霊能力提督シリーズ8-494

494 :名無しさん@ピンキー:2014/04/08(火) 16:51:49.11 ID:KhdaPfwX
428の後日談
ゴーイチゴークーデター成功後の話


各国が厳重に監視していたにもかかわらず、世界の海路版図は
瞬く間に深海棲艦によって魔の海域へと戻っていった。(extraマップ)

当然のごとくかつての提督や艦娘たちも呼び戻されることとなる。
一度は裏切られたという複雑な思いから、はじめは断るものも少なくなかった。
しかし今日食う飯も困るほどの貧困に勝てるものはほとんどいなく、
思うことはあれど、鎮守府に着任せざるを得ないのもまた事実だった。

だが、軍に入りその内情を知ると、まったく以前とは違うことに誰しも驚いたという。
彼らを捨て駒と見ていた腐敗した軍上層部は一掃・粛清され、
「死すべからず」を掲げ、「帰ろう、帰ればまた来られるから」を実践していた。


雷「あれ?電じゃない。あなたもおにーさんに呼ばれたの?」
提督執務室に向かう途中で電と出くわした。

電「あ、お姉ちゃん。はいなのです。おじさまに行くように言われたのです。」

雷「二人に用って何かしらね?」
電もよくわからないらしく、二人して首をかしげる。

雷「ま、いってみればわかるわよね!」


ガチャッ
雷「おにーさん!雷が来たわよ!」

電「電もいるのです!」

暁「あ、二人ともいらっしゃい、待ってたわ」

響「ひさしぶり・・だね」

雷「え・・あ・・・暁・・・?響・・・?・・・・あっ!・・・おにーさんの艦隊の暁と響・・ね」

電「はわっ、お、お久しぶりなのです!暁お姉ちゃん、響お姉ちゃ・・・あっ違ったのです。」
そう、雷と電の知る暁と響ではない。彼女たちはすでに解体され、もうその魂はここにはない。

暁「電、間違ってなんかないわよ。私たちはいつだって姉妹なんだから!ね?」

響「そう、私たちは姉妹。だから別におかしく・・ないよ」

電「ふっ、ふゎぁぁん!お姉ちゃん!!」

暁「わっとと、よしよし、もう、しょうがないなぁ」
暁に抱きつくと、電はわんわんと声を出して泣いた。

響「雷も・・・くる?」

雷「わ、私はいかないわよ!?・・・おにーさんも見てるし(ごにょごにょ)」
そういう雷だったが、その目には熱いものがこみ上げていた。

響「そう・・・」
少し残念そうな響だった。

提督「雷、電。よく来てくれた。今日はお前たちにいい知らせを持ってきた。と思いたい」

えぐえぐと泣いていた電はぐしぐしと暁に顔を拭いてもらい、提督の前に雷と並ぶ。

提督「本日ヒトヒトマルマルより雷、電、両艦娘を我が艦隊に迎える。」

電「ホントなのですか!?うれしいのです!!」
電は嬉しさのあまり暁の手を取りぴょこぴょこ跳ね回ると、響に抱きついて喜んだ。

響「ハラショー。それはいいね」
皆嬉しそうだった。

雷「っ・・・そんなこと聞いてないわ!」
一人、雷だけを除いては。

提督「すまない、先日大佐よりこの話を受けてから早く伝えたいと思ってな、
突然の話になってしまった。わるかっ」

雷「違うわ!そういうんじゃないっ!そういうんじゃ・・・」

提督はただ静かに雷の言葉を待つ。

雷「もちろん、おにーさんの艦隊に所属できるのはうれしいわ。
でも、私は司令官の・・・、今でもあの人の艦なんだから!」

バンッ
雷は今まで我慢していた想いがあふれて、そのまま執務室を飛び出していった。

電「雷・・お姉ちゃん・・・」

提督「雷・・・」

暁「・・・ほんと、いちずなんだから。バカね」

響「・・・・司令官。雷を頼めるかな?」

提督「あぁ、わかっている。」

電「あの・・・おにーさん。雷お姉ちゃんが嫌なら、私も・・・その・・このお話は・・」

提督「わかっているさ。」
やさしく電を撫でながら話す。

電「ごめんなさい・・。私は・・私だけはお姉ちゃんと一緒にいてあげたいのです」

提督「大丈夫、雷はきっとわかってくれるさ」
ぽんぽんとやさしく頭を叩くと、帽子を直し。

提督「雷にあってくる。しばらくの間留守を頼んだ。」

暁・響「了解しました!」

暁「いってらっしゃい!司令官。雷をお願いね」

響「司令官に幸運を」

電「お姉ちゃんをよろしくなのです・・・」

パタン・・・
提督は迷うことなく歩みを進める。
彼女の行く場所に心当たりがある。

電に大丈夫だといった。
提督「(そう・・・大丈夫だ。こうなることは”初めから”知っていたから)」

他者の心を読むことに罪悪感を感じる。
他者を支配し動かすことに罪悪感/快楽を感じる。

ヤツに合ってから、俺は持てる力をすべて使い、
全ての守りたい者たちを守ってきた。
この力も万能ではない。
心通わさぬ者の心はあまりよく聞き取れなかったが、
それでも相手を欺くに足る程度には読み取れる。
危険分子は目の内からつぶした。


提督「雷!話をしに来た。逃げないで聞いてくれ。」

雷「おにーさん・・・。やっぱここにいるってわかっちゃうよね・・」
そこは以前提督と雷の司令官たちとよく来ていた裏庭の花壇だった。

雷「ね、この花覚えてる?」
そこには五月のさわやかな日に照らされた紫の綺麗な花が咲いていた。

提督「あぁ、あの時アイツと植えた花だな。名前は確か・・・」

雷「ミヤコワスレ。曙の髪飾りと同じよ。・・・花言葉は”また逢う日”まで」

提督「・・・」

雷「ね、おにーさん?私、絶対に司令官、・・・あの人のこと忘れられないと思うわ」

雷「だから・・」

提督「悪いな、雷」

雷「?急にどうしたのよ、おにーさん」


      • 俺はこの力を使い、露払いをしてきた。いささかそれはゆきすぎだったのかもしれない。
いつしかその力は制御が効なくなり、心を通わした者ならば、
”自分の意思とは関係なく”詳しく聞き取れるほどになっていた。
相手の心を読み、その弱みに付け込み心を支配する。
その快楽と、それと同時に感じる激しい嫌悪感に苦しみ、
しかし、それが守るためならばと心を鬼にしてこの力を利用した。
この力のことを知っているのは自分と如月だけだ。

そして、一つだけ如月と約束したことがある。

提督「-----俺は、俺の心に嘘はつかない。」

雷「え・・?どうしたのよ急に。」

雷が自分に好意を抱き始めていることは薄々気づいていた。
それと同時にアイツのことを未だに気にかけていることも。

提督「雷・・・オレのもとに来い。」

雷「ッ・・・だから、それはっ」
雷の心が激しく動揺し、揺らいでいるのが感じ取れる。

提督「アイツを忘れろとは言わない。俺はアイツほどやさしくはないし、気が利く方でもない。」
提督「だが、決してお前を置いていかないと誓おう」
雷に一歩一歩近づく。

雷「そ、そんなの困る・・じゃない・・」
雷は突然の告白に顔を赤くし、視線を逸らしながらジリジリと背後に後ずさる。

提督「(卑怯だと思うが許せ・・・)」
目を瞑り、一呼吸置くと雷の肩を抱き寄せた。

雷「?おにー・・さ・・んむっ!?」
後がなくなり、背を壁につけた格好になった雷に逃げるすべはなかった。

雷「やっ、やめて!おにーさん!私穢れてっ・・ッ・・」

提督「そんなことはない。俺にはとても魅力的に見える」
ちゅっ、と首筋にやさしくキスをする。

雷「ひゃっ」
首筋の愛撫にビクビクと震え、抵抗する力を奪われてゆく。

雷「ど、どこでそんな浮ついた言葉覚えたのよっ!私の知ってるおにーさんは
こんなことしないしそんなセリフはいわないわっ!」

提督「そうだったな。・・・だが、雷を手に入れるためなら、手段は選ばんさ」

雷「あんっ、なんで?ひゃっ、・・・私なんかほっとけばいいじゃない。」

提督「放っておけない。自分を慕ってくれるすべてを守りたいんだ。」

提督「・・・雷、好きだ。愛している。俺のものとなれ。」
矢継ぎ早に繰り出される愛の睦言に、一言一言耳元で言われるたびに
雷の心はキュンと切なくなった。

雷「ッ・・・」
逃げ場を探してもぞもぞするが、両手を掴まれしっかりと壁に押さえ付けられ逃げられない。

やがて観念したのか、それとも自分の心に嘘がつけなくなったのか、
雷は小さくコクンとうなずいた。

その瞬間首にあった普段見えないピンクのハート形チョーカーが一瞬現れると
すぅーっと消えていった。
このチョーカーは提督が開発に加わったもので、艦娘を保護するためのものだ。
ある程度の外的干渉からこのチョーカーに守らている。
艦娘が提督に忠誠を誓う限り。
その絆が、・・・枷が外れた。
だが、雷は決して忘れないだろう。

提督「雷・・・」

雷「おにーさ・・・・司令官・・・んっ」

      • 長く、甘く切ないキスを交わす。
雷の頬を涙が伝う。

雷「あっ、司令官、・・・私穢れて・・だからっ」

提督「先刻もいったが、雷は綺麗だ」

雷「でも・・んっ♥・・・ゃっ、待って!ひゃんっ♥」

提督「待たない。・・・もう逃がさない。」
そういうと、するりと上着の中に手を忍び込ませ、雷のささやかな胸をやさしく、
しかし激しく揉みしだく。

雷「ひぁぅっ♥♥んにゃっ♥♥♥」

雷「待って!あんっ♥逃げない!逃げないから!まっ♥、んんっ・・ちゅっ、や♥・・んちゅっ・・はげしっひぁっ♥」
提督は逃がさないとばかりに壁に押し付け激しいキスを雨のごとくふらせ、
足を雷の太ももに割り込ませた。

雷「んっ♥♥ふっ♥ふぁっ♥♥司令官っ♥好き!ちゅっ♥私も好きなんだからぁ!」
二人は我を忘れ、お互いを貪るかのような激しいキスをした。

知ってか知らずか提督の膝はぐりぐりと雷の秘所を刺激し、雷はガクガクと立っていられなくなってきた。

雷「司令官っ・・ぁっ♥その・・私っ・・もう・・んんぅ♥」
はぁはぁと息も荒く、ぽやぁ~っと真っ赤にとろけきった雷が色っぽく催促する。

提督は雷を支えながら、スルスルとタイツごと下着を膝下までズリ下げる。
トロトロになった雷の秘部からは愛液が糸を引いていた。

提督「・・・やはり制服姿の少女にこんなことするのはものすごい罪悪感だな。」

雷「んっ♥・・・はぁ・・はぁ・・。ほんとよ!もう・・・、こんなに激しく求めるんだから!」

雷「・・・でも、すっごくうれしかったわ。」
そういうと提督の頭を抱き、優しくなでる。

提督「わぷっ、おい、雷・・・むぐぐ」
提督はやれやれと大人しくなされるがままとなった。

雷「司令官?もっと私に頼っていいのよ?」
久しぶりに言うこのセリフは何か懐かしい想いを思い出させた。
しばし無言のまま抱き合う二人だったが・・・

ムズムズ
雷「んっ・・し、司令官・・その・・ね」
雷は太ももをすり合わせ、モジモジと腰をくねらせている。

提督「んん?どうした雷」

先ほどの行為で昂ぶっていた雷は、パタパタと愛液をこぼしながら
提督に懇願するかのような顔でお願いしてきた。

雷「もう・・・んっ♥我慢が・・」

提督「ふむ、何の我慢だ?」

雷「なによもう、んっ♥司令官、ちょっと意地悪になったわ」

提督「ん、すまない、ヤツの影響が残っているようだな。」

そういうと何かを振り払うかのように頭を振ると、優しく雷に口づけをした。

電「おにーさん遅いのです・・・」

暁「うーん、今頃司令官が狼さんになって雷を食べちゃってたりして」

電「たべっ!?なのです!?」

響「・・・司令官ならその可能性は高いと思うな」

そういうと暁と響は自身の薬指の指輪を眺める。

電「はわっ、雷お姉ちゃんは美味しく食べられちゃうのです!?」

ガチャッ
雷「ただいまーっ!今戻ったわ!」
そういう雷は提督におぶさっていた。

雷「その、さっきは悪かったわね。」

提督「雷を確保してきたぞ。」

電「おねえちゃっ無事なのです!?何処か齧られましたか!?」

雷「かじ?・・・?あ、これね?ちょっと色々あって足に力が入らなくて・・」

響「色々・・・」

暁「色々・・・ね?」

ふたりの視線は雷の左手薬指に集中していた。
さらに雷はキラキラと戦意高揚状態である。

雷「あ、あはは・・」

あわあわと電が椅子を用意し、提督は雷をそっとおろした。

提督「さて、”色々”あったわけだが・・・」
ちらと雷の方をみると、暁と響の視線に助けを求める雷が見えた。

提督「ごほん、本日をもって正式に雷、電両名を我が艦隊に配属する。以上だ。」

電「お姉ちゃん!ホントなのです!?」

暁「さすがね!司令官!撫でてあげてもいいのよ?」

暁「って、なんで私の頭をなでなでするのよ!もう子供じゃないっていってるでしょ!」

響「ダブロー パジャーラヴァチ(ようこそ)!、雷、電。二人とも歓迎するよ!そしておかえり。」

電「ただいまなのです!お姉ちゃん!」

暁「あっ、いいとこ持ってかれた!もう!司令官がなでなでするからよ!」
暁「き、嫌いじゃないけどね・・(ぼそぼそ)」

響「司令官、暁がもっと撫でてほしいと言っている。」

暁「ちがっ、れ、レディーはそんなこと言わないわっ」
(提督)なでなでなでなで
(暁)もじもじもじもじ///

電「暁お姉ちゃんうらやましいのです」
(提督)わしゃわしゃわしゃ
(電)はわわわわわわ///

響「そわそわ・・・」
(提督)なでなでなでり
(響)う、ウラー///


雷「相変わらずね」
ぷっとふき出すと、腰に手を当てて少しあきれ気味につぶやく。
いつも通りの提督たちを見て心が幸せに満たされていくのを感じた。

雷「よいしょっと、っわとと・・・」
大分落ち着いてきた雷は思い切って立ち上がって宣言する。

おいで・・・と提督が優しげな表情でこちらを見ていた。

雷「司令官、貴方は大丈夫!・・・・だって、私が傍にいるんだから!」
雷「(今度は絶対にこの手を離さないんだからっ)」

雷は艦娘たちに囲まれる提督に向かってダイブした。

ミヤコワスレの花が祝福するかのように、さわやかな風に揺れて微笑んでいた。

+ 後書き
502 :名無しさん@ピンキー:2014/04/08(火) 17:10:15.83 ID:KhdaPfwX
えーと、お約束していた雷のアフターストーリーをお届けします。ぺたり。
純愛分が不足したので補充!

      • 多少強引ですが両想いだし純愛と言い張ります!ジュウコンカッコカリですしね・・・

実は4-782の大井っち提督に感動(触発され)して始めたSSだけどなんかものすごく長くなってきました・・・。
早く上記作品並に読んでてドキドキするものが書けるようになりたいものです

まだ書きたいものがたくさんあるのでしばらく続ける予定ですが、お付き合いいただければ幸い。

ちなみにこのミヤコワスレの花は曙さんと提督の過去話の時にまた出ると思われます。たぶん

503 :名無しさん@ピンキー:2014/04/08(火) 18:12:10.15 ID:KhdaPfwX
ちょっと追記。というか補足

秘書官如月ちゃんは姉妹再会に気を利かせて席をはずしてます。

貯め込んだ間宮チケットを奮発してみんなで甘味を堪能中
一日貸し切り状態なので、午後から雷たちも合流しました。

雷と電の着任成功の知らせを受けて、急遽用意していた歓迎会の飾り付け、
如月の「おかえりなさい。私たちは貴方たちを歓迎するわ!」という言葉に雷号泣!
電は普段見ない雷の姿にやっぱり何処か齧られてましたか?と先ほどの「提督に食べられた」ネタを暴露!
やんややんやの大騒ぎになった後、ズルズルと宴会に。

すでに何人かはお酒が入り、千歳とかは提督にしな垂れかかって迫られたり
大井っちにやきもち焼かれたり、なぜか水着のまま来ちゃった潜水艦たちに抱きつかれたり
逃げた先で愛宕とぶつかって押し倒してしまい、それを青葉に見られちゃいました!だったりと
提督は”色々と”大変だった模様。
最終更新:2014年04月10日 22:22