3ターン目後手

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3ターン目後手


「頑張れ姦くーーーん!!!」

嬉しそうに自分の名を呼ぶ夢追の声が、姦に届いた。
その瞬間、消えていく足元の巨岩を蹴り、姦は社に向かい跳んだ。

波が引くように音が遠ざかり、世界がスローモーションになる。
ゆっくりと流れる景色の中、社の被る最強仮面が迫る。

間近で見れば見るほど、強烈なプレッシャーを発するそのマジックアイテム。
けれど、今の姦を止めるには、まったくもって力不足だ。
夢追に名を呼ばれた。それだけで――



†††



「あの……姦崎君。私達、その、手を繋いで出かけたことって、ない……です、よね」

「あ、うん……は、恥ずかしくて……その……」

「うぅぅ……」

「えっと……かなめちゃん?」

「じゃ、じゃあ!こういうのはどうです!わ、私も……姦崎君のこと、名前で呼びます!
 ちょ、ちょっと恥ずかしいですけど、でも、姦崎君だから大丈夫です!」

「あ、名前……」

「だ、だから……お互い恥ずかしさではおあいこってことで!ど、どうでしょう?」

「……う、うーん」

「うー……」

「……う、うん!」

「そ、それじゃあ……」



おっかなびっくり、ふたりでそっと手を繋ぎ。
真っ赤な顔を突き合わせ。

「じゃあ、行きましょう……れ、姦君」

並んで同じ方向へ歩き出した。



†††



夢追に名を呼ばれた。それだけで――姦は全次元最強の存在にも立ち向かえる。
姦は目の前に迫った社へ向けて、全力で触手を伸ばした。

「イヤーッ!」

鞭のようにしなった腕が、正確に社の被る最強仮面を打ち据え――
カラリと乾いた音をたて、仮面は見事に砕け散った。



――善き哉。



仮面と共に崩れ、ただの灰になっていく社の分身。
姦は舞い散る灰の中で、社の声を聴いた気がした。





――――――

――――

――





そんなこんななサプライズイベントもあったけれど。
こうして式は進行を再開。

なんだかんだとあったけれど。
姦崎姦と夢追中はやっぱり仲良し。そんなことを再確認。

想い合うふたりの前には、いかなる障害も太刀打ちできない。



もう、事前に確認することはないですね?
これにて式はクライマックス。



夢追はそっと姦のそばへと寄り添う。
姦は夢追の背中と膝に手をまわすと、ひょいと夢追を抱き上げた。

抱き上げられた夢追は、そっと姦と手を繋ぎ。
もう一方の手を姦の首(?)にまわし、目を閉じた。

姦は夢追を抱き上げ、また手を繋ぎ。
二本の腕を、夢追の頬に添え。



湧き上がるギャラリーの歓声の渦の中。
ふたりの眼鏡が、カチャンと祝福の鐘を鳴らした。



<HAPPY WEDDING!>







3ターン目先手 3ターン目後手
_1_ _2_ _3_ _4_ _5_
A (壁)
B 姦,最強
C (壁)



姦崎姦:B5移動、全次元最強の雰囲気を纏う存在に通常攻撃


参戦者二名

名前 FS 特殊能力 備考
姦崎姦 12 4 4 2 8 絶対性戯 100 100
最強の存在 0 1 0 5 18 蓬莱の歓待 102 100 死亡


勝者、姦崎姦!!

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