昆布の人形
「―――退屈―――お人形―――遊び―――する――」
「そうだね、『アレ』でやるといいんじゃない?」
「アレってなんですか佐々木さん?って九曜さん目が光って」
「―――髪―――いじる―――」
「あああぁ!ツインテールが全部抜ける!いたい痛い!やめてなのです!」
「―――九尾に―――させて?―――」
「そんなに髪の毛はないのです!」
「―――残念―――なら―――」
「何してるんですか!ツインテールほどいて上向きに結び直さないでください!」
「―――ハイキング―――ウォークキング―――」
「ふむ。九曜さんソレはハイキングウォークキングではなく俗にいう『卑弥呼様』だね。そもそもその結び方は古墳時代からのもので――」 「蘊蓄はいいから助けてくださいぃ!」
「―――コーラ―――飲む―――」
「ごっふ、がっふ、うぇぇ気管に・・・」
「ほら二人とも落ち着きたまえ。橘さんこれでも飲んで落ち着いて」
「ありがとう・・・なのです・・・これいつものコーヒーと違いますね?」
「ああ、タンポポコーヒーだよ。わざわざ採ってきたんだ」
「まさか・・・それって・・・」
「くつくつ勿論あのベンチのだよ。まぁ彼らの根は長いから少々拝借しても大丈夫かもね」
「思い出のタンポポがぁ・・・」
「さっきからうるさいぞ!・・・橘?お前なにがあった?髪の毛は時代錯誤で顔が色々とぐちゃぐちゃだぞ!」
「くつくつ何でもないよね橘さん?」
「―――何でもない―――ポンジー―――」
「何でもないのです・・・」
「???とりあえず顔洗えよ」