世界観

  • 概要
ファンタジー世界を舞台とした、マナを巡る戦争の話。

世界観について


 初めに、この世界は【マナ】という不思議な力に満たされていた。
【マナ】は属性という概念を持ち始め、そこから精霊が生まれた。

 火を纏った蜥蜴
 水を帯びた人魚
 草花を身に付けた鹿
 土の温かさを持つ老人
 光そのものである双極の獣

 精霊達は各々の属性から世界を創り上げ、そして眷属達を生み出した。
暫くは大精霊と眷族達で暮らしていたが、やがて大精霊達が暇を持て余し始めると、
彼らの力を掛け合わせ、【人間】を創り上げた。人間達には彼らだけの社会を作らせ、
時折【マナ】の力を授けながら生活をさせた。これが人間の始まりであったとされている。

 それでも空虚を満たされなかった大精霊達は、とある事を思い付いた。
突如【魔王】という悪の存在が現れ、危機が迫ったとしたら…人間達はどうするのか?
 そして、大精霊達は【魔王】と【勇者】を創り上げ、戦わせる事にした。しかしひとつ困った事がある。
人間達はあくまで大精霊達から不干渉の存在である為、意図しない動きをするかもしれない。
ならば自分達の意志を遂行する存在を創り上げるとしよう。

 それが、我々【観測者】の始まりである。

(観測書序文より抜粋)


伝承について


 昔々、魔王という悪者がこの世界を滅ぼそうとしていました
魔王には人ならざるモンスターという生き物を生み出して
人々に悪さを働きました

 困った王様は勇気のある者を募り、この魔王を倒すように命じました

 王様の願いを受け止めたのは、四人の勇気ある若者達

 ひとりは、魔法使い
この世界のマナにとても詳しく、マナを使い、不思議な力を見せる者

 ひとりは、戦士
時に矛として、時に盾として、丈夫な体で彼らを守る者

 ひとりは、治癒師
マナと共鳴し、傷付いた体を癒やす者

 そして、もうひとりは、勇者
誰よりも勇気があり、皆を導く心優しき者

 四人は力を合わせ、魔王に立ち向かいました
勇者達の光は、見事魔王の闇を打ち滅ぼしました

 この世界に再び、平和が訪れたのです…

(『勇者と魔王のものがたり』著:リヴィル=クリスティーナ)


あらすじ


 その後、【頭】、【眼】、【腕】、【足】、【羽】、【心臓】、と6つに分けられて、其々の国へと封印された。
心臓は帝国の地へ、腕は王国の地へと…

 勇者達の偉業は帝国の王や国民に讃えられ、この出来事が忘れられないようにといつまでも語り継がれていった。
そして、四人は彼ら自身のの故郷へと戻り、永く平和が続いたのであった。

 しかし、暗雲は程無くして訪れた。

 僅かに生き残った魔族が魔王の【頭】を手に入れ、再生を試みたのだ。
結果として、ソレは魔王そのものではなかったが、魔王と成り得る存在として世に顕在してしまった。
彼らは少しずつソレに自我を持たせ、魔族の力である【メアーネ】を施し、育て上げた。

 やがてひとりでに動けるようになった彼は、魔王復活を目論み、帝国へと赴いた。
とある人物の助力により、魔王の【心臓】を手に入れると、【メアーネ】の魔法を全土へと降り注いだ。
それは人々の記憶から、伝承を、誇りを、…【勇者】を奪い去り、空想上のものへと変えてしまった。
これで下準備は整ったと、彼は微笑んだ。

 その後、帝国では大きな戦争が起こり、戦時中のクーデターにより皇帝は死去。
その跡に第一子であるルキウスが着任し、以降政治を取り仕切った。
独裁政治は人々から反感を買うも、実質逆らえるものは誰一人としていなかった。

 やがて、帝国が「腫瘍」だと揶揄されるようになったその頃、
一人の青年が騎士団への入団を夢見て、帝国の城へと赴くのであった…



国について

+ 帝国『アウトクラシア』
 この世界で一番力があり、そして腫瘍のように扱われている独裁国家。
ナチス・ドイツをモデルとしている。

 国全体は大きな円形で、住居はそれぞれ上と下に分かれている。

 上は《裕福層》と呼ばれ、皇帝の住む城の他に名門の貴族や比較的裕福な家族が住んでいる。
学問を学ぶ場所や、魔法道具や薬を販売する魔法堂等様々な商店や施設も並ぶ。
 下は《貧民層》と呼ばれ、主にマナに適正を持たない者達が追われ隔離されている。
《裕福層》と違い、全体的に環境が悪く、日があまり差さない。環境管理が行き届いておらず、
また、心無い帝国兵の暴挙等が振る舞われており、治安は悪い。
一部民間により『自治組織』が作られており、彼らによってある程度治安が守られている。

 元々、賢帝により秩序のある国として栄えていたが、【調和戦争】を機に、
現皇帝による独裁政治が行われるようになった。
かつては王国とも友好関係にあったが、現在その関係も崩壊しており、冷戦状態にある。

《裕福層》と《貧民層》について

 帝国では「マナを扱える者が優秀」という差別的な考えが深く根付いており、
特に《裕福層》と《貧民層》と分けられる。
《裕福層》は城のある地上に住んでおり、《貧民層》はそこから下に降りたエリアに住んでいる。
ここに住む住民達は帝国軍より与えられる労働から資金を稼ぎ、生活をしている。
生活の仕方によっては、《裕福層》の子供が《貧民層》の存在を知らないまま大人になる事もある。

《労働》について

 帝国より《貧民層》にいる住民へと与えられる労働を指す。
主に地下資源の採掘等が多いが、大体はマナが無くても誰でも出来る内容に限られる。
労働に応えれば、それ相応の報酬は与えられる。功績次第では特例により、《裕福層》へ上がる事を許可されたり、
《裕福層》や城の業務に従事する事が出来るようになる。
この制度は帝国独自のものである。

『白い森』

冬の間に帝国付近のとある地域に出現する小さな森。
そこにはプレゼントミミックが大量に発生しており、宝探しエリア化している。
但し特殊な魔法がかけられており、その森から宝物はひとつしか持ち運ぶ事が出来ない。
一度出てしまうと次に入れるのは来年か再来年かと謂われている。

+ 王国『モナ・ルシーア』
 海に近い位置にある、帝国の次に大きい国。精霊・ウンディーネへの信仰があり、深い関係を築いている。
国名は「モナ・ルシーア」
ヴェネツィアをモデルとしている。

 水の上に浮いているような構造となっており、水路を辿れば大海へと辿り着く仕様になっている。
城、住居、商店とそれぞれエリアが分かれており、中心には大きな噴水が立てられている。水の上に浮いている商店もある為、
交通のひとつに船がある。手動で動かす船の他に、蛇のようなモンスターに引いてもらう船もある。

 かつては帝国と友好な関係にあったが、【調和戦争】を機に、敵対関係へと変貌してしまった。
王が病で亡くなってしまった為、現在はステラ女王が即位し、国を治めている。帝国とは対称的に、歪んだ思想も無く、
治安も比較的良好。
 海に近い事もあり漁業が盛んで、王国の魚を求めにわざわざ足を運んでくる商人も多い。

『海岸の洞窟』

 王国の近くにある大きな洞窟のようなダンジョン。下に下がっていく構造になっており、全体的にじめじめと湿気が多い。
最終層は海の底となっており、海底から照り付く太陽の光を拝むことが出来る。その光景が神秘的で絶景と噂されている。
魔物は全体的に水属性タイプが多いが、火属性タイプが弱点なのも多い。
嵐によって沈没した船に積まれていた宝物が財宝として眠っている。
このダンジョンをウンディーネとその遣いであるリヴァイアサンが守っている。

+ 高山の国『ラトルトラップ』
 非常に標高の高い山に囲まれた国で、領地の約8割が山地。
国自体の標高も高い為空気が薄く、環境に慣れていない他国の者が予備知識無しで訪れると高山病になりやすい。

 国は更にいくつかの集落に分かれており、ビィスバードで飛んで行くのが主な移動方法。
 この国に文字が無く、全て口頭での伝達になる。また、金も裕福な者しか持てず、一般庶民は自分達で作った作物を物々交換して暮らしている。

 この国の出身であるカラヴェルは肺活量が多く、酸素が薄い地域でもペナルティを受けない身体になっている。

+ 東の島国『ホウライ』
東の島国『ホウライ』

 帝国から東に向かった位置にある島国。
周りが湖で囲まれており、国への出入口はドラゴンを用いた飛行船か遊覧船が使用される。

 帝国や王国と違い、茅葺きの屋根や薄手の服装等と衣食住の文化は、
全体に和の雰囲気に近く、気候は温暖。
稲作が盛んで、米を扱ったお酒がこの国の特産物である。

+ 龍王酒
龍王酒(リュウオウシュ)

 ホウライにある伝統的な清酒。祭事の際には神酒として使用される。
ホウライで生産される米と麹、そして龍の祠から流れ落ちる水で製造される。
清酒はやや青みを帯びており度数が極めて高い、1:9ぐらいで飲むのが常識。
何も知らずに呑んだ者を悶絶させる事から、別名『爆弾酒』とも呼ばれている。

 国の権力者が集う『鳳来城(ホウライジョウ)』の他に、
龍の祠(リュウノホコラ)』と呼ばれる大きな洞窟があり、この国を象徴する名所でもある。
 国の政治は『輝夜(カグヤ)』と呼ばれる最高権力者と、
龍頭(リュウガシラ)』と呼ばれるホウライドラゴンの頭首によって決められるが、
必ず民意を募ってから取り決めされている。
 また、『龍兵団(リュウヘイダン)』と呼ばれる兵士の一団が存在している。

+ 龍の祠
龍の祠(リュウノホコラ)

 ホウライ国内にある、大きな洞窟のダンジョン。
 龍の祠の前には人間の背丈以上に聳え立つ赤い鳥居と神社が設置されており、
その後ろから洞窟に飲み込まれるような形で道が続いている。

 祠の中はほぼ一本道となっており、龍兵によって舗装されている。
脇に逸れると洞窟のようにやや入り組んでいるが、どのルートを通っても最終地点に到達する。
主に水、土属性のモンスターが生息しており、中にはドラゴンと遭遇する事もある。
 ダンジョンの最奥は広い空間となっており、中心に古びた社、その周囲をドラゴン達が鎮座する岩場で囲んでいる。
天井は吹き抜けており、空を飛び交うドラゴン達の姿が見える。また、龍の祠の頂上は水浴び場となっており、下に流れ落ちた流水が滝となっている。
 ホウライの文化の一つに、龍兵を志望する成人はこの龍の祠に挑み、ドラゴンの鱗を取る試練が課せられている。

 古くから人間とドラゴンの間に親交があり、古き良きお隣さん…というような間柄。
ホウライドラゴンにとって人間は庇護すべき対象である為、幼い頃から彼らを見守っている。
その為、ホウライ国内ではしばしば人間に扮したホウライドラゴンが目撃される事も…

+ その他※編集中

【北の国「ラヴィーナ」】
(ロシア語で「雪崩」)

 魔法世界の中で一番国土の広い国。
水属性のマナが強い為、一年中雪が降り積もっており、国全体が雪で覆われている。
中央に都市部がある他、いくつかの村と港町、そして白銀の氷城というダンジョンがある。
この国には【魔王の眼】が封印されており、その場所は白銀の氷城にある。


ズィマー・ヴィエーディマ
(ロシア語で「冬の魔女」)
 白銀の氷城を根城にするモンスター。
過去に生贄として山に捧げられ、村に戻ろうとしたが迷ってしまい、凍死してしまう。その際、水属性のマナの妖精に魅入られ、妖精と一体化し、モンスターと成り代わった事で蘇生した。

 外見は魔法少女のような恰好をした青白い少女で、青い目をしている。
水属性の魔法の他、ダンジョンにある鏡を使い、相手と瓜二つの姿をした幻影を放ち、精神的な攻撃を仕掛けてくる。
肉体を殺す事を好まず、戦意喪失した相手は鏡の中へ閉じ込める事を目的としているが、いずれにしても凍死してしまう。
弱点は火属性のマナ。


本名は「ユリア」

  • 白銀の氷城→北国にある廃城。上に上がるような構造になっており内装は洞窟と城が合体したような感じ。水、土、金属性タイプの魔物が多い。ボスは氷の魔女で中ボスとして迷い込んだ者の幻影を召喚する。城内にある鏡のような氷は魔法道具に扱われとても貴重な資材でもある。

  • 大樹の遺跡→木の国にある遺跡。旧木の国の跡地でもあり、植物が生い茂り殆ど密林化している。ダンジョンの広さは恐らく魔法世界で一番大きいし、上がり下がりはないが迷いやすい。木、土属性タイプの魔物が多い。ボスはノーム、中ボスはノームに仕えるユニコーン。

+ 国境の国『ブリュッケルスト』
国境の国『ブリュッケルスト』
※ドイツ語で「快楽の橋」を捩った国名

 大陸の中央に位置し、其々の国の中継地点の役割を果たしている国。

 元々は何も無い辺境地だったが、とある行商人達の手によって開拓され、商業の他にも娯楽を充実した中継地点へと発展させた。
武器や魔法道具等の専門店が並ぶ商店街、大中小様々な宿泊施設、風俗店、また、腕の立つ武人達が集うコロシアムも設置されている。

≪コロシアム≫について

 コロシアムは国の中央に位置しており、毎月大会が開かれている。
かつて帝国と王国が同盟を結んでいた頃は互いの武力を見せ合うような場であったが、現在は命を奪い合う野蛮な闘技場と化している。第一部終了後は少し改善された模様。

≪テオドール≫について

 統治者であるテオドール=パルプスト=ヘルシャーは帝国皇帝の第一子。
幼少期に第二子に成り代わったエフィルトに殺されかけ、瀕死に陥る。その際、通りすがりの行商人の親子(ブリュッケルストを創り上げた領主)に助けられ、ブリュッケルストまで運ばれる。その際にルキウスの記憶改変の魔法により、人々の記憶から自分が皇帝の息子であった事実を消されてしまった事を知ってしまう。
傷が癒えるまでの間テオドールは彼らに手厚い施しを受けた為、一先ずはその恩を返すべく彼らを手助けする。後に領主の娘と結婚し、義父から領主の座を譲り受け、その国を統治する事になる。偶然にもその頃に帝国から召喚を要請されていた為、本当に自分の存在がなくなったのかどうか、真相を確かめるべく帝国へと向かった。ルキウスとの対面を果たすも、既に父は病に侵され動けず、彼が実質的な支配者と化していた事を知り、激昂。『余計な真似はするな』と目の前で妻を殺され、絶望する。ブリュッケルストに戻った後は酒浸りになり、怠惰な生活を送るようになってしまった。

 第一部の中盤、イヴォルフは王国と協力し、帝国内で革命を起こそうと目論む。
その際皇帝として擁立する人物を探していたところ、テオドールの存在を先々代騎士団長(「勇者」の子孫である為、ルキウスの魔法の影響を受けなかった)より知り、ブリュッケルストへと仲間と共に赴く。
テオドールに革命について話すも拒否をされる。しかしイヴォルフは食い下がらなかった為、彼は条件を突き付ける。
【一人だけでコロシアムに参加し、優勝を得る】
イヴォルフはこれを飲み、コロシアムの大会へと参加。現コロシアムの覇者であるペーズトルも打ち負かしてしまい、テオドールはついに折れて、イヴォルフへと協力する。
 第一部終了後は皇帝へと即位するものの、ブリュッケルストの後埋めがある為、どちらにも行き来する生活を送っている。また、100連勝で解放する筈のペーズトルが100戦目でイヴォルフに敗れてしまった為、代わりにテオドールから護衛を任されている。護衛者として機能するようにと彼から教養も施されているようだ。


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最終更新:2016年07月22日 21:52