SSとはサイドストーリー、ショートストーリーの略。つまりは小説だと考えればおk
そしてこのページは魔法検定に関するSS。それを載せる場所だと考えてもらいたい


フォンス氏のSS『退廃した未来?』


「…さてここはどこだ……?」
気がつくと何処かの廃墟に居た。
見渡す限り枯れ草と瓦礫の世界…一体何処に魂を拘束されたのだろうか
「………何かないかな…」
何時までもボケッと突っ立っている訳にもいかない。今の自分は何せ――
{パッ}
「…ここに魔法と言う観念が在るのは幸いだな」
――何も無いも同然。人が存在するか、食べられる物が在るか、全てが分からない世界に居たのだから
{パリパリ…}
先ずはこの世界を知ることが大事。
「……いくか」
煎餅を食べ終わると無意識に足が動いてた
「……何処までも瓦礫しかないな…」
………それからどれ位の時間が過ぎただろうか。何か異質な物を見つけた
「……………」
近づいて見ると、それは誰かの『墓』だった
「……」
そこには粗い字で――
『アルニカ、2012没』
――と書かれていた
「アルニカ…?」
何かが変だ。そう感じ辺りを見回すと似たような物が沢山ある
「……トーム、2013没。伊木、2015没。蟒蛇、2020没。ルナ、2020没。ミスト、2016没。ディム、2017没。キズナ、2012没。クレヴィード、2019没…何だこれは!」
見慣れた名前の墓…そして何年も先の年号…
「………未来…?」
そんなバカな…そう思って居た時あり得ない光景が目に入る
「ミンウ、2018没…バカな…」
不死身の人の墓。こんな矛盾した話があるものか
「誰だ!」
「!?」
突然の声にびっくりしてとっさに身構えた。だがその目に映ったのは異形の鎧に身を包んだ…
「アシュレイ……さん…?」
「おや?どうして僕の名前を知ってるんだい?」
「だってその姿は間違い無くオ―」
「とにかく、こんな危ないところにいちゃ駄目じゃないか」
「何が起きたんで―」
「さあ、早く避難所に行きなさい」
「アシュレイ―」
「早く!!!!」
いつもとは全く違う雰囲気。まるで何かを恐れて居るかの様な……
「私はフォンスです。何が有ったんですか?」
「…フォンス君?彼ならもう三年前に消滅したよ?」
「…え?」
その異形の鎧に連れられて一つの墓の前に辿り着いた
「……フォンス、2022没…嘘だ…」
自分の墓の前に自分が居る。自分が何故…?
「…よく見たら君はよく似ているね、一体君は誰何だい?」
「だから私は―」
歩きながら自分のここまで来た経緯を話しつつ歩っていた…道中では山田の墓…クイックの墓…アスールの墓…数々の物が目に焼き付いていく…
「ついた。此処が僕たちのベース…」
ベース…ボロボロのお城。
「ここは今は亡き神楽の本部だったんだよ」
そう言いつつ中に案内する彼。
「…………!!!」
中は人でごった返していた。皆傷だらけで今にも死にそうな人も何人か見受けられる
「お帰りなさいアシュレイさん…この子は…?」
神父とフィリスだ。他にも不死身な人を中心に何人か見たこと有るような人が数人…
「この人は過去のフォンス君だよ」
そしてまたこの世界に来た経緯を話した。
「…………なるほど。」
「…で、ここはどういう世界なんです?」
「ここは…君から言う…数ある未来の内の一つ…かな」
やはり未来か。
「………この荒れ果て―」
「それは暴走した魔法のせいなのですよ」
「……えっ?」
質問を言い終わる前に答えがでていた。全てを見透かされた様に―
「うん。ことの経緯は君の時代から数年後…かな?いつも通り検定をしていたんだ」
「検定が終わってカフェで一段落していた時―」
「―突然あちこちで謎の嵐が吹き荒れ始めたのです。」
「私達はそれを止めようと飛び出したのですが―」
「見事に『返り討ち』に会ってな…」
「…嵐?」
「…魔力の嵐。それからと言うもの、世界中で災厄が起き始めた―」
「―僕達は今まで必死に耐えてきた…けどそれももう限界―」
「―全ては私たちが撒いた種だから…………」
…………………
「…今から君を元の世界に戻すよ。」
「根源回帰・始!…これであなたは元の世界に拘束されましたです
ついでに一時的に特異点も封印しました…」
「……」
「明智君、頼んだよ」
「おk把握…」
「『禍』が着たぞ!備えろ!」
「フォンス君、お願いだ…僕達と同じ道を…歩まないでくれ……」
「時渡り!」
「今の君たちならまだ出来る……君たち……なら…」
そして時を渡る瞬間、調停者と奏が魔力の『波』に飲み込まれ消滅し、アリアが叫ぶ姿が目に焼き付いた…
…………
……………
気がつくとカフェの裏にいた
「じゃ、『昔の明智』に宜しく」
そう言い残すと再び彼は時を渡っていった………
「………魔法…か…」
そして僕はカフェに入っていった………

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最終更新:2007年10月31日 23:48