冬休みを間近に控えた日の夕方。私は、みなみちゃんに学校の屋上に
呼び出された。
呼び出された。
「みなみちゃん。お話って何かな? 」
暫く躊躇った後に、みなみちゃんは口を開いた。
「あ、あの…… ゆたかのことが好きなの」
「私も、みなみちゃんのこと好きだよ」
私の返事に、みなみちゃんは首を横に振って続ける。
「ううん…… 違う」
「えっ、えっと 」
「と、友達としてじゃなくて…… 恋人として好きなの」
暫く躊躇った後に、みなみちゃんは口を開いた。
「あ、あの…… ゆたかのことが好きなの」
「私も、みなみちゃんのこと好きだよ」
私の返事に、みなみちゃんは首を横に振って続ける。
「ううん…… 違う」
「えっ、えっと 」
「と、友達としてじゃなくて…… 恋人として好きなの」
冷たい北風が二人の間を通り抜けたけれど、みなみちゃんの顔は
火照っている。
「私たち、女の子同士だし…… それに 」
「ゆたかは私の事、キライなの? 」
「ち、違うのっ みなみちゃんは、大好きだよ」
火照っている。
「私たち、女の子同士だし…… それに 」
「ゆたかは私の事、キライなの? 」
「ち、違うのっ みなみちゃんは、大好きだよ」
私は、しどろもどろになりながら答える。
「でも、それは友達として好きって意味で、恋愛ということなんて
考えたこともなくって」
「そう…… 」
みなみちゃんは力なく俯いた。顔が目に見えて青ざめてしまっている。
「でも、それは友達として好きって意味で、恋愛ということなんて
考えたこともなくって」
「そう…… 」
みなみちゃんは力なく俯いた。顔が目に見えて青ざめてしまっている。
「告白したら、今までの関係が崩れてしまうのが怖かった。でも、
ゆたかが好きという気持ちを抑えることが、どうしてもできなかった」
私は、却って残酷な結果を招いてしまうかもしれないのに、
とても辛そうに想いを語るみなみちゃんを、そのままにして
おくことができなかった。
ゆたかが好きという気持ちを抑えることが、どうしてもできなかった」
私は、却って残酷な結果を招いてしまうかもしれないのに、
とても辛そうに想いを語るみなみちゃんを、そのままにして
おくことができなかった。
「少し考えさせてほしいの」
決断力のないことを示している言葉なのに、みなみちゃんの整った顔は、
明らかに喜色を取り戻している。
「ありがとう、ゆたか。すぐにいい返事がくるとは考えていなかったから」
「ううん。ごめんね」
その日はみなみちゃんと一緒に帰ったけど、どことなく会話は上滑りして
しまって、ぎこちなかった。
決断力のないことを示している言葉なのに、みなみちゃんの整った顔は、
明らかに喜色を取り戻している。
「ありがとう、ゆたか。すぐにいい返事がくるとは考えていなかったから」
「ううん。ごめんね」
その日はみなみちゃんと一緒に帰ったけど、どことなく会話は上滑りして
しまって、ぎこちなかった。
「と、いう訳なんだけど」
その晩、こなたお姉ちゃんに、みなみちゃんに告白されたことを相談した。
お姉ちゃんなら、良いアドバイスをもらえるかもしれないと思ったから。
その晩、こなたお姉ちゃんに、みなみちゃんに告白されたことを相談した。
お姉ちゃんなら、良いアドバイスをもらえるかもしれないと思ったから。
パソコンの画面を閉じたお姉ちゃんは、アンニュイな表情を漂わせながら
口を開いた。
「ゆーちゃんは罪作りだねえ」
「えっ、えっと」
どういう意味なんだろう?
私が目を白黒させていると、お姉ちゃんが一歩ずつ近づいてくる。
口を開いた。
「ゆーちゃんは罪作りだねえ」
「えっ、えっと」
どういう意味なんだろう?
私が目を白黒させていると、お姉ちゃんが一歩ずつ近づいてくる。
「ゆーちゃんってさ。自分の魅力に、ちっとも気がついていないんだよね」
「私に魅力なんかないよ」
すぐに気分が悪くなってみんなに迷惑かけてしまうし、少しきついことを
言われると反論もできずに落ち込んじゃう、気弱な性格だし。
「私に魅力なんかないよ」
すぐに気分が悪くなってみんなに迷惑かけてしまうし、少しきついことを
言われると反論もできずに落ち込んじゃう、気弱な性格だし。
「ふふ。ゆーちゃんの欠点は、私からみたら萌え要素の塊なのだよ」
こなたお姉ちゃんが微かに微笑みながら立ち上がり、私の肩を掴んだ。
「お、お姉ちゃん? 」
「それが証拠にね」
「えっ」
両肩を掴まれたと思ったら、あっという間に唇を塞がれていた。
こなたお姉ちゃんが微かに微笑みながら立ち上がり、私の肩を掴んだ。
「お、お姉ちゃん? 」
「それが証拠にね」
「えっ」
両肩を掴まれたと思ったら、あっという間に唇を塞がれていた。
「んんっ…… 」
頭が混乱してしまう。お姉ちゃんの唇が少しずつ動いていき、私は耳まで
赤くなって、全身が細かく震える。
「ん…… んあっ」
刹那とも永遠とも思える時間が過ぎた後、唐突にこなたお姉ちゃんの
唇が離れた。
「あ、あの、お姉ちゃん!? 」
どうして、こんなことをするの?
「ゆーちゃんの魅力に虜にされた人は、みなみちゃんだけじゃないのだよ」
頭が混乱してしまう。お姉ちゃんの唇が少しずつ動いていき、私は耳まで
赤くなって、全身が細かく震える。
「ん…… んあっ」
刹那とも永遠とも思える時間が過ぎた後、唐突にこなたお姉ちゃんの
唇が離れた。
「あ、あの、お姉ちゃん!? 」
どうして、こんなことをするの?
「ゆーちゃんの魅力に虜にされた人は、みなみちゃんだけじゃないのだよ」
こなたお姉ちゃんは、私の身体を抱きしめながら耳元で囁く。
「でも。お姉ちゃんは、かがみ先輩が…… 」
何故、こんな言葉がでてくるんだろう。
「もしかして、私とかがみが相思相愛だっていいたいのかな? 」
「ううん。でも…… 」
自分自身の事になると戸惑うのに、お姉ちゃんと、かがみ先輩だったら
しっくりと合うような感じがしていた。
「でも。お姉ちゃんは、かがみ先輩が…… 」
何故、こんな言葉がでてくるんだろう。
「もしかして、私とかがみが相思相愛だっていいたいのかな? 」
「ううん。でも…… 」
自分自身の事になると戸惑うのに、お姉ちゃんと、かがみ先輩だったら
しっくりと合うような感じがしていた。
「かがみは大切な親友だよ。でもね」
お姉ちゃんは、小さなため息をついた後ではっきりと言った。
「私が恋人にしたいのは、目の前にいる、とっても可愛い
ゆーちゃんなんだ」
お姉ちゃんは、小さなため息をついた後ではっきりと言った。
「私が恋人にしたいのは、目の前にいる、とっても可愛い
ゆーちゃんなんだ」
「お姉ちゃん…… 」
「ゆーちゃんが家に来てから、本当に楽しかった。一緒に料理を
作ったり、テレビを見たり、何気ない出来事の全てがね」
「だけど。私、急に言われても」
「ゆっくり考えてね。返事はいつでもいいし、しなくてもいいから」
「しなくてもいいの? 」
普通は、返事を教えて欲しいと、言うはずなんだけど。
「返事が無いってことはNOって意味だよ。だから答えなくても
構わないんだ」
「でも、そんなの」
辛くないの? お姉ちゃん。
「ううん。恋とは何なのか、を知るほど大人じゃないけどね。
たとえ振られても、ゆーちゃんは一番大切な『妹』だから」
「ゆーちゃんが家に来てから、本当に楽しかった。一緒に料理を
作ったり、テレビを見たり、何気ない出来事の全てがね」
「だけど。私、急に言われても」
「ゆっくり考えてね。返事はいつでもいいし、しなくてもいいから」
「しなくてもいいの? 」
普通は、返事を教えて欲しいと、言うはずなんだけど。
「返事が無いってことはNOって意味だよ。だから答えなくても
構わないんだ」
「でも、そんなの」
辛くないの? お姉ちゃん。
「ううん。恋とは何なのか、を知るほど大人じゃないけどね。
たとえ振られても、ゆーちゃんは一番大切な『妹』だから」
部屋に戻った後、私は途方にくれてしまった。
みなみちゃんは一番の親友だし、こなたお姉ちゃんも大好きだし。
女の子同士の恋愛っていけないコトかもしれないし。
選択肢は3つあるけど、どれも選べそうもなかった。
みなみちゃんは一番の親友だし、こなたお姉ちゃんも大好きだし。
女の子同士の恋愛っていけないコトかもしれないし。
選択肢は3つあるけど、どれも選べそうもなかった。
お姉ちゃんが『返事をしなくていい』といった本当の意味は、
私に逃げ道を与えてくれているのかもしれない。
私に逃げ道を与えてくれているのかもしれない。
あの日から一週間 ――
クリスマスが過ぎた今日も、答えを見つけ出すことができない。
私は、どうすればいいのだろう?
クリスマスが過ぎた今日も、答えを見つけ出すことができない。
私は、どうすればいいのだろう?
(了)
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- こなxゆたなんか黒い…… -- 名無しさん (2008-05-08 23:12:37)
- >レリム様
組み合わせは少し違いますが、
「危険な関係 第9話」は、そういう展開なのでよろしければどうぞ。 -- 23-251 (2008-04-01 00:01:03) - みなみとこなたがゆたかを襲って3Pで(笑) -- レリム (2008-03-25 22:16:45)
- さてこのあとどうなるのでしょうか
-- 九重龍太 (2008-03-23 15:01:30) - 二股をかければ良いと思うよ
つーか『こな×ゆた』は萌えレベル高すぎだろ…… -- らはある (2007-12-27 23:08:07)