類題:2で割ろう  ◆y8iHSx6A2M


『君は何を望むのか。 来たるべき時のために、よくよく考えておくといい』

男の声が、途絶える。
静かになった廊下で、一人の男が座り込んでいた。

「……はぁ」

少し間が空いて、溜息が一つこぼれる。
頭をあげた男の顔は、酷く消耗しきっていた。
悲しみとも、絶望とも取れない。ただ疲れ切っている顔。

「そうか………死んだのか……」

中川典子。先程の放送で、呼ばれてしまった名前。
それはつまり、死んでしまった――もう、この世にはいないと言う事を表していた。
単純で、残酷な宣告。その名前が、頭で何度も反響していた。

覚悟をしていなかった訳ではない。むしろ、そろそろかと思っていた。
この場所には人間離れした超人が少なからず存在している。
ただでさえ殺し合いという状況なのに、手も足もでないような奴がいるような場所で。
むしろ都合よく生き残れると思う方が夢物語だ。
事実、典子だけでなく、同じ出身の生徒たちもほとんど命を落としている。
これが現実だ。反抗するものとして、直視しなければならない現実。
救えない命だって、ある。それを切り捨てて、命を拾わなければならないのだから。


――それでも、思い出してしまう。あの姿を、言葉を、優しさを。
あの場所で、ずっと支えてくれていた少女は、もういない。


「……やっぱり、キツいな…………」

誰にも聞こえないよう、弱音を吐く。
革命家は止まらない。止まってはいけない。
例え誰も支えてくれなくても、前に進み続けなければ成せるものも成す事はできない。
死んでしまった『仲間』の為にも、ここで退く訳にはいかないから。
頬を叩いて、無理矢理気を入れなおす。そうでもしなきゃ、崩れ落ちてしまいそうだった。

「……願いが、叶う……か」

ぽつりとつぶやいたのは、放送の途中で言われた言葉。
その言葉は、甘い誘惑だった。
死者を生き返らせる事も、失った過去も取り戻せると。
確かにそんなものが手に入るなら、手を伸ばしたくなるのは否定しない。

「ふざけんな……って、言ってやりたいね」

秋也はその誘惑を一瞥の元払いのけた。
まるで、願いなんて叶わないと知っているような態度で、その道を外す。
何でもありの願いなら、この殺し合いがあったという事実自体を消してやりたい。
だがそんな事をしたなら、このプログラムを開催した意味がなくなってしまう。
だからこそ、例え『願いを叶える』事は出来たとしても、そんなものは有限だ。
叶えられない願いもあって、そしてそんなのは意味がない。

何より、それに乗るのは相手の手の上で踊る事に等しい。
ここで妥協してしまうのは『ここ』で死んだ皆への、そして『前』のプログラムに死んだ皆への侮辱だ。
革命家として、そんな醜態は晒せない。上のやつらへ反抗すると、既に決めたのだから。

「……そうと決まれば、まずはしないといけない事があるな……」

そう言って、男……七原秋也は腰をあげる。
しばらく自分の事ばかり考えていたが、今近くの部屋に居る二人の少女の事も気にかかる。
今回もまた、多くの人間が死んだ。その中で、彼女達が影響を受ける人物の名も少なからずいるだろう。
特に船見結衣の方。歳納京子という名はあかりが長々と語った知人の一人だ。
他に聞き逃しがなかったとしても、その少女は知人が一気に二人も死んだ事になる。
一人だけでも呆然自失と言った具合なのに、更に増えたとなれば一体どうなる。決して想像に難くなかった。
竜宮レナの方も、死んだ人間と無関係ならまだ良いが、そう楽観視するわけにもいかないだろう。

それだけじゃない。あの部屋に寝かせておいた少女、白井黒子も心配だ。
そのうち起きるだろうが、その後どうするかが問題。今の彼女に果たして何ができる?
首輪の解除として心強い能力を持つ一方、その性格の扱い方が難しい。
こちらも放送の内容による懸念もある。更に対処も考えなくては。

そして何より心配なのが、放送に惑わされる事だ。
一回目の放送では大したことを言っていなかったのに、今回はあそこまで喋るとは。
どう考えても、このプログラムを激化させるのが目的だろう。惑わされて狂わないかが一番の問題だ。
共に行動する仲間として、彼女達に一応のフォローを入れておいた方がいいだろう。

(……本当、損な立ち回りだよ)


心の中で、誰にあてた訳でもない愚痴を呟いて。

消耗しきった顔を引き締めて、先程の調子で扉を開けた。


    *    *    *


「………嘘、だ」


長い沈黙を打ち破った言葉は、とても弱々しく、震えていた。

つい先程流れた放送の内容が、頭の中で反響する。
園崎魅音に、前原圭一。良く知っている名だ。
平和な日常の中で一緒に部活を楽しんで。非日常の惨劇でさえも、一緒に乗り越えた仲間の名前。
それが、名前も知らない男に呼ばれた。
その事が、どういう意味を持つのか。レナは理解していた。理解してしまっていた。

あの二人が、死んだ?

導き出されたたった一つの真実に、頭が真っ白になった。


あの笑顔が、あの日常が、あの世界が。
圭一くんと、魅ぃちゃんと一緒に、楽しく遊べた筈の世界が。

もう、戻らないというのか。


ぐわんぐわん、と。平衡感覚が失いそうになりそうだった。
結局再会する事すら叶わず、この世界のどこかで死んでしまった。
最後に交わした言葉は何だった?それすら覚えていないほどに、他愛ない会話で終わっていたと思う。
そんな、ずっと平和な……でも、楽しい日常だった。

でももう、帰れない。
もう声も聞けない。部活もできない。

そう認識した事実が、頭の中をひっかきまわしていく。

ボロボロになって、それでも収集つかない気持ちは、体中を傷つけているようだった。


そうやって、頭がゴチャゴチャになって、整理がつかなくて。


「………ぁ……?」


でも、そんな泥沼になりそうな思考は、視界に入った姿によってあっさりと中断された。


船見結衣。今、一番近い『友達』。
彼女の顔が、おかしいくらいに白く染まっていた。

自身の壊れそうな、しかしそれでも冷静な頭で考える。
今呼ばれた名前に彼女が気にする名前はあったか。
赤座あかりという、名前の羅列の最初の方に呼ばれた名がある。
かなり親しい仲だったはずだ。前の放送の直前に、その話を聞いた。
でも、彼女が死んだ事は既に聞かされていた。
心の整理ができていたとは言えないだろうけど、少なくともあそこまで狼狽する原因にはならないはずだ。


「……きょう、こ……」

ぽつりとつぶやいた言葉は、人の名前だった。
きょうこ。その名前は聞いた事がある。
あの時、日常を語る中で、彼女が紹介した人。
そして……偏見が含まれてるかもしれないけど、多分、一番大切に思ってた人の名前。


――だから、私が、私たちが守ってやんないと


そう言った彼女の顔は、今まで見た中で一番真剣だった……ように、レナは思う。
それほど結衣にとって彼女は、とにかく大切な存在なんだと感じた。
具体的にどれほどの仲なのかは分からないけど、少なくとも並大抵の友情じゃない事は、理解できた。

そんな少女が、死んでしまった?

実を言えば、放送の内容をあまり覚えていない。
一回しか流れない情報を聞き逃す事の危険性は分かっていた。それでも、その衝撃には耐えられなかった。
だから、死者を全員把握できているといえば自信はないし、事実歳納京子という名前が呼ばれたかも覚えていない。

しかし、その姿はそんな事実を肯定しているようだった。
絶望に呆然としている少女の姿は、想像する仮定を、確信にもっていくには十分すぎた。


今でも、とても悲しい。すごく泣きたい。正直全部投げ出したいぐらいに、心が消耗している。

それでも……それは、駄目なんだと思う。
今にも壊れてしまいそうなその姿を見て、疲れ果てた心をそう奮い立たせた。
守るとか、そんな大それた事を言うつもりは無い。レナもまた、同じように打ちひしがれている。
ただそれでも、一番近くにいる友達の事を放っていくわけにはいかない――と。

「よ………各々、残念な連絡となったみたいだな」

そう思った瞬間の事だった。扉が開いて、一人の男が入ってきた。
その男はさっきと変わらないような顔で、変わらないような調子で声をかけてくる。
そんな姿が、今の雰囲気にあまりにも不釣り合いで、思わず黒い感情が出そうになった。

「……秋也くんは……残念じゃないの?」
「残念だよ。俺の気の許せる奴も死んじまって、来る前から知ってる奴もほとんど全滅。正直、かなり滅入ってるな」

レナの問いにも、その調子は崩さない。
ただその顔には、少しばかりの陰りがあるように思えた。

「でも、それで立ち止まってる訳にはいかない。
アンタらだってそうだろ? 確かに友人の死は悲しいだろうさ。でもそこで止まってたら、何の意味もない。
ここから、しっかりと前を向いて立ち向かわなくちゃあいけないんだよ」

そう語る秋也くんの顔は、まっすぐとこちらを見ていた。
その姿を見て、レナは先程の黒い感情がすっと引いていくのを感じていた。
顔つきは年不相応にしっかりとしていても、その中身は普通の中学生に変わりは無い。

「さっきみたいに……俺とアンタらは、きっと相容れない。が、これから共に行動する仲間なのも事実。
そして、その苦しみに関しては痛い程良く分かる。だからこその『忠告』さ。
そのまま腐り落ちたら生きてる意味がない。今すぐに切り替えろとは言わねえが、ずっと引きずるなよ。
ま……ご友人の後を追いたいって言うんなら別だけどな」

きっとその言葉は、『実体験』に基づいている。
私達と同じように……いや、もしかしたらそれ以上に辛くて、救いようの無い世界を進んでいたのかもしれない。
同じ年代と思える姿は垣間見えても、その姿には年相応に思えないものがあった。
だからこそ、非情とも思えるような行動だってとれているのかもしれない。

それでも……その言葉は、ひどいよ。

「………ッ!!」

その言葉が、彼女の撃凛に触れたのだろう。
結衣は咄嗟に近づいて、七原の胸倉を掴む。
レナからは顔は見えないが、その表情が怒りに満ちているであろう事は理解できた。
その後ろ姿からも、隠しきれない激情が溢れ出ているようだった。

「……秋也くん、それはひどいよ」
「あぁ……そうだな、今のは言いすぎた。悪かったな。
だが、言いたい事は変えるつもりはないぜ。いつまでも哀しんでる時間はない」

ギリ、と歯ぎしりのする音が聞こえる。
あれから、それ以上の事がおきる事はなかった。
殴る……とまではいかなくても、激情にまかせ怒鳴るぐらいまではあるかと思っていたけど、それもない。
ただただ、胸倉をつかみ睨んでいただけ。
言っている事は正論だった。七原は自分の理不尽さを自覚しているし、他人の気持ちを理解している。
対する者が反抗するすべは、感情だけ。冷静な人間が見れば、その優劣は明白だった。
ただそれでも、掴む手だけは離れなかった。

「念のため一応言っとくが……あの男の言葉は、鵜呑みにすんなよ」
「………!」

七原がぽつりと言った言葉に、結衣の体がびくりと震える。
まるで考えていた事をぴしゃりと当てたような、そんな反応だった。

「冷静に考えろ。お前が死者を生き返らせるとして、そんな事したらこのプログラム自体の意味が無くなる。
できるかどうかじゃなくて、あいつらがやるメリットがないんだよ。
夢物語に生きるな。希望に裏切られれば、待ってるのは絶望だ」

子供に言い聞かせるように、淡々と呟いていく。
その言葉には説得力もそうだが、凄みと言うべきか、迫力があった。
有無を言わせない雰囲気が、この場の主導権を握っていた。

「………言いたい事はそれだけだ。あまり引きずるな、立ち止まるな……って話さ。
すぐには行動に移せないだろうが、そう長く休息もとらないぜ。しっかり休めよ」

その言葉を言いきった後に、七原は踵を返す。
また扉の外へいくつもりだろう。相容れないと、自らを遠ざける。

レナは、それは悲しいと思っていた。
確かに思いにくい違いはあると思うし、その考え方に譲歩はできない。
でも、それでも七原自身も悲しい事があって、一人で抱えている。
反感を買うような事ばかりだけど、それでも確かにまっすぐに反抗しようとしている。
だったら、できるかぎり一緒にいるべきだと、そう思う。
結衣とそうしたように。時間がかかっても、いつかは。

そう思って、引きとめようとして。

「………分かった」



竜宮レナは、見逃さなかった。

俯く結衣の口角が、不自然につりあがっているのを。



    *    *    * 
その瞬間は、怒りで満ち溢れていた。

それ以前の彼女の心は、ぽっかりと空いた二つの穴と、それを埋め尽くす絶望があった。
赤座あかりが死んだ……と言うのは、事前に聞かされた。その瞬間は、とてもショックだった。
あの無垢な笑顔が、誰かに消されてしまった事が信じられなかった。
とても嫌で、目を背けたかった。嘘だと、そう思いたかった。

でも、それでも立ち向かわなくちゃって、その時はなんとか思い直せたんだ。
今一緒に居てくれるレナが、ずっとそばで支えていてくれたから。
目を背けたら駄目なんだって、どうにか思えた。


あの放送を聞くまでは。歳納京子の名を聞くまでは。


ああ、それは駄目だ。本当にだめなんだ。
嫌だ。そんな事はあったらいけないんだ。
目の前が明暗する。気持ち悪い。ぐらぐらする。このままだと、破裂してしまいそうだ。

一体あいつは、どこで死んだ?
死ぬのが、怖くない筈がない。
いや、本来あいつは怖がりなんだ。本当なら、守らないといけないほど、弱いやつなんだ。
その間、私は何をしてた。何もしていなかったじゃないか。

絶望の後に襲ったのは、後悔の念。
こんな事になるなら、何を投げ捨ててでもあかりの元に駆けつければ良かったんだ。
そして、あかりを連れて急いで探していれば、あるいは京子も見つかったかもしれない。助かったかもしれない。
意味の無い事だって分かっているのに、その心は器用にできてはいなかった。

願い続けた想いは行き場を無くして、残ったものは、ただの負の感情だった。

「よ………各々、残念な連絡となったみたいだな」

不意に聞こえてきたのは、男の声。
先程と変わらぬ様子で、その男はあらわれた。

――七原秋也。その姿に、悲しみのようなものはないように感じた。
「確かに友人の死は悲しいだろうさ。でもそこで止まってたら、何の意味もない」

七原の何もかもわかりきったような、そんな口調が癪に障った。
その苦しみは良く分かる? ふざけるな。お前に、私達の何が分かるというのか。
今まで過ごしてきた時間は何もなくたって、一番だったんだ。
それを失った悲しみが、お前なんかに……分かって、たまるか。

「ま……ご友人の後を追いたいって言うんなら別だけどな」

怒りが膨れ上がって、我慢ならなくて。
思わず激情に任せて掴みあげていた。

「――言いたい事は変えるつもりはないぜ。いつまでも哀しんでる時間はない」

ただ……それだけだった。
結局、私は無力だったし……それ以上に、自身がみじめだった。
その言葉には、重みがあった。
ただ駄々をこねているだけの子供とは違う。しっかりと現実を見ている。
要するに正論というやつだ。今のこの状態は、大人が子供を宥めているのに等しい。 
どう考えてもあっちが正しくて、こっちが間違っている。

悔しい。
ただ、その思いだけが心の中に広がる。
なまじ相手の言い分を認めているからこそ、正しいと思うからこそ、より相手が憎い。
自分が身勝手な子供だって事を理解しているからこそ、悔しい、憎い、悲しい――





待て。





そもそも。





「念のため一応言っとくが……あの男の言葉は、鵜呑みにすんなよ」





本当に、この男の方が正しいのか?



ただ感情をぶつけているだけだから。こっちから放てる言葉を持たないから。
最初からこっちが間違ってるって『思い込んでいた』だけで。
本当は、あっちの方が間違っているんじゃないのか?

――たとえ、すでに亡き者の『蘇生』でさえも。
おぼろげに聞いた言葉が今、改めて頭の中で反響する。
放送の男は、確かにそう言ったじゃないか。
それを、そんな事はできないだなんて。
なんで、そう断言できる。
もしかしたら、あり得るかもしれないだろう。
ここには常識では考えられない超常現象を引き起こす奴らがいるんだから。
むしろ、できないと断言する方がおかしいのではないのか。

そうだ、死んだ奴だって蘇生できる。
いや、それだけじゃない。もっと大きい。
『願いは叶う』。どんな人間だって夢見てきた理想じゃないか。
そう、それは何だって――。

『失われた過去を、取り戻すことも』

できるんじゃないのか。


―――最後の一人に、なれれば!


「……わかった」

その事実に辿り着いた時の顔は、不覚にも考えが漏れていたかもしれない。
でも、そんな事は大した問題じゃない。
それに向かって、まっすぐ進んでいけばいいだけじゃないか。
何ら、問題は無い。


最後の一人になれれば、あの日常が、戻ってくるんだから。




相手が向こうを向いた。隙ができた。

殺せる道具はあるか。ある。自分のバッグの中に、素人でも殺せる武器が。

考え付いた後の行動は早かった。自分でもびっくりするぐらいに早く取り出せた。

心の中は、たった一つの想いでいっぱいだった。『これ』を向けて、引き金を―――





殺す。



「駄目ッ!!」




引き金を、引いた。


    *    *    * 
「駄目ッ!!」

唐突に響く声、耳をつんざく銃声、頬に走る熱いような痛み。
それだけ揃えば、七原にも何があったのか理解できた。

「チッ………!」

舌打ちして、とっさに銃を構える。
宥めきれたとは思っていなかったが、まさかここまで逆上するのは予想外だった。
顔を血が流れていく。傷自体はかすり傷で済んでいた。
竜宮レナが咄嗟に飛びかかってくれたおかげだろう。それは感謝しなくてはならない。
だが、この先はどうか……と、銃を構えながら頭をフル回転させる。
この先の、対処について。

「そんな……やめて、結衣ちゃん!!」
「離せっ! 離して………!」

抱きしめてどうにか止めようとする竜宮レナ。
見た目に反して力があるのか、船見結衣はそれをふりほどけていない。

そんな込みあった状況で、七原はしっかりと標的を狙う。
銃口は確かに少女をさしている。このまま撃てば、確実に当たるだろう。
理由はどうあれ、こうなってしまった船見を放置するのは危険だ。
ここで殺す必要も出てくる。そのために、この引き金は引かなくてはならない。

(どうした……撃てよ、七原秋也……!)

だが、その次の段階へと踏み込めない。

狂ってしまった人間に、一線を越えた人間に、説得は意味を成さない。
それは、永いようで短い時間の中で理解した事だ。
その理論でいけば、目の前の少女は間違いなく狂っていて、救いようがない。
生き残る為に……上に勝つ為に、切り捨てなければならない筈、なのに。

それでも、引き金が引けない。
彼女を殺せばもう一人との確執が面倒になるとか、そういう理由もない訳じゃない。
ただ、それでも殺そうと思えば殺せるだけの心を持っていなければいけない筈だ。

ここで引けないのは、七原自身の捨てきれない甘さ。

船見結衣は犠牲者だ。
赤座あかりが死んだと聞かされて、更にもう一人同じ学校出身の少女が死んでいる。
絶望に陥るのも、仕方ないと思う。仕方ないと思うからこそ、ふんぎりがつかない。
同情とか感情移入とか、そういう言葉で言い表せるようで言い表せない微妙な感情。
そんな甘さがあることを自覚しているから、七原は内心焦っていた。

「あっ………」

そうしているうちに、二人は勢い余って後ろへ倒れる。
その音に思考を中断して、改めて気を引き締め、銃を構え直す。

「結衣ちゃん、なんでっ!」

そのままの勢いで抑えつけて、レナが上から覆い被さるような形になる。
こうなれば体重がかかって、船見に目立った抵抗はできないだろう。
その分体が重なり、七原が船見のみを撃つことが難しくなった。
そんな状況だからこそ慌ただしかった状況が静まり、語りかける時間も生まれる。

そして後は、答えを待つ静寂が生まれて。

「………言ったじゃないか」

ぽつりと、言葉が響く。
その声量は大きくなくとも、確かにその場にいた二人に届いた。


「願いは叶えるって、確かに言ったじゃないか……!」

静かに、しかし力強く少女は言う。
その声は震えていた。その顔は、おそらく涙で濡れていただろう。

「神様のような力があるんだ……超常現象だって、目の前で見た!!
いや……ような、なんかじゃない……神にもなれるって、あいつらは言ってたんだ…!
だったらっ、人が生き返る事だって、なかった事にだってできるんじゃないのか!
最後の一人になれれば………私が、全員を殺せば……っ!!」

先程とは変わって、張り裂けんばかりの大声で叫ぶ。
その内容には、顔をしかめずにはいられなかった。

「お前、そんなのはでたらめだって俺が…」
「絶対そうだって言い切れないだろ!? なんで断言できるんだよ!」

その返答に、七原は心の中で舌打ちをする。
それを気付かせたのは七原自身のミスだ。
余計な事は言うもんじゃなかった。後悔しても、後の祭りだ。

「……なかった事にできるかどうかが問題じゃない。
なかった事にされたらプログラムを開催した意味がないんだよ。
この殺し合いで何を得ようとしてるかはわからないが、何かを得る為に間違いなくこのプログラムは必要なんだろう。
だから、なかった事になんてできない……できたとしても、やらせてはくれない」

淡々と、自身の考えを連ねていく。 
ただ、これで説得しきれるとは思えない。ああいうタイプは、理屈では止まらない。

「っ……そうやって、何もかも分かってるみたいに………!
お前に、何が分かるんだ! あかりも、京子も……っ、大切な、友達だったんだよっ!!
そんな淡々と割り切れ、なんて……できるわけないだろっ……」

どれだけ言葉を重ねても、伝わる様子は無い。
主導権を得るための発言が不快に思われる事は分かっていたが、ここまでの確執を生む程とは思わなかった。
やる事成す事がとことん裏目に出る……と、心中で自分をけなす。
もう、言葉を交わすのは無駄か。そう思って銃を構えなおして。


「止めて……もう、それ以上言わないで……!」

それを遮ったのは、問いかけてから無言に徹していたレナだった。

「そんなの、間違ってる……結衣ちゃんだって、あの時言ったよね……?」

あの時……というのがいつの事かは、七原は知らない。
ただ、二人はあれから――おそらく一緒に居たもう一人が死んでから――ずっといたのだろう。

こういう場所で気の許せる仲間ができたなら、それはとても心強い。
それは、ついさっきの二人の距離からも把握できた。二人にはじっくりと話す時間があった筈だ。
しかし、今の彼女にはそんな時間さえも伝わらない程に錯乱していた。

「……そうだ、間違ってたのは私だ。私が……私がいけなかったんだ……。
私が、何もしなかったから! あかりも京子も死んだんだ!!」
「違う、そんな事ないっ」
「私のせいだ……私が、京子を見殺しにしたんだ……私がぁ……」

どんな言葉も聞こえず、今度は自分を責め続けている。
言い争いは平行線を辿っていた。無駄だ。なにも伝わらない。
どれだけのものがあったのかは知らない……それを知らない奴らが、止められるものか。

「本当は、私が助けなきゃいけなかったのに……私が、守ってやらなくちゃいけなかったのに……!
私の罪だ、私が何もしなかったから、もう京子には会えない……そんなの、やだ……!
もう、これだけなんだ……全員殺せば、また、京子に……!」

絞り出すような言葉はとぎれとぎれになり、要領を掴めない。
昂りすぎた感情が先行して、言葉が支離滅裂になっている。
傍から見て、相当なところまで行っているのは明白だった。

「っ………」

その姿に、かつての同行者の姿が重なる。
悪気は無い。融通のきかない想いが、暴走しているだけだ。
しかし、以前に同じような奴のした行動が結果としてあれほどの痛手を負う原因になった。
殺しておくべきだった……とは思わない。確かに一緒に行動する仲間だと思っていたから。
だが、実害を出してしまった以上はそうはいかない。覚悟を持たなければ、死ぬのはこっちだ。
女だから、という訳にはいかない。武器を持っている以上は、男も女も関係ない。
『革命家』として、どれだけ冷酷だろうと切り捨てなければならない―――

そう思っていた矢先だった。


「……そう、結衣ちゃんは全員殺すんだね」


いきなり、響くトーンが低くなった。
その雰囲気に対抗していた船見は勿論、傍観者である七原自身も身構えた。

その急変っぷりに警戒を緩めず傍観する。
七原の印象としては、レナという少女は人っ子一人殺せないような甘ちゃんのイメージがあった。
別にそれが悪いというわけではないし、当たり前の感情であると七原自身は思っている。
しかし、今目の前で言葉を発した少女は、そのイメージとは違う雰囲気を醸し出していた。
冷静なその言葉は、そのままひねり殺してしまうかもしれない。
そんな想像を抱かせるには、十分すぎた。

「っ…………」

船見の銃をしっかりと掴み、そのまま手ごとゆっくりと引っ張りあげる。
抵抗の意志はあったようだが、ほどけることはない。
その顔が恐怖にゆがむ。今この状況には誰も動けないような重圧があった。

―――このままだと、あいつは殺される。
端から見ていた七原がそう思った、その瞬間。



「え………」



その銃口を、自身の胸に当てた。

    *    *    *




「……私を、殺せる?」




    *    *    * 



これは、賭けだった。
既に日常について語った二人だからこその、賭け。



「最後の一人にならないと、『願い』は叶わないんだよ?
その為に、みんなを殺さないといけない。
私だって……ううん、私だけじゃない。あの時、本当に大事そうに語ってたよね?
ちなつちゃんや綾乃ちゃんだって、まだ生きてる。でも、全員殺さないといけない。
……結衣ちゃんに、それができるの?」


震えながらも、はっきりと言葉を伝える。
唖然としていた結衣ちゃんも、だんだんとその言葉が伝わったようだ。
――言葉を伝えたいのなら、相手の言葉を遮る程の主導権を握らなくちゃいけない。
秋也くんの姿を見て学んだ事だ。これなら、きっと伝わる。


「……後で、生き返らせられるじゃないか…っ!」
「確かにそうかもしれない。
でも、結衣ちゃんがみんなを殺した、っていう事実は変わらないよ。
ねぇ、みんなはさ……『ヒトゴロシの結衣ちゃん』と友達になってくれるの?」
「………ッ!!」


その言葉に、結衣ちゃんの体が一際大きく震えた。
正直、かなり酷い事を言ってしまったと思う。でも、これは必要な事なんだ。


「どれだけ他のものが元通りになったって、結衣ちゃんだけは、別なんだよ。
どうしても戻らないものだってある。その道を進んだら、もう元の結衣ちゃんには戻れない。
例えそれをみんなが気にしないって言っても、結衣ちゃん自身がいつまでも罪を背負い続けて、押しつぶされちゃう。
結衣ちゃんは、そういう人だから。短い時間だったけど、それは分かる。
全部を元通りにしても、結衣ちゃんだけは元の輪には入れない……そんなの、悲しすぎるよ」


紡ぐ言葉は、全部本心だ。
一日の半分にも満たない時間だったけど、それでも分かる事はたくさんある。
友達思いだってこと。しっかりとした強さがある事。……本当は、とても優しい事。
日常でどんな時間を過ごして、どんな事をしていたか分からなくたって、伝えられる言葉はある。
もう部外者なんかじゃない。私だって友達だから。

「……私に出来る事は、もうこれしか……」
「違うっ!!」


発した大声に、結衣ちゃんはびくりと震える。
それだけは、認めさせてはいけない。
見えない罪に縛られて、罪を犯すなんて、あってはいけない事なんだ。


「本当に……本当に、みんなにごめんなさいって思ってるなら、そんな事はしたらいけないんだよ。
友達にそんな事をさせて生き返ったって、その子達は心の底から喜ばない。
私だって……圭ちゃんや魅ぃちゃんが、人を殺して私を救ったって嬉しくないし……逆は、もっと喜ばないと思う。
そんな方法で、罪を償うのは駄目なんだよ」


自分で言った言葉に、妙な感慨を覚えた。
まるで他人事じゃない。おかしなことだけど、いつかの自分にいえるような、そんなありえない気分にもなる。
……それなら尚更だ。絶対、止めないといけない。
同じような存在の、同じような結末を分かっているのなら、同じ間違いを友達に起こさせるわけにはいかない。


「……う…………!」
「……………」


胸に当たる銃口はとても震えている。
目の前にいる結衣ちゃんの顔も、もう涙でぐしゃぐしゃだ。
それでも、未だ踏ん切りはついてない。
良い事でもあり、悪い事でもある。まだ足りない。大きすぎる何かが。 
それだけ結衣ちゃんの中で、二人の存在は大きかったんだ。
――竜宮レナという存在なんかでは、およびもしないほどに。


「……ちっ」


後ろで、舌打ちが聞こえた。
与えられている猶予は、とても短い。

ここで、秋也くんに撃たせる訳にはいかない。そうしたら、結衣ちゃんの全てが終わる。
結衣ちゃんは私の友達だ。短い時間だけど、確かに通じあっていた筈だ。
もうここに私の日常を過ごした人達はいない。それはとても悲しくて、辛い。
それでも私は、すべてを投げ出してまで、誰かを殺し続けてまで、元の日常を掴みに行く事なんてできない。
同じ状況に圭くんや魅ぃちゃんがいたとしても、そんな事はしないと『信じられる』から。
失ったみんなの分だけ、生きているみんなを助けたい。
弱くて、おぼろげで、もろくて……でも、確かな意思。竜宮レナの、生きる意味。


「それでも……それでも、進むっていうなら――」



あの時の結衣ちゃんが、信じてくれたから。

今度は私が……目の前の友達を信じたい。



「――私を殺して、進めばいいよ」

だから、最後の手段。

賭け金は―――自分の命。


「え………っ」
「な………!」


その言葉に二人の驚きが重なる。
唯一の問題としては、後ろにいる秋也くんが早合点して殺さない事。


「アンタ、一体何を考えて」
「止めないで、秋也くん」


その秋也くんの言葉を制止する。ただそれで止め切れたかは正直自信はない。
できれば……撃たない事を祈る。全てが終わるまで。


「わ、私が撃たないって……そう、思ってるの……!?」


険しい表情が、私の顔を見つめる。
違う、そういう事じゃない。
決して馬鹿にするつもりもないし、なめているわけでもない。
ただ、たった一つの確信めいた思いが、竜宮レナにこんなおかしな事をさせてるのかも。


「……ちょっと違うかな。度胸がないとか、そういう話じゃないよ。
だって、私は『信じたい』。結衣ちゃんの事、友達だって思ってるから」


銃を握った結衣ちゃんの手を、優しく包み込むように握る。
こういう事はあんまり慣れない。可愛いものを愛でる事は好きだけど。

心臓がバクバクと高鳴る。
当たり前だ。命を賭けているのだから、緊張しない筈がない。
最も大きな足りないものに、きっとレナの命なんかじゃたりないだろう。
それでも、結衣ちゃんにとってレナが少しでも失いたくないと思っているのなら。


「私は……結衣ちゃんが罪を犯したなんて思ってない。
それでも、支えきれないものがあるなら……レナにも、少しは背負わせてほしいな」


この鼓動は、きっと銃を介して結衣ちゃんに伝わっている。
それさえも、結衣ちゃんにしっかりと伝わるメッセージになる。


「う……うぅぅぅぅ――――!」


結衣ちゃんが苦しんでる。でも、多分これが最後だ。
どっちに転ぶにしろ、そう遠くない時間に、全てが決まる筈。

お願い、それまで何も起きないで。

せめて、この結末だけは見させて――――

    *    *    *















静寂の中、音が響いた。















    *    *    * 




「っ…………」



からん、と。
何かが落ちる音。
響いたのは、それだけだった。




「撃てないよ………撃てるわけ、ないじゃないかぁ……!」




目の前には、あふれる涙を両手でぬぐう船見結衣の姿があった。

「ごめん……っ、ごめんなさい………うああぁぁぁぁ……!!」
「……良かった」


泣きじゃくる少女を胸に抱いて、竜宮レナはほっと一息ついた。
いろんな事に対する安堵の気持ち。何も解決してないだろうけど、とりあえず目の前の友達は救えた。
――大事だった人達に、救う事はおろか会う事さえ叶わなかったけれど。
竜宮レナという存在は、確かに船見結衣を救えたんだ。

「……終わったみたいだな。それで、一体どうするおつもりで?」

その後ろから声をかけたのは、一人蚊帳の外だった少年、七原秋也。
ほとぼりが冷めない中、手で銃を遊ばせながら少女に問いかける。
後回しには出来ない。確かに船見結衣は、一線を越えてしまったのだ。

「秋也くん……レナ達のわがままかもしれないけど……結衣ちゃんを殺さないで。
傷つけたのは分かってる。不安定で危ないのも理解してる。
でも……それでも、もう結衣ちゃんを間違わせたりしないから。
だから……お願い、殺さないで」

しっかりと目を見て、その意思を伝える。
悪い事はしてしまった。殺そうとしてしまった事は、そう易々と許される事ではない。
しかし、かといってそれが許されないというのもまた違うとレナは考える。
まだ彼女はやり直せる。だから、しっかりと支え合いたい。他の何者でもなく、友達として。
その言葉を聞いた秋也は、一つ息を吐いて、銃を回して答えた。

「……信じてもらえないだろうが、俺だって殺さないに越した事はないと思っている。
そいつを『友達』であるアンタが支えてやるっていうなら、俺は別にかまわないさ」

そう言って、銃を仕舞う。
今度こそ踵を返して、扉へとむかった。
その言葉に、レナは一言「ありがとう」と返した。

(……いわば、成功例だな。
上手くいったからよかったようなものの、下手すれば自分が死んでる。
俺だったら出来ない……そこまでやりきれない。やっぱり相容れないよ、俺達は)

その途中で、七原秋也は考える。
目の前にいる少女達は、確かに輝いている。
救えないと思っていた存在を、救った。
ゼロで割るような無理難題を、彼女は解いてみせた。
それはどうしても七原秋也が出来なかった事で、いつかの秋也が確かに目指していたものだ。

(目指す道は同じだろうに……こうも違うなんてな)

扉の前で、頭を押さえる。
泣きたくなるような思いを抑えて、目の前ではクールにいなくちゃあいけない。
そもそも、まだ問題は山積みだ。当面の問題を解決した所で、ほっとしていちゃあいけない。
白井黒子の事も忘れてはいけないし、首輪だって忘れているわけじゃない。
損するのはこちらだが、泣き事を言っている暇だってない。頭を抱えて考える。

(別にそれでいいさ。俺はアンタらができない事をやってやる……と、言いたい所だが)

七原秋也を悩ませていた一番の原因は、それだった。
あの時に銃を構えた七原には、引き金を引けなかった。
結果として良かったものの、レナや自身だって死んでいる可能性が十分にあったわけだ。
撃つかどうかはともかくとして、撃てるだけの気持ちは持っておくべきなんだ。
引かなかったんじゃない。『引けなかった』事が問題だった。
非情になれと思うわけではないが、必要以上の情は必要ない。
課題は十分にある。一度頭を冷やして、冷静にならなくてはならない。
(まだまだだな……とりあえず、まだ休むか……)

そして扉に手をかけ、一時退散しようとした時だった。

「あっ……秋也くん!」

レナが声をかけてきたのは。

「その……どうせなら、こっちで休憩した方がいいんじゃないかな、かな?」

振り向いて見たその姿に、あの時感じた冷酷さは微塵も感じられない。
正に普通……と言えるかは微妙だが、年頃の女の子ではあった。
ともあれ、その誘いは中々予想外なものだ。さっきまでとは一転、頭は別の方向に切り替わっていた。

まさか、その巧みな話術で俺をも術中にはめるつもりか……なんて、七原は冗談じみて考える。
とにもかくにも、今の七原には別に悪い気分ではなかった。

「………ま、女の頼みを断るのも興ざめか」

それは、はたして照れ隠しか。
演技がかった芝居で、返答した。

【D-4/海洋研究所前/一日目・日中】

【七原秋也@バトルロワイアル】
[状態]:健康 、疲労(小)、頬に傷
[装備]:スモークグレネード×2、レミントンM31RS@バトルロワイアル、グロック29(残弾9)
[道具]:基本支給品一式 、二人引き鋸@現実、園崎詩音の首輪
基本行動方針:殺し合いには乗らない。 
1:今後の方針を二人と練り直す。首輪の分解も試したい。
2:白井については、どこまで同行する…?
3:……こういうのも悪くはないか

【船見結衣@ゆるゆり】
[状態]:健康
[装備]:The wacther@未来日記、ワルサーP99(残弾11)、森あいの眼鏡@うえきの法則
[道具]:基本支給品一式×2、裏浦島の釣り竿@幽☆遊☆白書、眠れる果実@うえきの法則、奇美団子(残り2個)、森あいの眼鏡(残り98個)@うえきの法則不明支給品(0~1)
基本行動方針:レナと一緒に、この殺し合いを打破する。 
1:ごめんなさい……
[備考]
『The wachter』と契約しました。

【竜宮レナ@ひぐらしのなく頃に】
[状態]:健康
[装備]:穴掘り用シャベル@テニスの王子様、森あいの眼鏡@うえきの法則
[道具]:基本支給品一式、奇美団子(残り2個)、不明支給品(0~1)
基本行動方針:正しいと思えることをしたい。 みんなを信じたい。
1:結衣ちゃんと一緒に行動する
2:まずは泣きやませないとね
[備考]
※少なくても祭囃し編終了後からの参戦です

【白井黒子@とある科学の超電磁砲】
[状態]:気絶、精神疲労(大)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式 、正義日記@未来日記、不明支給品0~1(少なくとも鉄釘状の道具ではない)
基本行動方針:正義を貫き、殺し合いを止める 
1:……………。
2:私は、間違えた……?
3:初春との合流。お姉様は機会があれば……そう思っていた。
[備考]
天界および植木たちの情報を、『テンコの参戦時期(15巻時点)の範囲で』聞きました。
第二回放送の内容を聞き逃しました。



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だけど、しあわせギフトは届かない 七原秋也 四人の距離の概算
だけど、しあわせギフトは届かない 白井黒子 四人の距離の概算
だけど、しあわせギフトは届かない 船見結衣 四人の距離の概算
だけど、しあわせギフトは届かない 竜宮レナ 四人の距離の概算


最終更新:2021年09月09日 19:46