古来から日本で信仰されてきた多神教。
日本国内のみで信仰されており、その特殊性から他の宗教とは一線を画している。
“八百万の神”や“森羅万象に神”が宿るというアニミズム、シャーマニズムは多神教においても特殊であり、経典や教祖にあたる存在がないことによる解釈の自由化も相まって、魔術のバリエーションや種類が非常に豊富である。
また、“和を以て貴しとなす”という思想から、躊躇いもなく海外の術式や霊装を取り込んだことで宗教では分類できない日系魔術師という特異な存在を生み出している。

しかし、宗教戦争の経験の無さや、経典や教祖が存在しない事によるカリスマの不在と結束力の無さによって、神道系魔術は十字教魔術と比べて戦闘能力に欠けており、九州北部で続いた十字教勢力との紛争では天使の力《テレズマ》を使う天草式十字凄教に長らく苦戦していた。

近代以降は十字教勢力との対立も視野に入れた戦闘向けの術式や霊装が創造されている。法王級と思わしき神道系魔術(例:対神格用術式)は存在するが人間が扱えるような代物では無い。
それに加えて、政府が科学サイド寄りであることもあって、国家規模になるほどの大きな結社を作る事が出来ず、少数の結社が多数存在している状態である。

また、日本人の生活習慣(お正月、三社参り、七五三など)に宗教的活動が自然と組み込まれているが、それらにも魔術の術式としての役割や性質を持っており、無意識だから発動しないものの、その行為に隠れた魔術的な意味や知識を持ち、正しい手順を踏み、魔術や神の存在を認知することとなれば、日本人誰もが魔術師としての能力を持つ事が出来る。そのため、日本は隠れた魔術大国ともされている―――と主張する者もいるが、まだごく少数である。



神道系皇室派

かつて、皇室が政治を担っていた時代から存在していたという日本で3番目に古い魔術結社。 
太古の昔から政治と深い関係を持っていたが、民主制となった現在では昔ほど規模は大きくない。
そのため、現在は皇室の復権を目指して活動しており、皇室派の息のかかった国会議員が数人ほどいるがまだ少数である。
科学に対しては排他的ではなく、むしろ攻撃力に乏しい神道系魔術の強化のために受け入れている。
本拠地は京都と東京の2ヶ所。




神道系出雲派

日本で2番目に古い魔術結社で本州の中国地方を中心に展開。
まだ謎が多く、情報も少ないが、国内最大規模の魔術結社ではないかと言われている。
情報の不足による神秘性こそが出雲派の魔術の力の根源と言われているため、神道系の他の派閥も出雲派を探ったりはしていない。




神道系倭《ヤマト》派

九州北部に展開する日本最古の魔術結社。 
神道という言葉が生まれる以前、邪馬台国の卑弥呼の時代から存在していたと言われている。 
長きにわたる大陸や天草式などの十字教徒との戦争の歴史が深いため、神道系にしては戦闘に特化した魔術を多数保有する。 
また、外国に近かったり、体外勢力との抗争が多いためか、魔術の強化のために中華、インド、東南アジア、中東、
果ては敵対関係であった十字教の思想まで混ぜ込んでしまったため、体系的に分類できない日系魔術を生み出す原因となった流派でもある。 
そのため、厳密に神道系に分類できるかどうかはいささか疑問である。 
懐の広い性質のため、科学の存在も快く受け入れている。(但し、一部の保守層は未だに懐疑的である。)
一部を除き、現在は小さく分裂しており、企業や暴力団となって現代社会に溶け込んでいる。 
その多くは、あくまで副業として魔術結社を担うところが多く、魔術結社としての役割を忘れてしまったところもある。 
また、系統が曖昧なところもあってか、勝手に倭派を名乗る魔術師も多く、近畿地方にも倭派の大きな派閥が存在する。
かつては天草式十字凄教と激戦を繰り広げた過去を持つが、現在は互いに和解しており、大きな衝突は発生していない。




神道系武家派

武家政治が始まった時に結成した魔術結社。
当時は、天皇の政治への不満を持つ者によって構成されていた。
このことから、皇室派とは昔からかなり仲が悪い。
主な仕事は、朝廷の監視や怨霊や祟りなどのオカルトの解決など、傭兵に近い扱いを受けている。
江戸幕府が250年続いたのは武家派の働きも一つの要因になっており、江戸時代が武家派の全盛期でもある。
現在は、内閣を支持する組織へと変わっている。
また武家政治を支持する結社なので、霊装は主に刀や火縄銃などをモチーフにした物が多い。 




神道系遠野派

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最終更新:2016年06月14日 22:39