、キョンか?雪だるまになったそうだな。悪いことをした。ノートパソコン? ああ、構わん。好きなのを使ってくれ。別に、MIKURUフォルダもHARUHIフォルダもないから、遠慮するな。あと、悪いことは言わん、NAGATOフォルダには手を付けるなよ。冗談だ」  おれは悪質な冗談を華麗にスルーし、借りうけたノートパソコンをキッチンに持ちこんだ。 「親父、OKしたの?」 「ああ、本を貸してくれ」  親父さんが断るとは全く思わなかったが、これくらいはOKしてもらわないと雪だるまが夢まくらに立つと思うぞ。  おれはネットで検索し、この小さな「フランス料理のバイブル」が、1902年にオーギュスト・エスコフィエが書いた、料理人の大きなバイブルである「Le guide culinaire ル・ギッド・キュリネール(料理の手引き)」という本を、弟子の二人が覚...
  • 親父さんと谷口くんエピローグ
    親父さんと谷口くん5から オヤジ 母さん、ちょっと頼みがあるんだが。 ハル母 なんですか、お父さん。 オヤジ 今から、谷口ってのが戦勝報告にくるらしい。まえにハルキョンも連れて、初デートを覗きにいった奴がいたろ? もう3ヶ月経つが、うまくいってるんでお礼方々伺いたいんだと。 ハル母 礼儀正しい方ですね。ハルヒと中学から同級の人でしたね。 オヤジ うーん。やっぱりうちのバカ娘は育て方を間違えたか? ハル母 あれでも、外ではちゃんとしてるみたいですよ。 オヤジ 粗暴なのは親父限定か。あ、それでな。男女別々に話を聞こうと思うんだが。 ハル母 そうなの? じゃあ、彼女さんにはお茶の用意を手伝ってもらいます。 オヤジ 頼む。親父の道楽に付き合わせてすまんな。 ハル母 ふふ、何をいまさら。それに楽しいことじゃないと私も付き合わないわ。 谷口 おじゃまします! 彼女 あの、失礼しま...
  • 親父の英会話 Lesson 8
    親父の英会話 Lesson 7から 主語の英語 主語は「既知」である 親父 前回、主語は省略しても構わん、と乱暴なことを言ったが、理由は分かるか? キョン 会話だと、話している相手とか文脈から、判断がつくからでしたっけ? 親父 そう。逆に言えば、それが、英語でどんなものが主語になるか、何を主語に持ってくればいいかのヒントになる。  どんな言語もそうだろうが、言語表現は、話し手と聞き手の間で共有される「既知の情報」を表す部分と、話すことで話し手から聞き手に渡される「未知の情報」の部分とからできている。順番は 「既知の情報」→「未知の情報」 だ。そして、英語でもそうだが、主語は表現の最初に来ることが多い。このことから何が予想されるか。答え:主語は「既知の情報」を担うことが多いんだ。例を示そうか。 ○ The new project is exciting....
  • ハルヒ先輩9(最終回)
    ハルヒ先輩8から  「じゃあ、おねがいします」 「はい、確かに。いってらっしゃい」 「……母さん、いまのキョン?」 「ええ。毎朝、けなげにお弁当を届けに来る子なんて他にいないわ」 「もう、自宅にいるんだから、必要ないのに……」 「とは言うものの、毎日しっかり食べるのね」 「だって……残したりしたら、あいつ、悲しそうな顔するもの」 「はいはい。ごちそうさま」 「……母さん、あたしって、わがままかな?」 「どういう意味で言ってるのか分からないけど……そうね、多分」 「キョンは何であたしみたいなのと、付き合ってくれてるの?」 「さあ、そればっかりは。……わたしも、お父さんがどうしていっしょにいてくれるんだろうって、ときどき思うわ」 「あたしは母さんが、あの親父といっしょにいるのが、いまだに理解できない」 「そう? 前にお父さんが言ってたわ。『好きってやつだけは...
  • スポンサーから一言 その2
    スポンサーから一言 その1から  「キョン君、知ってるだろうけど、このオヤジは怪しげな事なら、およそできないことがない。口寄せ、スプーン曲げ、催眠術……」 「バカとモノは使いようだが、人にいうことを聞かせたいなら、おどしの方がよほど効果的で手間いらずだ。だから脅迫は刑法犯だし、催眠の方は法的取締りがない。イギリスとアメリカの一部の州じゃ、催眠術に反感を持ってた医者達の陰謀でできたHypnotism Actっていうステージ催眠の取り締まり法があるがな。酒が飲める店で見せ物催眠術はやるな、ってくだらない法律だ。世の無知・無理解は笑えるがフィクションもひどいもんだ。刑事コロンボで、医者が催眠で患者を自殺させるリモート殺人なんて話があったが、ピーター・フォークのまぬけ面が、単なるアホ面に見えて、いい加減萎えたぞ。エロ漫画でも催眠を認めると、『はじめの一歩』でカメハメ波を認めるみたいなも...
  • ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その3
    ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その2から  そんなこんなで、出発当日。  ハルヒから電話をもらった俺は、パッケージング・バイ・ハルヒのトランクを、俺の部屋から玄関へと運び、その到着を待っていた。  ほぼ予定時刻に、すでに涼宮家を満載したライト・バン型タクシー(?)が、うちの家の前に到着した。 「いわゆる空港行きの乗り合いタクシーだ。予約している飛行機の便を連絡しとくと、タクシー会社が調整して、ドア・トゥ・ドアで送迎してくれる。今日は、おれたちだけみたいだが」  とハルヒの親父さんが、運転手に代わってそのシステムを説明してくれる。 「それじゃあ、行ってくるから」  と家族に、特に妹に、言い聞かせるように旅立ちの挨拶をする。 「ご迷惑かけないようにね。涼宮さん、お世話になります」 「こちらこそ。無理を言ってすみません」 「いえいえ、うちの馬鹿息子は、本当にハルヒ...
  • はじめての方へ:ハルヒと親父 @ wikiのご紹介
     このwikiもどきは、ハルヒスレSSまとめwikiに掲載された『涼宮ハルヒ』シリーズの二次創作物(SS)である、「ハルヒと親父」(オリキャラ全開)シリーズとその周辺的二次創作の物置です。  あまりにも二次創作の域を逸脱してしまってスレに投下し損なったもの、言い訳、後悔、ツール、その他企画物を含みます。  このwikiでのSSは、涼宮家を中心とした日常系おはなしです。  超常的な出来事はほとんど起こりません。SOS団の面々も(すみません)あまり活躍も登場もしません。あしからず。  なお、当サイトはリンクフリーです。「リンクしましたよ」と、お知らせいただくと、こちらからもリンクさせていただきたいと思います。 written by 親父書き 主な登場人物 涼宮ハルヒタイトル・ロールです。原作ではほとんど無敵の彼女ですが、彼女を生み育てた父母はそれに輪を...
  • ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その4
    ハルヒと親父3−家族旅行プラス1 その3から  飛行機は快調に空を飛び、涼宮ハルヒは俺の二の腕に盛大に頭をぶつけて眠っている。 「おい、ハルヒ。起きろ、飯だ、機内食だぞ」 「ん……あ?」 「どっちにしろ寝ちまうんだな」 「"What would you like, beef or fish? 」 「ああ、うん。……キョン、あんた、魚とお肉、どっちがいい?」 「ああ、肉にするか」 「Can I have the fish meal ? He says he d like to have the beef.(わたしは魚料理をちょうだい、彼は肉料理を食べたいそうよ)」 「いまさら驚かんが、英語もできるのか?」 「親父の持論だと、ハロー、プリーズ、サンキュの3つとクレジット・カードがあれば、どこへ行ってもなんとかなるらしいけどね」  ハルヒがト...
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