「掃除屋達の慕情【後編】」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

掃除屋達の慕情【後編】」(2024/05/02 (木) 15:36:47) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

**0287:掃除屋達の慕情【後編】 スヴェンは微動だにしなかった。いや、できなかった。 目の前の男が放つ威圧感は、スヴェンが今まで出会った誰とも比べ物にならない。今まで出会った誰よりも強い。 おそらく――勝てない。 (支配眼を使って逃げるとしても、体力の消費が大きすぎるし、走りながらじゃ短時間しか持たないだろう。  せめてトレインが間に合ってくれればいいんだが…) そこまで考えたところで、ラオウはスヴェンにとって意外な言葉を投げかけてきた。 「この拳王と二度も相対するとは、ウヌは余程運が無いと見える」 「二度?」 スヴェンの記憶の中では初対面である。こちらを動揺させるための策かといぶかしむが、そんな小細工をするようには見えない。 しかしその疑問を言葉にする前に、ロビンの言葉が届いた。 「彼と貴方が会うのは確かに二度目よ。一度目は、貴方の記憶が無い頃。  その時は勝利マンも一緒だった。貴方よりずっと強かったわ。それでも…勝てなかった」 少しだけ顔を伏せる。瞳によぎった悲しみを、スヴェンは見逃さない。 「紳士さん一人じゃ絶対に勝てない。早く逃げるべきよ」 押し隠そうとしても、ロビンの声から必死さが滲み出ていた。 「勝利マンっていうのは、あんたの仲間か?」 「…ええ、『仲間』だったわ」 「だったら、余計に退くわけにはいかないな」 ロビンが驚いて顔を上げると、そこにあったのはスヴェンの優しげな微笑み。彼女を安心させるための表情。 「女性を悲しませるような奴を、野放しにしてはおけない。  …下がっていてくれ」 ロビンの持っていたアタッシュ・ウエポン・ケースを手に取ると、スヴェンはラオウの前に対峙する。 「羽虫風情が、この拳王に勝てると思うてか」 「何としてでも勝つさ。レディとレディの心を守るのが、俺のポリシーなもんでね」 その言葉と共にケースを構えると、側面から銃口が飛び出し、銃声が鳴り響く。 それが戦いの始まりだった。   夜が近づく森の中を、二つの人影が走る。 トレインと杏子はようやく見つけた探し人を追っていた。 二人とも疲労し、トレインにいたっては片腕を失っている。当然その走りはロビンとスヴェンに比べて遅く、かなりの距離を引き離されてしまった。 それでも二人はひたすらに走り続ける。今を逃せばもう二度と会えないかもしれない。そんな焦燥感が二人を突き動かしていた。 夜が来ないで欲しいとこんなに強く願うのは、生まれて初めてかもしれない。 杏子は何も考えないようにしていた。ただがむしゃらに、トレインの背中を見ながら走っていた。 次の放送がもうすぐだと夕暮れが告げている。怖くて怖くてたまらなかった。 最初の放送では城之内の名が呼ばれた。二回目の放送では海馬の名が呼ばれた。 だとしたら、次の放送で呼ばれるのは―――。 杏子は何も考えないようにしていた。考えれば、不安に押しつぶされて、動けなくなってしまうから。 ただひたすらトレインの背中を見つめ、杏子は走り続ける。   ケースから放たれた弾丸の雨がラオウを襲う。 ラオウは銃口から軌道を読み、僅かな移動のみでそれを全て避けながら、スヴェンとの距離を一気に縮める。 避けられない距離から繰り出される、全てを砕く拳。 しかしスヴェンは支配眼でスピードを上げ、バックステップでラオウとの距離を広げる。 そんな攻防がさっきから何度も繰り返されていた。 単純だが凄まじいスピードの攻防。 ロビンも援護しようとするものの、その速度のためタイミングが掴めずにいた。 もっとも援護できたところで、ラオウに対しては、殆ど効果が無いだろう。 ラオウは違和感を感じていた。それは数時間前に、ある青年、クロロと戦った時と似た違和感。 この普通では考えられないほどの急加速は興味深い。 結局あの時は謎を明かすことが出来なかったが、今度は見極めてみせよう。そう考え、しばらくは手を抜き戦っていた。 だがやがて、単調な攻防に痺れを切らす。 ただ時間稼ぎをするだけが目的の技なら、拳王には必要無い。ラオウの目的は唯一つ。全てを撃破することのみ。 幾度目か、またしても放たれた拳をかわし、スヴェンは後ろに飛びのく。 「無駄だ、いくら撃ったところで当たらぬわ!」 ラオウも今までと同じく僅かに移動しながら、今度こそスヴェンとの間合いを詰めて行く。 だがそれこそがスヴェンの本当の狙い。 次の瞬間放たれたのは、銃弾ではなく大きな網。鋼鉄で出来た捕縛ネット。 銃弾を当てる気が無かったわけではないが、当たらないだろうという予想もしていた。 これ程の男なら、余計な動きはせず、紙一重で避けるだろう。ならば、余計な動きでもなければ避けられない弾を撃てばいい。 予想の通り、銃弾の分しか移動をしていなかったラオウには、範囲の広い捕縛ネットから避ける余裕はない。 (これで動きを止められ…なっ!?) スヴェンは自分の考えが甘かったことを思い知らされた。 ラオウは背中のマントを剥ぎ取ると、捕縛ネットに投げつける。それにより捕縛ネットは勢いを殺され、ラオウは易々と捕縛ネットの範囲から抜け出した。 世紀末覇者たるラオウは、こんなもので冷静さを乱されるような男ではないのだ。 スヴェンは舌打ちをし、再び間合いを取ろうと支配眼を発動――しようとして気付く。避けられたネットを受け止め、背後から再びラオウへと投げつけた、木々から生えた無数の腕に。 「ムゥッ!」 そして二本の腕がラオウの視界を覆う。 確かにロビンの力では、ラオウ本人に対しては効果が薄い。だが間接的な援護であれば別だ。視界が開放された時、もはやラオウにネットを避ける術は無かった。 「不覚を取ったわ。だがこれしき…温すぎる!」 まるで布のように、鉄で出来た捕縛ネットは引きちぎられていく。 その隙で十分だった。確実に仕留める一撃を入れるため、スヴェンはケースを構える。 放たれるは水。ただの水ではない。鋼鉄のロボットをも真っ二つにする水圧、ウォーターカッター。いくらあの男でも、この攻撃には耐えられないはずだ。 (こういう残虐なのは女性に見せたくなかったんだが…仕方ない) スヴェンはウォーターカッターのボタンを押す。研ぎ澄まされ刃と化した水により、拳王を名乗る男は真っ二つになる。 ――はずだった。 (……作動しない!?) スヴェンは知らなかった。アタッシュ・ウエポン・ケースと水が別々に支給されていたことを。そしてその水はヨーコが持っていることを。 スヴェンが我に返り、ラオウにマシンガンを撃つまで、ほんの数秒。だがそれは決定的な数秒。 ラオウはあっという間に網を引きちぎり、今までとは比べ物にならない速さで迫っていた。 慌てて支配眼を使うも、連続使用のため疲弊した体で、圧倒的速度のラオウの攻撃は避けられなかった。出来たのは、とっさにケースを盾にすることのみ。 「紳士さんっ!!」 スヴェンの体が吹き飛ばされる。とっさに受身を取り、地面に叩きつけられることだけは避けられた。起き上がろうとして、胸部から腹部にかけて激痛が走る。 (何本かいったな…くそっ!) なんとか立ち上がるが、スヴェンはもやは死に体だった。頼りのケースはひしゃげ、こちらも使い物にならない。 スヴェンは笑った。敗北を悟ったからだ。結局彼女の心を守れなかった、自分に対する自嘲だった。 ロビンの前でこいつを倒し、悲しみを減らしたいと思った。だがそれはもう叶わないこと。 スヴェンは声の限り叫んだ。 「ロビン!逃げろ!」 「…紳士さん!」 ロビンは必死でラオウを妨害しようとする。しかし彼女の細腕が何本あったところで、拳王を止めることは叶わない。 もはや勝利を確実なものとしているラオウは、ゆっくりと、しかし確実に、スヴェンに死を与えるために近づいていく。 「心意気のみで、この拳王には勝てぬ」 豪腕が打ち下ろされた。 「「うあああっ!!」」 重なる声。吹き飛ばされたのはスヴェンだけではなかった。 「いってー!」 「トレイン!?」 「よぉスヴェン!間一髪だったな!」 咄嗟にラオウとスヴェンの間に入ったのは、脇から飛び出してきたトレインだった。ウルスラグナを盾にして拳を受けたのだ。 いつものように軽い口調。しかしラオウに視線を移すと、その表情は一転した。怒りと殺気を押し込めた声。 「…なんで、てめぇが生きてやがる」 「泥棒さん!」 「あなたは…!」 駆け寄ってきた少女を見て、ロビンは驚く。まさか追いついてくるとは思わなかった。 「大丈夫? 怪我とかない?」 「…ええ、平気よ」 戸惑い、思わずそう答えた。 (どうしてこの子は私の心配をしているの? 自分の荷物を奪った相手なのに) 息を切らせ、真っ青な顔をした杏子は、ロビンよりよっぽど大丈夫じゃなさそうに見えた。身体は小さく震えている。 怯えた瞳で見つめる先は、山のような体躯の男。 そんな彼女を見て、ロビンの口から言葉が零れ落ちた。 「…ごめんなさいね」 「え?」 「荷物を取り返しに来たのね。  でもあなたの支給品、壊れちゃったのよ」 千年ロッドの欠片はすぐ近くに落ちていた。鞘と柄を失い剥き出しになった仕込み刃が、もはや闇に覆われかけた世界の中で、一際鈍く輝いていた。 「違います! 私、もう一度泥棒さんと話したかったから…」 ロビンにはわからなかった。どうして彼女が自分と話したがっているのか。どうして自分を、そんなに優しく悲しげな瞳で見るのか。それは誰かの瞳に似ていた。 それに、と杏子は続ける。 「壊れたなら壊れたでいいんです。あんな酷いアイテム、持つのは抵抗があったし」 「…あれがあれば簡単に『仲間』が出来るのに?」 今度は杏子が驚く番だった。眉間に皺を寄せ、怒ったような、泣き出す前のような、そんな表情で。 「そんなの仲間じゃないよ! 道具によって強制的に支配するなんて!  悲しいよ、そんなの……」 『…悲しい人だね、あなた』 ロビンは思い出した。杏子のあの瞳が誰に似ていたのか。 憐れみでも同情でもない、優しく悲しい瞳。 「あなたも仲間がいるならわかるでしょ?」 「仲間…?」 「あの人なんだよね? あなたの『口先だけじゃない仲間』って」 杏子の視線を追えば、そこにいたのはスヴェンだった。 仲間なんかじゃない。心から信じるなんてことはできない。 でも、自分を命がけで守ろうとしてくれた人。死んで欲しくないと思った人。 何と答えたら良いのかわからなくなって、ロビンは口を噤む。 どうしたのかと、杏子が口を開いたその時―――。 <<――いまだ生を謳歌しているという幸運に恵まれた者たちよ>> 武藤遊戯。 最も聞きたくなかった人物の名が、告げられた。 浦飯幽助。 呼ばれた名に、トレインは歯軋りした。 「てめぇが…幽助を殺したんだな」 疑問ではなく断定。この男が生きていて、幽助は死んだ。答えは決まりきっている。きっともう一人の青年も同じ運命を迎えたのだろう。 「この拳王と拳を交えて死んだのだ。誇りに思うがいい」 「てめぇだけは――殺す!」 押さえていた殺気が溢れ出す。ハンマーと化したウルスラグナを持ち、目の前の男に飛びかかった。 しかし慣れていない武器、しかも片腕だ。ラオウに片腕だけで簡単に受け止められ、投げ飛ばされてしまう。 トレインはバランスを崩しつつも着地した。 (くそっ!せめて両手があれば、電磁銃をこいつに食らわしてやれるのに!  スヴェンに後ろから支えてもらえば…駄目だ、モーションがバレバレすぎて避けられるに決まってる!  こいつだけは何が何でも倒さなきゃならないのに、何も手が思いつかねぇ…!!) 迫る拳を防ぎ、また吹き飛ばされる。衝撃で左手が痺れる。無力感がトレインを蝕んでいく。 「うおおおおおっ!!」 それを振り払いたくて、トレインはがむしゃらに飛び掛っていく。 無駄なことはわかりきっていた。勝てないことはわかっていた。けれど認めたくない。 幽助や、あの青年や、こいつに殺された人たちの無念。それを思うと認めたくなかった。死んでも負けたくなかった。 「足掻くのも良かろう。だが、何時までも癇癪に付き合うほど暇ではない」 「ぐあっ!!」 ウルスラグナ越しに強烈な突きを食らい、トレインの身体は成す術もなく飛ばされ、今度こそ地面に激突する。 「トレイン!」 スヴェンが覚束ない足取りで近づく。手を貸しても、トレインは起き上がるのがやっとだった。 (…もう俺達は駄目だな。ロビンは上手く逃げてくれてるといいんだが) (ちくしょう!こいつだけは、こいつだけは…俺が…!) 絶望に打ちひしがれた二人が、自分達に死を与えんとする大男に目を向ける。 けれどそこに居たのは、あまりにも意外な人物で。 「……杏子っ!?」 この場で最も脆弱な少女が、震えながら、二人をラオウから守ろうと立っていた。 「あなた…何をする気!?」 杏子は剥き出しの刃を手にしていた。千年ロッドの仕込み刃だ。 少女の柔らかな皮膚は簡単に傷つけられ、血が刃を伝い流れ出す。けれどそんなことはどうでも良かった。 「守らなきゃ…トレインくんを、二人を守らなきゃ…!」 「あの人は、無抵抗の女性に手は出さないと言ったわ。  あなたは大人しくしてれば助かるのよ!あなただって、死にたくはないでしょう!?」 杏子の腕を引く。振り返った瞳は悲しみに満ちていた。 「…怖いよ。死にたくないよ…でも……」 けれど、その奥に確かな意志があることに、ロビンは気付いてしまった。 杏子はロビンの手を振り払う。 「…これ以上、奪われちゃうよりはずっといい!」 杏子は駆け出した。この場で最も強き者の前へと。 「な、に…してんだ! 杏子、早く逃げろ!!」 首を横に振る。その手は震えても、今にも落としそうな刃を握り締め続ける。 「お嬢さん、逃げろ! そいつには絶対敵わない!」 首を横に振る。その足は震えても、今にも崩れそうな身体を支え続ける。 そして震える唇から、精一杯に言葉を紡ぐ。瞳は強く、真っ直ぐに拳王を見据えて。 「…この二人は、殺させない!」 何の力も持たない少女だが、その言葉だけは力強く響いた。 ラオウは動かない。ただ、ラオウもまた少女を見据えていた。 トレインとスヴェンは杏子を守ろうと、前に出ようとして――失敗した。無数に生えた腕が、彼らを転ばせ拘束したからだ。 「これは…!?」 「…ロビンっ!!」 ロビンが杏子の横に立つ。押し潰されそうな恐怖を感じ、額からは汗が流れる。 それでもその瞳はラオウを見据える。歪ではない瞳だった。 「ウヌも我が前に立ち塞がる気か?」 「…気に入らないのよ、私も。これ以上勝手に奪われるのは」 ロビンも杏子も、ラオウの前では等しく無力だ。ラオウが腕を一振りすれば、命はあっけなく消え去るだろう。 見詰め合ったまま沈黙が続く。心臓の音だけが煩く喚く。 おそらく数十秒のことだったが、弱き四人には何時間にも感じられた。 そして―――動いたのはラオウだった。 「この拳王、女を殺す拳は持たぬ」 四人がやっと反応した時には、もはやラオウは悠然と背を向け歩き出していた。 トレインは叫び止めようとしたが、喉が引きつったように声が出ない。唇を噛み締め、ラオウの後姿を見送ることしかできなかった。 やがてラオウの姿が見えなくなる。 まるで糸が切れたように、杏子は崩れ落ちた。 ロビンは杏子を支えようとするが、やはり足に力が入らず、二人揃って地面に倒れ込む。 「杏子!」 「ロビン!」 開放された二人が駆け寄る。 杏子はロビンの腕の中で意識を失っていた。頼りない刃を握り締めたまま。 二人を無視してトレインとスヴェンを殺すことなど、ラオウの力と速さを持ってすれば簡単だった。 それでもあえて殺さなかったのは、あの二人の瞳にあったものが、ラオウを癒した少女のものと似ていたからかもしれなかった。 そして、ユリアのあの瞳に―――。 馬鹿馬鹿しい。ラオウは一蹴した。 たかが羽虫。何匹残ろうと、ラオウには大した問題ではない。死のうが生きようが構わない。 もし次に歯向かってくることがあれば、今度こそ殺せば良いだけの話。 次なる強敵を求め、ラオウは威風堂々と歩いて行く。 &color(#99DDDD){【茨城県・袋田の滝下流/放送前後】} &color(#99DDDD){【スヴェン・ボルフィード@BLACK CAT】} &color(#99DDDD){ [状態]:疲労、肋骨数本を骨折、胸部から腹部にかけて内出血} &color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式(支給品不明)} &color(#99DDDD){ [思考]1:ロビンを守る} &color(#99DDDD){     2:イヴ・リンスと合流} &color(#99DDDD){【トレイン・ハートネット@BLACK CAT】} &color(#99DDDD){ [状態]:疲労、重傷(左腕に内出血、左半身に打撲、右腕肘から先を切断。行動に支障あり)} &color(#99DDDD){ [装備]:ウルスラグナ@BLACK CAT(バズーカ砲。残弾1)} &color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式} &color(#99DDDD){ [思考]1:杏子を守る} &color(#99DDDD){     2:ラオウを倒す} &color(#99DDDD){     3:主催者を倒す} &color(#99DDDD){【真崎杏子@遊戯王】} &color(#99DDDD){ [状態]精神的疲労、手の平に創傷(応急処置すれば問題ない深さ)} &color(#99DDDD){ [装備]千年ロッドの仕込み刃} &color(#99DDDD){ [思考]1:気絶} &color(#99DDDD){【ニコ・ロビン@ONE PIECE】} &color(#99DDDD){ [状態]:精神的疲労} &color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式(二人分)} &color(#99DDDD){ [思考]:1:どうすべきか迷っている} &color(#99DDDD){      2:アイテム・食料の収集} &color(#99DDDD){      3:死にたくない} &color(#99DDDD){【ラオウ@北斗の拳】} &color(#99DDDD){ [状態]:胸元を負傷。出血は止まった。大きく傷跡が残る。右腕にダメージ。右手ただれ薬指小指喪失} &color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式 不明} &color(#99DDDD){ [思考]: 1.新たな強者を求めていく} &color(#99DDDD){      2.いずれ江田島平八と決着をつける} &color(#99DDDD){      3.主催者を含む、すべての存在を打倒する(ケンシロウ優先)} *時系列順で読む Back:[[第三放送[一日目18:00]]] Next:[[吸血姫AYA~日の差さない世界~]] *投下順で読む Back:[[Spearheads]] Next:[[魁!!キャプテン翼の奇妙な冒険]] |272:[[掃除屋達の慕情【中編】]]|トレイン・ハートネット|307:[[掃除屋達の挽歌]]| |272:[[掃除屋達の慕情【中編】]]|スヴェン・ボルフィード|307:[[掃除屋達の挽歌]]| |272:[[掃除屋達の慕情【中編】]]|真崎杏子|307:[[掃除屋達の挽歌]]| |227:[[掃除屋達の慕情【中編】]]|ニコ・ロビン|307:[[掃除屋達の挽歌]]| |272:[[掃除屋達の慕情【中編】]]|ラオウ|319:[[東京交差点~男と女~]]|
**0287:掃除屋達の慕情【後編】 スヴェンは微動だにしなかった。いや、できなかった。 目の前の男が放つ威圧感は、スヴェンが今まで出会った誰とも比べ物にならない。今まで出会った誰よりも強い。 おそらく――勝てない。 (支配眼を使って逃げるとしても、体力の消費が大きすぎるし、走りながらじゃ短時間しか持たないだろう。  せめてトレインが間に合ってくれればいいんだが…) そこまで考えたところで、ラオウはスヴェンにとって意外な言葉を投げかけてきた。 「この拳王と二度も相対するとは、ウヌは余程運が無いと見える」 「二度?」 スヴェンの記憶の中では初対面である。こちらを動揺させるための策かと訝しむが、そんな小細工をするようには見えない。 しかしその疑問を言葉にする前に、ロビンの言葉が届いた。 「彼と貴方が会うのは確かに二度目よ。一度目は、貴方の記憶が無い頃。  その時は勝利マンも一緒だった。貴方よりずっと強かったわ。それでも…勝てなかった」 少しだけ顔を伏せる。瞳によぎった悲しみを、スヴェンは見逃さない。 「紳士さん一人じゃ絶対に勝てない。早く逃げるべきよ」 押し隠そうとしても、ロビンの声から必死さが滲み出ていた。 「勝利マンっていうのは、あんたの仲間か?」 「…ええ、『仲間』だったわ」 「だったら、余計に退くわけにはいかないな」 ロビンが驚いて顔を上げると、そこにあったのはスヴェンの優しげな微笑み。彼女を安心させるための表情。 「女性を悲しませるような奴を、野放しにしてはおけない。  …下がっていてくれ」 ロビンの持っていたアタッシュ・ウエポン・ケースを手に取ると、スヴェンはラオウの前に対峙する。 「羽虫風情が、この拳王に勝てると思うてか」 「何としてでも勝つさ。レディとレディの心を守るのが、俺のポリシーなもんでね」 その言葉と共にケースを構えると、側面から銃口が飛び出し、銃声が鳴り響く。 それが戦いの始まりだった。   夜が近づく森の中を、二つの人影が走る。 トレインと杏子はようやく見つけた探し人を追っていた。 二人とも疲労し、トレインにいたっては片腕を失っている。当然その走りはロビンとスヴェンに比べて遅く、かなりの距離を引き離されてしまった。 それでも二人はひたすらに走り続ける。今を逃せばもう二度と会えないかもしれない。そんな焦燥感が二人を突き動かしていた。 夜が来ないで欲しいとこんなに強く願うのは、生まれて初めてかもしれない。 杏子は何も考えないようにしていた。ただがむしゃらに、トレインの背中を見ながら走っていた。 次の放送がもうすぐだと夕暮れが告げている。怖くて怖くてたまらなかった。 最初の放送では城之内の名が呼ばれた。二回目の放送では海馬の名が呼ばれた。 だとしたら、次の放送で呼ばれるのは――― 杏子は何も考えないようにしていた。考えれば、不安に押しつぶされて、動けなくなってしまうから。 ただひたすらトレインの背中を見つめ、杏子は走り続ける。   ケースから放たれた弾丸の雨がラオウを襲う。 ラオウは銃口から軌道を読み、僅かな移動のみでそれを全て避けながら、スヴェンとの距離を一気に縮める。 避けられない距離から繰り出される、全てを砕く拳。 しかしスヴェンは支配眼でスピードを上げ、バックステップでラオウとの距離を広げる。 そんな攻防がさっきから何度も繰り返されていた。 単純だが凄まじいスピードの攻防。 ロビンも援護しようとするものの、その速度のためタイミングが掴めずにいた。 もっとも援護できたところで、ラオウに対しては、殆ど効果が無いだろう。 ラオウは違和感を覚えていた。それは数時間前に、ある青年、クロロと戦った時と似た違和感。 この普通では考えられないほどの急加速は興味深い。 結局あの時は謎を明かすことが出来なかったが、今度は見極めてみせよう。そう考え、しばらくは手を抜き戦っていた。 だがやがて、単調な攻防に痺れを切らす。 ただ時間稼ぎをするだけが目的の技なら、拳王には必要無い。ラオウの目的は唯一つ。全てを撃破することのみ。 幾度目か、またしても放たれた拳をかわし、スヴェンは後ろに飛びのく。 「無駄だ、いくら撃ったところで当たらぬわ!」 ラオウも今までと同じく僅かに移動しながら、今度こそスヴェンとの間合いを詰めて行く。 だがそれこそがスヴェンの本当の狙い。 次の瞬間放たれたのは、銃弾ではなく大きな網。鋼鉄で出来た捕縛ネット。 銃弾を当てる気が無かったわけではないが、当たらないだろうという予想もしていた。 これ程の男なら、余計な動きはせず、紙一重で避けるだろう。ならば、余計な動きでもなければ避けられない弾を撃てばいい。 予想の通り、銃弾の分しか移動をしていなかったラオウには、範囲の広い捕縛ネットから避ける余裕はない。 (これで動きを止められ…なっ!?) スヴェンは自分の考えが甘かったことを思い知らされた。 ラオウは背中のマントを剥ぎ取ると、捕縛ネットに投げつける。 それにより捕縛ネットは勢いを殺され、ラオウは易々と捕縛ネットの範囲から抜け出した。 世紀末覇者たるラオウは、こんなもので冷静さを乱されるような男ではないのだ。 スヴェンは舌打ちをし、再び間合いを取ろうと支配眼を発動――しようとして気付く。 避けられたネットを受け止め、背後から再びラオウへと投げつけた、木々から生えた無数の腕に。 「ムゥッ!」 そして二本の腕がラオウの視界を覆う。 確かにロビンの力では、ラオウ本人に対しては効果が薄い。だが間接的な援護であれば別だ。 視界が開放された時、もはやラオウにネットを避ける術は無かった。 「不覚を取ったわ。だがこれしき…温すぎる!」 まるで布のように、鉄で出来た捕縛ネットは引き千切られていく。 その隙で十分だった。確実に仕留める一撃を入れるため、スヴェンはケースを構える。 放たれるは水。ただの水ではない。鋼鉄のロボットをも真っ二つにする水圧、ウォーターカッター。 いくらあの男でも、この攻撃には耐えられないはずだ。 (こういう残虐なのは女性に見せたくなかったんだが…仕方ない) スヴェンはウォーターカッターのボタンを押す。研ぎ澄まされ刃と化した水により、拳王を名乗る男は真っ二つになる。 ――はずだった。 (……作動しない!?) スヴェンは知らなかった。アタッシュ・ウエポン・ケースと水が別々に支給されていたことを。そしてその水はヨーコが持っていることを。 スヴェンが我に返り、ラオウにマシンガンを撃つまで、ほんの数秒。だがそれは決定的な数秒。 ラオウはあっという間に網を引き千切り、今までとは比べ物にならない速さで迫っていた。 慌てて支配眼を使うも、連続使用のため疲弊した体で、圧倒的速度のラオウの攻撃は避けられなかった。 出来たのは、とっさにケースを盾にすることのみ。 「紳士さんっ!!」 スヴェンの体が吹き飛ばされる。とっさに受身を取り、地面に叩きつけられることだけは避けられた。 起き上がろうとして、胸部から腹部にかけて激痛が走る。 (何本かいったな…くそっ!) なんとか立ち上がるが、スヴェンはもやは死に体だった。頼りのケースはひしゃげ、こちらも使い物にならない。 スヴェンは笑った。敗北を悟ったからだ。結局彼女の心を守れなかった、自分に対する自嘲だった。 ロビンの前でこいつを倒し、悲しみを減らしたいと思った。だがそれはもう叶わないこと。 スヴェンは声の限り叫んだ。 「ロビン!逃げろ!」 「…紳士さん!」 ロビンは必死でラオウを妨害しようとする。しかし彼女の細腕が何本あったところで、拳王を止めることは叶わない。 もはや勝利を確実なものとしているラオウは、ゆっくりと、しかし確実に、スヴェンに死を与えるために近づいていく。 「心意気のみで、この拳王には勝てぬ」 豪腕が打ち下ろされた。 「「うあああっ!!」」 重なる声。吹き飛ばされたのはスヴェンだけではなかった。 「いってー!」 「トレイン!?」 「よぉスヴェン!間一髪だったな!」 咄嗟にラオウとスヴェンの間に入ったのは、脇から飛び出してきたトレインだった。ウルスラグナを盾にして拳を受けたのだ。 いつものように軽い口調。しかしラオウに視線を移すと、その表情は一転した。怒りと殺気を押し込めた声。 「…なんで、てめぇが生きてやがる」 「泥棒さん!」 「あなたは…!」 駆け寄ってきた少女を見て、ロビンは驚く。まさか追いついてくるとは思わなかった。 「大丈夫? 怪我とかない?」 「…ええ、平気よ」 戸惑い、思わずそう答えた。 (どうしてこの子は私の心配をしているの? 自分の荷物を奪った相手なのに) 息を切らせ、真っ青な顔をした杏子は、ロビンよりよっぽど大丈夫じゃなさそうに見えた。身体は小さく震えている。 怯えた瞳で見つめる先は、山のような体躯の男。 そんな彼女を見て、ロビンの口から言葉が零れ落ちた。 「…ごめんなさいね」 「え?」 「荷物を取り返しに来たのね。  でもあなたの支給品、壊れちゃったのよ」 千年ロッドの欠片はすぐ近くに落ちていた。 鞘と柄を失い剥き出しになった仕込み刃が、もはや闇に覆われかけた世界の中で、一際鈍く輝いていた。 「違います! 私、もう一度泥棒さんと話したかったから…」 ロビンにはわからなかった。どうして彼女が自分と話したがっているのか。どうして自分を、そんなに優しく悲しげな瞳で見るのか。 それは誰かの瞳に似ていた。 それに、と杏子は続ける。 「壊れたなら壊れたでいいんです。あんな酷いアイテム、持つのは抵抗があったし」 「…あれがあれば簡単に『仲間』が出来るのに?」 今度は杏子が驚く番だった。眉間に皺を寄せ、怒ったような、泣き出す前のような、そんな表情で。 「そんなの仲間じゃないよ! 道具によって強制的に支配するなんて!  悲しいよ、そんなの……」 『…悲しい人だね、あなた』 ロビンは思い出した。杏子の瞳が誰に似ていたのか。 憐れみでも同情でもない、優しく悲しい瞳。 「あなたも仲間がいるならわかるでしょ?」 「仲間…?」 「あの人なんだよね? あなたの『口先だけじゃない仲間』って」 杏子の視線を追えば、そこにいたのはスヴェンだった。 仲間なんかじゃない。心から信じるなんてことはできない。 でも、自分を命懸けで守ろうとしてくれた人。死んで欲しくないと思った人。 何と答えたら良いのかわからなくなって、ロビンは口を噤む。 どうしたのかと、杏子が口を開いたその時――― <<――未だ生を謳歌しているという幸運に恵まれた者たちよ>> 武藤遊戯。 最も聞きたくなかった人物の名が、告げられた。 浦飯幽助。 呼ばれた名に、トレインは歯軋りした。 「てめぇが…幽助を殺したんだな」 疑問ではなく断定。この男が生きていて、幽助は死んだ。答えは決まりきっている。 きっともう一人の青年も同じ運命を迎えたのだろう。 「この拳王と拳を交えて死んだのだ。誇りに思うがいい」 「てめぇだけは――殺す!」 抑えていた殺気が溢れ出す。ハンマーと化したウルスラグナを持ち、目の前の男に飛びかかった。 しかし慣れていない武器、しかも片腕だ。ラオウに片腕だけで簡単に受け止められ、投げ飛ばされてしまう。 トレインはバランスを崩しつつも着地した。 (くそっ!せめて両手があれば、電磁銃をこいつに食らわしてやれるのに!  スヴェンに後ろから支えてもらえば…駄目だ、モーションがバレバレすぎて避けられるに決まってる!  こいつだけは何が何でも倒さなきゃならないのに、何も手が思いつかねぇ…!!) 迫る拳を防ぎ、また吹き飛ばされる。衝撃で左手が痺れる。無力感がトレインを蝕んでいく。 「うおおおおおっ!!」 それを振り払いたくて、トレインはがむしゃらに飛び掛っていく。 無駄なことはわかりきっていた。勝てないことはわかっていた。けれど認めたくない。 幽助や、あの青年や、こいつに殺された人たちの無念。それを思うと認めたくなかった。死んでも負けたくなかった。 「足掻くのも良かろう。だが、何時までも癇癪に付き合うほど暇ではない」 「ぐあっ!!」 ウルスラグナ越しに強烈な突きを食らい、トレインの身体は成す術もなく飛ばされ、今度こそ地面に激突する。 「トレイン!」 スヴェンが覚束ない足取りで近づく。手を貸しても、トレインは起き上がるのがやっとだった。 (…もう俺達は駄目だな。ロビンは上手く逃げてくれてるといいんだが) (ちくしょう!こいつだけは、こいつだけは…俺が…!) 絶望に打ちひしがれた二人が、自分達に死を与えんとする大男に目を向ける。 けれどそこに居たのは、あまりにも意外な人物で。 「……杏子っ!?」 この場で最も脆弱な少女が、震えながら、二人をラオウから守ろうと立っていた。 「あなた…何をする気!?」 杏子は剥き出しの刃を手にしていた。千年ロッドの仕込み刃だ。 少女の柔らかな皮膚は簡単に傷つけられ、血が刃を伝い流れ出す。けれどそんなことはどうでも良かった。 「守らなきゃ…トレインくんを、二人を守らなきゃ…!」 「あの人は、無抵抗の女性に手は出さないと言ったわ。  あなたは大人しくしてれば助かるのよ!あなただって、死にたくはないでしょう!?」 杏子の腕を引く。振り返った瞳は悲しみに満ちていた。 「…怖いよ。死にたくないよ…でも……」 けれど、その奥に確かな意志があることに、ロビンは気付いてしまった。 杏子はロビンの手を振り払う。 「…これ以上、奪われちゃうよりはずっといい!」 杏子は駆け出した。この場で最も強き者の前へと。 「な、に…してんだ! 杏子、早く逃げろ!!」 首を横に振る。その手は震えても、今にも落としそうな刃を握り締め続ける。 「お嬢さん、逃げろ! そいつには絶対敵わない!」 首を横に振る。その足は震えても、今にも崩れそうな身体を支え続ける。 そして震える唇から、精一杯に言葉を紡ぐ。瞳は強く、真っ直ぐに拳王を見据えて。 「…この二人は、殺させない!」 何の力も持たない少女だが、その言葉だけは力強く響いた。 ラオウは動かない。ただ、ラオウもまた少女を見据えていた。 トレインとスヴェンは杏子を守ろうと、前に出ようとして――失敗した。無数に生えた腕が、彼らを転ばせ拘束したからだ。 「これは…!?」 「…ロビンっ!!」 ロビンが杏子の横に立つ。押し潰されそうな恐怖を感じ、額からは汗が流れる。 それでもその瞳はラオウを見据える。歪ではない瞳だった。 「ウヌも我が前に立ち塞がる気か?」 「…気に入らないのよ、私も。これ以上勝手に奪われるのは」 ロビンも杏子も、ラオウの前では等しく無力だ。ラオウが腕を一振りすれば、命は呆気なく消え去るだろう。 見詰め合ったまま沈黙が続く。心臓の音だけが煩く喚く。 おそらく数十秒のことだったが、弱き四人には何時間にも感じられた。 そして―――動いたのはラオウだった。 「この拳王、女を殺す拳は持たぬ」 四人がやっと反応した時には、もはやラオウは悠然と背を向け歩き出していた。 トレインは叫び止めようとしたが、喉が引きつったように声が出ない。唇を噛み締め、ラオウの後姿を見送ることしかできなかった。 やがてラオウの姿が見えなくなる。 まるで糸が切れたように、杏子は崩れ落ちた。 ロビンは杏子を支えようとするが、やはり足に力が入らず、二人揃って地面に倒れ込む。 「杏子!」 「ロビン!」 解放された二人が駆け寄る。 杏子はロビンの腕の中で意識を失っていた。頼りない刃を握り締めたまま。 二人を無視してトレインとスヴェンを殺すことなど、ラオウの力と速さを持ってすれば簡単だった。 それでもあえて殺さなかったのは、あの二人の瞳にあったものが、ラオウを癒した少女のものと似ていたからかもしれなかった。 そして、ユリアのあの瞳に――― 馬鹿馬鹿しい。ラオウは一蹴した。 たかが羽虫。何匹残ろうと、ラオウには大した問題ではない。死のうが生きようが構わない。 もし次に歯向かってくることがあれば、今度こそ殺せば良いだけの話。 次なる強敵を求め、ラオウは威風堂々と歩いて行く。 &color(#99DDDD){【茨城県・袋田の滝下流/夜】} &color(#99DDDD){【スヴェン・ボルフィード@BLACK CAT】} &color(#99DDDD){ [状態]:疲労、肋骨数本を骨折、胸部から腹部にかけて内出血} &color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式(支給品不明)} &color(#99DDDD){ [思考]1:ロビンを守る} &color(#99DDDD){    2:イヴ・リンスと合流} &color(#99DDDD){【トレイン・ハートネット@BLACK CAT】} &color(#99DDDD){ [状態]:疲労、左腕に内出血、左半身に打撲、右腕肘から先を切断(行動に支障あり)} &color(#99DDDD){ [装備]:ウルスラグナ@BLACK CAT(バズーカ砲。残弾1)} &color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式} &color(#99DDDD){ [思考]1:杏子を守る} &color(#99DDDD){    2:ラオウを倒す} &color(#99DDDD){    3:主催者を倒す} &color(#99DDDD){【真崎杏子@遊戯王】} &color(#99DDDD){ [状態]精神的疲労、手の平に創傷(応急処置すれば問題ない深さ)} &color(#99DDDD){ [装備]千年ロッドの仕込み刃} &color(#99DDDD){ [思考]1:気絶} &color(#99DDDD){【ニコ・ロビン@ONE PIECE】} &color(#99DDDD){ [状態]:精神的疲労} &color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式(二人分)} &color(#99DDDD){ [思考]:1:どうすべきか迷っている} &color(#99DDDD){     2:アイテム・食料の収集} &color(#99DDDD){     3:死にたくない} &color(#99DDDD){【ラオウ@北斗の拳】} &color(#99DDDD){ [状態]:胸元を負傷(出血は止まったが、大きく傷跡が残る)} &color(#99DDDD){     右腕にダメージ 、右手ただれ・薬指小指喪失} &color(#99DDDD){ [道具]:荷物一式、不明} &color(#99DDDD){ [思考]:1.新たな強者を求めていく} &color(#99DDDD){     2.いずれ江田島平八と決着をつける} &color(#99DDDD){     3.主催者を含む、すべての存在を打倒する(ケンシロウ優先)} *時系列順で読む Back:[[一方的に届いた思い、一方的に始まる悲劇]] Next:[[魁!!キャプテン翼の奇妙な冒険]] *投下順で読む Back:[[一方的に届いた思い、一方的に始まる悲劇]] Next:[[魁!!キャプテン翼の奇妙な冒険]] |272:[[掃除屋達の慕情【中篇】]]|トレイン・ハートネット|307:[[掃除屋達の挽歌]]| |272:[[掃除屋達の慕情【中篇】]]|スヴェン・ボルフィード|307:[[掃除屋達の挽歌]]| |272:[[掃除屋達の慕情【中篇】]]|真崎杏子|307:[[掃除屋達の挽歌]]| |227:[[掃除屋達の慕情【中篇】]]|ニコ・ロビン|307:[[掃除屋達の挽歌]]| |272:[[掃除屋達の慕情【中篇】]]|ラオウ|319:[[東京交差点~男と女~]]|

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: