デイジー図書の概要(2011年6月版)
1.DAISYとは
- Digital Accessible Information System(アクセシブルな情報システム)の略称
- 国際標準規格のデジタル(録音)図書製作システム
- このシステムにより製作した図書を「デイジー図書」、特に録音図書を「デイジー録音図書」という。
2.デイジー図書の特徴
①長時間の(録音)図書が1枚のCD など一まとまりのメディアに保存できる。
(例:CD1枚に最大約50時間=90分テープで33本位)
☆テープのように何度も取り替える手間がない
☆保存に場所を取らない
②音質の劣化がない
☆繰り返しの使用、複製、時間の経過による音質の劣化がない
★但し、保存メディアによっては、(例えばCDなど)キズ、カビ、汚れ等によって情報が消える可能性はある
③国際規格である
☆国際図書館協会連合で「世界標準」として認められているので、DAISYを採用している国との録音図書交換が可能
☆再生などの機材も規格をもとに作られるため、汎用性が高い
④検索が容易
☆音楽CDで聴きたい曲の頭出しができるように、章、節、ページのはじめにとぶことができる
3.デイジー図書を聞くには
①デイジー図書専用の再生機器で
PTR2、PTN2、PTP1(シナノケンシ)
ブックセンス(タイムズコーポレーション)
ボイスセンス(エクストラ) など
*上記機種は、PTN2以外は、録音も可能(日常生活用具助成対象)
その他MP3形式のデイジー図書はMP3対応のプレーヤーなどでも聞くことが可能
(ただしデイジー図書としてではなく音楽CDのような聴き方になる)
4.デイジー図書の現状
・全国視覚障害者情報提供施設協議会(点字図書館等の団体)では2006年度より新規製作の録音図書をすべてデイジーで製作することを決定
・日本点字図書館2011年で、テープ貸し出しストップ
・日本点字図書館では現在29,684タイトルのデイジー図書を所蔵(前年比12,616増)
・また2004年度よりデイジー図書のインターネット配信も開始(びぶりおネット)
・2010年4月びぶりおネットと点字配信のナイーブネットが統合、サピエ図書館運用開始
詳しくは、
https://www.sapie.or.jp/
5.デイジー図書を作るには以下のものが必要
①録音 ・パソコンに直接録音:ただし録音ソフト、(オーディオインターフェース)が必要
録音ソフト・・・MyStudioPC,PRS,Recdiaなど
- MDレコーダー、DX-5、PTR2、DR-1などのデジタル録音機器
- カセットデッキ(従来どおり)
②編集 ・パソコン(CD-Rドライブ内蔵のもの);OSがWindows 98SE以上がよい
(・オーディオインターフェース)
MyStudioPC(ライセンスに数量制限あり。1グループ10ライセンスまで
今年度から20ライセンスとなる予定)
Sigtuna DAR3(マルチメディアデイジー製作対応ソフト)
*以上はボランティア目的に限りリハ協より無償で提供される
PRS(Plextalk Recording Software):PTR2に添付
PRS Pro:PRSの単体販売ソフト
その他 (Ease Publisherなど)
・PTR2で録音・編集
③その他 ・パソコンとカセットデッキなど音源をつなぐ接続コード
・マイク(ダイナミックまたはコンデンサ、単一指向性)
・録音メディア:カセットテープ、MD、CD-R/CD-RW、PCカードなど
参考・引用は
「デイジー図書紹介」(デイジー横浜作成)
「DAISY録音図書とは」(DAISY TOKYO ホームページより)
「図書館概要」(日本点字図書館ホームページより)
「DAISYとは」(日本リハビリテーション協会デイジー研究センターHPより)
最終更新:2011年06月04日 00:49