kairakunoza @ ウィキ

迷子の迷子のこなたん

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
年の瀬のデパートは、例年どおりの
大売出しでいっそう賑わっていた。


暑苦しいくらいの雑踏のなか、
ひさしぶりに愛娘を連れて買出しに来たそうじろう。



3歳の娘に留守番をさせられないでもないが、
執筆活動に必死なそうじろうにとって、
ささやかな家族サービスの僅かなチャンスだった。



 ・・・がそこでフィギュアやグッズにうつつを抜かすのが
そうじろうクオリティ。



「ほーらこなたー?コレかわいいよな・・・?・・・?」

こなたがいたはずの空間には、
こなたの形の点線が点滅するだけ。


しまった・・・後悔先に立たず。


ほんの数分フィギュアにうつつを抜かしたばかりに・・・。
しかしコレ限定版なんだよなぁやっぱり欲しいなぁ。


そうじろうは自分を責める。
が、今はこなたを一刻も早く探す事が、
親として、そしてかなたの夫としての
重大な責務だとフィギュアの造形を
堪能しながら思い直す。


走れ、そうじろう。頑張れ、そうじろう。
愛する者を守るため。地球の平和を守るため。
行け、行け、そうじろう。





~~*~~*~~*迷子の迷子のこなたん*~~*~~*~~*






とてとててっ ぱしぱし。

「トムちょジェリーしゃんだー♪」


こなたはその頃・・・あぁ、やっぱり。
子供の習性でふらふらと
おもちゃコーナーに誘われていました。

とてとてとてぽんぽん。

「ぷぇ?キティしゃんいるー♪おっきぃー♪」

とてとて。

「んしょんしょ?」

ごそごそ。

「キティしゃんと、いっしょにしゅわるー。」

特大キティさんより小さなこなた、
しっかりと棚にみずから陳列されちゃいました。
うん、違和感ない。



ドガドガドガドガドガドガ

「こなたーーーーーーーーーー!!どこだーーーーーーーー!!」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド



棚と棚との間、無人の空間に疾駆した影。

そうじろう、落ち着け。肝心の娘の姿が目に入らんでどうするだ。
娘さんならそこの棚に飾ってありましたよ?


「はれ?おとーしゃん?」

ドップラー効果を発生しながら駆け抜けた、
父親の聞きなれた声。

小首をかしげて???マークを空中に散布する。

でもすぐに、目に入ったもので思考が上書きされる。

「かれーぱんまぁーん♪」

とてとてとてとてぎゅ~っ。

こなたはとりあえず、スーパーぬいぐるみタイムでいいや、となりました。


===================同時刻====================


「ほーらー、しっかりあるくのー!」

「まーってー、かがみおねーしゃーん・・・」

同じスーパーの中を、二卵性双生児の女の子が
てけてけ歩いていました。

ひとりは短いツインテール、
ひとりはリポンを巻いたショートカット。


「もー、ちゅかさはとしがおんなじなのになしゃけないよ!
 しっかりあるきなさい!」

「ふぇええ、ちゅかれたもん・・・えぐ、えぐ、・・・」



”かがみお姉ちゃん”といわれた少女は困ってしまった。

”つかさ”と呼ばれたこの二卵性の妹は、
いちどべそをかくとなかなか回復しない。



「なーかーなーいーのーッ!なくなぁーッ!」

「ひぃーーーーん!!ひっぐひぐびぇーーーーーーん!」

怒鳴ったらそりゃ逆効果だよ。火に油を注いだように泣き止まない。

「こまったなぁ・・・・・そうだいいことおもいついた!」(阿部禁止)



「つかさ、ちゅかさ、ぬいぐるみ見にいこうよ!」

「ぬいぐるみ・・・?いくー!ぬいぐるみみにいくー!」

「ふっ・・・たんじゅんなやつめ」

「たんじゅんてなーにー?」

「・・・・・・んー・・・・なんだっけー?」

ふたりそろって小首をかしげる。

「どんだけぇ~・・・」

「そっ・・・それよりぬいぐりみみにいこうー!」

「みみにいこーッ!」

衝突コース。点と線の交錯まで、あと数分。



========================================



「こなたぁあああ!!何処に行ったあぁああああ!!」

デパート中を縦横無尽にかけずりながら、
そうじろうは最悪な予感にとらわれる。

うわぁ、ヤバイ、最近物騒な事件が多いぞ・・・
そんなことになったら・・・


いやまてまて、よもや・・・
そうじろうの脳裏にこないだ買ったエロゲがよみがえる、
よりによって幼女陵辱モノを。
コラあんた幼女の親だろうが。


確かあのゲームでは、
主人公がふと出会った幼女をお持ち帰りして、
縛って、◎×して、調教して△⊃○して、
あまつさえ●◎∀ωまで・・・


「そんなことは許さんぞぉ!!こなたのはじめてはおとうs


マテマテ待てまてマテ自分自重しろ。
オーケイ落ち着け、素数を数えて落ち着くんだ・・・
1、3、5、7、9、11、13、15、17、

「だぁあああ!それは奇数だぁッ!!」

ちっとも落ち着けていない。



========================================



「むにむに~ふにふに~」

こなたは心配のあまりデパート中を駆け回るそうじろうをよそに、

相変わらずスーパーぬいぐるみタイム中であった。

エスカレートして、ぬいぐるみの群れの中に

ごそごそ潜り込む。


「べんとべんひらけー!きゅうそく~せんこう~もふもふ~♪」

とうさんの部屋で読んでもらった漫画のネタを披露しながら、
ちいさなこなたは、ぬいぐるみの間にすっぽり潜りこむ。


ただ一本のアホ毛が、潜望鏡のごとくに
突き出し、左右にスイングする。

艦長・・・潜望鏡深度は危険です。




========================================




つかさを引きずっておもちゃテナントに向かう途中、

ひとつのテナントが妙ににぎわっていた。

酒類、醸造品のディスカウントショップだった。



「イタリア直輸入のバルサミコ酢~、バルサミコ酢の
 特売セールです。この機会に是非ご家庭の
 食卓にもバルサミコ酢、バルサミコ酢、
 バルサミコ酢を、バルサミコ酢をどうぞー!」

それにしても連呼しすぎだ。
在庫をさばこうと焦っているらしい。

十数年後だったら違う意味で大流行してるのだが。
主にミコ動画とかで。



「そこのおじょうちゃん、バルサミコ酢、バルサミコ酢は
 いらないかな?バルサミコ酢、バルサミコ酢、
 バルサミコ酢!バルサミコ酢をどうぞー!」

「ばるしゃみみ、こす?」

「バルサミコ酢、バルサミコ酢ーッ!アーヨイショ!」

「ばるしゃみみねこしゅぅ~♪」

幼女に酢を売りつけてどうすんだ。
てか、もう既にヤケクソ気味だ。



「ばるみみっこす~♪ばるみみこす~♪」

「つかさ、ちがうよ、ばるみみじゃないよ、ばるさみ、だよ」

「ばるみこみこすー♪ばるさみここすー♪ばるみこみこなーす♪」

「ちがうでしょ、ばるさ、みこ、すーだよ?」

「ば、る、さ、み、こ、す・・・?ばるさみこす~♪」

「バルサミコ酢ーッ!バルサミコ酢ーッ!」

店員もつられて連呼する。


「ばるさみこす~♪ばるっさみっこす~♪」

「バルサミコ酢ーッ!バルサミコ酢ーッ!」

「あははははは♪ばるさみこす~♪」


「いーかげんきりがないよ。もういこうよーつかさー」

「ばるさみこすー?」

「ほら、ぬいぐるみみにいくんでしょ?いくわよ」

「ぬい・・・ぬいぐるみこすー!」

「いーかげんばるさみこすからはなれろ!」

「???・・・・・・ばるさぬいぐるみにいこすー!
     ぬいぐるみこすー!ばるさみこすー!」


きっとつかさはわたしよりのーみそのしわがすくないんだ、

そう自らを納得させつつ、「ばるさみこすー」を連発する妹を
ずりずりと後ろ向きに引きずっていくかがみであった。



これは余談だが、その数日の間は
バルサミコ酢が飛ぶように売れたという。
おそるべし洗脳効果。



========================================


「ほーら、ぬいぐるみこーなーだよ」

「ばるさぬいぐるみこすー♪」


つかさはすっかり上機嫌である。

つかつかつかつか。


「ばるさみこすー♪みてみてばるさみこすー♪」

「はいはいバルサ巫女。」

「ぬいぐるみこすー♪ぬいぐるみこsばるさみっ!!」

つかさのテンプルに、唐突にハイキックがクリーンヒット!
そのまま反対側のロープ、
もとへ、ぬいぐるみの棚まで吹っ飛ぶ!

今日初めてのダウンを奪われたつかさ、
一撃でぬいぐるみの山に沈んだーッ!

「びぇええええばるさみこすぅうーーーーーーーッ」



突如ぶっとんで泣き出した妹、
なにごとかと振り向いたかがみが見たものは。

ぬいぐるみの山からさかさに突き出した2本の足。
アノ映画のように。


「うわぁ!いぬがみこすーッ!」

「あんた、ちょっと!?なにやってんのよ!」

「ふごごごもご」

どうやら同年代のこどもがぬいぐるみにもぐって出られなくなっている。

「ばっかじゃないの?だいじょーぶなの?」

罵倒するか心配するかどっちかにしろ、ということは
おいといて、ひとまず目の前の子を救助にかかる。



「ほらー?つかさー、ひっぱってーっ」

「ひっぱるさみこすーっ」

「「うんとこしょ、どっこいしょ」みこすー」

それでもカブはぬけません。

「「うんとこしょ、どっこいしょ」みこすー」

それでも株は売れません。

「「うんとこどんどこどーん!!」こすーッ!」



ずぼぼ。

ぼこぼこぼぼこぼこどかぼすぼこ!



ひっこ抜けたのは、ぬいぐるみ14ヶ、

そしてぬいぐるみ並みの大きさの
青い長髪の女の子、

そして柊姉妹、

ごちゃまぜのぬいぐるみの
てんこもりが出現しました。


「「「・・・うきゅう」」みこす~」




========================================




「こなたー-------ッ!!どこにいるーーーーーッ!!!」

ドドドドドドドドドドドド

やっぱりそうじろうは必死に駆けずり回るも、
女子トイレ、婦人服売り場の試着室など、
何故か偏った場所ばかりを探す。
慌てているのか煩悩か。

「くっそおおおおお!!他の男に手篭めにされるくらいなら
 いっそとうさんが、とうさんが無理矢理にでもこなたの処j 」

誰かこいつを真っ先に通報しろ。




========================================




「ぷっはぁあ」

「あいだだだだだ」

「みこすー?」

「なにやってたのよあんたはー?」

「んー?」
ひょこっと小首をかしげる。

「んーじゃなくて、なんでもぐって
  ばたばたしてたのー?」

「もぐってあそんでたらとれなくなった」

うん、そりゃ至極もっともな答えだ。




「ひとにたすけてもらったら
  ありがとーするんでしょー?」

「・・・・・えっと?こうかな?」

くいっと小首をかしげて

「ありがとー♪」

「(どっきーん!)」

(なんでわたしどっきーんってしたんだろ・・・)

「あー・・・、う、んっと、なんでくいってしたの?」
同じようにくいっと小首をかしげてかがみが訊ねる。

「んっとね・・・とーしゃんがそーしたほーがかわいいよって」

くいっとしたまま答えるこなた。




うん。なるほど。たしかにかわいいな・・・
このこは、ちっこくてかわいいな・・・。





「どーしたの?ほっぺあかいよ?」

「あ、・・・あ、あと、ひとにわるいことしたらごめんなさいするんだよー」

「わるいこと?」

「さっきつかさをけったでしょ?」

「つかさ?」

「あ・・・このこ。あたしのいもうとだよ。あと、あたしはかがみ。」

「えーと・・・ごめん、なしゃい?」

ぴょこんとつかさに頭を下げる。



「ばるさみこすー」

「ぷぅ?」

「ばるさみこす~♪」

「ぷぃ・・・」

「なによ、ひとのいもうとをジロジロみて?」

「なんかばかっぽいよ?」

「うるさい!しつれいだよ!」

「ばかばみこすー♪」

「ほらNE♪」

なるほど、至極まっとうな指摘ではある。

「あー、もー、うるさい!」

きっとつかさはあたしよりのーみそがすくないんだ、

そう思いながら否定する。あれ?さっきよりひどくないか?



========================================



「こなたーッ!!いたら答えてくれーッ!!」

物凄い速度で婦人下着売り場を疾走するそうじろう。
なぜか顔面に真っ赤な手形がついている。

凄い勢いで疾駆しながら、また悪い想像にとらわれる。
いまごろこなたは、変質者に捕まって、
そいつの*;?^を無理矢理¥%&#させられたり、
<=~な道具を@「|=されたり、

あ、いやいやむしろ’&%$するほうが萌えるなぁ、うん


「ちっがぁあああああああああう!!違うだろ俺えぇえええ!」

どうみてもあんたが変質者です。本当(ry



========================================



「・・・ばるさみこすー?」

「・・・?」

「ぷゆっ」

「あぅ」

つかさがこなたのほっぺたをつつく。

「ばるばるー♪」

「うにぇふにぇ?ふみゅ?んみゃ!」
さらにぷにぷにつつきまくる。感触が気に入ったらしい。


「ぷにぷに~♪やわらか~い」

「ふにゃ、うぎゃ、ほっぺひっぱふぁらいへよ~」




手を離したつかさが音も無くこなたの背後に回りこむ。




「え?なに?だっこしゅる?」

「はぅうう~おもちかえりぃ~」ガシッ

「んぎゅふっ!」

「ふわあ~かーわいいー♪」ギリギリギリギリ

ぎゅっと抱きしめてる・・・つもりだろうが
つかさ、そりゃスリーパーホールドだ。
しっかりとノドをキメてるぞ。

「・・・・ぎぶ!ぎぶ!・・・・・ぐ・・・くはっ・・!・・こっ・・・!」

みるみる蒼白になって、びくんびくんと痙攣をはじめる。

「ちょっとつかさ!うではなして!うで!」

「ぜぇ、はぁ、ぜぇ、はぁ、く、くるしかった・・・」




うん、でも、たしかにこのこちっちゃくてかわいいな、うん。

「やだ~このこもってかえる~。あったか~い♪」

こんどは肩から抱え込む。やはりこなたは脱出不能。

「うぅ~もってかえられる~」




うーん、どうしよう。おうちでかえるかな、このこ。
でもおかあさんがペットはかえません、ていってたしな。

ん?なにかへんだな?でもかわいいからいいかな?




「だめだよー。ごはんとかといれのおせわとかどうするのー?」

「えーっと・・・といれもうじぶんでいけるよー?」

「ほら、だいじょーぶだよー?

ねーねー、おなまえなんてゆーのー?
 なかったらなまえかんがえてあげる♪」

なぜかペットにする気満々である。つーかつかさ、
相手人間だから。愛玩動物とか違うから。

「な、・・・なまえあるよー!いじゅみ、こなただよー!」

「いずみ・・こなた・・・こなたちゃん。こなちゃん!

 ふぅ~こなちゃんはかわいいなぁ~いくつなの~?」

「・・・よんしゃい。」

指を四本だして答える。

「「えぇえええええーーーーーーーーーーーーーーーー!」みこすー!」

「なんだよーよんしゃいだよー!」

「あたしたちとおなじなんだー。」

かがみつかさ姉妹とくらべて、二回りはちいさいこなた、
すっかり2歳くらいとか思い込まれていたらしい。

「へーびっくりだ。あんたおなじとしなんだー」

「かがみ?・・・たちもよんしゃい?」

「うん、よんさい。」

「よんさみこすー♪」

「やっぱりばかっぽいよ?」

「うっさい!2かいもいうなぁ!」




つかさはやっぱりあたしのはんぶんくらいしかのーみそがないんだ、

かがみはそう思いながらもう一回こなたの批評をはねのける。
どっちでもつかさの評価はだだ下がり。




それにしてもばかっぽいとか・・・なんだかこのこ、むかちゅくなぁ。

むかちゅくけど、・・・うん、
やっぱつかさのいうとーり、ちっちゃくてかわいい。

ふにふにぷにぷに。

「ぷぇ、らからほっぺ、ひっぱはらいへぇ?」

こなたのほっぺをひっぱってみるかがみ。



どうしようかな、こなたかわいいなぁ。
おうちにつれてってもだいじょうぶだよね、
やわらかいなぁ、かわいいなぁ。



ぷにゅぷにゅ。ふにふに。

「ほっへ、ひっはふぅ~」

うわぁ、かわいいなぁ・・・だっこしてねたいなぁ。

ぷにゅぷにゅ。ぷにぷに。

「ふぁ、ふぁふぁふぃ?めぐぁ、めぐぁこぁいお・・・?」




といれはみんなとおなじといれで、
わたしがいっしょにしーしーてつだっt




「ってちがぁーーーーーーーう!!」

「ぷぇ?ちがう?どーしたの?」

「いや、ちがうよ、えーっと、ほらしーしーとか、じゃなくて?」

「しーしーしたいの?おかおがまっかだよ・・・」

「だからちがうちがうちがぁーーーーう!!」

両手をぶんぶん振り上げて必死に否定する。
かがみ、必死だな。





「へんなのー・・・あ、うしゃぎしゃん。」

「え?うさぎさん?どこ?」

こなたがひとつの品物をひろいあげ、

あっという間にかがみの頭部にそれをかぶせてしまった。

「ほらーうしゃぎしゃん♪」

どこかの棚から一緒に落ちてきたのか
こなたが見つけたウサミミのカチューシャ。

「あーおねぇちゃんうさぎしゃんだー、かわいー♪」

小さくたばねたツインテールの上から
ぴょこんと飛びだしたウサミミ。

ドサクサのせいか、片耳がぴょこんと
折れ曲がっているのもある意味高ポイント。

「うしゃぎしゃん、かわいー♪」

「うさみみこすー♪」

ウサミミコスというカテゴリーが発生するのはまだ数年先。


「ぅ・・・・う~・・・・・・ぁ~・・・・・
 うさぎさんちがう!あたしうさぎさんじゃないの!」


「だってほら」
「え?」
「こっちにみみがふたつあるよ?」


こなたはかがみの短めなツインテールをぴょん、とさわる。


「え・・・・これは、・・・うさぎさんじゃなくて・・・えーっと」


「かがみんうしゃぎしゃんー♪」
「おねーちゃんうしゃぎさんー♪」


「あ、そーだおとーさんがいってたよ。
 うしゃぎしゃんはさびしんぼさんなんだよって。

   だからかがみんはさびしんぼしゃんなんだねぇ~よしよし♪」


こなた、かがみに
頬をすりすりしたあげく頭をなでなで。

「うっしゃぁあああああああい!!」

「みこすー?」




========================================




「こ、こここなたー!ここここなたここここここにいたかぁーッ!!」

涙やら鼻水やらでぐしゃぐしゃになったそうじろうが現れた。

ついでに足の裏で蹴られた靴跡とか
ビンタの手形やらタンコブやら
試食品の残骸らしきものまで
いっぱいくっ付けて。

どこをどーやって探したんだあんた。


「こなたぁ~心配したぞぉ~あぁ見つかってよかった。
 悪いやつに誘拐されたかと思ったよ!」
一番タチの悪い変質者はアンタかもしれない。

抱き寄せて頬ずりするそうじろう。

「おとーしゃん、ひげそってないー、ちくちくいたいー。」

あんたの娘は悪いやつには狙われてないけれど、
同い年の女の子達がペットにしようとしてましたよ。



ほぼ同時に、まつりといのりが現れる。
やはり迷子の妹二人を探していた。

「あ、いたいたー。よかったー探したんだよふたりともー。」

「あ、うちの娘がお世話になって・・・。」

「あぁ、遊んでくれてたんですね。わたしたちも
 この子達をさがしてたんです・・・。
 かがみ、お礼いいなさい。」



「きょ・・・・・きょうはたのしかったわよ。」

「しゅなおじゃないなぁかがみんはー。」

「な・・なによ!はじゅかしがってなんかないからね!」

「ぉお、コレが新概念の『ツンデレ』か!新鮮だなぁ」

「ちゅんでれ?」

「そうだ、こなたも覚えておくといい、将来流行るぞお。
 ツンデレとはな・・・ふだんツンツン、
 でも好きな人の前では恥ずかしそうにデレっとする、
 とっても可愛い萌え要素だ!」


「かがみ、ちゅんでれ、もえーっ♪」

「うるさいうるさいうるさーいっ!!」



==========================================





陵桜高校でこなたと柊姉妹が出会う
まだ、12年ほど前、


ある冬のおはなし。



【fin】




  • いぬがみこす にやられた。 -- 名無しさん (2009-01-06 22:28:49)
  • …ちょ…ちょっと待っ…てください…は…鼻血が… -- 無垢無垢 (2009-01-06 23:24:07)
  • なんかカオスっててワロタwつか、かがみこの時すでにこなた好きかw -- 名無しさん (2009-01-07 00:36:39)
  • うわぁぁぁあぁああ!!!!!!!ぬいぐるみになりたい!!!! -- 名無しさん (2009-01-07 15:21:18)
  • 子供欲しいなあ… -- 名無しさん (2009-01-07 18:15:19)
  • 投票フォームに入ってないのはいかにタコに? -- 投票する気満々な人 (2009-01-08 00:13:56)
  • 3歳時のこなたん カワユス
    この時から既にこなた萌えのかがみん カワユス
    少し おつむの弱いつかさ カワユス

    そうじろう 自重 そして 通報されろ -- ラグ (2009-01-09 00:20:42)
  • これは…予想外の面白さ。 -- 名無しさん (2009-01-11 11:52:19)
  • いやwwww笑ったwwwつか、そうじろう、捕まれww -- 名無しさん (2009-03-24 00:55:55)
  • かわいいっっ! -- 和んだ (2010-08-17 02:08:51)
  • この発想は、出来ませんわー。GJ -- tom (2010-08-18 19:11:40)
  • こなたのおたくの原因はこれだろww -- 名無しさん (2010-08-26 18:40:45)
  • そうじろう自重しr -- 名無しさん (2010-10-04 17:02:09)
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